チームビルディングにおけるタックマンモデルとは?5段階プロセスを理解しよう

2022年3月29日|カテゴリー「人材育成コラム
チームビルディングにおけるタックマンモデルとは?
チームビルディングとは、目標を達成し成果をあげられるチームを作ることです。
このチームビルディングの考えに「タックマンモデル」というものがあります。
タックマンモデルを理解することで、チームビルディングを成功に近づけることができるでしょう。

本記事では、チームビルディングで大切なタックマンモデルについて解説しています。
チームビルディングを成功させ強い組織を作りたいと思っているあなたは、ぜひ最後までお読みください。

タックマンモデルとは

「タックマンモデル」とは、心理学者のタックマンが1965年に提唱した、チームビルディングを行うための4段階モデルです。
チームを機能させるためにはただ単にチームを作るだけではダメで、4段階のプロセスを順番にクリアすると目標が達成できるチームが作れるとしています。
後に1段階のプロセスが追加され、現在のチームビルディングでは「タックマンモデルによる5段階プロセス」となりました。

チームワークや組織マネジメントの研究が続けられる中で、タックマンモデルは非常に重要な理論であるとされています。
タックマンモデルを理解しておけば「今のチームはどの段階にいるのだろうか?」と冷静に分析でき、適切な行動が取れるようになるでしょう。
次の章から、タックマンモデルの5段階プロセスをご紹介します。

タックマンモデルによる5段階プロセス

タックマンモデルによる5段階プロセスをご紹介します。

●形成期
●混乱期
●統一期
●機能期
●散会期

順番に解説します。

形成期

形成期は、お互いのことがまだ理解できていない状態です。
チームの目標や、メンバーの役割などが共有されていません。
まずはお互いを理解するというより知ることから始まります。
手探りでのコミュニケーションが開始されるでしょう。

遠慮や緊張感があるため、多くの人が本来の自分を出せません。
また、他のメンバーがどういった人物や性格なのかがつかめないでしょう。

ここで重要なのは、コミュニケーションの量です。
簡単なゲームや、エンターテインメント性が高いアクティビティを行うと良いでしょう。
リーダータイプの人には、積極的な発言をするなど、コミュニケーションの量が増える行動が期待されます。

混乱期

混乱期は、チームで達成するべき目標が見えてきて、それぞれのメンバーがその目標に向かって動き始める状態です。
ただ、ここではチームの目標が正しく共有できているとは限らず、メンバーの役割もハッキリしていません。
それぞれが解釈した目標が違っていたり、個人個人が考えて行動をするため、役割分担が適切にできていないこともあります。
ここでは意見をぶつけ合い、共通の目標や目的をハッキリとさせることが重要です。
また、それぞれのメンバーに期待する役割を、適正や性格を考えながら決めていきます。

中には、意見をあまり出さないメンバーもいると思います。
そういったメンバーはチームの動きに納得しているから意見を出さないのかもしれません。
しかし、実は混乱を恐れて発言を控えている可能性もあります。
全員が全員自分の意見を言えているとは限らないので、なるべく多くのメンバーの意見を吸い上げられるよう、匿名でも意見を出せるような工夫をしても良いでしょう。

一時的にチームは混乱しますが、チームビルディングの土台となる大切なプロセスです。
リーダータイプのメンバーには、建設的な意見交換ができる仕組みや雰囲気を作ることが期待されます。

統一期

統一期は、混乱期を乗り越えハッキリとしたチームとしての目標や目的が共有される時期です。
またメンバーの役割が明確になってくるため、チームとして機能し始めます。
メンバーに求められる役割がハッキリしてくると、それに伴いだんだんと責任も明確になるでしょう。
するとメンバー同士で仕事の受け渡しや、意見交換も活発になってきます。
自分の役割だと思っていた部分が実は他のメンバーの方が得意で、自分は違うことに力を入れた方がチームのためになる場合もあります。
自分の役割だけでなく、相手の役割を理解することで、お互いに良い関係が築けるでしょう。
統一期で行われるコミュニケーションは、形成期とは違う質の高いものです。
リーダータイプの人はメンバーの役割をチームで共有し、チームとして力を発揮できる仕組みを作ることが求められます。

機能期

機能期は、統一期を経験しチームで共有された同一の目的や目標に向かって、それぞれが与えられた役割をこなしている状態です。
新たに生まれた課題でもお互いに意見を出し合って解決し、目標に向かって進めるようになっています。
チームとしては、もっとも機能している状態と言えるでしょう。
リーダーが不在でもチームが回っている状態が理想です。
ある程度のルールや仕組み化がされており、それらから外れた時でも、それぞれの役割と責任で解決方法を生み出すことができます。
もしここで課題を解決できず、目標や目的の達成に向かっていないようであれば、チームビルディングがうまくいっていない証拠かもしれません。
この場合は、目的が本当に正しいのか、各メンバーの役割は適切なのかを改めて考え直すと良いでしょう。
場合によっては、もう一度混乱期に戻ってスタートした方が良い結果になることもあります。
順調にメンバー間で課題解決ができているようであれば、チームビルディングはうまくいっています。
リーダータイプの人は、機能期をいかに持続させることができるかに力を使いましょう。

散会期

散会期はチームが解散する時期です。
機能期が順調であればあるほど、長ければ長いほどチームの解散を惜しむ声が聞かれるはずです。
達成した目標や目的に対して、それぞれ考えることがあるでしょう。
さらに上の役割を目指したいとか、違うことにも挑戦したいと思うメンバーも現れます。
こういった反省や振り返り、新たな目標を設定することはチームビルディングではとても重要です。
チームビルディングは、その場限りのものではありません
通常業務での継続的な質の高いコミュニケーションは、仕事のモチベーション維持や、キャリアアップにも役立つでしょう。

タックマンモデルで重要なのが混乱期

タックマンモデルでもっとも重要なのが混乱期です。
混乱期は文字通りチームが混乱するため、通常であればなるべく避けたいと思いますよね。
ですが、ここで混乱を恐れてメンバー同士での対話を制限したり、一方的な意見を承認したりするとチームとして機能しません。
納得しないメンバーも現れますし、そもそも適材適所な役割分担ができない可能性が高くなるからです。
混乱期を避けてしまうと、機能しないどころか、いずれ崩壊するかもしれません。
チームがうまくいっていない時は、混乱期の意見交換が不十分だった可能性があります。
機能していないと感じた時は、あえて混乱期を作り出し、チームビルディングをやり直す判断が必要です。

まとめ:タックマンモデルを理解しチームビルディングに役立てよう

チームビルディングとは?目的やメリットについて具体例を交えて解説
チームビルディングにおける、タックマンモデルについて解説してきました。
タックマンモデルは、チームビルディングを行うための5段階のモデルです。
タックマンモデルは5つのプロセスに分かれます。

●形成期
●混乱期
●統一期
●機能期
●散会期

目的を達成できるチーム形成のため、それぞれのプロセスで求められる状況が異なります。
特に混乱期はもっとも重要で、チームビルディングが成功するかどうかは混乱期にかかっていると言っても良いでしょう。
混乱期はメンバー同士が意見をぶつけ合うため、一時的にチームは混乱します。
ですがこの混乱を避けてしまうと、目標を達成できる強いチームは作れません。
もしチームビルディングがうまくいっていない時は、混乱期に戻ってやり直すことも必要です。

タックマンモデルの「今どこのプロセスにいるか」を認識できると、チームビルディングがうまくいくでしょう。
タックマンモデルを理解し、チームビルディングを成功させてください。

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ぜひお気軽に、ご相談・お問い合わせくださいませ。

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