【さまざまな分野】第35回 『オンライン商談前準備・5つのポイント』 Author:増田 和芳

2020年10月19日|カテゴリー「さまざまな分野 ,さまざまな分野
オンライン商談前準備・5つのポイント
新型コロナウイルス感染症拡大の影響は、まだまだ続きます。
これから冬に向かっていくにつれて更に拡大するのではないかという不安もあります。
そうなりますと、まだまだ近い距離で人と人とがコミュニケーションをとることに関しては、抵抗感を抱いてしまうのではないでしょうか。

また、地域や企業によっては、来訪者自体をまだまだ敬遠していて、仮に商談をするといっても、短い時間でないと受け付けないというところもあるようです。
フィルムカーテンやフェイスシールド、マスクなどで感染予防策を講じていても、まだまだ実際に同じ場所でコミュニケーションをとること自体は避けるということです。

とはいっても、営業活動などを通して経済を動かしていくことも必要になってきます。
企業側も、自社の商材を販売して売上を確保しなければなりません。
コロナ禍で、思うような営業活動ができなくなってしまったことで、売上がなくなってしまうのは非常に厳しいですね。
コロナ禍だからこそできることを考えて、いろいろな方法で自社の商材の営業活動を継続していかなければならないでしょう。今は、まさにニューノーマルでの営業のやり方が検討され始めています。

オンライン商談前準備・5つのポイント
最近では、実際に同じ場所で顧客と会うのではなく、お互いに離れた場所にいながら商談するケースも増えています。

たとえば、顧客に出たばかりの新商品のPRを行う場合や、顧客に様々なニーズをヒアリングする場合などは、まだ正式に契約をする局面ではないと判断し、実際に会わずに、オンラインでの商談を希望されている顧客も多いのではないでしょうか。
なんでもかんでも対面で同じ場所で商談するのは避けて、顧客にとって、まだ契約するかどうかわからない場合には、実際に会わずにオンラインで済ませようという気持ちもあるでしょう。

コロナ禍で社員の安全を守るためにも対面でのコミュニケーションはできるだけ避ける。
そうなると、商談の場合でも、必ずしも相手と目の前で会わなくてもいい、ということになります。

こうした顧客側の事情を踏まえて、営業側も商談の進め方について工夫する必要が出てきます。
そうなると、一つの方法として考えられるのが、インサイドセールスと呼ばれる方法です。
インサイドセールスというのは、お客様と同じ場所で対面しないスタイルでの営業手法です。
新型コロナウイルスの感染拡大前からこの手法をとっていた企業もありましたが、コロナ禍になって広く採り入れられるようになりました。

インサイドセールスといいますと、かつては電話での営業スタイルが中心でしたが、コロナ禍になって、オンライン商談用のシステムなどを使って、顧客の表情を見ておこなう営業スタイルが採り入れられるようになりました。

組織としてこれからインサイドセールスを進めていこうというときには、オンライン商談用のシステムのようなセールス用のシステムの導入が必要になります。

ただ、システムさえ導入すれば今までと同じように営業ができるかというと、必ずしもそう簡単にはいかないですね。
たとえば、自宅からオンラインの商談をおこなう場合には、通信を接続する環境などに注意しなければならないでしょう。
また、どのような通信機器を使用するのか、組織として取り決めをしておく必要があるでしょう。

今回は、インサイドセールスにおいて、実際にオンラインの商談を始める前に、どのような点に注意して商談の準備をする必要があるのか、5つのポイントを紹介いたします。

オンライン商談前準備・5つのポイント
これは、対面の商談でもインサイドセールスでも同じことです。どのように商談を進めるか、そのための準備が疎かにならないようにしましょう。

商談を進めるに当たって、結果として、どこまで商談が進めばOKなのかをイメージし、他のメンバーと共有しておきましょう。

たとえば、次のオンライン商談の約束を取り付けることを目指すのか、あるいは、企画書や商品サンプルなどを用いてのプレゼンテーションの許可をえることを目指すのか、などです。
どのように商談を進めるか、商談を始める前にシミュレーションしておくと、たとえば、同席する上司や部下、他の部署の関係者、協力会社の方たちにどのような役割を担ってもらうのかも変わってきます。

オンラインの商談では、商談をスムーズに進めるためにも事前の段取りは入念におこないましょう。

誰がどのような役割を担うのかを決めて、商談を円滑に進められるようにしておくくらいに、入念におこなうのがお薦めです。
1人の営業パーソンが話をしすぎてしまい、営業側で一緒に商談に臨んでいる人たちだけでなく、顧客側の方々を不快に思わせることのないようにしましょう。

