新入社員フォローアップ研修とは?実施のポイントやプログラム例をご紹介

2024年2月28日|カテゴリー「人材育成コラム
新入社員フォローアップ研修とは?
新入社員研修を実施しても、新入社員によっては不安を抱えたまま仕事をしているケースもあるかもしれません。そこでぜひ実施したいのが、新入社員研修を受けたあとに学んだことを振り返りフォローする「フォローアップ研修」です。

新入社員フォローアップ研修は、新入社員研修後に一定の期間が経過したタイミングで、振り返りを行い、現時点での課題や改善点を確認した上で必要なスキルや知識を身につける研修です。研修により、新入社員の今後の成長を促すだけでなく、モチベーション向上や不安解消にもつなげられることから、企業にとっては離職率の改善などのメリットがあります。

本記事では、新入社員フォローアップ研修の概要や実施時期、メリットのほか、実施する際のポイントやプログラム例について解説します。

新入社員フォローアップ研修の目的とは?

新入社員フォローアップ研修とは?
新入社員フォローアップ研修とは、新入社員研修後に一定の期間を経過したタイミングで振り返りを実施し、現時点での課題や改善点を確認したり、必要なスキルや知識を習得する研修のことです。その主な目的は、新入社員の成長度合いを把握し、今後の成長を促すことです。

新入社員は、全員が同じ環境下で業務に取り組んでいるとは限りません。人事担当者の目に届きにくかったり、配属先や上司によって教育に差が生じたりするケースがあります。新入社員の状況を把握するだけでなく、社内の教育環境が整っているのかを確認することも、新入社員フォローアップ研修の目的のひとつです。


新入社員フォローアップ研修を行う時期

新入社員フォローアップ研修を行う時期は、明確に定められているわけではありません。ただし、3カ月・6カ月・1年後に実施するのが一般的です。ここでは、それぞれの時期での目的や確認しておきたい内容について解説します。

3カ月後

3カ月後の新入社員フォローアップ研修は、新入社員研修の復習を目的としています。そのため、新入社員研修の最後に組まれるケースが一般的です。研修では、研修内容の振り返りや取り組みに対するプロセスをプレゼンテーションすることにより、知識の定着をはかります。また、現場に配属される前の不安解消も、目的のひとつです。

6カ月後

6カ月後の新入社員フォローアップ研修の目的は、スキルの定着です。入社して6カ月経過すると、実務にも慣れてきており、成果を出している社員もいることでしょう。

この時期にフォローアップ研修を実施することにより、実務で学んだスキルの理解が深まります。研修では、ディスカッションやグループワークで課題の検討や解決策の模索を行います。

また、この時期は慣れによりモチベーションが低下する社員がでてくるケースもあるでしょう。同期で集まり、お互いに刺激を受けることにより、モチベーションアップのきっかけになります。

1年後

1年後の新入社員フォローアップ研修は、1年間の振り返りや、今後のキャリアプラン構築が目的です。入社から1年経過すれば、後輩となる社員が入ってきます。状況によっては、後輩のサポートを任せられる可能性もあるでしょう。

そのため、研修では1年間の振り返りとともに、後輩への関わり方も学びます。先輩社員として模範になる行動を意識するとともに、自立した社員として、今後のキャリアプランを考える機会にもなります。


新入社員フォローアップ研修を実施するメリット

新入社員フォローアップ研修とは?
新入社員フォローアップ研修を実施するメリットとして、以下の4つが挙げられます。

●仕事における役割や社会人としての姿勢を再確認できる
●自分の成長度合いや課題を確認できる
●モチベーション向上につながる
●仕事の悩みや不安が解消できる

ここでは、それぞれのメリットについて解説します。

仕事における役割や社会人としての姿勢を再確認できる

新入社員フォローアップ研修を実施するメリットとして、仕事における役割や、社会人としての姿勢を再確認できることが挙げられます。新入社員研修を実施しても、初期に学んだ内容を忘れてしまっているケースは少なくありません。

