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戦国時代から明治維新、第二次世界大戦の敗戦を経て日本人は間違いを悔い改め平和を実現させるため、品行方正で道徳的、正しい生き方を目指しました。
敗戦というトラウマも高度成長期、バブル期を経て払拭されようとした矢先のリーマンショック、さらにCOVID-19 の流行、経済も幸福度も健全とは言えない負のスパイラルから長期間抜け出すことができません。
映画『世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』で、第40代ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカ氏の、「人は幸せになるために生まれてきた。」と小国の力強いリーダーの言葉は、どのような状況でも、私たちひとり一人の気持ちが強く前に向き、日々変化する社会や日常に不安を抱かず幸せに生活できるならば、貧困や自死、少子化などの社会問題が山積することはないと示しています。
第二次世界大戦時に8000万人以上の民間人が犠牲になって75年。
平和を実感する世の中を創ることができない本質的な問題は、どの時代も国をリードする一部の実力者集団の偏った「自己実現」に翻弄される社会に、塗る薬が見つからないことだと感じます。
私はこの薬となるのは立場を越えたひとり一人が美しさを基準としたマインドとスタンスを持つことだと考えています。
「美意識」は幸せになるための手段なのです。