レジリエンスとは？ビジネスへの効果や高める方法、レジリエンス研修を成功させるポイントついて解説！

レジリエンスが注目されるようになった背景には、急激に変容する社会情勢や環境が関係しています。新型コロナウイルスをはじめ、従来にはほとんどなかった働き方の浸透など、数年前には予想できなかった変化が続いています。社会全体が変容する時代の中で、ストレスを乗り越え、成長するためには柔軟な対応力が必要不可欠です。レジリエンスを高め、従業員一人ひとりの健康状態に配慮することが、企業に求められるようになっています。

レジリエンスとストレス耐性の違い

レジリエンスとよく混同してしまう言葉が「ストレス耐性」です。ストレス耐性は、ストレスにどのくらい耐えることができるのか、を意味しており、ストレス耐性が高い人ほどストレスを乗り越えられる可能性も高いため、レジリエンスを構成する一つの要素と捉えられています。

レジリエンスの向上によって得られる効果

レジリエンスを向上させることによって、以下のような効果を得ることができます。

・パフォーマンスの向上

・問題解決能力の向上

・ストレスへの対処力が向上

パフォーマンスの向上

従業員のレジリエンスを向上させることは、仕事でのパフォーマンスの向上にもつながります。レジリエンスの高い従業員は、困難を目の前にしても成長できるチャンスと捉えて前向きに物事を行う傾向があります。これまで経験したことのない苦境があったとしても積極的に挑戦するため、成長スピードが高まり生産性も向上する結果を生むのです。

問題解決能力の向上

従業員の問題解決能力が向上することも、レジリエンスを高めるメリットの一つです。レジリエンスが高いと、何か失敗やうまくいかないことがあったとしても、感情に流されることなく失敗の原因を論理的に捉えやすくなります。

ストレスへの対処力が向上

レジリエンスが向上すると、ストレス対処力が向上することも期待できます。ストレスに晒された場合でも、すぐにポジティブな気持ちに切り替えられることも、レジリエンスが高いことによるメリットです。ストレスの多い仕事の中でも、うまく自分の中で消化することができれば精神疾患のリスクも軽減され、辞職や休職の予防にもなります。

企業のレジリエンスを高める方法

従業員のレジリエンスを高めるためには、個人だけでなく企業として取り組む必要があります。ここからは企業のレジリエンスを高める方法をご紹介します。

チャレンジしやすい企業風土の創出

企業風土として、積極的にチャレンジしやすい環境は、従業員や企業の成長に欠かせない要素です。減点方式で評価することは、失敗を恐れチャレンジすることに消極的になる従業員が増える可能性があります。企業側が従業員のチャレンジを後押しするような姿勢が、チャレンジやレジリエンスを高める結果につながるのです。

企業ビジョンの浸透

企業のビジョンを従業員に浸透させることも、レジリエンスを高めるのに有効です。組織として何を目指していくのかが明確になっていれば、現場の従業員も迷うことなく業務を行うことができます。企業ビジョンの共有は、レジリエンスを高めるだけでなく、従業員が一丸となって仕事に取り組める組織作りにもつながります。

社員のレジリエンス力の向上

企業としてレジリエンス力を高めるためには、現場社員のスキルを向上させる必要があります。企業として、まずはレジリエンスの理解を深め、社員それぞれのレジリエンス力を向上させるための施策を検討することが重要です。レジリエンス研修の導入やチャレンジしやすい組織体制の構築など、レジリエンスが育ちやすい環境を整えましょう。

レジリエンス研修によって期待できる5つの効果

では、レジリエンス研修の実施はどのような効果を企業にもたらすのでしょうか。ここからは、レジリエンス研修によって期待できる以下の5つの効果をご紹介します。

・ストレスへの理解促進

・メンタルヘルスへの理解促進

・コミュニケーションスキルが向上

・感情コントロール

・レジリエンスへの理解促進

ストレスへの理解促進

レジリエンス研修では、ストレスへの理解を深めるため、ストレスの原因や反応などを学びます。ストレスについての学習によって、実際にストレスを抱えた場合の対処法がわかり、レジリエンス低下の防止策になります。ストレスに直面した際やレジリエンスが低下した場合の状況を先に予習しておくことが感情のコントロールのしやすさにもつながるのです。

メンタルヘルスへの理解促進

メンタルヘルスは、レジリエンスに関わる重要な要素です。レジリエンス研修では、組織的にメンタルヘルスへ取り組む大切さを学び、従業員が自分の心理状況を把握することで、効果的なレジリエンス学習が期待できます。

コミュニケーションスキルが向上

他の人の意見を尊重しながらコミュニケーションを取ることも、レジリエンス研修では学びます。日常的に周囲の同僚とコミュニケーションを図り、一人ではなく協力しながら仕事を進めることで、モチベーションの低下を伏せ後ことができるのです。

感情コントロール

失敗や困難に遭遇した際に、いかにして感情をコントロールして気持ちを切り替えるかも、ビジネスパーソンにとっては重要なスキルです。レジリエンス研修で、感情をコントロールする術を学ぶことで、逆境は自分を成長させてくれるものと捉えられるようになり、ポジティブに仕事に取り組めるようになります。

レジリエンスへの理解促進

レジリエンス研修では、実際にレジリエンスを体験して理解を深めていきます。自分ごととしてレジリエンスを捉えることで、重要性がより明確に認識できるのです。

レジリエンス研修を成功させるポイント

では最後に、企業におけるレジリエンス研修を成功させるポイントについて解説します。

サポート体制の構築

レジリエンスは、研修を実施したからといってすぐに向上するわけではありません。レジリエンスを高めたい従業員に対して、OJTやミーティングなどを定期的に行うなど、企業としてサポート体制を構築することが大切です。レジリエンスの向上は、参加者のみが取り組んで成功するものではなく、上司や先輩社員など多くの人が関わることが必要になります。