みなさまは、「ディベート」という言葉を聴いて、どのような様子を思い浮かべますか?
ワイドショーで芸能人の方々が社会問題をテーマに議論を戦わせる様子や、
日本の党首討論やアメリカの大統領選でのテレビ討論会、学生時代の弁論大会、
裁判で検事と弁護士がお互いの主張をしている様子などが思い浮かんだ方が多いのではないでしょうか。
「ディベート」は、「ディスカッション」や「議論」という言葉と混同して使われがちですが、
一般的には「討論」と訳され、「ディスカッション(議論)」とは区別されます。
(「ディベート(debate)」を最初に「討論」と訳したのは、慶應義塾の創設者である福沢諭吉と言われています。)
共通のテーマについて話し合うという意味では、「ディベート」も「ディスカッション」も同じです。
しかし、「ディスカッション」は「意見交換により、参加者の合意のもとに最適解を生み出す」ものであるのに対し、
「ディベート」は、「意見を主張し合い、それを聴いていた第三者がどちらが優れていたかジャッジを下す」もので、
両者はその性質を異にするものといえます。
前出の例では、裁判官がお互いの主張を聴いてジャッジを下す「裁判」が最も「ディベート」に近いといえます。
また、国民がその様子を見て投票先を決めるという意味では
「党首討論やテレビ討論会」も「ディベート」に当たるといえるでしょう。
いずれにしろ、「ディベート」についてのイメージはお持ちであるものの、
普段の生活やお仕事で「ディベート」を行う場面はそう多くないのではないでしょうか。
そこで今回は、あえて「ディベート」を実施することで得ることができるメリットについて
ご紹介したいと思います。