オンライン研修の学習効果を最大化させる方法を解説!

2021年9月21日|カテゴリー「人材育成コラム
コロナの長期化や働き方改革の影響に伴いリモートワークの重要性が高まっています。
それは、研修業界にも影響を及ぼしています。これまで研修と言えば、対面で行うものという認識が強かったでしょう。
しかし、感染対策や新たな働き方の促進により、研修業界においてもリモート(オンライン)研修が普及され、その需要も高まっています。
今回はオンライン研修を実施するメリットや、効率や効果を最大化する具体的な方法などについて解説します。

オンライン研修
目次
1.アフターコロナでも続く!?オンライン研修の実施状況
2.オンライン研修の特徴と集合研修の違い
・オンライン研修のメリットや必要性
3.オンライン研修の効率・効果を高める方法
・①オンライン研修の企画や準備時
 ・カリキュラム検討(時間配分、ワーク内容の検討)
 ・事前課題の準備
 ・環境確認
 ・受講者への案内
・②オンライン研修実施後
 ・事後課題をしてもらう
 ・職場からの直接フォローの仕組みを用意する
・③ネットワーク接続トラブルに対応する
 ・オンライン研修時、よくあるトラブル
4.まとめ

アフターコロナでも続く!?オンライン研修の実施状況

まずはオンライン研修の実施状況について見ていきましょう。
コロナ禍においての現代社会では、オンライン研修を行う企業数が増えております。
一部では、オンライン研修がコロナ禍のみに限定されるという意見もありますが、結論からいうとこの意見には否といわざるをえないのが現状です。
何故なら、コロナ禍により人々の生活様式が変わった為です。

新型コロナウイルスがいつ収束するかはまだ見通しが立ちません。しかし、新型コロナウイルスが収束したとしてもオンライン研修は続くでしょう。
感染対策や働き方改革がきっかけで、重要が高まったオンライン研修ですが、交通費や宿泊代などの削減や、場所や時間を選ばずにどこからでも学習できる、録画ができるため復習ができるなどのメリットがあります。

このような背景から見ても今後のオンライン研修は集合研修の代替ではなく、育成目的や状況によって最適な選択肢となる可能性が高いです。
人材育成は会社を存続する上で最重要項目となります。
今後ますます重要が高まるオンライン研修に対して、しっかり対策していくことが企業にも、従業員にも良いでしょう。

オンライン研修の特徴と集合研修の違い

オンライン研修のメリットを確認する前に、これまで主流であった集合(対面)研修とオンライン研修の異なる点を理解し、効率的且つ効果的な人材育成に挑みましょう。

オンラインと集合研修の違い

集合研修は講師との距離感は近い、参加者同士の自由なコミュニケーションができるというメリットがある事から、これまで研修=集合(対面)研修という印象が強かったです。
しかし、場所を確保しないといけない、移動時間を踏まえての時間を確保しないといけないといった制約もあり、主催側で悩みを抱えているとの意見もあります。

オンライン研修は集合研修よりもそれほど制約がなく、ネット環境が整っていれば誰でもすぐに参加できることが特徴です。
ただし、集合(対面)研修より集中力が落ちるといった問題も指摘されます。しかし、それは研修を確実に準備しておくことで解決できるでしょう。

オンライン研修のメリットや必要性

オンライン研修を成功させるためには、オンライン研修の本質を確実に理解しておく必要があります。
現社会のような不安定な時代は今後もまだまだ続くと専門家は話しています。
このような環境の中で、リモートワークというフレキシブルな働き方は、必須不可欠になっています。
それは、研修方法についても同様です。変化していく社会に対応するため、普及したオンライン研修ですが、今や働き改革の追い風に伴い、必須要素として位置づけされています。

オンライン研修のメリットは下記のような要素があります。
どのようなメリットがあるのかしっかり確認しておきましょう。

・コスト削減
・研修担当者の業務工数削減
・参加者の業務調整負担を軽減
・時間や移動の制約がない
・各々のペースに合わせて受講できる

オンライン研修は集合(対面)研修と異なり、場所の確保、移動時間、交通費が発生しないことから付随的費用を削減できます。
また、場所の確保が不要であるため、研修所に事前に行って会場を確認したり、資料を大量に印刷したりする工数を削減することもできるでしょう。
さらに、会場に移動する必要がないため、その分の時間を業務に回したり、自席で研修を受けることができるなどのメリットを考えると、業務の効率化にも貢献できると考えられます。

オンライン研修

オンライン研修の効率・効果を高める方法

オンライン研修の効率、参加者の効果を高める具体的な方法について確認しておきましょう。
効率的なやり方を理解し実施することで、高い成果を見込めるようになります。

①オンライン研修の企画や準備時

まずはオンライン研修の企画や準備時において、注意すべき点について解説していきます。
カリキュラムを検討する上で、時間配分とワークの内容の検討は欠かせません。
カリキュラム構成がしっかりしており、整合性がとれていると参加者の負荷を減らすことに繋がります。慣れない環境で、集中力の継続が求められると参加者はストレスを感じるようになります。
1時間経過したら休憩を挟むなどをして参加者の負担を減らし、より良い研修が受けやすい内容にすることが大切です。

また、漠然とした内容にならないために、テーマを端的な言葉に集約しテーマを明確化しておきましょう。
カリキュラムにおいては、学ぶ項目を決めることも大事です。
項目もテーマと同様に、短い言葉で言い表せるようにしておけば、参加者の理解度も上がることでしょう。
テーマや項目などの大枠が整ったら、最後にワーク内容の詳細を詰めていきます。

