【さまざまな分野】第44回 『テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント』 Author:増田 和芳

2020年12月21日|カテゴリー「さまざまな分野 ,さまざまな分野
テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
新型コロナウイルス感染症拡大の話題が中心となった2020年もあと少しですね。
一時は収まりかけた新型コロナウイルスの拡大が、再び起こり始めています。
テレワークや在宅勤務をいったんはやめた企業も多くあったと思います。
ただ、こうした状況のなかで再びテレワークや在宅勤務を進める企業も出始めており、今後の状況次第では再び続く、あるいはこのまま定着するという可能性も高いでしょう。

テレワークや在宅勤務という働き方に慣れたとはいっても、やはりなにかやり辛いところがある。そう考えている方も多いのではないでしょうか。
特にマネジメントにかかわるマネージャーの方々にとっては、こうした働き方のもとでのマネジメントに苦労しているという状況もあるのではないでしょうか。
マネジメントの都合もあって、マネージャーの社員は出社して、一方で部下たちはテレワークや在宅勤務、というところもあると聞きます。
マネージャーがなすべきことは、このコロナ禍で増えたというだけでなく、業務上の負担が大きくなったといえるかもしれません。
その原因が、コロナ禍での新しい働き方によるマネジメントの難しさにあるといえます。

ただでさえ、プレイングマネージャーとして業務を推進しているマネージャーにしてみれば、マネジメントに不慣れであればそれだけでも負担が大きいのに、コロナ禍によって、さらに負担だと感じてしまうでしょう
また、コロナ禍によって業績が伸びないために、今後さらに売上や利益を伸ばして取り返していかなければならないとなると、より負担が重くのしかかるということも考えられます。
実際にその負担によって、精神的にダメージを受けるマネージャーも多いと聞きます。

コロナ禍によってビジネスパーソンの働き方が変化する今だからこそ、マネジメントのやり方を見直していく必要があります。
今回は、テレワークや在宅勤務時において見直してほしいマネジメント上のポイントを、7つの観点で確認していきます。
これまで既に取り組んできたやり方の検証をする意味でも、確認していきましょう。

テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
そもそもマネジメント以前のことかもしれませんが、通信状態が不安定な状況では十分に部下とコミュニケーションをとることができません。
あるテレビのコマーシャルでも出ていたことですが、マネージャーが部下に向けて話している途中で通信が途切れてしまっては業務が円滑に進みません。
接続の場所、通信速度、接続する機器、接続が良好な時間など、通信環境にかかわることは十分に注意を払って確認しておきましょう。

これはマネージャーだけでなく部下も同様です。
各メンバーの通信状況についても確認して、良好な状態かどうか報告してもらうといいでしょう。
その内容によって、部下とのコミュニケーションのとり方や部下との会議の時間などを決めるようにしましょう。

オンラインでつないで直接話すだけでなく、スラックやチャットワーク等のコミュニケーションツールの活用もあわせて検討してみるといいでしょう。

テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
目標と実績の進捗や、売上、利益、経費などのいわゆる結果を表すような数字の推移に関しては、オンラインでつないで話して確認することが必須ではありません。
そもそも結果を表す数値データであれば見ればわかるものです。
部下から見方がわからないと言われたら対応は必要ですが、そうでなければ特に直接話すことはないでしょう。

なかには直接部下に数字を毎日伝えようとするマネージャーがいますが、彼らはたいてい感情を爆発させて部下を叱責します。
叱責まではいかなくても、部下に直接話すことでハッパをかけようとするわけです。
ただ、テレワークや在宅勤務のもとでは、それは時間を浪費するだけで非効率なことです。

もし数値を確認するとしたら、結果数字につながる別の指標を確認するといいでしょう。
何かの結果を示す数字は閲覧で十分です。
その数字だけのために時間をつかって部下を叱責するのは、リモートハラスメントを誘発しかねないので避けましょう。

テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
そもそも部下がどんな業務を担っているのか。 正確に把握できていないマネージャーも多いですね。 
それは部下が報連相しないからだ、というマネージャーがいますが、それだけが原因ではないでしょう。

 原因の一つとして考えられるのは、上司と部下が報連相できるような関係性があるかどうかです。
ただ、それだけではありません。

そもそもチームとして業務を遂行する以上、誰がどのような業務を担っているのかをマネージャーが把握していなければならないでしょう。
その把握ができていないことが、もう一つの原因ともいえます。

