リーダー研修とは?目的や必要なスキル、内容・カリキュラムなど解説

2022年12月15日|カテゴリー「人材育成コラム
リーダー研修とは?
組織の中でチームが円滑に動くためには、チーム内のリーダーの采配が重要です。
効果の高いリーダー研修を行うことで優秀なリーダーが育つので、リーダー研修には大きな意義があります。

こちらの記事では、リーダー研修は誰を対象としたどのような研修であり、なぜリーダー研修が必要なのか、そしてリーダーに必要なスキルやリーダー研修のポイントなどについて解説します。

1. リーダー研修とは?

リーダー研修とは、管理職や中堅社員など、集団の中でリーダーとなるべきポジションにいる社員に対して行う研修のことです。
組織が一体となり会社の事業目標を達成するためには、それぞれの現場のチームが与えられた仕事をこなす必要がありますが、そのためにはチームを指揮する優秀なリーダーが必須でしょう。

そしてリ-ダーに活躍してもらうためには育成が必要であり、そのために行われるのがリーダー研修です。

2. リーダー研修の対象者

リーダー研修の対象者は幅広く、具体的には以下のとおりです。

・管理職
・中堅社員
・次世代・若手社員

対象者を知ることでリーダー研修を誰に対して行えばよいのかわかります。

管理職

管理職とは、課長職以上の部下を指揮・管理するポジションにある社員のことです。
管理職は立場上リーダーシップを発揮しつつ経営的な視点も必要であるため、マネジメントやビジネスプランニング、部下の育成などの能力が求められます。

具体的な研修内容としては、目標設定・管理やチームビルディング、部下の育成などが挙げられます。
これらの能力にリーダーシップを掛け合わせることで、部下からの信頼も増し効果的にチームとしての生産性向上につなげられるでしょう。

中堅社員

中堅社員とは、入社から5年程度経っていて係長・課長といった役職にはまだ就いていない社員のことです。
中堅社員はすぐに管理職として活躍するわけではないものの、将来的にリーダーとなるべき人材として成長を期待されています。

中堅社員向けのリーダー研修を実施することで、当事者意識、リーダーシップ、上司を支援する役割などを身に付けさせ、中堅社員としての業務を任せられるようになります。

次世代・若手社員

次世代・若手社員向けのリーダー研修は、入社3~5年目程度で近い将来リーダーや管理職、経営において重要な役割を担うであろう社員が対象です。
次世代・若手社員はこれから先、チームリ-ダーや管理職、幹部といったポジションで活躍することが期待されます。
研修を通してリーダーの在り方や当事者意識を持って組織の問題に取り組むマインドを醸成します。

具体的な研修内容としては、リーダーシップの定義や次世代リーダーの役割などが挙げられます。
リーダーを務める上でベースとなる考え方を身に付けるカリキュラムが一般的です。

3. リーダー研修の目的|なぜ必要なのか?

リーダー研修とは?
リーダー研修はリーダーが持っておくべき考え方やスキルを学べます。リーダー研修が必要な理由としては、以下のようなことが挙げられます。

・(1)リーダーシップとは何かを把握させる
・(2)リーダーとしての役割を自覚させる
・(3)リーダーに必要なスキルを向上させる
・(4)新しい時代のリーダーを育成する

リーダー研修が必要な理由を知ることで何のためにリーダー研修を行うのかが分かり、効果の高い研修を実施できます。

(1)リーダーシップとは何かを把握させる

リーダー研修では、リーダーシップとは何かを理解させ、対処すべきケースに応じて必要とされる姿勢やスキルを学ばせることができます。
リーダーシップとは、統率力と言い換えられますが、具体的に表すとポジティブさや判断力、交渉力など複数の姿勢やスキルを統合した能力です。

研修でリーダーシップの理解を深めることで、会社から求めるリーダー像を受講者と共有できるようになり、リーダーとして能力を発揮してもらいやすくなります。

(2)リーダーとしての役割を自覚させる

受講者は研修を通してリーダーとしての役割を自覚することで、求められている役割を意識的に実行できる人材へと育っていきます。
例えば、管理職などのリーダーは、配下の複数チームに成果を出させる役割であり、経営的な視点を持った意思決定や業務のマネジメント、人材配置などが実行すべき仕事です。

