「ハロー効果」には大きく分けて
・評価項目自体が関連し合っている(もともと関連するように設定してある)こと(「真のハロー」)
・評価者が起こしやすい評価のゆがみ(「ハローエラー」)
の2つがあるとされていますが、今回は後者(「ハローエラー」)について説明いたします。
「ハローエラー」とは、「ある特定の際立つ評価項目の評価が、他の評価項目にも大きな影響を与えること」と説明されます。
「ハローエラー」には、
・ある項目の良い印象に影響されて、他の項目も良く評価してしまう「ポジティブハローエラー」
・ある項目の悪い印象に影響されて、他の項目も悪く評価してしまう「ネガティブハローエラー」
があります。
・「ポジティブハローエラー」の例
「字をとても上手に書くことができる人は、身だしなみもしっかりしているだろう」
「あの人はとても明るい性格の人だから、営業成績も良いだろう」
「難関資格を持っているんだから、仕事も抜群にできるだろう」
・「ネガティブハローエラー」の例
「字が汚いから、身だしなみもちゃんとできていないに違いない」
「あの人は口下手だから、お客様から信頼を得ていないだろう」
「学歴が低いから、仕事もできないだろう」
というように、それぞれの項目の因果関係は薄いにもかかわらず、
際立つ特徴を持つ項目の印象が「後光」のようになってしまい、
本来評価すべき他の項目のことが見えなくなってしまうことにより評価のゆがみが発生することです。
マーケティングでは昔から、世間のイメージがよいタレントをCMに起用するなど、
「ポジティブハローエラー」を利用した営業・広告活動が行われています。
しかし、人事考課など、人の評価を正確に行わなければいけない時などは、
「ハロー効果」に十分注意しなければいけません。