こんにちは、さつき先生です。
いよいよ毎週のさつき先生ブログは今週と来週を残すばかりになりました。
過去2回ともアクセス率の高かった、「稼働率について」、「アーランについて」を取り上げましたが、今さら聞けないシリーズの最終回は「CXとCSの違いは何?」を取り上げます。
こちらも「コールセンター CXとCSの違いは?」でヤフー、Googleで検索すると、名だたるコールセンターのコンサルティング会社の用語集や、大手テレマーケティング アウトソーサーの用語集を押さえて、最上位の検索順位に出てくるのが、
ここ数年、上司や周りから「うちのコールセンターもカスタマーサティスファクション(以下CS)ではもう遅い、これからはCXだよ!」という言葉を耳にするようになりました。
しかし、きちんと「CXとは何?」「CXとCSでは何が違うの?」という質問に対してきちんと説明できる方は少ないです。
部署名にもCX推進室や、CX担当など、CXという名詞は一般化してきていますが、理解が伴っていませんので、ここでおさらいをしたいと思います。
まず、そもそもCXとは「顧客経験価値」を指す言葉です。
サービス自体の金銭的・物理的な価値では無く、使用した際の満足感や効果など心理的・感覚的な価値を指します。
「顧客の期待どおり、または期待を超える顧客対応を設計・提供することにより、顧客の満足度、ロイヤルティ、支持を向上させる取り組み」というものです。
ただし一言で顧客の期待を超える対応と言っても、どんなレベルのどんなサービスなのか、よくわからない方は、過去ブログのVOL.7,8あたりを見返して下さい。
まず、「CSとCXの違いは何?」と聞かれたら、まず目的と対象が違う事を理解する事が大切です。
今まで言われ続けてきたCSとは活動の対象がコールセンターの部門内の最適化におかれ、その活動の目的はお客様の顧客満足の維持・向上に焦点があてられてました。
一方CXでの活動の対象は全体最適で、コールセンターの部門内に留まらず、営業からマーケティング、更にはお客様に製品・サービスを提供する物流まで含めた全体最適です。
そして、その目的は単に顧客満足の維持を行うのでは無く、「ロイヤルカスタマー作り」をその目的の一つとしています。
お客様の体感レベルもCSでは、「あぁ、このサービス心地いいなぁ!」ぐらいのレベルですが、CXでは「WOW!」と驚くような感動レベルの体感を目指します。
最後に、CXサービスを実現している先進企業には大きな共通点があります。
一つは、「エモーショナル・コネクションの文化が醸成されている事」これは、単に、「おもてなし」というレベルでは無く、「助けを求めている人への救済行為の意識」レベルを指します。
もう一つは、現場への権限委譲が徹底されている事。これはVOL7,8でも事例としてあげたように、現場の責任者は特に経営層に近い判断を委ねられ、それを実行しています。
また、権限委譲を嫌がらず・逆にお客様に寄り添った(エンゲージメント)サービスを提供できる環境として好意を持って受け止められています。