役割を理解させることで、実行すべき業務や必要なスキルも見えてきて、より早い成長が期待できます。

(3)リーダーに必要なスキルを向上させる

リーダーに必要なスキルは経験だけで向上するのが難しい側面があるため、体系的、または実践形式で学べるリーダー研修の受講が効率的かつ効果的です。
さらに、今後リーダーとして活躍することを期待されている社員を対象に受講させることで、リーダーに就く前に必要な知識やスキルを身に付けられます。

リーダーに求められるスキルはさまざまあり、前章で紹介したように管理職・中堅社員・次世代若手社員に分けてそれぞれ効果的な研修を実施することが重要です。

(4)新しい時代のリーダーを育成する

新しい時代のリーダーを育成することも研修を実施する目的の一つです。
昨今、リモートワークやDX化など働き方の変化が加速しており、企業は時代にマッチしたリーダーを育成することが重要とされています。
従来は管理職向けのリーダー研修のみだった企業も、次世代・若手社員向けのリーダー研修を実施し、時代の変化に対応できるリーダーを育成しています。

リーダーにDXやリモートワークの知識が不十分だと、本来DX化やリモートワークによってできるはずの業務効率化や経費削減ができなくなってしまうため、研修によって必要な知識を身に付け使いこなせるようになることが重要です。

4. リーダーに必要なスキルとは?

リーダー研修とは?
リーダーに求められるスキルはさまざまあり、対応する状況によって身に付けるべきものの優先度が異なります。

リーダーに必要なスキルをまとめると、以下のとおりです。

・主体性や責任意識
・部下の育成や指導力
・専門分野や業務に関する能力
・判断力
・課題解決力
・目標設定能力
・コミュニケーション能力

リーダーに必要なスキルを知ることにより、リーダー研修で実施する内容を検討する際の参考になります。

主体性や責任意識

リーダーには主体性をもった行動が求められ、その行動の結果に対して責任が伴うため、責任意識も必要です。
主体性とは率先して取り組む力、責任意識とはチームの目標に対する自分の役割を認識する力と言い換えられます。
リーダーとしてチームメンバーの先頭に立ち、チーム全体の目標達成にコミットするためには、主体性と責任意識のスキルが不可欠です。

部下の育成や指導力

部下の育成や指導力が重要なのは、リーダーにはチームを指揮して管理する役割があるためです。
リーダーとして部下の成長を促して育成し、チーム全体として成果をあげなければなりません。

具体的なスキルとしては、部下一人ひとりの長所・短所を見極めて能力を引き出したり、円滑に業務に取り組めるようチーム内のトラブルに対処したりすることなどが挙げられます。

専門分野や業務に関する能力

リーダーが実務を担わない場合でも、業務上の判断を求められる立場であるため、業務に関する専門分野のスキルが求められます。
またそれだけでなく、リーダーである以上チーム内で高い能力を持っていることが信頼につながるので、チーム内で手本となりメンバーを率いる上で業務に必要なスキルを持っていることは重要な要素といえます。

具体的なスキルは業務内容によって異なり、例えばプログラマーであれば、プログラミング言語の知識やコーディングスキルなどが挙げられます。

判断力

リーダーはチーム運営においてさまざまな場面で判断を求められるため、適切な判断力が必要です。
管理職をはじめとするリーダーは、優先的に取り組む問題や注力すべき業務などを判断・決断しなければならない場面が多々あります。
ほかにも、チームのスケジューリングやチーム内の役割分担、部下の評価などが挙げられます。

リーダー研修では、正しく判断ができるよう判断力を強化するカリキュラムを用意しているものもあります。

課題解決力

リーダーにとって課題解決力が重要である理由は、チームが壁にぶつかったとき、自ら課題を見つけて解決しなければならない立場にあるためです。
どんなに綿密な計画を立てたとしても、当初の計画から想定外の事態が起き、困難が生じる場面があります。

課題解決力をより具体的なスキルとして考えてみると、自ら課題を発見する力と、その課題を解決する力、そしてそれら2つに共通で求められる論理的思考力などが挙げられるでしょう。

