『IQとEQ (2)』 Author:南 詳憲

2019年8月28日|カテゴリー「『ビジネスコミュニケーション』コラム
とても簡略化して簡単にいうと、
IQは考える力。
EQは感じる力です。
この2つはとても重要です。IQとEQの2つの要素の組み合わせは4つあります。
EQとIQのイラスト
①IQ低EQ低タイプ
IQとEQの両方ともに低いために、『とても残念な人』になります。例えば、仕事では、長続きすることなく、すぐに辞めてしまいます。また、学ぶことが苦手か嫌いで、物事を深く真剣に考えるという習慣が少ない傾向です。感情のコントロールに対しても特に何も対処することなく、ストレスは常に発散型で、ストレス発散による別の新たなストレスを生み出します。
 
②IQ高EQ低タイプ
IQは高いため頭はいいと評価されます。わかりやすい例は、高学歴の政治家です。EQが低いために、相手の感情を逆なでする問題発言が目立ちます。また、普段から命令口調と威圧的で、偉そうという印象を相手に与えるために『嫌われる人』になることが多いようです。

③IQ低EQ高タイプ
EQが高いために自分の感情や相手の状態が把握できるのですが、考えることに重点を置いていないため、思ったことをそのまま口にします。口は災いの元になる人です。時には、『愛想がいい人』だけで終わってしまうことも多々あります。好きなことや得意なことに取り組む時と、嫌いなことや苦手なことに取り組む時は、別人のように変貌してしまいます。
 

④IQ高EQ高タイプ
IQとEQの両方か高い理想のゾーンです。相手に対する思いがあり、知的で知性があり、人間関係では信用も高くなり人脈も広くなります。常に、態度や姿勢も意識して、多方面に気配りもできるので、視野も広くなります。考える能力、感じる能力が高く、予期せぬ突発的なことにも、冷静に対応ができます。ストレス対処力も非常に高いので途中であきらめることがほとんどありません。

【同じことに3つの行動パターン】

例えば、100メートルを15秒で走れるかどうか質問してみます。

EQの低い人は、『無理です』即答です。行動せずにあきらめます。

EQの平均的なレベルの人は、走ってみないとわからないので、走ってみます。
結果は、16秒。密かに15秒以内で走れると思っていましたが・・。
そして、結果に対して、落ち込みます。15秒で走れなかったことに対してショックを受けます。

EQの高い人の場合、同じように走ってみて、結果は16秒。
15秒以内で走れませんでしたが、落ち込むことなく、どうすれば、あと1秒短縮して15秒で走れるか考えて対策を取ります。
あるいは、実際に、15秒以内で走れる人にアドバイスを受けます。落ち込むという行動はありません。


同じことに対しても、EQの低い人と、平均的な人、高い人の対応が違うところが興味深いです。

付け加えるなら、EQの高い人は、頭の中でハッキリして明確化されています
100メートル9秒は、できないゾーン。
20秒はできるゾーン。
15秒は走ってみないとわからないゾーン。
そして、14秒で走りたいという願望。
①できること、②できないこと、③どちらか試してみないとわからないこと、④将来的な願望や目標。
この4つが整理されてハッキリしています。

EQの低い状態では、このようなことが頭の中で整理されないまま、複雑に入り混じっています。
なので、選択や決定にとても時間がかかり、結果に対して一喜一憂しすぎてしまいます。

プロフィール
一般社団法人EQR&D協会 特別認定講師
アクティブブレイン協会 認定講師
一般社団法人CCS 代表理事
株式会社ザイム 代表取締役社長

1963年大阪生まれ。関西大学法学部卒。10年間の会社勤務を経て33歳から個人事業をスタート。35歳で法人化。現在4つの会社を経営。
20歳より200回近く50ヵ国ほどに海外旅行。海外で過ごした時間は7年間。日本国内も多数旅行。健康は20年以上取り組むライフワーク。現在年齢は56歳ですが、体脂肪率は9%
肉体実年齢は20代を維持。特に、記憶力のトレーニングとEQ研修を通じて人生と仕事だけではなく、健康と人間関係、経済面に至るまでEQの必要性の理解を深める活動を全国で展開中。ストレスとストレス対処力も数値化して専門分野の医学博士とコラボしたビジネスモデルも新規事業として取り組んでいる。
トップへ戻る