TAMA先生

TAMA先生のワンポイントレッスン!
2017年8月30日|カテゴリー「TAMA先生
みなさん、こんにちは。
「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」第16講目を始めます。
<第16講目>『考える』力を高めて、未知なる答えを見つけよう!
今回のテーマは、


『考える』力を高めて、
 未知なる答えを見つけよう!


です。


◎○ 改めて今考える、「考える」ということ ○◎

「人間は考える葦である」。

世界史や道徳の教科書などに載っている、フランスの思想家パスカルの「パンセ」の中の有名な一説です。

しかし私たちは、何か物事に対して、「考えよう」と意識してから行動しているでしょうか。

私たちは常日頃から様々な行動をしていますが、「考えてから行動する」ことはあまり多くないと思います。

朝起きてすぐシャワーを浴びる、仕事用の服に着替える、駅の自動改札で定期券を通す、
いつも決められた入力作業を行う、仕事から帰ったら最初に手洗い・うがいをする、などなど。
はじめにその行動をしたときこそ「どうすればいいのか」と考えていたかもしれませんが、
行動が意識しなくてもできるようになり、習慣化された今となっては、
その行動を起こすたびに、わざわざ考えたりはしないものです。

そのような生活が続くと、つい人は「考える」ことを放棄しがちです。
「考える」ことは時間を費やし、時には辛いものであるからです。
普段の生活はもちろん、仕事上においても、正しい行動が自明なものであるならば、
それでもよかったのかもしれません。

しかし、現代。特に仕事においては、答えが必ずしも明らかでない時代であるといえます。
そのような時代では、「何をすれば最適なのかを考える」という工程を抜かすことができません。
また、その結果を迅速かつ適切にアウトプットしていくことが求められます。

そのためには、「考える」ことを習慣化し、意識しなくても考えることができる力を養うことが大切です。

今回は、その「考える」力を高めるための、「論理的思考」についてご紹介したいと思います。


◎○ 「論理的思考」とは ○◎

「論理的思考」は、一般的には「ロジカルシンキング」と訳されています。
日本では、20年ほど前からブームになったと言われており、
今でも書店に多くの本が並べられています。

「論理的思考(ロジカルシンキング)」の定義も様々ありますが、
ここでは仮に、「思考の道筋を通すこと」と定義したいと思います。

「思考の道筋を通すこと」を言い替えると、「その結論に至った考えた理由を明らかにすること」になります。
もっと簡単に言うと、「理由(原因)と結論(結果)を正確につなげること」です。


「論理的思考(ロジカルシンキング)」の学習では必ずといっていいほど登場する手法が
「ロジックツリー」というフレームワーク(考え方の枠組み)です。

「ロジックツリー」では、まず「問題(良くない状態)」を冒頭に置き、
そこから漏れやダブりのない(MECE/ミーシー)ように原因を書き出します。

次に、書き出した「原因の原因」を、同じように書きだし、深掘りしていきます。

このように問題と原因つながりを明確にしていくトレーニングを行うことは、
論理的に考える力の向上に役立つほか、頭の中の整理にも役立ちます。

この他にも、組み立てた思考を客観的・多角的な視点から精査する「批判的思考(クリティカルシンキング)」や、
既成の事実や概念にとらわれず、自由に発想をめぐらす「水平的思考(ラテラルシンキング)」が
代表的な考え方の例として取り上げられます。


◎○ 「論理的思考」の落とし穴? ○◎

一つ注意しなければならないのは、どのような思考法を活用したとしても、
必ずしも正しい答えが導けるとは限らないということです。

考え方が論理的で筋道が通っていたとしても、考えるための前提条件・背景や考える目的などに問題があれば、
正しい答えに導くことができなかったり、思考が見当違いな方向に向かってしまう恐れがあります。

思考の使い方だけを学ぶのではなく、学んだ手法をどのような場面で活用するのが適切なのか、
また、どのようなことに注意しなければならないかを正しく理解し、「考える」トレーニングを実施することが、
「考える」力の向上や、最適な解の発見につながるでしょう。

研修では、論理的思考(ロジカルシンキング)の手法や活用のポイントについて講義を行ったうえで、
実際にケーススタディや各社の事例などを通じてワークを行い、「考える」ことを体感していただいています。


それでは、「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」
第16講目を終了いたします。


◎○ 次回もお楽しみに! ○◎
2017年8月9日|カテゴリー「TAMA先生
みなさん、こんにちは。
「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」第15講目を始めます。
<第15講目>『お茶出し』から仕事の奥深さを学ぼう!
今回のテーマは、


「『お茶出し』から
仕事の奥深さを学ぼう!


