インバスケット研修とは?業務で使える実践的な力を身につけるために

2022年6月28日|カテゴリー「人材育成コラム
インバスケット研修とは?
近年、ちらほら耳にするようになった「インバスケット研修」。
業務上必要なスキルを客観的に測定し、またその結果に応じてトレーニングができるため、企業での活用が進みつつあります。
この記事では、インバスケットとはどのようなものかご説明した上で、研修として活用する方法をご紹介します。

インバスケットとは

インバスケット研修の話に入る前に、そもそもインバスケットとはどういったものか、前提として解説します。
なんとなく単語として聞いたことがあるという方も、耳馴染みがない方もぜひ知識として頭に入れておいてください。

直訳すると「未処理箱」

英語のインバスケット(in-basket)という単語を直訳すると、「未処理箱」「書類受け」となります。
元々は、未決裁の書類を入れておく箱のことをインバスケットと言ったそうです。
インバスケット研修で物理的な箱を扱うことはありませんが、未処理のタスクを処理していくことそのものは「未処理箱」のイメージと一致します。

インバスケットでは、架空の人物になりきって数々のタスクをこなすロールプレイングを行い、案件処理能力を測ります。
返信できていないメール確認の確認や書類の手続き、部下からの相談など、タスクの種類はさまざまです。数多くあるタスクの中でどれから手をつけるべきか、そして仕事全体をどう効率化していくかなど、実務で使われる実践的な能力を測ることができます。

企業で活用が進む理由

インバスケットの起源はアメリカ海軍が1950年代に導入した能力測定ツールにまでさかのぼります。
海軍の演習や実戦では、複数の要素を瞬時に捉えて素早く処理を進める必要があるため、マルチタスクに耐えうる兵士のトレーニング方法として活用されていました。

近年ではこのインバスケットは多くの企業で活用が進んでいます。昇格試験や人事考課を行う際に使われることもあります。
実務における実績は非常に重要ですし、その部分を評価するのも必要不可欠ではあります。
しかし、近年では結果に至るまでのプロセスを可視化し、評価やトレーニングを行うことも重んじられるようになってきました。
それに伴い、インバスケットを用いて実務を進める上で必要な能力を測るようになったのです。

また、人材不足が深刻化する今、従業員一人当たりの生産性向上は喫緊の課題となっています。
業務プロセスを最適化し、主体性をもって仕事に取り組んでもらうため、企業におけるインバスケットの導入が進んでいるといえるでしょう。

インバスケット研修を受けるべき人とは?

インバスケット研修と聞いて、新入社員だけが対象だと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、研修対象はすべての階層・役職の方です。
むしろある程度仕事に慣れ、仕事の仕方が身についてきた方にこそ受けていただきたい内容となっています。
特に「どうしたらもっと効率良く仕事ができるだろうか」「散見されるロスを最小化できないだろうか」と考えている方にとって、インバスケット研修は仕事の進め方を大きく変える良い機会になるでしょう。 

インバスケットで分かる評価項目

インバスケット研修とは?
続いて、インバスケットを用いることで測定可能な能力をご紹介します。
測定可能な能力自体はたくさんありますが、企業における評価項目となることが多い3つの能力をピックアップします。
インバスケットの導入を検討されて居るのであれば、ぜひ参考にしてみてください。

業務生産性

インバスケットの導入で、業務効率の要となる業務生産性を測定することができるようになります。
多くの企業では、個々人に任されている仕事内容は異なります。
そのため、一つのものさしで業務生産性を測ることはできません。
インバスケットを用いれば、課題の内容や測定方法を均一化することができ、ひとりひとりの業務生産性を可視化したり、比較したりすることが可能になります。

判断力

インバスケットを用いて測ることができる能力には、判断力もあります。
基本的に、インバスケットで使用される問題は、制限時間内に終えることができません。
そのため瞬時にタスクへの優先順位づけを行い、タスクをこなす順番を設定する必要に迫られます。
つまり瞬発的な判断力が必要になるのです。
インバスケットでは、回答者がどのような思考でタスクに取り組んだのか測ることができるため、こうした能力を測ることに適しています。

問題解決・課題解決力

上でご紹介したとおり、インバスケットにおいて処理しなければならない課題は山積しています。
そこで、優先順位をつけた後にタスクに取り組むことになることが多いですが、取り組み時に求められるのは問題や課題を解決する能力です。
インバスケットでは、単純な処理能力に限らず、起こってしまったことの再発を防止するためのプロセスも測定できます。
問題を見つけてから問題発生の原因を探り、それに基づいた意思決定を行うという流れは実業務でも見られるものです。
タスクを処理する際には、純粋な作業時間に加えてそうした思考や意思決定の時間もかかります。
その通常業務では見えづらい部分を可視化できることはインバスケットを用いる上での大きなメリットとなるでしょう。

インバスケット研修で育むことができる能力

インバスケット研修とは?
ここまで、「能力測定のためのツールとしての」インバスケットについて解説を行ってきました。
ここからは少し視点を変えて、インバスケットを用いた研修についてご説明します。
まずはインバスケット研修を通して育むことができる能力を、いくつかピックアップしてご紹介します。実務で求められる能力を細分化したものが主となるため、実際に能力が活きる場面をイメージしながら読み進めていただけると実感が湧きやすいかもしれません。