オンライン研修の適量について、知ることも大切です。
通常の集合研修と比較して6割前後のボリュームに設定しましょう。残り4割ほどの時間は、ディスカッション、ワーク、受講者を指名して答えてもらうなど、受講者側がアウトプットできる機会を増やすことが重要となります。
オンライン研修はモニター画面を通じての研修になるため、対面とは異なり、どうしても集中力が続きにくいという短所があります。
双方向性を持たせることで、集中力が遂げられないよう工夫しましょう。

オンライン研修が始まってから課題を出すのではなく、研修がスタートする前の段階でどのような課題があるのかなどを準備しておくことが効果的です。
事前課題を渡しておくことで、オンライン研修が始まる前に「すでに参加している」という意識を根付かせられます。
研修前に課題へと取り組むことで、オンライン研修本番に対する関心を高める効果が期待できます。

また講師や受講者の双方が、事前に理解度の確認ができることもメリットになります。
事前課題を設けることは研修中に課題へ取り組む時間の短縮に繋がり、ショートカットできた時間を、講師のフィードバックに割り当てることで、より質の高い研修になるでしょう。

オンライン研修を行う際に、重要となるのがネットワークの環境確認です。
運営側はネットワーク回線がどの程度の強度を持つのかの確認や、トラブルが発生した際の予備回線の準備などをする必要があります。
またカメラやマイクなどのデバイスの確認、充電がしっかりできているかのチェックなども怠らないようにしておきましょう。
モニターを参加者の高さに合わせるなど、研修を受けやすい環境作りに注力することを推奨します。
パフォーマンスを高めるには、自然体で研修を受けられる環境を整えることが重要となります。

全ての準備が整ったら、案内を送りましょう。
本番の一週間前までのアナウンスが理想です。
何を目的とした研修なのか、Zoomなどどんなツールを用いるか、研修中の服装は自由でいいのかなど、参加者が疑問に思う点をピックアップして箇条書きにまとめた内容を伝達しましょう。

アナウンス内容は、視覚的に理解しやすいものが理想です。
例えば長文の文言がブロックのように固まっていると、内容が伝わりづらくなります。
箇条書きなどを入れながら、端的な書き方をするのがポイントとなります。

また、オンライン上での研修になるため、事前にインターネットの接続状況を確認するためにも研修開始の5~10分前には、オンライン会場に接続しておくようにアナウンスすることも重要でしょう。

②オンライン研修実施後

オンライン研修実施後に必要となることは、「事後課題」「職場からの直接フォローの仕組み構築」となります。各々について確認していきましょう。

オンライン研修の短所とも言える一つは研修後、受講者の理解度を図ることが難しいとのことです。
せっかく研修を行ったのに「受講者が何も理解していなかった」となると、主催者にとっても、受講者にとっても時間の無駄にしかないです。
その点を防止するためにも研修終了後、受講者に「事後課題」を提出することが何より大事です。
また、事後課題を先輩社員に見てもらうことも良い方法です。
客観的なフィードバックを受けることで、自身の課題、問題点などをしっかり認識できるようになります。
事後課題は研修後に身についた知識を確かめる良いチャンスになるので、是非活用すると良いでしょう。

職場から直接フォローしてもらえる仕組みがあるだけで、参加者の安心や研修の成果が確保されます。

研修が終わった後、受講者が何を学び現場でどのように活用していくか言語化してもらうために、職場内でフォローする仕組みをつくるのは大切になります。

ただ研修を受けただけで学びを得られないのでは、意味がなくなりかねません。
職場で担当する人間を決めて、受講者が研修内容を振り返れるようにしておくことを推奨します。

疑問点も含めて研修後、研修内容を理解できていたか確認できるテストを用意しておくのも有効な方法です。

③ネットワーク接続トラブルに対応する

オンラインは確かに便利ですが、ネットワーク接続に対するトラブルが発生するケースがあります。
オンライン研修時に起こりがちなトラブルについて解説します。

オンライン研修時によくあるトラブルは、「受講者の接続ができない」「講師の画面が固まる」「マイク、カメラが作動しない」など。
これらは事前テストしておくことで、トラブル回避が可能となります。

ネットワークのトラブルは、どれだけテストをしておいても本番で起こりうることがあるのも確かです。
ネットワークのトラブルは100%回避する方法はありません。
ただし、トラブルが発生した際にどう対応するかを決めておくべきです。
講師と別に、運営者側も待機しておくことも有効な手段となります。
受講する人に自身の力で解決できるようなシステムを作り、「トラブル発生に関するQ&A」を配布するなどのフォローをあらかじめ行いましょう。

オンライン研修

まとめ

オンライン研修の特徴や性質を理解し、実施することで高い学習効果を見込める研修の実施が可能になります。
オンライン研修において双方向性を強く意識する必要があります。
オンライン研修は同時に発言できないことがデメリットであるため、一方的な学習にならないよう注意が必要です。

また、オンライン研修の成果が上がるかどうかは、研修の企画内容と事前準備にかかっているといっても過言ではありません。
まずはカリキュラムの内容や講師の質などのソフト面、次に受講者の立場に立った受講環境が整っているかをチェックしましょう。
受講者が安心して研修を受けることができるよう、集中力を発揮できるように、ネットワーク環境の整備やPC機器の準備といったハード面の見直しを図ることが大切です。
それによって、学習効果を最大限実感できるオンライン研修を行うことができるでしょう。

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