です。


◎○ 「お茶出し」のスキルを高める? ○◎

みなさまは「お茶出し」というお仕事を、普段なさっていますか?

「お茶出し」は、お茶やコーヒーなどの飲み物をお盆(トレイ)にのせて運び、来客中のお客様にお出しする仕事です。
この「お茶出し」は、今から1,000年以上前の中国(唐時代)の「喫茶去(きっさこ)」に由来すると言われている、
大変歴史ある作法です。

「お忙しい中わざわざ私たちの会社まで足を運んでいただいて、ありがとうございます」
「どうぞごゆっくり、おくつろぎくださいませ」
というおもてなしの心を、適切なビジネスマナーでお客様に伝えることで、
お客様との関係構築につなげていくための、とても大切な仕事の一つといえます。

以前は、「お茶出しは女性の仕事」「新入りの仕事」「事務方の仕事」などのような価値観が強かったこともあり、
特に男性の方は、新人研修で教わったきりの方や、そもそも教わっていないという方が多いかもしれません。

しかし今では、男女や職種、職歴などの枠を超え、新入社員研修のみならず、通常のビジネスマナー研修などでも、
「お茶の入れ方」や「お茶の出し方」を学ばせる会社も多いと聞きます。

そこで今回は、お茶をお盆(トレイ)にのせるまでの「お茶の入れ方」や、
実際にお客様にお出しする際の「お茶の出し方」について、説明をしたいと思います。


◎○ 「お茶の入れ方」 ○◎

暑い夏などには、あらかじめ冷蔵庫に用意しておいた麦茶ポットやペットボトルのお茶などを使ったり、
コーヒーメーカーを使ってコーヒーを用意することが多いのではないかと思いますが、
ここではもっともポピュラーな、急須を使った温かいお茶の入れ方について説明いたします。

まず、湯呑みや急須はあらかじめ温めておくことが、おいしいお茶出しのポイントです。
お茶の葉はあまりに多いと渋くなりすぎてしまうため、多くならないように心がけましょう。
お茶の温度は諸説ありますが、番茶やほうじ茶は100℃、玉露は70℃など、他は概ね80℃などと言われています。

また、お出しするお茶が多いときは、少しずつ、かつ万遍なく湯呑みにお茶を注ぎ、濃さを一定に保ちます。
お茶は7分目くらいを目安に注ぐとよいでしょう。

そして、急須に入っているお茶の最後の1滴まで注ぎ切るのが、美味しいお茶の入れ方と言われています。

以上が、一般的な「お茶の入れ方」です。

◎○ 「お茶の出し方」 ○◎

次に、お茶の出し方について説明いたします。

まず、お盆(トレイ)に湯呑み茶碗、茶托をのせ、布巾を用意しておきます。
手のひらはお盆の下に、高さは胸の位置におき、こぼれないように静かに運びましょう。

入室時は必ずノックをし、「失礼します」と軽く会釈をして入室しましょう。
その際、お盆(トレイ)は正面から5cmほど左にずらして持つようにします。
茶托と湯呑をセットする台がない場合は、お盆の上で茶托に湯呑をセットするようにしましょう。

お茶を出す順番は、お客様の中で目上の方、部屋の上座にご案内している方からにします。

最後に、「失礼いたします」と会釈をして、静かに退室します。

以上が、一般的な「お茶の出し方」です。


◎○ 「言葉」より「経験」が問われる ○◎

おそらくここまでお読みいただいた方の多くは、
「特筆すべき内容ではない」「そんなものだろう」と感じられたことと思います。

しかし、この「お茶出し」という仕事は、今の説明で終了できるほど簡単なものではありません。

例えば
「来客応対の時間が長引いた時のタイミング」
「頻繁に来客されているお客様が好まれる飲み物の下調べ」、
「急な来客時のスムーズな対応」「お盆(トレイ)内での湯呑のセット方法」
などなど、「お茶出し」のコツや注意すべきことは、まだまだたくさんあります。

