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アセスメント研修とは?メリットや注意点、研修内容を解説
2024年6月11日
|カテゴリー「
人材育成コラム
」
働き手が不足し人材確保の高難易度化が進む昨今、企業には既存社員の潜在能力を引き出し生産性を最大化させるかが企業の今後の鍵となります。そんな中注目されているのが「アセスメント研修」といわれる新たな評価技法です。
今回は、アセスメント研修について、メリットや注意点、具体的な研修内容について解説します。
<目次>
人材アセスメント研修とは
人材アセスメントの意味
人材アセスメント研修
人材アセスメントが注目されている背景
アセスメント研修を導入するメリット
適切な人材配置
人材採用・育成の円滑化
社員のモチベーション向上
アセスメント研修の主な内容
オリエンテーション
適性検査・能力検査
コンピテンシー面談
360度フィードバック
実践練習
管理職人材向けのシミュレーション研修
アセスメント研修導入時の注意点
研修の目的を明確化
明確な評価基準・手法を決める
研修後に振り返りを行う
アセスメント研修で社員のパフォーマンスを最大化させよう
人材アセスメント研修とは
では「人材アセスメント」とはそんな意味なのでしょうか。
言葉の意味と人材アセスメント研修が注目されるようになった背景について解説します。
人材アセスメントの意味
人材アセスメントとは、社員を査定する際に第三者が客観的に評価する手法のことをいいます。
従来に一般的だった社員の上司が評価を決める、という方法はどうしても上司の主観が査定結果に影響してしまっていました。外部の第三者によって客観的に社員を評価することで、現在担当している業務だけではなく、社員それぞれの潜在的な能力も見つけやすくなります。
人材アセスメント研修
人材アセスメント研修とは、研修の中で適性検査や業務において受講者がどのような行動を取るのかシミュレーションを行います。
通常の学ぶことを主軸とした研修とは異なり、受講者を評価することを目的としていることが大きな特徴です。
人材アセスメントが注目されている背景
人材アセスメントが注目されているのには、大きく分けて以下の2つの理由があります。
・労働市場が変化したこと
少子高齢化や人口の減少によって、日本企業の多くが人材不足に頭を抱えています。終身雇用や年功序列制度が徐々になくなりつつある昨今では、既存社員の能力を最大限に活用しつつ、多様化する働き方にあった評価方法が求められるようになっています。
・評価者の存在がより重要性になったこと
従来の上司が部下を評価する手法では、上司次第で社員の評価にばらつきが生まれ、社員の不満にもつながっていました。一方で、人材アセスメントによって第三者視点での評価がなされれば、適切な人材配置はもちろんのこと、社員の評価に対する納得感も得ることができます。
アセスメント研修を導入するメリット
次にアセスメント研修を実施することによって得られるメリットを3つご紹介します。
適切な人材配置
人材アセスメント研修を実施することで、社員それぞれの特性やスキルが正確に評価され、適切な人材配置を行うことができます。もし社員の得意分野の力を十分に発揮できない人事異動をしてしまえば、業績だけでなく社員の仕事へのモチベーションすら奪ってしまう恐れがあります。人材アセスメント研修は、人材の特性をみきわめ、組織全体のパフォーマンスに寄与する役割を果たすのです。
人材採用・育成の円滑化
人材採用や育成で起こりうるミスマッチの防止策としても人材アセスメントは効果的です。新卒採用で採用した社員が、仕事への意欲はあっても会社の文化に合わなければ離職の原因にもなります。また、現状の業務で優秀だったとして管理職に昇格したとしても、マネジメント業務には適正がない可能性もあります。アセスメント研修の実施が、人材の採用と育成の最適化につながるのです。
社員のモチベーション向上
第三者による客観的な評価であれば、査定結果に対する社員の納得感も増すため仕事へのモチベーションにも好影響を及ぼします。人材アセスメント研修によって、社員の現状の把握を促すとともに弱点や課題を認識させることができれば、具体的な成長イメージも抱きやすくなります。社員自身の目標や理想に向かってスキルを習得しようと行動するように誘導できるのもアセスメント研修を実施するよさです。
アセスメント研修の主な内容