オンライン商談前準備・5つのポイント
これも対面の商談では当然のことですが、特にオンライン商談では、相手の名前や肩書などを間違えて発言してしまうと、同じ場所にいない分、とても気まずい感じになります。
同じ場所にいないからこそ、こうした基本的なことで間違いを犯してしまうと、そのときの相手の表情をパソコンの画面上ではっきりと見えてしまうため、その場の雰囲気が非常に悪くなります。
ですので、商談の相手は誰なのか、相手の名前や部署、肩書、どのような役割を担っているのかなど確認しておきましょう。

また、商談時間にも十分に注意しましょう。
同じ場所にいないために、どうしてもお互いに集中力が落ちてしまいますし、しかもその様子が画面上にはっきりと見えてしまいます。
お互いに不慣れな環境で商談を進めていると考えて、商談時間も事前に確認しておくようにしましょう。
商談にかける時間を踏まえて、オンライン商談用のシステムに接続する時間帯を、スケジューラーに登録しておくといいですね。

特にふだんはオンラインに対応していない業種、企業が商談の相手方の場合には、十分にその点は配慮しましょう。
ただでさえ、オンラインであることがストレスになっている顧客もいます。
相手の様子もよく理解したうえで、商談時間を設定したうえで、事前に確認しましょう。

オンライン商談前準備・5つのポイント
オンラインの商談では、事前に商談相手と資料を共有し、目を通してもらうといいでしょう。
同じ場所で資料を見ながら商談を進める場合には、初めて資料を見てもらったとしても、その場ですぐに質問もしやすいですね。

ただ、オンラインの商談の場合には、画面越しに初めて見る資料のため、商談相手が自分でもう一度見たいところを見返して確認することができません。
ですので、予め資料を見て確認してもらい、実際のオンラインの商談のときに質問を受け付ければいいのです。
資料を見て確認してもらったうえで質問を受けるようにすれば、オンラインの商談の時間を有効に使うことができます。
商談相手の状況を見ながら、商談相手と事前に共有しても問題ない資料については、予め送付しておくようにしましょう。

また、五感のなかでも、嗅覚、触覚、味覚に訴える商材については、オンラインの商談では、自社の商材の魅力を適切に伝えることができないですね。
この3つの感覚に訴える必要がある商材を扱う場合には、事前に対応可能な範囲で構わないので、予め商談相手に送付しておきましょう。
オンラインの商談のときには、香り、手触り、味を楽しんでもらうようなものについては、相手のところに予め送付したものが届いている状態にして、実際に試してもらったうえで、相手方の反応をその場で確認しましょう。そして、その場で感想を伺える状態にしておきましょう。

このように円滑に商談を進めるためにも、オンラインでの商談の場合には、事前に送付できるものは送付しておきましょう。

オンライン商談前準備・5つのポイント
実際にオンラインで商談を開始する前には、商談開始時間よりも早めに接続して準備しておきましょう。

よく、商談開始時間ギリギリに接続する方がいますが、それは相手にも失礼ですし精神的にも良くないですね。
遅くても10分前には接続して待機しておくようにしましょう。

たとえば、一緒に画面を見てもらいながら商談を進めるときには、早めに接続して必要な資料を準備しておくなど、実際に商談のときに慌てることのないようにしましょう。

また、上司や部下、他の部署の方や関係会社の方などと一緒に商談をすすめる場合には、早めに接続してもらい、商談相手が接続する前に、どのように商談を進めるのか、簡単にすり合わせをしておきましょう。

このように、当日も気を抜かずに準備する時間を確保しておけば、商談中にも焦らずに済みますね。
自分自身の精神状態を平常に保てるようにするためにも、早めにシステムに接続して待機していましょう。

オンライン商談前準備・5つのポイント
そして、忘れてはいけないのがセキリュティに関する理解です。
接続先によっては、共有しようとした資料が取り出せないなどの問題が起こる可能性があります。
私用のWi-Fiを用いて接続するのではなく、会社で支給されているWi-Fiで接続するのが基本です。
商談をおこなう場所によっては、セキュリティ上、その場所が十分に守られているかも確認しなければならないでしょう。
社内の情報セキュリティにかかわる規程等を事前に確認し、どの通信機器を用いてどこに接続して商談を進めればいいのか、十分に注意しましょう。

また、商談をおこなう場合には、その場所にも注意です。
たとえば、オープンに接続できるアクセスポイントを利用するのは情報漏洩の危険があります
また、機密に係る事項を事務所の外で話すのは、情報漏洩の危険が高まります。
よく大きな声で、公共のカフェスペースなどで商談をおこなっている営業パーソンを見かけますが、こういった行為は、自社の服務規程や情報セキュリティにかかわる規程などに反する行為となる可能性が高いです
十分に注意しましょう。