また、冒頭で申しあげたように、「お茶出し」は「お客様を適切なビジネスマナーでおもてなしする」行為ですので、
「自身の身だしなみが整っているか」
「湯のみやにひびが入っていないか」
「布巾はきれいで清潔か」
などをあらかじめ確認しておく、最低限以上の気づかいが求められます。

どのような仕事でも、経験しなければ分からないその仕事独自の大変さやコツがあります。
「お茶出し」もその例外ではありません。

誰にでもできる簡単な仕事のように見えて、かなり奥深い仕事であるため、
頭で理解するだけでなく、経験を積み上げながらスキルを高めていくことが大切です。

研修では、ここでご紹介した「お茶出し」の基本動作を練習していただいた後、
「お茶出し」で気をつけるポイントや準備の仕方のコツなどについても学んでいただいています。


それでは、「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」
第15講目を終了いたします。


◎○ 次回もお楽しみに! ○◎
2017年7月25日|カテゴリー「TAMA先生
みなさん、こんにちは。
「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」第14講目を始めます。
<第14講目>自分自身を知り、『キャリアビジョン』を描こう!
今回のテーマは、


「自分自身を知り、
『キャリアビジョン』を描こう!


です。


◎○ 「キャリア」とは? ○◎

「キャリア」の日本語訳は多数ありますが、今回は「仕事や職業などにおけるキャリア」について説明いたします。

「キャリア」の由来はラテン語の「轍(わだち)」と言われています。
「轍」とは、馬車が通った後にできる痕跡のことです。

一説によると、「キャリア」は道路や競馬場のコースを意味するフランス語と語源を同じくし、
「太陽が空を通り抜ける道筋」「目的地に向かう航路」といった意味で使われるようになり、
やがて「人生や特定の職業における前進・経歴」を表す言葉に転化していったそうです。

現代では、これまでにも存在していた「キャリアコンサルタント」の資格が新たに国家資格となったり、
計画的に個々の社員のキャリア形成を図る「CDP(キャリア・デベロップメント・プログラム)」を
多くの企業が取り入れていたりするなどしており、
「キャリア」に関する社会的注目度は年々高まっているといえるでしょう。

そこで今回は「キャリア」にまつわる言葉の中でも有名なもののひとつ、
「キャリアビジョン」の定義とそれを描く必要性について、ご紹介したいと思います。


◎○ キャリアビジョンを描く ○◎

「キャリア」は現代では、「関連した職務の連鎖」。
もう少し砕いて言うと、「これまでに培ってきた経歴や経験」という意味で使われています。

一方、「ビジョン」という言葉は、一般的に「理想像や未来像、展望」という意味で使われます。
ある時点を迎えた時に、こうなっていたいと考える到達点やその姿を示す言葉です。

二つの言葉が「キャリアビジョン」という言葉に合わさることで、
「ある未来の時点までに、どのような経歴や経験を培い、どのような姿になっていたいかを表す理想像」という意味になります。

ではなぜ、「キャリアビジョン」を描く必要性が、特に現代で必要になってくるのでしょうか。


◎○ 長期的なキャリアビジョンを描きにくくなった現代 ○◎

現代は、先行きの不透明な時代と言われています。
1990年頃のバブル期の頃までとは違い、企業の経営環境やその就労環境もめまぐるしい変化を見せています。
そのような社会では、長期的なビジョンを描くのが難しくなります。

キャリアビジョンもその節目節目で変更を余儀なくされます。
その節目において、ビジョンを描き直し、その達成に向けた行動を再プランニングし、
着実に実践していく力が現代では求められているといえます。

自身の未来をしっかりと見据え、都度キャリアビジョンを描いて行動実践する習慣を身につけておくことは、
決して無駄になることはないでしょう。


◎○ キャリアビジョン作成の第一歩は ○◎

冒頭で示した通り、「キャリア=轍」はこれまで「馬車=自身」が通ってきた痕跡です。

キャリアビジョンを作成していくためには、今までの自分の痕跡を知ること、
つまりを自分自身を知ることが大切です。

研修では、キャリアデザインを描く必要性について説明した後、
ワークを通じてまずは自分自身を知っていただき、キャリアビジョン作成に取り組んでいただいています。


それでは、「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」
第14講目を終了いたします。


◎○ 次回もお楽しみに! ○◎
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