vol.5 : 今さら聞けない!CX(カスタマーエクスペリエンス)とCSとの違いって何? 〈CXシリーズ その1〉

2017年3月29日|カテゴリー「さつき先生 ,さつき先生アーカイブ
こんにちは。
セゾンパーソナルプラスの「さつき先生」です。

今回から少しシリーズでここ最近話題になっているカスタマーエクスペリエンス(以下CX)についてコメントしたいと思います。

皆さんのセンターでも、最近、上司や周りから「うちのコールセンターもカスタマーサティスファクション(以下CS)ではもう遅い、これからはCXだよ!」という言葉を耳にしませんか?

前回は、AIについて色々書きましたが、このCXも昨年から現在までのコールセンター業界における流行語大賞の最有力候補の一つだと思います。

CXとは何?
しかし、きちんと「CXとは何?」「CSとCXでは何が違うの?」という基本的な事がわかっていない方が多いと感じています。

私も仕事柄、多くのコールセンターの管理者の方から、「上司から今年はCXだよ!とか、CXでの成果を出して!」とか言われますが、「今さらCXの事を聴くのも恥ずかしいんですが、そもそもCXとは何ですか?」と質問を受ける事が多くなりました。


まず、CXとは「顧客経験価値」を指す言葉です。
サービス自体の金銭的・物理的な価値では無く、使用した際の満足感や効果など心理的・感覚的な価値を指します

もう少し分かり易く言うと、「顧客の期待どおり、または期待を超える顧客対応(顧客との交流や対話)を設計・提供することにより、顧客の満足度、ロイヤルティ、支持を向上させる取り組み」というものです。

一言で顧客の期待を超える対応と言っても、どんなレベルのどんなサービスなのか、よくわかりませんよね?
この顧客の期待を超えるサービスとはいったい、どんなサービスなのかは、次回以降のCX先進企業の例で紹介したいと思います。


ロイヤルカスタマー作り
ところで、「CSとCXの違いは何?」と聞かれたら、まず目的と対象が違う事を理解する事が大切です。
今まで言われ続けてきたCSとは活動の対象がコールセンターの部門内の最適化におかれ、その活動の目的はお客様の顧客満足の維持に焦点があてられてました。

一方CXでの活動の対象は全体最適で、コールセンターの部門内に留まらず、営業からマーケティング、更にはお客様に製品・サービスを提供する物流まで含めた全体最適です。
そして、その目的は単に顧客満足の維持を行うのでは無く、「ロイヤルカスタマー作り」をその目的の一つとしています。
お客様の体感レベルもCSでは、「あぁ、このサービス心地いいなぁ!」ぐらいのレベルですが、CXでは「WOW!」と驚くような感動レベルの体感を目指します


今回は、CXについての1回目でもあるので、まずは「CXとはいったい何?」、CSとCXとは何が違うの?」という事について書きました。

各コールセンターでCXの取り組みをしている方々もまずはこの基本をしっかり押さえた上でCX活動に取り組んでもらうと、社内の議論がブレないような気がします。

次回は、CX最先端企業の例なども含めて紹介したいと思います。
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