一般的な研修とは異なり、人材を評価する目的で実施されるアセスメント研修ではどんなことを行うのでしょうか。ここからはアセスメント研修の具体的な内容を解説します。研修の内容としては主に以下の6つがあります。それぞれ見ていきましょう。
・オリエンテーション
・適性検査・能力検査
・コンピテンシー面談
・360度フィードバック
・実践練習
・管理職人材向けのシミュレーション研修
オリエンテーション
まずアセスメントを研修を行う前に、参加者に向けて実施する目的や考え方について共有します。研修の結果を踏まえて、管理職をはじめ人事配置やプロジェクトの登用がある可能性もしっかり伝えておきます。ただし、あくまでアセスメント研修で出た結果は、それぞれの社員が最大限パフォーマンスを発揮できるように役立てる趣旨であることを周知させておくことが重要です。
適性検査・能力検査
アセスメント研修内では、参加者の特性を調査する一環で、適性検査や能力検査を実施します。
適性検査はテスト形式で職務適性やストレス耐性を、能力検査も同様に参加者が設問に回答する形で社会人に求められる様々なスキルを判定します。調査結果はグラフなどで可視化されるため、参加者ごとに自身の強みと弱みを把握することが可能です。
コンピテンシー面談
コンピテンシー面談では、自身が高いパフォーマンスを発揮するために必要な行動と思考を振り返ります。
研修の中では、ハイパフォーマンスのロールモデルが紹介される場合もあり、参加者には研修を通じて習得すべき考え方や行動を理解することが求められます。
360度フィードバック
360度フィードバックは、多面評価とも呼ばれる人材アセスメントの評価技法の一つです。
上司などの特定の視点からだけで社員を評価するのではなく、同僚や部下といった人材にも評価してもらい、より多角的な視点で査定を行います。上司以外の立場から意見してもらうことで、上司視点では見えなかった新しい能力や長所も発見でき、評価の公平性にもつながります。
実践練習
アセスメント研修では、グループでの討議や模擬面接といった実践的な練習も実施されます。
グループ討議では、参加者ごとに役割が割り振られるかどうかも場合によって異なり、もし割り振りがない場合はどの役割を担うかも評価のポイントです。模擬面接では上司役のロールプレイングを参加者が行い、部下を説得するなどの課せられたミッションにどのように対処するかをチェックされます。
管理職人材向けのシミュレーション研修
管理職人材向けのシミュレーション研修では、アセスメントメンターと呼ばれる評価技法が実施されます。
実際に職場で起こり得る状況を想定し、参加者の言動をチェックしていきます。ただし、評価項目に関しては組織の求める管理職像によって異なるため、自社に求められていることを事前に確認しておくことが大切です。
アセスメント研修導入時の注意点
最後に、アセスメント研修を導入する際の注意点をご紹介します。
研修の目的を明確化
アセスメント研修を導入することで企業はどんな成果が欲しいのか、研修を実施する目的を明確化させます。
仮に「管理職になりうる人材の不足」という問題を抱えているならば、課題を明らかにした上で解決手段としてアセスメント研修を行います。目的が不明瞭だと、どういった評価項目を策定すればいいのかが曖昧になるため、効果測定も困難になってしまうのです。
明確な評価基準・手法を決める
アセスメント研修の実施時に行う評価基準や手法についても目的と同様にあらかじめ定めておく必要があります。
たとえ採用選考というテーマが同じだったとしても、企業によって求められる人材スキルは異なるものです。自社がどんな目的で採用したい人材のスキルは何かなど、アセスメント研修の目的に沿った評価基準と手法を設定することが大切です。
研修後に振り返りを行う
アセスメント研修のゴールは、研修を実施することではありません。
実際に研修を行ったからこそわかった判定結果などから、いかにして目的を達成できるかを考えることが重要です。アセスメント研修ででた結果を参加者にフィードバックし、社員自らが成長に向けて行動するように促しましょう。
アセスメント研修で社員のパフォーマンスを最大化させよう
今回は、アセスメント研修について、メリットや注意点、具体的な研修内容について解説しました。
アセスメント研修は、客観的な評価によって社員それぞれの特性やスキルを把握し、それぞれの人材が最良のパフォーマンスを発揮できるようにサポートする研修です。本記事の内容を参考に、社員のパフォーマンスを最大化し、企業全体の業績向上を目指しましょう。
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