研修動画の作り方やメリット|作成時のポイントや事例など紹介!

2022年7月5日|カテゴリー「人材育成コラム
研修動画の作り方やメリット
研修には対面研修やオンライン研修などさまざまな方法がありますが、中でも動画の活用はメリットが多く利用価値が高い研修方法です。
動画研修でより高い効果を得るためには良質な研修動画の作成が不可欠ですが、作成のポイントがよくわからないというご担当者も多いのではないでしょうか。

この記事では効果的な研修成果を得られるように、研修動画の作り方や作成におけるポイントを動画研修のメリットや実例と共にご説明しています。

1.企業における研修動画の基本情報

研修動画とは、役職や社歴に応じた業務習得のための研修や全従業員対象のコンプライアンス研修などに用いられる動画のことです。
受講する場所や時間の自由度が高いことやコストも含めた社内研修の効率化のため近年注目されています。

まずは研修動画のコンテンツ形式や、コンテンツ動画を導入するメリットについてご説明します。

テレワーク普及に伴い注目される

企業研修は、コロナ禍におけるテレワークの急速な普及に伴い、あらゆる業務において直接的に対面で行うスタイルから研修動画を用いた非対面のスタイルへの移行が進みました。
新入社員研修のように以前は集合して行われた研修にも講師によるセミナーの動画や、実務習得のためのマニュアル動画を活用することが一般的になってきています。

事前に作成した動画を視聴する動画研修はリアルタイムで行うオンライン集合研修よりさらに利便性が高く効率的なため、今後ますます増加し定着化が進むでしょう。

研修動画コンテンツの4つの形式

研修動画コンテンツは主にセミナー形式、マニュアル形式、ドキュメンタリー形式、アニメーション形式の4つに分類されます。
それぞれの形式で適した研修内容が異なるので、研修の意図やケース別に合った動画コンテンツを活用しましょう。

セミナー形式とは講師が受講者に対して講義するセミナーを動画にしたコンテンツです。新入社員研修や新任管理職研修、マナー講習など決まったタイミングで複数名に対して行う研修などに活用されています。

実際に対面で行われたセミナーを動画研修用の教材として編集する方法と、受講者が目の前にいることを想定して講義した動画を編集する方法の2種類があります。自社で作成する場合は、編集の際にスライドを拡大したりテロップを入れたりすれば、より効果的に内容を伝えることもできるでしょう。

マニュアル形式とは商品やサービスの内容や仕事の流れなど実務習得用のマニュアルを動画にしたコンテンツです。
実践さながらの情報を目と耳から受け取って理解することができるため、アパレルや飲食、テーマパークなどにおける接客の流れや、精密機械の操作手順、営業職のセールス手順などの習得に活用されています。

文字や画像では伝えにくいニュアンスも動画だと伝わりやすく、教える人によるばらつきもなく一定の内容を伝えることができます。

ドキュメンタリー形式とは研修で伝えたい内容をストーリー性のある動画にしたコンテンツです。
自分事として受け止めにくい内容もストーリー仕立てなら定着しやすいため、企業理念や風土を伝える企業紹介ビデオなどに活用されています。

中にはドラマや映画さながらの作品もあり、飽きずに無理なく受講者の理解を促進できます。
自社で作成する場合は、実際の職場風景や従業員が働いている様子などをリアリティのあるストーリーに仕立てて編集します。

アニメーション形式とは研修テーマの説明にアニメーションを取り入れたコンテンツです。
表現力豊かなアニメーションを部分的にでも取り入れることで、抽象的な内容や情報量の多い内容も分かりやすく伝えることができ、新入社員研修などの初学者への理解を促進したい場面で活用されています。

アニメーション形式では、キャラクターを登場させたりクイズ形式にしたりすることで受講者の記憶に残りやすい効果が期待できます。
さらに、実写の一部にアニメを入れ込むなど表現の幅が広いこともメリットの一つです。

2.研修動画を導入するメリット6つ

研修動画の作り方やメリット
研修に動画を使用することにより研修を提供する側と受ける側の双方にさまざまなメリットがあります。ここでは動画研修のメリットを6つに分けてご説明します。

メリット1.研修の質を均一化できる

動画研修は提供する教育のレベルを均一化できます。

講義型の研修であれば毎回同じ講師が手配できるとは限らず、手配できた講師によって、また、OJTだと先輩社員の能力や所属部署の忙しさなどによって、教え方や内容にばらつきが生じます。
動画研修であれば全員が同じ研修動画を視聴するので、教え方や内容のばらつきがなく受講者の成果の均質化にも期待できます。