例えば、新入社員研修で初期に学ぶ内容として、報連相やビジネスマナーといった基本的な社会人スキルや、組織における自分の役割が挙げられます。これらを再度確認できれば、自身の役割や社会人としての姿勢をあらためて認識できるでしょう。

自分の成長度合いや課題を確認できる

自分の成長度合いや課題を確認できることも、新入社員フォローアップ研修を実施するメリットに挙げられます。フォローアップ研修で新入社員研修に対する振り返りを実施することにより、現時点での理解度や習得度が把握できます。

理解度や習得度が把握できれば、自分の成長度合いや課題を認識できるはずです。現時点での自分の課題を認識できれば、新入社員は自分が何を身につければ良いのかがわかり、スキル習得に向けて取り組めるでしょう。

モチベーション向上につながる

モチベーション向上につながることも、新入社員フォローアップ研修を実施するメリットです。前述したように、フォローアップ研修で新入社員研修に対する振り返りを行えば、自分の課題を認識でき、スキル習得に向けて取り組めます。

同期とともに取り組むことにより、緊張感や仲間意識が高まり、モチベーションも上がるはずです。モチベーション高く取り組む環境を構築できれば、離職防止にもつながるでしょう。

仕事の悩みや不安が解消できる

仕事の悩みや不安が解消できることも、新入社員フォローアップ研修を実施するメリットのひとつです。現場で実務に取り組んでいれば失敗やトラブルを経験します。他の同期の状況と比較し、悩みや葛藤を抱えてしまう場合もあるでしょう。

フォローアップ研修で同期と接することにより、お互いの状況を確認し合えます。同じ悩みを抱えている場合や、学びを得るきっかけになることもあるはずです。同期で集まり、相談し合える場となることは、スキル面とメンタル面の双方にメリットがあるといえます。


新入社員フォローアップ研修を実施する際のポイント

新入社員フォローアップ研修とは?
新入社員フォローアップ研修を実施する際のポイントとして挙げられるのは、以下の5つです。

●研修の目的を共有する
●研修の時期を見極める
●参加者の悩みを事前にヒアリングする
●やる気を高めるための環境を整える
●フィードバックや効果測定を実施する

ここでは、それぞれのポイントについて解説します。

研修の目的を共有する

1つ目のポイントとして挙げられるのは、研修の目的を共有することです。フォローアップ研修を実施する際は、参加者に研修の目的や意義を理解してもらうことが大切です。研修は評価や競争をする場所でも、同期が集まって話すだけの場所でもありません。

この研修で「身につけてもらいたいもの」「再度認識してほしいもの」を明確にしたうえで、研修を受けてもらう必要があります。そのためには、現場が抱えている課題を把握し、課題に向けて取り組めるような研修内容を選定することが大切です。

現場からの課題と研修内容を選定した理由を新入社員に説明することにより、「なぜフォローアップ研修を行うのか」を理解してもらえるでしょう。

研修の時期を見極める

2つ目のポイントは、研修の時期を見極めることです。フォローアップ研修は、短いスパンで何度も実施すればよいわけではありません。短いスパンで実施した場合、現場や運営側の負担が増加してしまう可能性も考えられます。

現場や運営側の負担を考慮すると、3カ月・6カ月・1年後の実施が適切な頻度といえるでしょう。ただし、新入社員のモチベーション低下が顕著な場合や、各現場から再教育の声がでてきた場合は、頻度にとらわれず研修を実施しても構いません。

新入社員の様子を観察しながら、研修の時期を見極めることが大切です。

参加者の悩みを事前にヒアリングする

3つ目のポイントは、参加者の悩みを研修前にヒアリングすることです。「抱えている悩みや不安」「感じている課題」などを事前に把握することにより、新入社員の悩みに沿った研修内容を選択できます。ヒアリングの代わりに、理解度テストや満足度の調査を実施するのもおすすめです。

また、新入社員だけでなく、上司や先輩社員の意見も聞くと、新入社員本人では気づかない課題を把握できます。効果的な研修にするためにも、新入社員の悩みや課題を事前に把握しておきましょう。

