<第17講目>納得感を高める『チームビルディング』を進めよう!

2017年9月13日|カテゴリー「TAMA先生 ,TAMA先生アーカイブ
みなさん、こんにちは。
「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」第17講目を始めます。

今回のテーマは、「納得感を高める『チームビルディング』を進めよう!」です。
<第17講目>納得感を高める『チームビルディング』を進めよう!

「チームビルディング」が上手くいかない原因

リーダーが、メンバーを一つにまとめ、最大限の成果を創出するチームを作り上げていくためには、「チームビルディング」が不可欠であるといわれています。

しかし、「チームビルディング」の大切さは認識できていても、いざ行動に移してみると「チームが一つにまとまらない」、「成果が出ない」、さらには「メンバー同士のコミュニケーションが上手くいっていない」など、様々な局面に出くわすことは、決して少なくないのではないでしょうか。

その場合、リーダーはついメンバーの性格や行動、スキルなどに原因を求めてしまいがちになります。
確かにそのことも、大きな原因になる場合がないとはいえません。

しかし、「チームビルディング」が上手くいかないもう一つの原因として、リーダー自身がチームの現況に合わせた行動を取っていないことがあげられます。

チームが今、どのような局面におり、そこでリーダー自身が何をしなければならないかを知らない(していない)ことが、チーム全体の成長を阻害している可能性もあるのです。

そこで今回は、研修などでよく紹介される「タックマンモデル」を引用しながら、リーダーがチームビルディングを行っていく方法についてご紹介したいと思います。

タックマンモデル

タックマンモデル」は、アメリカの心理学者であるB.W.タックマンが考案した、組織の進化過程を5つに分けたモデルです。

タックマンモデル:1.形成期⇒2.混乱期⇒3.統一期⇒4.機能期⇒5.解散期

このうち、5.解散期を除く各4つの期において、リーダーが行うべき行動を確認していきましょう。

形成期(Forming)

チームが結成されたばかりで、まだメンバー同士、メンバーとリーダー同士がお互いのことを何も知らないという段階です。

ここでリーダーが行うべきことは2つです。

1つ目は、「お互いのことを知る機会を作ること」です。
素性が分からない人と仕事をしたり、意見を交わしたりするのは、リーダーにとっても、メンバーにとっても、あまり気が進むものとはいえません。
そのため、自ら進んでメンバーとコミュニケーションを取りにいったり、お互いのことを知ってもらう機会を設けることが大切です。

2つ目は、「目的と方向性(ゴール)を明確にし、共有すること」です。
メンバーが何のために集まったのか、どの方向性をめざすのか、最終的に到達したい姿を明確にし、メンバーに共有します。
これは口にするだけでなく、掲示するなどいつでも目に見える状態にしておくことがポイントです。

チームが立ち上がった段階ですぐに成果が出ることは稀です。
成果をすぐに求めず、まずはチームとしての土台を固めていきましょう。

ポイントとなる「混乱期」(Storming)

混乱期(Storming)は、メンバーが思い思いに意見を主張するようになったり、異なる考えが対立したりする段階です。

ここでリーダーが行うべきことは2つです。
1つ目は、「できるだけ発散させることを心がける」ことです。
混乱期には、他のメンバーだけでなく、リーダーの仕事の進め方に対しても批判的な意見が出ることがあります。
その際、無理にリーダー自身の意見を押し付けたり、発言の機会を奪ったりすると、
メンバーのモチベーションを下げてしまいかねません。
できるだけ意見を発散させ、自身の意見も伝えることで、考え方の違いを明確にすることに徹した方が良いでしょう。

2つ目は、「すべての意見を平等に扱う」ということです。
不平等感を感じると、チームやリーダーに対する愛着心が失われます。
そうなってしまったメンバーは、チームのために機能しなくなります。
ミーティングの場などで、全員が意見を発散できる機会を設けるとよいでしょう。
考え方が違う人たちが集まっている以上、意見の相違は必ず起こりますが、リーダーはその対立を恐れないことがポイントです。

統一期(Norming)

統一期(Norming)は、他メンバーの活動をお互い許容し、自分たちなりの仕事の進め方が固まる段階です。
チームの成果も徐々に出始めます。

リーダーが統一期において行うべきことは、統一された意見を役割定義やチームのルールとして明確化することです。
ここで、混乱期の段階においてしっかりと意見の発散を図れたかがポイントになります。
意見を十分に発散させた上でその意見を収束し、統一するという過程を踏むことで、メンバーの中に納得感が生まれ、チームとして機能し始めます。
逆にその過程を踏んでいないと、一定のメンバーの中に心のしこりが残り、次の機能期に上手くつながっていきません。
そのため、「形成期で土台を作れたか」「発散期において、十分な意見の発散をさせたか」が、統一期のポイントとも言えます。

機能期(Performing)

機能期(Performing)は、チームが機能し始める段階で、これまでの過程が上手くいっていれば、成果が最大限に期待できる段階です。
ここまでくれば、リーダーは、チームが機能しているかを定期的にチェックするとともに、イレギュラーな事象に備えるといった行動ができていれば十分であるといえるでしょう。

納得感が高まるチーム作りのために

ここまででわかる通り、「チームビルディングのポイント」は、メンバー全員の納得感を高めていくことといえます。
「土台をつくり、発散させる」という、チームビルディングの初期段階におけるリーダーの努力や創意工夫が、チームを機能させ、最大限の成果を生むチームの完成につながるといえるでしょう。

研修では、タックマンモデルなどを引用しながら「チームビルディング」の解説を行ったり、チームビルディングのケーススタディやゲームなどを行ったりしながら、良いチームを作りあげるためのポイントを掴んでいただいています。

体感できる「チームビルディング」研修

それでは、「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」第17講目を終了いたします。

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