メリット2.場所・時間問わず受講できる

動画研修は機器さえあれば場所や時間を問わずに受講できるため、スケジュール調整がしやすいというメリットがあります。

講義型研修では実施時間と会場が決まっており、受講者は移動時間や宿泊も考慮して業務の調整をする必要があります。
一方で動画研修の場合はパソコンやスマホでいつでもどこでも受講できるので、スケジュール調整や移動の労力が大幅に軽減されます。

メリット3.繰り返し視聴できる

研修動画は知識の定着効果が見込めることもメリットの一つです。

動画であれば研修後も必要な箇所を理解できるまで何度も視聴できるため、従業員に定着するまで繰り返し視聴させることで知識を確実に身に付けることができます。

また、同じテーマの研修を繰り返し行う場合は次回の研修でも同じ動画を利用できるため、経費削減にもつながるでしょう。

メリット4.学習効率が高い

動画研修には高い学習効果も期待できます。

動画教材は言語化しにくい抽象的な内容を直感的に伝えやすく、理解を促しやすいという特長があります。
また、接客や機械の操作手順のように実際に行う内容をありのまま伝えることができるほか、テロップを入れるといった編集によって重要な部分を強調することも可能です。

メリット5.自分のペースで学習できる

研修動画を活用すれば自分のペースで学習できることにより、効率よく知識を習得できるというメリットがあります。

動画研修では苦手箇所の繰り返しの視聴や再生速度の調整、隙間時間にスマホで視聴することなども可能で、普段の業務でまとまった時間が取りづらい場合でも各自のペースで効率良く学習に取り組んでもらえます。

メリット6.学習ハードルが低い

動画研修は対面の研修に比べて学習への心理的なハードルを下げやすいというメリットもあります。

映像を観ることから研修が始まるので、動画に慣れた現代人にとってはとっつきやすい傾向があります。
また、テキストやイラストに比べて映像は臨場感があり、実際の現場や業務のイメージがしやすく、難解さが少ない分学習からの離脱を防げるという効果も期待できます。

3.研修動画の作り方|制作手順を紹介

インバスケット研修とは?
ここでは実際に研修動画を制作するときの手順や必要な準備をご紹介します。
さらに、役立つ研修動画を自社で制作する際に押さえておきたい作り方のポイントも解説します。

手順1.動画のテーマを決める

最初に研修動画のテーマを決めましょう。

研修の最終目的は受講者の目標達成です。どんなスキルを身に付けてほしいのかをはっきりさせてテーマを決めることで受講者に研修の意図が正しく伝わり、実際の業務にも生かしやすくなるでしょう。

また、制作側のメリットとしては、テーマを決めることで研修動画に盛り込むべき内容の見極めもしやすくなります。

手順2.コンテンツの形式を決める

次にセミナー、マニュアル、ドキュメンタリー、アニメーションの中からどのコンテンツ形式にするのかを決めます。

「マニュアル形式の動画は一コマが長すぎると集中力が切れやすい」といったように形式ごとに留意すべき点があります。
研修動画の効果を引き上げるためには、動画の形式ごとの特徴を把握し、「研修内容の理解度が最も高まるコンテンツ形式はどれか」ということを判断基準にして形式を決めることが重要です。

手順3.配信・閲覧方法を決める

研修動画の配信方法や閲覧方法についても事前に決めておきましょう。

ここでのポイントは、いつでもどこでも研修動画を見ることができるという利便性も考慮し、自社の従業員ができるだけ視聴しやすい方法を選ぶことです。
動画の公開方法には社内パソコンでの視聴を想定したイントラネットでの公開や、研修の告知もしやすいメール配信などがあります。

手順4.構成案・台本を作成する

研修動画を制作する最初のステップが構成案と台本の作成です。

受講者が研修目的を理解しやすい動画を作るためには、構成案で大まかな内容を決めてから台本を作る必要があります。
構成案では、時系列やストーリー、各シーンの概要といった大まかな流れを決めることで、この後の台本作成をスムーズに進めることができます。

台本には映像や音声、文字情報といった詳細な内容を決定し、書き入れていきます。
このとき、台本に伝えたいメッセージが受講者に伝わるようアウトプットされていることが重要です。

手順5.必要な素材を準備する

次に構成案・台本に基づき必要な素材を準備します。

素材とは動画を構成する画像や映像、BGMなどのパーツのことで、動画を作成するにはそれぞれのデータを収めた画像ファイルや動画ファイル、BGMファイルが必要となります。
資料や写真などの静止画は比較的作成しやすく、BGMもフリー素材を利用すれば集めやすいでしょう。

素材集めの中では、撮影が最も重要かつ手間がかかる作業です。撮影は研修の目的がわかりやすく伝わる映像を撮ることに加えて、美しく見やすいことも重要です。
そのためにはカメラ以外にマイクや三脚といった専用の機材も必要になりますが、完成度を高めるには専門の撮影スタッフに依頼しても良いでしょう。