目標設定能力

リーダーはチームメンバーをまとめる上で、適切なチーム目標を設定する能力が必要です。
メンバーが納得して目標に対して取り組めるよう、各メンバーの能力や描いているキャリア、チームとして背負わなければならない数値などを総合的に見て、設定しなければなりません。

目標設定における具体的なスキルとしては、スケジュールの計画立案力や目標を分かりやすくメンバーに伝える力、などが挙げられます。

コミュニケーション能力

リーダーは上司やチームメンバーとコミュニケーションを取りながら業務を円滑に進めなければならず、コミュニケーション能力も不可欠です。
一般の従業員に比べて、さまざまな役割の人とさまざまなテーマでコミュニケーションを取ることになります。答えのない問題に対して議論する必要もあり、通常の業務に従事するとき以上に高いレベルでのコミュニケーション能力が求められます。

コミュニケーション能力はスキルの幅が広く、例えばチームメンバーの状況把握・指示のためのマネジメント能力や、他のチームと業務を調整する際の交渉力などもコミュニケーション能力の一種と言えるでしょう。

5. リーダー研修の内容やカリキュラムの一例

リーダー研修の内容やカリキュラムの一例を挙げます。

・リーダーシップの基本理解
・リーダーの役割理解
・チームをまとめるためのコミュニケーション力強化研修
・チームビルディング研修

リーダーシップの基本理解やリーダーの役割理解は、若手・中堅社員などリーダー経験がない、または浅い社員を対象に受講させるケースが一般的です。
聴く力・伝える力であるコミュニケーション力やチーム力を上げるチームビルディングの研修は実践的な研修形式であるケースが多く、受講者の階層によって研修で扱うテーマや研修方法が異なるものもあります。


6. リーダー研修を実施する際のポイント

リーダー研修を実施する際のポイントは以下のとおりです。

・目的・目標を明確にする
・研修方法を決める
・研修後にアンケートを取る

リーダー研修を実施する際のポイントを理解することで、より効果の高い研修を実施できます。

目的・目標を明確にする

リーダー研修を実施する前に、まず研修の目的・目標を明確にすることが重要です。
研修を実施しても何のために行うのかが不明確であれば、業務に役立つスキルが身に付かない可能性があるためです。
また目的・目標が不明確であれば、聞き手側も曖昧に研修を受講する恐れがあるため社員のモチベーションも下がります。

研修の内容は管理職・中堅社員・若手社員といった階層によって異なるので、目的・目標も階層ごとに分けておきましょう。
具体例としては、「次世代育成のため、将来管理職になる社員に対して管理職に求められるスキルや心構えについて教えたい」「中堅社員に対し、リーダーシップを発揮できる実務的なスキルを身に付けさせたい」といった目的設定が考えられます。

研修方法を決める

研修の仕方には座学やワーク形式、社内研修や社外研修、オンライン研修といったさまざまな方法があるため、研修方法を事前に決めましょう。
内容が良くてもそれに適した方法で研修を実施しなければ、研修の効果は下がってしまいます。

研修方法は研修の内容や職場環境などから最適な方法を選びます。
オンライン研修なども柔軟に取り入れ、受講者の状況に応じて受講できるように工夫すると良いでしょう。

研修後にアンケートを取る

研修後にアンケートを取って受講者の生の声を聞き、研修のフィードバックを実施しましょう。
研修は一度実施して終わりではなく、新しいリーダーを育てるために何度も繰り返し行われます。
そして研修の内容を充実させるためには、受講者が十分に理解し有意義な内容にすることが大事です。

アンケートを取ることでどの部分がよかったのか、またどの部分が不十分であったのかを把握してブラッシュアップし、次回以降の研修に生かしましょう。

7. まとめ

組織が一体となり会社の事業目標を達成するためには、リーダー研修によって優秀なリーダーを育成することが重要です。
リーダーシップとは何か、リーダーの役割は何かを理解させた上で、実践的なスキルを身に付けられる研修を行いましょう。

リーダーはチームメンバーを育成する指導力や専門スキルのほか、目標設定力やコミュニケーションスキルなど幅広い能力が求められます。
階層別にそれぞれ適切な研修を実施し、各リーダーが必要なスキルを身に付けられる研修を実施しましょう。

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