もし、部下の業務を正確に把握できていないのであれば、部下にリストアップしてもらい、マネージャーと部下だけでなく、他のチームメンバーも把握できるようにして、チーム全体で共有できるようにしましょう。

誰がどのような業務を担っているか把握できなければ、マネジメント対象業務がわからない状態になるので、早急にやるべきです。 

また、担当業務の変更があるときも、同じように把握してメンバーに共有しましょう。
これらをおこなったうえで、社内で使用しているコミュニケーションツールやシステムなどに落とし込み、マネジメントに活かしてください。
テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
業務のリストアップと同様にマネージャーが部下に指示する必要があるのは、業務内容の優先順位をつけることです。 
いつまでにどのような業務をおこなうのか、その点がわからなければ、適切なマネジメントがおこわれなくなる可能性があります。

部下が自身の業務すべてをリストアップした後に、マトリックス図などを用いて、業務の重要度と緊急度の振り分けをやってもらうようにしましょう。
重要度と緊急度で4つにわけた象限にそれぞれ業務を割り当てて、部下の業務全体を俯瞰できるようにします。

マネージャーはそこまでやってもらって静観するのではなく、その内容を確認しながら、チーム全体の目標や優先順位、時期などに基づいて、4つの象限への割り当てを修正することも検討しましょう。

部下とオンライン会議でそれぞれの業務の内容を確認しつつ、優先順位付けとともに重要度と緊急度の再確認も一緒にやっていくといいでしょう。
特に「緊急度は高くないけど重要度の高い業務」に関しては、いつまでにどのくらいまで業務を進めるかなど、さらに具体的なスケジュールに落とし込んで進捗管理をおこなうようにしましょう。

こうしてチーム全体の業務の状況を見ながらマネジメントをおこなえば、テレワークや在宅勤務の下でもマネジメントにかかる負担が減ってくるのではないでしょうか。
テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
結果の数字に関しては、コミュニケーションツールなどの情報共有で十分と述べましたが、その結果にかかわる様々な行動面での指標は設定しておく必要があります。 

たとえば、営業部門でいえば売り上げにつながるための顧客訪問数、また、人事部門でいえば、採用活動に至るための大学リストアップ数などです。

このようにカウントができる指標については、目標を決めたうえでその目標に到達するように取り組んでみましょう。
ただ、そのなかでも数値化できないものもあります。 その場合には、期限を決めたうえで、いつまでにその業務にかかわる行動を終わらせるかなど、期限という数値化できる指標を同じように用いるといいでしょう。

件数のカウントだけでなく、期限など数値化できるものは必ずあります。
パーセンテージなどで示させるものがあればそれでも大丈夫です。

このように、行動に関係する指標についても、数値化できるものは数値化してマネジメントをおこなっていけば、マネージャーと部下がお互いに共通認識をもって業務にあたることができるでしょう。
テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
行動指標だけではわからないような、業務内容の確認をおこなう場合には、部下とオンライン会議をおこなって確認する必要があるでしょう。
表面的な指標だけでどうしてもわからないことは、直接部下と話をすることで明確になるでしょう。

たとえば、個別案件の進捗や、優先順位付けした重要度の高い業務の進捗、また、抱えている業務に課題を発見した場合の相談事項などは、直接部下から聴くのが必要です。
そのときに、マネージャーの気分によって会議をいきなりやろうとするのは避けるべきです。
お互いにいつ、どのタイミングでオンライン会議をおこなうのか決めておかなければ、部下も苦痛に感じてしまいます。

マネージャー自身の都合で急に部下と会議を設定したがるというケースも時々見られますが、緊急性のある場合にはともかく、そうでない場合には、マネージャーと部下が、いつどの時間帯で会議をするのか決めておくようにしましょう。
「●曜日の●時から30分」などと、決まった時間でやるからこそメリハリがつくのです。
そして、どのようなことを確認するのかを予め部下に伝えておくことで、会議の時間の短縮を図ることができます。

チームの業務効率化やマネジメント業務の円滑化のためにも、できるだけ時間をかけずに会議は終えるようにしましょう。

テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
マネージャーの役割としては、当然チームを一つにまとめていくことが求められますが、その際に、業務上のルールはお互いに守るのは当然です。 

