①トークスクリプト
トークスクリプトが存在しない、というセンターはほとんどないでしょう。しかし、実際にコミュニケーターさんが「使える」スクリプトに仕上がっていないケースが多いのも実情です。もし、業務開始時に作ったきり、更新をしていない場合は要注意です。
トークスクリプトは、戦略を反映させた「勝ちパターン」の指南書です。お客様との対話をモニタリングし、お客様のよくある反応に対応した表現に微調整をかけることでコミュニケーターさんのトーク品質が担保されます。
例えば、名乗りから架電目的を伝えるまでの「オープニングトーク」。お客様から「忙しいからまたにして!」とすぐに切られてしまうコミュニケーターさんと、よく話を聞いてもらえるコミュニケーターさんのトークの差を検証した際に「お時間1・2分だけ宜しいでしょうか」との言い方をしてお客様の不安感を解消できているケースがあります。このような小さな「勝ちパターン」をコミュニケーターさん任せにするのではなく、スクリプトに反映させチーム全体に浸透させることが重要です。
②FAQ(クレーム対応を含む)
業務上のFAQも、単なる商品マニュアルを預けている場合は改善チャンスがありそうです。
商品・サービスに関する知識の中でも、お客様から頻繁に質問される項目については「わかりやすい答え方」をトーク化してチーム全体に展開することをお勧めします。お客様はコミュニケーターさんよりもサービス知識はなく、更に電話の特性として耳でしか情報を得られません。シンプルでわかりやすい回答をしなければ不信感を抱かれ、コミュニケーターさんの話を聞こうとの気持ちが削がれ、満足度も低下します。お客様の関心事にスパッとわかりやすく答えることで、有利なトーク展開ができるよう整備しましょう。
➂切り返しトーク集(リバトル集)
獲得系の業務の場合は特に重要になるのが、応酬話法(リバトル)です。
スクリプトでトークの本筋を決めていても、途中でお客様からネガティブな発言が出てくることで話が脱線し、話の主導権を握れなくなることは多々あります。その際に、一言の切り返しトークで対応し話を本筋に戻すことが重要ですが、この切り返し方もコミュニケーターさんに「任せっきり」になっているセンターが多いようです。お客様の感情を害さない言い方、納得しやすい言い方をチームで検証し、トーク化してマニュアルに落とし込むことで、拒否につまずき話が展開できないコミュニケーターさんを救うことができます。
トークマニュアルは都度更新を!
トークは生もので、顧客属性や市場の変化で効果も変わります。またちょっとした接続しや言い回しで効果を上げることも可能です。
一度作ったらおしまい、ではなく、是非定期的にモニタリングし、成果を上げているパフォーマーのトークを標準化することで、チーム全体のトーク品質を底上げしていくことをお勧めします。
トークマニュアルはチームとしての戦略を形にしたものです。
是非、ご自身のセンターのトークマニュアルが「勝てる」武器となっているかどうか、チェックしてみてくださいね。