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中堅社員の育成は何をすべき?必要なスキルや中堅社員が育ちづらい原因、育成のポイントを解説
会社として成長していくためには「中堅社員」の存在は必要不可欠です。
現場と管理職をつなぐ重要な役割を担う中堅社員の育成について、「思うように育たない」「どうやって育成すればいいの?」といった悩みを抱える企業や人事担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、中堅社員の役割の再確認から、育ちづらい環境や育成でのポイントについて解説します。
<目次>
中堅社員とは
中堅社員に求められる役割
後輩社員の育成
職場内の連携サポート
現場と管理職との間を取り持つ
中堅社員に必要なスキル
柔軟な対応力
仕事を広い視野で捉える力
周囲を巻き込みながら動かす力
問題解決力
情報収集能力
中堅社員が育ちづらい原因
若手社員の減少
担当業務の固定化
出世意欲の低下
中堅社員を育成するポイント
中堅社員の役割と自覚を促す
将来的なキャリアの提示
スキルアップ機会の提供
中堅社員ひとりひとりに合わせた育成環境を用意しよう
中堅社員とは
まずは、中堅社員とはどのような社員を意味するかを確認しておきましょう。
会社によって社会人年数や経験、スキルによって多少の違いはあるかもしれませんが、一般的に中堅社員とは概ね以下の条件の社員のことを指します。
・新卒入社から3〜4年以降
・20代後半〜30代
・役職を持たない
入社してから3〜4年以降で、課長や部長などの役職についていない社員が、一般的に中堅社員と呼ばれています。
新卒入社から数年が経ち、自分一人である程度の業務や仕事量をこなすことのできる処理能力を有しているのが特徴です。
中堅社員に求められる役割
自分の目の前の業務に全力で取り組むことを求められるのが若手社員です。
しかし、中堅社員には、自分の業務に加え、周囲に気を配りコミュニケーションをとることで、チーム全体を先導し目標達成の原動力となる役割が課せられます。
ここからは具体的に中堅社員に求められる役割をご紹介していきます。
後輩社員の育成
中堅社員になると、OJTをはじめ若手社員や新入社員の規範、そして育成を担うのも重要な役割になります。
会社の将来を担う若手たちにビジネスマンとしてのマナーや仕事内容の説明、コミュニケーションスキルまでビジネスマンとしてのいろはを0から教え、自ら手本となるのです。
新入社員の育成で重要なのは、指導を担当する相手に合わせたコミュニケーションを取ることです。業務内容の伝え方はもちろん、新入社員がミスをした時の対応は、社員の成長に大きく影響します。
ミスを発見してもただ注意するのではなく、なぜ失敗したのか、どうやって改善するかを聞き、相手の考えや感情を読み取り適切な声をかける高度なコミュニケーションスキルが求められます。
職場内の連携サポート
若手社員の業務は、基本的に先輩社員やトレーナーの仕事を手伝うことが業務の中心です。
しかし、中堅社員になると自らが顧客と直接やりとりする場面が増え、職場内で周囲と連携しながら仕事を進めることが多くなっていきます。
取引先との良好な関係性や若手社員がチームの先輩社員に質問しやすい雰囲気を作るなども中堅社員の大切な役割です。
現場と管理職との間を取り持つ
会社内で若手社員と管理職の中間に位置する立場である中堅社員は、両者をつなぐ架け橋的なサポートをする役割も期待されています。
現場と管理職の認識に齟齬があれば、仕事上でもプロジェクトの進捗に影響が出る可能性が高いため、中堅社員の役割は非常に重要です。
進行中のプロジェクトにおいて、何か問題が発生したり、疑問が生じたりした場合は、管理職が話しかけてくるのを待たずに自分から積極的に相談しにいきます。
途中経過を報告するといった都度の報告もこまめに行い、主体的に動くことが会社全体として中堅社員に求められているのです。
中堅社員に必要なスキル
ここからは中堅社員に必要なスキルをご紹介していきます。
業務を遂行する上でのビジネススキルだけでなく、後輩の育成や管理職とのコミュニケーションスキルなど、多岐にわたるスキルを習得することで管理職へ昇進する準備にもなります。
中堅社員に求められるスキルは、以下の5つです。それぞれ見ていきましょう。
・柔軟な対応力
・広い視野
・周囲を巻き込みながら動かす力
・問題解決力
・情報収集能力
柔軟な対応力
複雑で正解がわからないビジネスを行う中で、チームを主導し目標達成を目指す中堅社員には、変化に柔軟に対応する能力が求められます。
ビジネス市場や顧客傾向の変化、社内指針をいち早く察知しチームに積極的に問題提起したり、情報を伝えたりしながら、変化する環境にも適宜対応しながら業務を行うことが期待されています。
仕事を広い視野で捉える力
中堅社員が気にしなければならない業務は、自分の担当業務だけではありません。
後輩社員やチーム全体のプロジェクトの進捗具合など、周囲の仕事にも関心を持ちながら仕事を進めていくステージに差し掛かっています。
同じチームの同僚や後輩が直面している課題や、改善・解決策も一緒に考え、チームに貢献していく必要があるため、若手社員時代の広い視野で仕事を捉える力が求められるのです。
周囲を巻き込みながら動かす力
