「人間は考える葦である」。
世界史や道徳の教科書などに載っている、フランスの思想家パスカルの「パンセ」の中の有名な一説です。
しかし私たちは、何か物事に対して、「考えよう」と意識してから行動しているでしょうか。
私たちは常日頃から様々な行動をしていますが、「考えてから行動する」ことはあまり多くないと思います。
朝起きてすぐシャワーを浴びる、仕事用の服に着替える、駅の自動改札で定期券を通す、
いつも決められた入力作業を行う、仕事から帰ったら最初に手洗い・うがいをする、などなど。
はじめにその行動をしたときこそ「どうすればいいのか」と考えていたかもしれませんが、
行動が意識しなくてもできるようになり、習慣化された今となっては、
その行動を起こすたびに、わざわざ考えたりはしないものです。
そのような生活が続くと、つい人は「考える」ことを放棄しがちです。
「考える」ことは時間を費やし、時には辛いものであるからです。
普段の生活はもちろん、仕事上においても、正しい行動が自明なものであるならば、
それでもよかったのかもしれません。
しかし、現代。特に仕事においては、答えが必ずしも明らかでない時代であるといえます。
そのような時代では、「何をすれば最適なのかを考える」という工程を抜かすことができません。
また、その結果を迅速かつ適切にアウトプットしていくことが求められます。
そのためには、「考える」ことを習慣化し、意識しなくても考えることができる力を養うことが大切です。
今回は、その「考える」力を高めるための、「論理的思考」についてご紹介したいと思います。