地域毎に見てみると、最も上昇したエリアが沖縄(33円)、次に北海道(32円)、九州(30円)。
いずれもコールセンター集積地帯の上昇幅が大きい。
一方で沖縄の離職率は4割にも達しており、既存のセンター管理者からは「沖縄は人材が育たない・定着しない」と言われているそうだ。
沖縄は1990年代にIT振興・地域振興の名の下に数多くのコールセンターを誘致し拡大してきたが、この20年間を振り返り、雇用創出には大きく寄与したが、コールセンターを通じた人材育成・地元密着した文化・組織作りをしてきたかというと少々疑問である。
沖縄に限らず、地方センターにコールセンターを構築する際に、設立当初は本部からセンター長や管理職が転勤して統括する事は当然であるが、ある一定の年数が経った折には、センター長も管理職も地元人材でまかなえる体制にシフトをする会社は少ない。
結局、地元の社員からしてみると、いつまでたっても使い捨ての駒の一つという印象を植え付けてしまったのかもしれない。
下記の図は過去2年間のオペレーターの離職率ですが、時給水準や福利厚生面が改善しているにもかかわらず、悪化傾向は改善するどころかむしろ悪化している様子である。
全体の30%以上のコールセンターで離職率が30%を超えているのはある意味異常な状況と言える。