応対①
店員 「かしこまりました。新しいものをご用意致します。お求めいただいた際のレシートはお持ちですか?」
皆さんがお客様だったら、①の応対で満足ですか?
たいてい、次の様な意見があがります。
「確認不足だったことや、手間を掛けさせたことに対してきちんと謝って欲しい」
その通りですよね。
では、次のような応対だったらいかがでしょうか?
応対②
店員 「こちらの確認不足でございます。申し訳ございません。せっかくお求めいただいたのにご面倒をお掛けする結果になってしまいました。改めてお詫び申し上げます」
②の応対はいかがでしょうか?
こちらのケースについては、次のような意見があがります。
「謝ってくれるのはいいんだけど、交換してもらえるのかの返事が欲しい」
こちらの意見もごもっともですよね。
クレームでは、2つの要求があると言われています。
「物理的・内容的な要求」・・・商品の交換、修理、返金、納得感のある説明、修正、改善
「心理的な要求」・・・謝って欲しい、聞いて欲しい、わかって欲しい
先程の例で整理してみましょう。
「ワイシャツを交換して欲しい」というのは物理的な要求、「帰って開けた時のがっかり感をわかって欲しい」、「不要な手間が掛かったことを謝って欲しい」というのは心理的要求です。
応対①、応対②のいずれかだけでは満足に至らなかったのは、お客様の2つの要求が満たされていなかったからなのです。
つまり、クレームでは、この2つの要求の両方を満たす応対ができてこそ、真にお客様に満足いただける応対になるのです。
では、「物理的・内容的な要求」「心理的な要求」の両方を満たし、お客様にご満足いただく応対を実践するには、どのような点に気をつけたら良いのでしょうか?
次回は、2つの要求を満たす応対について考えたいと思います。