特に服務規程や情報セキュリティ規定などに反するようなことはやってはいけません。
会議の場所にかかわるルールや、勤務時間の申告、個人用パソコンでの業務遂行禁止など、守ってもらわなければならないことは多くあります。
コロナ禍になって慣れていないために、知らず知らずのうちに、企業に情報漏洩などの様々なリスクを顕在化させるような行動は慎むように、部下に指導しなければなりません。 

業務内容の進捗確認とともに、部下が守るべきルールを守っているかも合わせて確認するようにしましょう。
ルールが守られていなければ部下を厳しく指導するのもマネージャーの役割です。

以上、ここまでテレワークや在宅勤務での働き方におけるマネジメントをおこなう際に、改めて見直してもらいたいポイントを挙げてきました。
テレワークや在宅勤務でなくても、マネジメントを進めていくうえで大事なポイントも含まれています。
テレワークや在宅勤務だからこそ気をつけなければならない、独自の視点に該当するものもあれば、改めて見直してみてほしいという視点もあります。
働き方を見直すとともに、チームでのマネジメントのやり方も見直す良い契機です。

また、年末年始にさしかかり、もう一度気持ちをリセットして一年を迎えるという方もいらっしゃるでしょう。
コロナ禍でまだまだ穏やかな気持ちになれないかもしれませんが、今一度、仕事のやり方とともにマネジメントのやり方も見直すことで、穏やかな気持ちで来年がスタートできるようにしてみてはどうでしょうか?

コロナ禍のまま年をまたぐことになりそうですが、業務の見直しから改善につなげ、コロナ禍でも事業を継続、発展できる組織にしていきましょう。
来年も引き続きよろしくお願いいたします!

オンラインでのコミュニケーション力・営業力強化

オンラインで留意すべきコミュニケーションスキル強化を通して、生産性の向上や成果創出につなげるための研修はこちらです。

【テーマ】:プレゼン力強化
【対象者】:若手社員~中堅社員
【主な内容】:非言語コミュニケーションのポイント、オンラインでの言葉の伝え方


【テーマ】:傾聴力強化
【対象者】:若手社員~管理職
【主な内容】:非言語コミュニケーションのポイント、オンライン上の傾聴の方法 


【テーマ】:ファシリテーション
【対象者】:中堅社員~管理職
【主な内容】:非言語コミュニケーションのポイント、オンラインで必要なファシリテーションスキル


【テーマ】:1on1ミーティング
【対象者】:中堅社員~管理職
【主な内容】:コミュニケーション上のポイント、オンラインでの1on1ミーティングのポイント・実習


【テーマ】:営業力強化 ~ヒアリング力強化~
【対象者】:営業担当者
【主な内容】:相手とのコミュニケーション上のポイント、オンライン商談の留意事項・実習

ゲストプロフィール

増田 和芳講師
増田 和芳(ますだ かずよし)講師

<経歴>
三菱UFJニコス株式会社,株式会社日本マンパワー,ソフトブレーン・サービス株式会社
合同会社富士みらいクリエイション代表

<資格>
国家資格キャリアコンサルタント
(公財)21世紀職業財団認定ハラスメント防止コンサルタント
(一社)日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー
(一財)生涯学習開発財団ワークショップデザイナー

1976静岡県富士市生まれ。大学卒業後、大手信販会社で営業及び債権管理業務を経験。28歳の時に大手教育研修サービス会社へ転職し、約10年間法人営業職として勤務。キャリアデザイン研修やヒューマンアセスメント研修等の企画、営業に携わり、トップセールスとして表彰も受けた経験あり。33歳で営業課長に昇格。通算部下6名の育成に携わる。営業現場の業務改善や営業人材育成に取り組み、営業マニュアル作成や全社教育体系作成プロジェクトでは中心的な存在を担った。また、全社員対象ハラスメント防止研修等の社内研修講師としても活躍。一時は自律神経失調症で苦しむ経験をしたが克服し、2015年3月に営業コンサルティング会社へ転職。ソリューション営業スキル向上、マネジメント、組織内コミュニケーション向上等をテーマに、コンサルタントとして活動し約420回研修講師として登壇。オンライン型及び対面型どちらでもワーク主体の研修を中心に実施し、それぞれの特徴を活かして学びや気づきを促進する研修手法は、受講者から「わかりやすい内容で、現場ですぐに使えることが多い」と評判。