【さまざまな分野】第30回 『テレワーク・マネージメントとジョブ型雇用~ジョブ型雇用って何?~part1』 Author:Yuki Nose

2020年9月28日|カテゴリー「さまざまな分野 ,さまざまな分野
ブログ_Yuki Nose
みなさん、こんにちは。日系アメリカ人・元外交官のYuki Noseです。

このブログでは、経営者・管理職・人事の立場からみたテレワーク・マネージメントについて、お伝えしています。
今回は、シリーズの3回目、「ジョブ型雇用」について、2回に分けてお伝えいたします。

テレワークの問題解決のために、急遽、脚光を浴びてきた、「ジョブ型雇用」。
ジョブ型雇用」って何でしょう?
ジョブ型雇用とは


1.日本の雇用制度

日本の雇用形態は、「メンバーシップ型雇用」と言われています。
新卒者が就職により、「会社メンバー」の一員となります。そして、定年退職するまで会社のメンバーであり続け、会社の枠の中で異動がおこります。

例えば、同じ会社内で、営業から総務に、そして企画に、という感じで、異動します。

日本の多くのサラリーマンが、いろいろな異動を通じて、「ジェネラリスト」になっていきます。
いろいろな職種を経験するため、日本のキャリア組は「総合職」と呼ばれます。

異動先やタイミングを自分で決めることはできませんが、生涯の終身雇用が約束され、身分が保証されます。
急に仕事がなくなる、ということは、ほぼありません。

2.欧米の雇用制度=ジョブ型雇用

それに比べて、欧米はジョブ型雇用を行っています。
ジョブ型雇用」とは何か、というと、1つ1つの仕事に対する職務が明らかにされ、その職務に対する雇用が行われる、というものです。
基本的に終身雇用の概念はなく、自分でキャリアを作っていくことになります。

ジョブ型では、少しずつキャリアアップしていき、最終的には専門家、その道のプロとなります。
専門家となれば、より多くのアイデアが出せるようになり、会社への貢献度も高くなります。

3.なぜジョブ型?

ジョブ型雇用とは
なぜ今、ジョブ型が話題になっているのでしょうか?

日本の現在のシステムがテレワーク下でいろいろな問題に直面しているからです。
日本はメンバーシップ型で雇用しているので、1人1人の職員の職務の記載がありません。結局、時間で管理することになってしまいます。

テレワークでは、労働者を継続的に監視することができないので、「時間で管理」することは実質的に無理です。そこで、テレワークのマネージメント法として、「ジョブ型」が脚光を浴びてきているのです。

4.最も大きな違い―異動の仕組み

ジョブ型雇用とは
メンバーシップ型では、会社の異動を通じて、多くの人がいろいろな職種を経験します。
そのため、日本のキャリア組は総合職と呼ばれます。

それに対して、ジョブ型では、異動先や異動のタイミングは自分で決め、キャリアを積み上げていきます。
メンバーシップ型のゴールがジェネラリストであるのに対して、ジョブ型雇用のゴールはスペシャリストです。

5.就職・雇用

ジョブ型雇用とは
ジョブ型雇用とは
日本のメンバーシップ型雇用では、出身大学が、メンバーへの「入会条件」を大きく決めています。
18歳のときの記憶力によって大学が決まり、大学がメンバーシップの入会条件を大きく左右します。

ジョブ型では、1つ1つの職務で自分のキャリアを積み上げていけるので、一生涯挽回(ばんかい)チャンスがあります。18歳の時の出来が悪ければ、30代、40代で挽回(ばんかい)すれば良いのです。

メンバーシップ型の日本では、新卒の一括採用、という形をとっていますが、ジョブ型では、それはありません。
欧米では、会社訪問の「解禁日」はありません。
大学一回生から就職の情報収集を始めることが可能です。
最後の2年で情報を集めるより、4年間で集めるほうが、広く深い情報を集めることができます。

アメリカは、そもそも、単位さえとれば、3年半で卒業しても良いし、仕事をしながら4年3ヶ月で卒業しても、全くOKなのです。卒業がバラバラなので、「解禁日」はありません。

マクロレベルでは、メンバーシップ型は18歳の記憶力で人生が決まるので、受験戦争が激化します。
ジョブ型では、一生が勉強です。アメリカ人が、一旦会社をやめて、大学院に入り直して社会人になってから勉強したりするのも、ジョブ型社会ならではでしょう。

6.離職・退職

メンバーシップ型では、一旦メンバーから離れると、再びメンバーになることは不可能です。
万一可能となっても、一般職となり、「キャリア組」に戻ることはできません。

ジョブ型では、一旦キャリア組を離れても、実力で復帰可能で、しかも、以前よりも高い職務につくことが可能です。

ジョブ型雇用とは
ジョブ型雇用とは

7.昇進・異動

メンバーシップ型の昇進は究極のところ、上司の評価が大きく関係します。
ジョブ型の場合は、昇進の機会は、自分でつかんでいくことになります。
自分の希望するポストに応募し、ポストの応募に合格すれば昇進となり、落ちれば次のチャンスを待つことになります。

ジョブ型雇用とは
ジョブ型雇用とは

今回はここまで。

次回のpart2では、メンバーシップ雇用とジョブ型雇用の「モチベーション」や「ビジョン」の違いなどについてお伝えいたします。
お楽しみに。

欧米でのテレワーク・マネージメントの実際

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Yuki Nose 
国際ビジネス 代表、大阪市立大学非常勤講師 兼務
日系アメリカ人、元外交官
海外勤務25年(世界50カ国)

大阪生まれ。ハーバード大学修士卒(国際政策専攻)
ハーバード大学のマネージメント教授のアシスタントを務め、ハーバード式講義術を学ぶ。
国際連合で10年勤務し、企画顧問、最高技術顧問、事務所長などを歴任し、この間「ハーバード式講義+欧米式参加型ワークショップ」により、各国でリーダーシップ・マネージメント研修を行う。
その後、アメリカ国籍となり、ホワイトハウスやアメリカ外務省の委託事業経営を10年行い、アメリカ連邦政府評議会理事も務める。
現在、大学講師を務めながら、リーダーシップ・マネージメント研修を行う。
大胆な「ハーバード式+欧米式参加型ワークショップ」が好評。


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