ではもう 1つのポイントである「良質な経験」をするためには何が必要でしょうか? そのためのステ ップが「4. 積極的な実験」なのです。
経験からの学びを次の経験に生かすには、積極的に実験しようとする行動が重要です。
これまでと 同じような行動をただ繰り返していてもそこからの学びは少ないでしょう。
見知らぬ景色を見るために旅に出るような行動が求められるのです。それは「チャレンジ」と言い換えられます。
しかし、ただチャレンジするのではなく、何らかの仮説を持って実験的にチャレンジすることが重要です。
それによって、行動した後に仮説の検証が可能になるからです。
チャレンジする課題を設定する際に、そもそも何 にチャレンジをすればよいのかが分からないこともあるでしょう。
その原因は多くの場合、経験を振り返って学んでいないことにあります。
経験からの「効果的な学習」ができていれば、「次は~にチャレンジしてみよう」という道筋が見えるはずです。
チャレンジに関するもう1つの重大なテーマは、チャレンジを阻害する心理的な抵抗の存在です。
「うまくできるかどうか自信がない」「現状を変えることが怖い」「周囲にどう思われるか不安だ」といったネガティブな心理が、チャレンジの阻害要因になります。
チャレンジができない理由としては、心理的な抵抗の方が大きいことが通常です。
そのため、「4. 積極的な実験」を行うためには自分のネガティブな感情を乗り越えることが求められるのです。