そのためにも、情報セキュリティにかかわる規程のなかに、社員が遵守するべきことを盛り込んだうえで、事前に社内研修などを通して、周知徹底をおこなうことも重要です。


今回は、オンラインで商談を進める準備について5つのポイントを紹介いたしました。

オンラインに限ったことではありませんが、何事においても準備が肝心です。
特にセールスにおいては、準備で商談の結果の8割~9割が決まる、というくらいに大切なことが多く、最初はある程度準備に時間をかける必要があるでしょう。
商談相手が、オンラインの商談に抵抗感をもっている、あるいは、不慣れだから時間をかけたくないということであれば、営業側がしっかりとした準備をしておかなければ、二度と商談の機会をいただけないかもしれません。

準備については、人によってどのようなことをすればいいのか、いろいろと意見の分かれるところです。
オンラインでの商談を進めるための準備についてはどのようなことをすればいいのか?今回のようなポイントを踏まえてオンラインの商談準備の「台本」を用意するというと大げさかもしれませんが、事前に準備内容をチーム内で決めておくといいでしょう。
「台本」に基づいて、お互いにチーム内で声を掛け合い、あるいは、チャットなどを使ってお互いに確認しながら準備を進めましょう。

私は、オンラインでのセールスやコミュニケーションの研修やセミナーなどでよく伝えているのは、何事も、今までのセールスやコミュニケーションよりも丁寧に取り組むことを心がける必要がある、ということです。
ちょっと細かいと思うくらいに丁寧に準備しましょう。
丁寧な準備によって商談相手の不安感を取り除き、しっかりと商談相手の信頼をつかむくらいの気持ちで臨みましょう。

とにかく丁寧に!準備を丁寧におこなって、商談でのぞましい成果を出せるようにしましょう。

オンラインでのコミュニケーション力・営業力強化

オンラインで留意すべきコミュニケーションスキル強化を通して、生産性の向上や成果創出につなげるための研修はこちらです。

【テーマ】:プレゼン力強化
【対象者】:若手社員~中堅社員
【主な内容】:非言語コミュニケーションのポイント、オンラインでの言葉の伝え方


【テーマ】:傾聴力強化
【対象者】:若手社員~管理職
【主な内容】:非言語コミュニケーションのポイント、オンライン上の傾聴の方法 


【テーマ】:ファシリテーション
【対象者】:中堅社員~管理職
【主な内容】:非言語コミュニケーションのポイント、オンラインで必要なファシリテーションスキル


【テーマ】:1on1ミーティング
【対象者】:中堅社員~管理職
【主な内容】:コミュニケーション上のポイント、オンラインでの1on1ミーティングのポイント・実習


【テーマ】:営業力強化 ~ヒアリング力強化~
【対象者】:営業担当者
【主な内容】:相手とのコミュニケーション上のポイント、オンライン商談の留意事項・実習

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増田 和芳講師
増田 和芳(ますだ かずよし)講師

<経歴>
三菱UFJニコス株式会社,株式会社日本マンパワー,ソフトブレーン・サービス株式会社
合同会社富士みらいクリエイション代表

<資格>
国家資格キャリアコンサルタント
(公財)21世紀職業財団認定ハラスメント防止コンサルタント
(一社)日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー
(一財)生涯学習開発財団ワークショップデザイナー

1976静岡県富士市生まれ。大学卒業後、大手信販会社で営業及び債権管理業務を経験。28歳の時に大手教育研修サービス会社へ転職し、約10年間法人営業職として勤務。キャリアデザイン研修やヒューマンアセスメント研修等の企画、営業に携わり、トップセールスとして表彰も受けた経験あり。33歳で営業課長に昇格。通算部下6名の育成に携わる。営業現場の業務改善や営業人材育成に取り組み、営業マニュアル作成や全社教育体系作成プロジェクトでは中心的な存在を担った。また、全社員対象ハラスメント防止研修等の社内研修講師としても活躍。一時は自律神経失調症で苦しむ経験をしたが克服し、2015年3月に営業コンサルティング会社へ転職。ソリューション営業スキル向上、マネジメント、組織内コミュニケーション向上等をテーマに、コンサルタントとして活動し約420回研修講師として登壇。オンライン型及び対面型どちらでもワーク主体の研修を中心に実施し、それぞれの特徴を活かして学びや気づきを促進する研修手法は、受講者から「わかりやすい内容で、現場ですぐに使えることが多い」と評判。