vol.10【クレーム応対のポイント】By唐澤 理恵

2018年6月20日|カテゴリー「リレーブログ ,リレーブログアーカイブ
こんにちは、唐澤理恵と申します。
今回は「クレーム応対」の3回目です。
よろしくお願い致します。

第3回 テーマ:クレーム応対のポイント

前回、「クレーム」には「心理的な要求」と「物理的・内容的な要求」があり、両方の要求を満たす応対が必要とお伝えしました。

今回は、2つの要求を満たす「クレーム応対のポイント」について考えてみましょう。

まずは、「心理的な要求を満たす」ポイントです。

【傾聴・共感】
クレームを申し出たお客様は、「自分の話を聴いて欲しい」と思っています。
時にはお客様の勘違いや誤解もあるかもしれませんが、まずは途中で遮ったりせず、お客様の気持ちを受けとめながら言い分を聴くことが大切です。
謝罪

【謝罪】
クレームは、企業がお客様の期待に沿えなかった結果です。期待に沿えなかったことに対しては、謝罪が必要です。謝罪には、「全面謝罪」「部分謝罪」があります。

「全面謝罪」とは、企業側の落ち度が明らかな時に「大変申し訳ございませんでした」と全面的にお詫びをすることです。

一方、「部分謝罪」とは、お客様が不快に感じたことなどについて限定的に謝罪する方法です。

例えば、飲食店でお客様から「この肉、変な味がする」とお申し出があったとしましょう。
このような時、応対者は、「原因を調べないうちに安易に謝るわけにはいかない」と考え、謝罪を避けます。
が、お客様が味に不安を感じたとことは期待外れの結果であり、謝罪が無いことでお客様の不満は増長します。

すぐに全面謝罪がしにくい場合でも、「ご心配をお掛けして申し訳ございません」などと、お客様の心情に対してお詫びすることが必要です。
これが「部分謝罪」です。

次に、「物理的・内容的な要求を満たす」ポイントです。

【質問・確認】
クレームにはお客様の要求が伴いますが、お客様が「要求」や、クレームを申し立てるに至った「経緯」などを明確に言葉にされないことも多々あります。
このような場合、お客様が「どのような要望・要求を持たれているか」、「いつ、何があったのか」などを、応対者が「質問」し、正しく把握します。

【説明・提案】
お客様の「要求」がわかったら、企業側は、その要求についてどのように解決・改善していくかを伝える必要があります。内容によってはすぐに解決、改善できないこともありますが、このような場合は、「調べて連絡する」、「今後に向けた取り組み姿勢を伝える」ことも説明・提案にあたります。

以上が、「心理的な要求」と「物理的・内容的な要求」に応える応対のポイントです。
クレーム時のお客様が、「どのような気持ちで」「何を求めているのか」を考えることが、応対のポイントの実践につながると思います。

唐澤 理恵 講師
唐澤 理恵 講師


大手証券会社に入社後、窓口営業~資産コンサルタント~コールセンター立ち上げを経てSVと研修トレーナーを経験。その後研修トレーナーリーダーとして同社内で次々とセンターの拠点拡大に携わり、人材育成、品質管理、ツール作成などの仕組み構築、運営を行う。平成20年より独立講師としてコールセンター系のコンサルティング&人材育成をメインに活動を開始する。長年の経験とコーチング技法を用いた現場目線の指導で好評を博している。

《主な研修実績》
「大手電気通信事業会社」「銀行」「証券会社」「損害保険会社」「化粧品会社」「情報通信コンサルティング会社」 「自治体向け教育法人」等、他多数
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