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オンボーディングとは?実施すると採用コストの削減や離職率防止につながる!
2022年3月1日
|カテゴリー「
人材育成コラム
」
目次
1.オンボーディングとは何?
・オンボーディングを行う理由や目的
- 社員の定着率を高める
- 社員の成長をサポートする
- 社員のモチベーションを高める
- 業務環境の変化に適応する
2.オンボーディングのメリット
・生産性の向上
・採用コストの削減
・従業員満足度の向上
3.オンボーディング導入時の注意点
・①目的の明確化
・②リソースの把握
・③プランを計画
・④教育環境の確認
4.オンボーディングのプロセス(カリキュラム)
5.まとめ
新入社員の育成や早期退職にお悩みの人事担当者・教育担当者の方は、この機会に「オンボーディング」に目を向けてみてはいかがでしょうか。
今回は、オンボーディングの概要やメリット、導入時の注意点について解説します。
また、オンボーディングのプロセスもご紹介しているので、ぜひご参考にしてください。
オンボーディングとは?
オンボーディング(on-boarding)とは、新卒・中途を問わず、新たに仲間入りした社員を対象に行う教育・育成プログラムのこと。詳しくは後述しますが、企業に早くなじんでもらうことで、早期離職を防止したり即戦力化を図ったりすることが主な目的です。
なお、オンボーディングの語源は「on-board(意味:船や飛行機などの乗り物に乗る)」であり、そこから転じてビジネスでは「新しく入社した社員がなるべく早く現場に慣れるようサポートする」という意味で使われています。
オンボーディングを行う理由や目的
オンボーディングを行う理由や目的には、主に以下の4つが挙げられます。
社員の定着率を高める
厚生労働省が発表した「
令和2年雇用動向調査結果の概況
」によると、令和2年の入職者数は7,103.4千人、離職者数は7,272.1千人と、離職者が入職者を168.7千人上回る結果になっています。
就業形態別で見ても、一般労働者は入職者数が3,914.4千人、離職者数が3,928.4千人、そしてパートタイム労働者においては入職者数が3,189.0千人、離職者数が3,343.7千人と、どちらも離職者が入職者を上回っているのです。
これは、多くの企業において人材不足を招く原因となり得る結果です。
しかし、企業としては当然ながら「なるべく長く勤務してほしい」という願望があるでしょう。
そこで、役立つのがオンボーディングです。
仲間入りした社員に目標を与えてモチベーションを向上させたり、面談やミーティングなどコミュニケーションの場を設けたりすることで、理想と現実のギャップを埋めやすくなり、結果として離職を防ぎやすくなります(=定着率の向上)。
社員の成長をサポートする
新卒社員が仕事を覚え即戦力となるまでには、一般的に1年ほどかかるといわれています。
また中途社員においても、受け入れ体制が不十分だとなかなか企業になじめず、最大限のパフォーマンスを発揮するまでに時間がかかる場合があるのです。
このような状況においてオンボーディングを導入すれば、新入社員の能力を引き出しつつ、業務の流れや取り組み方を身につけてもらえます。
さらには、通常なら最短でも1年はかかる教育期間の短縮にもつながるため、いち早く即戦力化を図ることが可能です。
中途社員に関しては、オンボーディングを導入することで素早く業務の流れを指導できるほか、既存社員との関係性を深める機会も提供できるので、早い段階で高いパフォーマンスを発揮してもらえるようになります。
社員のモチベーションを高める
新たに仲間入りした社員が、入社後に企業の風土や業務に対してギャップを感じていた場合、企業はそれを解消しなければなりません。
なぜなら、解消せずに放置してしまうと社員の仕事に対するモチベーションが下がり、早期退職を招く危険性があるためです。
そこで有効なのがオンボーディングであり、導入して既存社員と交流する場を設けたり業務について教育したりすることで、「企業が自分に期待していること」を社員が肌で感じられるようになります。
その結果、仕事に対するモチベーションが向上しやすくなるのです。
オンボーディングのメリット
オンボーディングのメリットには、以下の3つが挙げられます。
生産性の向上
上述のとおり、オンボーディングを導入すれば新卒社員の教育期間を短縮でき、早い段階で即戦力化できます。
また中途社員に関しても、すぐに最大限のパフォーマンスを発揮してもらうことが可能です。
これにより、早期に業務で成果を出してもらえる可能性があるほか、指導役の既存社員も自分の仕事に集中できるようになるので、結果的に生産性を高められます。
採用コストの削減
オンボーディングを導入する目的のひとつに「社員の定着率を高めること」があります。これを実現できれば新たに人材を採用する必要がなくなるため、採用コストを削減することが可能です。
従業員満足度の向上
オンボーディングを通して、新入社員と既存社員によるコミュニケーションを活性化させたり、新入社員に対して企業での役割を理解してもらったりすれば、従業員満足度が向上する可能性があります。
ひいては離職も防ぎやすくなるので、業績への長期的な貢献も見込めます。
オンボーディング導入時の注意点
オンボーディングを導入する際は、以下の4つの注意点を忘れず確認しておくようにしましょう。
①目的の明確化
第一に、オンボーディングを導入する目的を明確にすることが大切です。
具体的には、「新入社員が自社の風土や理念、目標を理解した上でどのスキルを身につけ、最終的にはどのように活躍してほしいか」を定める必要があります。
②リソースの把握
オンボーディングを導入する際は、前もってスケジュール・プランを作成します。
これらの組み立て方は、現状のリソースがどのような状態かによって変わってくるので、リソースの把握は忘れずに行いましょう。
③プランを計画
オンボーディングのプランを立てる際は、入社から1週間後・1か月後・半年後とタイムラインを引いて、それぞれのタイミングで達成すべき姿を設定しておくことが大切です。
また、「既存社員と良好な関係を築けない」「業務をなかなか覚えられない」など、新入社員が抱えやすい課題を解決できるようなプランを組み込むことも忘れないようにしましょう。
④教育環境の確認
オンボーディングを導入する際は、教育環境が整っているかを確認する必要もあります。
もし不十分であれば、マニュアルを作成するほか、Off-JT制度・OJT制度を取り入れるのがおすすめです。
なお、Off-JT制度・OJT制度を取り入れる場合は、それぞれの教育担当者間で教え方や伝え方にズレが生じないよう、あらかじめ擦り合わせを行いましょう。
まとめ
オンボーディングは、新たに仲間入りした社員に向けて行う教育・育成プログラムです。
導入することで、生産性の向上や採用コストの削減、従業員満足度の向上などのメリットを得られます。
「新入社員の早期離職を防止したい」「新入社員を早い段階で即戦力となる存在に育てたい」という企業は、ぜひこの機会にオンボーディングを導入してみてください。
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