コールセンターのKPI指標の中にFCR(First call Resolution):一次解決率なる指標もありますので、当然ながら掛かってきた電話に対して一次窓口で解決する率が高い方がお客様も満足するに違いありません。
しかし、昨今の環境の変化も目まぐるしいものがあります。
各社のサービスメニューの複雑さや情報変更の頻繁さ、採用難・定着難から来る現場スキルの不安定さ、お客様も事前にFAQなどでインターネット検索して簡単な事は自己解決しているので、問い合わせ内容の高度化・ニッチ化などがあげられます。
これからは、有人電話対応では無く、AIだぁ!と叫ばれる時代ですので、オペレーター個人の能力によって、広範囲に一次解決していくのは限界があると思います。
例えば、一次解決率(FCR)の目標を達成すべく現場への指導・教育が厳しくなり、それがオペレーターの離職に影響を与えているのであれば、むしろこれからは、対応する範囲を限定して、転送は発生するかもしれないが、きちんと対応できるチームで応対するという方針に切り替える事も必要に思います。
たまに、「当社は2ヶ月間の座学研修をマスターしないと電話対応をさせない!」と豪語するセンターがありますが、時代の流れとともにスパルタの詰め込み教育では機能しない世の中になっているような気がします。
今後も情報化社会の中で、サービスの多機能化・情報変更のスピードは増すばかりなので、一度、自社の「転送方針」も含めて、現場の教育・対応方針を見直す時代が来ているように思います。