vol.62:コールセンター白書2018から見るコールセンターの今! <その4>

2018年12月15日|カテゴリー「さつき先生 ,さつき先生アーカイブ
グラフ資料

前回は、過去10年の時給調査データやエリア別の時給動向について書きましたが、今回は、その時給動向にも大きな影響を及ぼしている、「人事における2018年問題」について書いています。
今さら言うまでも無いですが、今年改正された2つの法改正について簡単に概略を書いておきます。

⚫ 改正労働契約法
2018年4月から「有期労働契約が5年を超える場合、有期契約労働者による申し出があれば無期契約に転換しなければならない」という内容です。

⚫ 改正派遣法
2018年9月から「派遣可能期間は原則3年以内」というルールが、従来は派遣法で規定された26業務は対象外とされたが、この改正では全業種に適用される。
派遣期間が3年を超える場合、派遣会社は具体的な雇用安定措置を講じる必要がある。
例えば、①:派遣先への直接雇用の依頼や②:派遣元事業主での無期雇用などの措置である。

冒頭の各社のアンケート結果をご覧下さい。
「希望者は全員、無期契約社員にした」が35%と最も多くなっています。
当初懸念されていた、「一時的に契約を打ち切り、半年以上経過した後に再契約する」という「法の抜け道」をしたという回答は1社もなかったようです。
一方で24%を占めた「その他」は「5年間勤務している該当者がいない」という回答が最も多く、既に対象者が正社員SVに昇格しているか、5年を経たずに全員が離職しているかになるので、コールセンターの高い離職率の現場を象徴するような結果にもなっているようです。

改正派遣法については「全て派遣会社に無期雇用してもらう予定」が36%、「希望するスタッフは全て自社の直接雇用する予定」が34%と全体の70%の会社は、改正派遣法に沿った対応を検討・実施しているようです。
労働契約法も改正派遣法も政府の方針として「有期労働者を減らし・安定的な雇用を確保する」という名目で実施されましたので、今回の調査結果を見る限りは、多くのコールセンターで適切に対応が実施されている様子がうかがえます。
ただし、ちょっと気になるのがいづれの改正に対して、今年になっても20%以上(4社に1社)がその他(対象者がいない・未定・・・)という状況ですので、現場の管理者は何をしているのか?何を思っているのか?も気になります。
次の着目点は政府が目指している「同一労働同一賃金」で、無期化されたとは言え正社員待遇では無いスタッフと既存の正社員との賃金格差をどうしていくのか?が注目されています。
数年前からオペレーターやSVの離職対策・地位向上・待遇改善を目的に、有期雇用社員から地域限定正社員化してくる潮流はあったが、今回の労働契約法と派遣法の改正でこの流れがどんどん加速していく事は間違いありません。
長らく、コールセンターのオペレーター、SVの待遇が改善されずに離職の温床になっていた部分もあるので、現場で働くコールセンター社員にとっては良い改正であるが、経営サイドとしては賃金の増加や福利厚生費の増加で頭の痛い問題かもしれません。
そういう意味では今後一層コールセンターの位置づけの再認識や活用法、経営の舵取りが重要になってくる時代だと思います。

今回の法改正に対する各社の対応状況なども下記の「コールセンター白書2018」で詳しくデータに基づき書かれています。

 

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