会社の仕事というのは、社員一人では解決できないものがほとんどです。
それはプロジェクト規模が大きくなればなるほど顕著になります。
会社が力を入れているプロジェクトでは、高い成果が求められるため、関わる同僚や後輩、社外の協業企業とも連携しながら仕事の遂行を目指します。
中堅社員は、業務の進捗マネジメントはもちろん、コミュニケーションを通じて関係者との信頼関係を構築しながらチーム作りをしていくことが必要です。
問題解決力
個人としてもチームとしても業務成果を求められるようになる中堅社員には、業務や職場の抱える問題を自ら見つけ出し、解決していくことが求められます。
問題解決に必要な、物事を論理的に考えるロジカルシンキングや目の前の事象を分析するスキルなども中堅社員が習得すべきスキルといえます。
問題を発見する力とともに課題解決に役立つ思考スキルの育成も忘れてはなりません。
情報収集能力
仕事や職場内の問題を解決するためには、情報収集能力が必要不可欠です。
市場状況や社内の業績など、自分やチームにとって必要な情報源には常にアンテナを張り有益な情報を集めることは中堅社員に求められるスキルとなります。
集めた情報をどのように活用すべきか、どんな状況なのかといった客観的な判断も行うため、情報を分析するスキルも向上させることも求められます。
中堅社員が育ちづらい原因
これまでに述べてきた通り、中堅社員は会社にとって欠かせない役割を担う存在です。
しかし、働き手人口の減少もあって会社の中で思うように中堅社員が育たないといった悩みを抱えるケースもあるでしょう。
ここからは中堅社員が育ちづらい原因について解説していきます。
若手社員の減少
まずそもそも中堅社員になるであろう若手社員が減少してしまっている状況が考えられます。
近年では、終身雇用制度が崩壊したことにより、離職に対する考え方が変化しています。
若手社員の中には、現在の会社に自分が合っていない、能力を活かせられない、と入社から数年以内に判断し、早期離職するといったことも珍しくありません。
入念に中堅社員の育成計画を練ったとしても、優秀な人材が会社からいなくなってしまうと、当然優秀な人材の配置は難しくなります。
担当業務の固定化
中堅社員とひとまとめに言っても、担当の業務やスキルレベルは人それぞれです。
中堅社員として一般的に求められるスキルや知識などは、社員研修などで習得が可能ですが、社員ひとりひとりのキャリアを考えたスキルアップの機会提供はなかなか難しくあります。
しかし、社員それぞれのレベルやキャリア形成の考え方に合ったスキルアップの機会がなければ、思ったようには中堅社員の育成は進みません。
中堅社員それぞれが常に挑戦できるような環境を整備し、スキルアップを促せる体制を準備しておくことが会社として必要になります。
出世意欲の低下
最近では、働き方改革の考え方が世間に広く浸透したことで、仕事とプライベートのバランスをとりたいと考える社員が増えてきています。
プライベートを大切にする意識が強くなったことで、出世に対する意欲は低下しつつあり、自己の責任範囲が増える中堅社員としての役割に前向きに取り組めない社員もいるかもしれません。
中堅社員を育成するポイント
それでは最後に、中堅社員を育成する上で理解しておくべきポイントをご紹介します。
中堅社員の役割と自覚を促す
自分に課された目の前の業務を遂行していればよかった若手社員から、チームや後輩社員のことにも気を配らなければならない中堅社員の役割をまず自覚してもらうことが必要です。
これから中堅社員になりそうな社員に向けた研修を実施し、上司との面談で目標設定を行うなど、会社として中堅社員としての働きに期待していることを伝えましょう。
将来的なキャリアの提示
上述した通り、今は若手社員にとって離職という選択肢は珍しくない時代になっています。
中堅社員も同様に、自分のこれからのキャリア形成についてこのままでいいのか、新しい道に進むべきなのではないか、と不安に思う機会が訪れます。
会社として、そうした社員のキャリアプランについて考える機会を提供し、業務の中で新たなスキルや仕事に挑戦できるようにサポート体制を整備していくことが望ましいです。
スキルアップ機会の提供
中堅社員に求められるスキルや経験は、担当する業務や現場によってさまざまです。
だからこそ、社員ひとりひとりに合わせたスキルを学ぶことのできる研修や勉強会といった学びの機会を提供することを会社として心がけましょう。
もし、社内研修の拡充や内省に難しさや悩みを抱えている場合は、一度専門の会社に相談してみることも一つの手段です。
セゾンパーソナルプラスでは、中堅社員に求められる一般的なスキルの習得から、社員ひとりひとりに合わせた研修まで、幅広くご用意しています。
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中堅社員ひとりひとりに合わせた育成環境を用意しよう
今回は、中堅社員の役割を再確認し、育ちづらい環境や育成でのポイントについて解説しました。
中堅社員は、会社にとって現場と管理職をつなぐ重要な役割を担う存在です。
本記事でご紹介した育成ポイントが、中堅社員の能力開発への取り組みの参考になりましたら幸いです。
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