まず、課題として浮き彫りになったのが、掲げているKPIの意味や管理・コントロール手法をほとんどの社員が把握していない事(過去からの踏襲で来てしまって、KPIの言葉の理解や、悪化した場合の具体的な対象法などほぼ皆無の状態でした)
背景として、ある意味日本特有?の問題ですが、マネジャー以上の管理職が2~3年の後に定期異動で入れ替わる事から、スキル・知識が定着していない。また現場にしっかりとしたコールセンターマニュアルが整備されていないので、異動で着任しても研修らしい研修が無い。
⇒この課題に対しては、まずは「コールセンターの基礎知識・マネジメント入門講座」、「KPIマネジメント課題解決研修」を5日間かけて全員の管理者に実施し、基礎知識を固めました。
その後、2ヶ月をかけてコールセンター用語集、運用マニュアルの骨子固め、社内教育体制も含めて組織の再整備を行いました。それに至る過程にも様々なハードルがありましたが、ここでは書き切れない部分もあり割愛します。
次に離職率問題に関しては、そもそも離職率の計算方法が確立していなく、人事部から送られてくるデータだけを見ている状態でした。
⇒この課題に対しては、まず離職率の計算方法と、毎月新人で入社してくるグループをその後、後追いできるような「見える化グラフ」を導入しました。
そして、退職者が入社後3ヶ月以内に集中している点に着目して、入社後3ヶ月以内の教育プログラムの改訂、面談・フォロアップの仕組みを再構築しました。
(ここは、下記ブログのVol.10、11を参照頂くと、離職率に関する理解・離職対策についてどういう取組をしたのかがイメージできると思います)
最後に、処理時間問題に関しては、なかなか根深い問題です。
①:離職の悪化⇒新人層の割合が常に高い⇒相対的に平均処理時間が長くなる。
②:昨今の会社の流れ・金融商品の多品種化が影響して何でもコールセンターに振られてくる
⇒多方面に渡る対応・常に新商品に対応する
⇒相対的に平均処理時間は長くなる。
⇒ここではシックスシグマ手法によるバラツキの最適化、VOC分析によるFAQナレッジマネジメントの再構築で最適化対応を実施。詳細は割愛しますが、着手から4ヶ月が経過した時点で、当初18分だったAHTが15分まで短縮されました。金額にすると年間数千万のコスト削減に匹敵します。
なかなか、「1Dayアセスメント」とそれからの課題解決に至る道筋を、ブログの中で表現するには限界がありますので、是非、今回のブログを読んで興味をお持ちの方は、無料の「1Dayアセスメント」にお申し込み下さい。