優先順位決定力

たくさんの仕事を処理していく中で必要不可欠となるのは、優先順位を的確に決定する力です。
仕事に対して割かなければならないリソースやスケジュール、別の案件の兼ね合いなど、優先順位を決定づける要素は数多くあります。
インバスケット研修では、そうした要素を総合して意思決定を行うためのプロセスを順序立てて学ぶことができます。
そのため、実際の業務においても十分役立つ優先順位決定力が身につくのです。

また、研修を通して判断に自信を持てるようになるという効果も期待できます。
仕事に対するスピード感を今まで以上に高めるためにも、インバスケット研修を通して  判断のプロセスを身につけ、自信をもって仕事に取り組めるようにしましょう。

問題発見力

タスクひとつひとつの問題や課題を発見するのはもちろんのこと、複数のタスクを俯瞰的に見て問題を把握する能力も身につきます。
実際の業務では、いくつもの問題が複雑に絡みあっていることがあります。
正確に問題を発見し、適切な対応を取ることは、効率的に業務を進める上で必要不可欠です。

問題分析力

問題を見つけたら、要素ごとに分解してひとつひとつ対処していく必要があります。
そうした分析能力も、インバスケット研修を通して身につけられるものの一つです。
せっかく問題を発見したとしても、うまく分析できなければタスクはうまく片付きません。研修を活用して、実務に活かせる分析力を身につけましょう。

意思決定力

タスクがなかなか片付かない理由の一つとして、「意思決定にかかる時間が長いため」という要因があります。
自分の提案や課題解決の手法に自信を持てなければ、意思決定のプロセスにかかる時間的、人的コストは増大してしまうでしょう。
インバスケット研修では、タスクを多数処理せざるを得ない状況が作り出されます。
素早く正確に意思決定を行う練習を通して、意思決定能力を身につけることが可能です。

当事者意識

仕事をうまく進める上で最も重要なものの一つに、当事者意識があります。
プロジェクトを進めたり、課題を解決したりする際には、自分事として捉えることができているか否かで大きな差異が生まれます。
インバスケット研修においては自分がタスクをこなさなければ何も進まないので、当事者意識を培う良いきっかけが生まれるでしょう。

実務に直結する能力が身につく

インバスケット研修では、上記でご紹介したものに加えて、下記のような能力を身につけることが期待できます。
・創造力
・洞察力
・計画組織力
・ヒューマンスキル
・生産性

どの能力も実際の業務を進める上で非常に重要です。
単に処理能力を高めるだけでなく、仕事全般にかかわる能力を身につけられるため、さまざまな業種や職種で活用できる研修だといえるでしょう。

インバスケット研修ではなにをする?

インバスケット研修とは?
ここまでお読みいただくと、実際のインバスケット研修がどのように進められるのか気になる方も多いでしょう。
最後になってしまいましたが、研修の流れや企業の情報に合わせたプログラムのカスタマイズ例をご紹介していきます。
ここまでお読みいただいて、インバスケット研修に興味を持っていただいたのであればぜひ参考にしてみてください。

インバスケット研修の進め方

インバスケット研修は、大まかには「演習問題」→「結果の確認」→「グループ演習」の順に進行します。
演習問題は、ある企業の社員になりきってメール内容に対応していくという形を取ることが多いです。
短期間にたくさんのメールを受信し、誰に対してどのように対応するのか「返信メール」の作成を行います。

当社が実施している研修では、60分以内に20通のメール対応を行うというプログラムを実施します。
メールの返信先や内容などから、各能力が発揮できているかどうかを測ります。
この演習は、現状把握や効果測定として行うことも可能です。
その後のフィードバックと組み合わせれば、個人がもつスキルの把握と研修を同時に行うことができます。

演習問題への取り組み後は、その結果をチェックシートを活用して確認したり、他のメンバーと共有したりすることで、自己や他者についての理解を深めていきます。
互いに得意なことや不得意なこと、思考のクセ等を把握することで、業務を円滑に進める土台作りをします。

最後はグループで演習に取り組み、自分自身やグループメンバーに不足している能力の向上を目指します。
このグループ演習の延長が実際の業務となるため、実務シーンをイメージしながら演習に取り組むことで研修の効果が最大化するでしょう。

社内の状況に合わせた研修プログラムの例

当社では、社内の業務状況や研修の必要性に合わせた複数のプログラムをご用意しています。
グループ演習でコミュニケーション促進も図ることができる「スタンダードプログラム」や、研修に割くことができる時間が少ない場合の「ショートプログラム」、タイムマネジメント等のスキル研修を組み合わせた「MIXプログラム」をご用意していますが、ご要望に応じてカスタマイズすることも可能です。

「その先」につなげるインバスケット研修を

インバスケット研修で培った能力は、その後実務経験を通して磨き上げられます。
研修を実施して終わりにしてしまうのではなく、その先の業務を見据えたプログラム実施を心がけましょう。
当社では、インバスケット研修に関するご相談をいつでも受け付けています。ぜひお気軽にお問い合わせください。


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