素材がそろえば次は編集作業に進みますが、編集の段階でもっとこうしたいという部分が出てきても困らないように、台本に沿って重要な箇所は複数の素材を集めるなど十分な数の素材を用意しておきましょう。

手順6.素材を編集して一つの動画にまとめる

すべての素材がそろったら、動画編集ソフトを用いて一つの動画に編集します。
各素材ファイルを読み込み、台本に沿って動画の不要な部分のカットやトリミング、画像や音声の合成、タイトルや字幕の追加などを行い見やすくわかりやすい研修動画に整えます。

なお、内容には最新の注意を払った上で動画をYouTubeなど社外に公開すれば、研修とプロモーションを同時に行うこともできるでしょう。

4.研修動画を制作する際のポイント

研修動画の作り方やメリット
ここでは、内容が理解しやすく、行動変容も期待できる研修動画を自社で制作する場合に役立つポイントを3点ご紹介します。

研修動画の目的・目標を明確に伝える

動画の利点を生かして研修の目的・目標を明確に伝えることで、受講者の意識と行動の変容を期待できます。

受講者が目的・目標を理解できると、研修後も必要に応じて自主的に動画を視聴してもらえるようになります。
研修動画の視聴体験の積み重ねにより、従業員の意識や行動を目標としていた状態に近づけられます。

また、研修動画の効果を高めるには企業側が求めている行動を動画の中にはっきりと提示していくことが重要です。
そのためには動画の随所でのポイントの強調や、最後に改めて目標を提示するなども有効でしょう。

見やすい工夫を施す

能動的に研修に参加してもらうためには、研修動画に見やすく飽きさせない工夫を施すことが大切です。

例えば、クイズ形式にして答えを考えさせたり、アニメーションを利用することで離脱を防ぎ内容の定着へと導いたりするなどです。
また、一つひとつの動画の時間は集中力を保てる範囲の長さに収めることが望ましく、長くても10分程度を想定しておきましょう。
テロップや効果音も注意を引き付け重要なポイントを伝えやすくする効果があります。

後からでも編集しやすいようにする

動画が完成した後に再度編集が必要になるケースもあるため、後からでも編集しやすいように動画を制作しておく必要があります。

ブラッシュアップにこだわり過ぎて複雑な編集を重ねた結果、再編集時の工数が多くかかってしまったり、編集技術に長けたスタッフが退職したため再編集できる人材がいなくなったりということが起こる可能性もあります。

研修動画は伝えたい内容がわかりやすく表現されていることが重要ですので、受講者目線を意識した上で必要以上に複雑に作り込まず、なるべくシンプルに仕上げて伝わりやすい編集を心掛けましょう。

5.研修動画に適しているテーマと実例

さまざまな研修の中には動画の活用が有効な研修がある一方で、動画ではうまく伝わりにくい研修もあります。
ここでは動画研修に適しているテーマと例をご紹介します。

表情や声などテキストだけでは伝えにくい技術

表情の微細な変化や声のトーン・大きさなど、テキストだけではニュアンスを伝えきれない技術の研修は動画に向いています。

表情は静止画で、声のトーンや大きさは音声でそれぞれ伝えることはできますが、動画ではこれらが組み合わさることでさらに明確に情報が伝わります。
例えば、接客業や人前で話す職業の方に向けた発声練習の動画を、研修に取り入れるといった活用方法がおすすめです。

新入社員へまず教育すべき項目

新入社員に対して入社時に最初に教えるべき項目については研修動画の活用が適しています。

初めて接するビジネス上の言葉遣いや名刺交換などのマナーは音声と動きが合わさった動画が伝わりやすく、繰り返しの視聴も早期の定着につながり便利です。
入社時の導入研修でマナー研修の動画を視聴し研修の目的と達成すべき具体的目標を理解した上で、勤務先に配属後も定着するまで繰り返し視聴すると効果的です。

社員全員が理解しておくべき内容

マナーやルール、コンプライアンスといった全従業員が理解しておくべき内容も研修動画に適しています。

内容の特性上、講師による理解度や内容のばらつきがなく受講者全員に同じレベルで情報が提供できる動画研修が有効といえるでしょう。
例えば、eラーニングによる全従業員向けのコンプライアンス研修やマナー研修などが活用されており、単元ごとの設問に回答することで知識の定着を図ることもできます。

6.まとめ

研修動画を活用するメリットはたくさんあり、自社の研修にも取り入れてみることをおすすめします。
動画作成には専門的な知識や機材が必要で手間もかかりますが、基本的な手順と作成ポイントを押さえていれば自社で作ることも可能です。
難しい場合は、動画制作会社に依頼したり、研修支援の会社で提供している動画を活用したりすると良いでしょう。

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