やる気を高めるための環境を整える

4つ目のポイントは、やる気を高めるための環境を整えることです。フォローアップ研修は、新入社員たちに意欲的に取り組んでもらわなければ意味がありません。

具体的には、話しやすい雰囲気作りや上司の同席を避けるといった配慮のほか、負担にならないカリキュラム量にすることが挙げられます。話しやすい雰囲気を作るには、アイスブレイクが有効です。

新入社員の負荷を下げるために、オンライン開催で移動の負担を減らすのもひとつの方法です。新入社員の特性や状況をみながら、環境整備に取り組みましょう。

フィードバックや効果測定を実施する

5つ目のポイントは、フィードバックや効果測定を実施することです。フィードバックを実施することにより、悩みや課題が解決でき、目標達成に近づけます。目標設定シートを活用した振り返りもおすすめです。

効果測定は、特に運営側に必要な取り組みです。効果測定をすることにより、運営側の改善点や効果があった点が把握でき、翌年以降のフォローアップ研修に活かせます。

新入社員側と運営側の双方がそれぞれの立場で、フォローアップ研修を振り返ることが大切です。


新入社員のフォローアップ研修プログラム例

新入社員フォローアップ研修とは?
新入社員フォローアップ研修で実施されることが多いプログラムとして、以下の4つが挙げられます。

●入社時からの振り返り
●キャリアデザイン
●タイムマネジメント
●インバスケット

ここでは、それぞれのプログラムについて解説します。

入社時からの振り返り

入社時からの振り返りでは、新入社員研修の復習も含め、入社時から現時点での自分を振り返りながら業務上の改善点や課題を把握します。報連相やビジネスマナー、組織における自分の役割を再度確認し、現時点で実践できているかを振り返ります。

目標設定シートを活用し、項目ごとに振り返れば、より具体的に改善点や課題が把握できるでしょう。

キャリアデザイン

キャリアデザインは、自分の1年や3年後、10年後といった自分の将来のキャリアを考えるプログラムです。実務を経験し、社内の仕組みや風土にも慣れてきたころに実施するとよいでしょう。

キャリアデザインをすることにより、目的意識をもって業務に取り組めます。実施方法としては、目標設計をワークで行い、講師からフィードバックを受ける形で進めます。それにより、客観的な視点が入ったキャリアデザインになるでしょう。

タイムマネジメント

タイムマネジメントは、時間の使い方や考え方を学ぶプログラムです。自分の時間の使い方を振り返るとともに、正しい時間の使い方を学ぶことにより、生産性向上につなげられます。

新入社員の場合、タイムマネジメントの範囲は個人のタスクとなるケースがほとんどです。そのため、自分に与えられている業務内での優先順位の付け方や時間の使い方を学ぶ場にするとよいでしょう。

インバスケット

インバスケットは、受講者に対してそれぞれ役割が与えられ、自発的に行動に移していく演習形式のプログラムです。組織における心構えや姿勢を理解するほか、適切な仕事の進め方の習得につながります。

実務に活かせる考え方や行動力を習得できるプログラムとして、多くの企業で採用されています。主体的に研修に参加することが求められるため、モチベーション高く取り組んでもらいやすいプログラムのひとつです。

自社のステークホルダーについてや、部署内での役割といった具体的なテーマをもとにしたプログラムにすれば、より実践的な研修になるでしょう。


まとめ

新入社員フォローアップ研修とは?
新入社員フォローアップ研修とは、新入社員研修後に現時点での課題・改善点を確認する研修です。一般的に3カ月・6カ月・1年後に実施します。新入社員の成長度合いを把握し、今後の成長を促すことや社内の教育環境が整っているのかを確認することが、新入社員フォローアップ研修の目的です。

新入社員フォローアップ研修を実施するメリットには、新入社員が仕事における役割や姿勢を再確認できること、自分の課題を確認できることが挙げられます。モチベーション向上や仕事での不安解消もメリットのひとつです。

フォローアップ研修のプログラムには、キャリアデザインやタイムマネジメント、インバスケットなど、さまざまなものがあります。ただし、どのプログラムでも時期や課題に適したものでなければ意味がありません。

研修の目的を共有し、時期や課題を見極めたうえで、新入社員に適した研修を実施することが大切です。

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