■前回の記事を読む
「優位性」って、あまり使わない言葉ですよね。別のものと比較して優れている点や性質のことです。
この優位性の捉え方が「差別」や「偏見」を生む一つの要因になっておりますが、その「優位性」のセンスに徐々に変化が起きているという話し。
例えば分かりやすく、会社では社員より経営者が優位、学歴では高学歴が優位、経済力ではお金持ちが優位、スポーツでは勝者が優位、家庭ではまだまだ男性が優位です。
子供のころは「お勉強ができる子」や「お行儀の良い子」が優位ですね。
世の中では「富裕層」が優位性最高のポジションではないでしょうか。
この優位性を持つことで、社会でずっと幸せに生きられると信じてきたわけです。
そこから外れると社会ではつま弾き扱いという強迫観念を抱きながら。
ちなみに、2017年野村総研調べでは、2000年から増え始めた日本の超富裕層8.4万世帯(定義:土地不動産を除く5億円以上の財産を所有する層)・富裕層118万世帯(1~5億円未満)で、日本全国の5千万世帯のわずか2%です。
全世界で62人の大富豪が世界人口の半分の所得を占めていることを考えると、日本の富裕層は少ないどころか、特に40~50代女性の所得などは男性の3分の2という現実。
私も含めていかに日本人全体が能力を発揮していないのか、発揮できない環境なのかを考えさせられます。
大きな、ガラスの天井というマイノリティが、組織で能力を頭打ちされる、昇進を妨げらるなどと言われていますが、日本独特の「優位性」という偏りは、女性だけではなく昔から男性にも日常的にあると感じています。