さまざまな分野

2021年9月14日|カテゴリー「『ビジネスコミュニケーション』コラム
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人間関係でも仕事でも、距離を感じとるバランス感覚が長けていると、良い関係が長続きしやすいと感じます。
人間関係はまさに日常そのもので、温かくかけがえのない大切な関係や、信頼、共助、刺激、冷めた、辛い、こじれた、断ち切りたい関係など、「知人・友人・親友・恋人・夫婦・家族・同僚・上下関係」とその境界線はあやふやですが、常にその間柄には変化する距離間があります。

その距離と関係性に関心を持ち、日々親しみと愛情を持って大切に接することで良い関係性が支えられますが、おざなりに放置していると、いつの間にか埋められない大きな隔たりが出来てしまい、克服しようとしても修復が不可能です。
その距離間をどのように捉えることが上手く関係性を保つ秘訣なのでしょうか。自戒を込めて考えてみたいと思います。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<距離間のバランス感覚>

距離間とバランス感覚

1)同調圧力への対応

2)意見はテーブルの上に

3)観察・確認・共感の距離

1)同調圧力への対応

「経済的な優位性」や「利害関係」、「雇用関係」、「優劣」などの関係をを持つ集団の中で起こる、意思決定や合意形成を行う際の心理的な圧力(同調圧力)がある場合、異を唱えるにはかなりの勇気が要りますね。
圧力を加える側と受ける側の心の距離間は遠く、何を言っても届かない無力さを感じて諦めてしまいそうになる距離を埋めるには、どうすれば良いのでしょう。
会議や打ち合わせの場でチャレンジしましょう。
偉い人や多数派の意見でまとまると結論は見えているのに、どうしても違和感を感じて問題提起したい場合。まとまりそうな意見や解決策が誰に向いているものなのか、例えば「経営側」「従業員側」「顧客側」のどれかに偏っていないか、各論で競っていないか、総論へ視野を広げて自分のベストな意見を持つことも大切です。
部署内の問題ひとつでも、会社全体にとってどうなのかと考える習慣です。

そして同調圧力をどう打破するかですが、これはやはり、日頃から自分の意見を伝える習慣が大切だと感じます。
全てに物申すのではなく、違和感を放置せず対話する。言わずに受け流すことが同調圧力を助長している場合も見受けられます。
この点、上手く対応できる人は、反論にせず提案型に変換しています。
「部長のご意見に深く共感いたします。そうしましたら私たち自身にいくつかアイディアをまとめさせてください。」と、手綱を渡してもらう。
同調圧力下で息苦しい仕事をしている環境は、楽なようで企業体力を蝕む要因になります。
たくさんのアイディアを生み出せる職場で、圧力という一方的で強い力を分散させるバランス感覚は、職場の空気も軽くします。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<距離間のバランス感覚>

2)意見はテーブルの上に

英会話の先生が、時々こんな話をされていました。
日本人は意見を出した人がその仕事を担当しなければならなくなったり、意見を出せば出すほど役割が増えるから、どんどん意見が出なくなる。
誰が正しくて、誰が間違えているか、一度出した意見は訂正が出来ないと思い込んでいるから、さらに口をつぐむようになる。
しかし、英語圏の人たちは、自分の意見をテーブルの上に乗せる感覚なのよ。だから、正しくてもそうでなくても、たくさん意見を出した後にそれを皆で良いものに創っていくのよ。

問題に対しても、自分はあまり関わりたくないと遠慮がちに取り組む解決策と、様々な意見を出し合い全員で創り出す解決策では、その過程で得られる豊かさのボリュームが圧倒的に違いますし、やりがいも楽しさも違います。
問題を他人事にせず、身近な距離間で向き合うことで、後手後手にならず放置せず、スピーディに対処することができそうですね。

3)観察・確認・共感の距離

初対面でも親しい間柄でも、その日のコンディションによってテンションコントロールが必要な場合があります。
自分のテンションを一方的に押し付けず、まず会う相手を「感じようとする」ことが大切です。
合わせるのではなく一呼吸目を「感じる」ことで、相手との波長をチューニングする。
会った途端に会話が途切れないように話し続けなければならないとか、明るく盛り上げなければとか、無理をすると続きません。
間合いが一致すると、安心しますね。
以前、著書にも書きましたが、相手に会ったら全体の様子を感じて状態を感じる観察の距離(決してジロジロ観るわけではありません)、次に、近況を交換し合いなからお互いの状況を確認する距離、最後に相手の気持ちや思いに共感する距離。観察・確認・共感の心の距離を近くしたり放したりを繰り返しながら、良い関係性のバランスを取ることで信頼関係が持続するのだと考えます。

そんなことを全てオートマティックに出来る関係の心地よさは、手放してはいけませんね。
人間関係は自己顕示欲や偏見や優位性などが複雑に絡みますが、シンプルに親しく居たいという思いを持つ相手に真摯に対応することや、スッキリと合意を引き出す誠実さも、人間関係のバランスの良さにつながるのかも知れませんね。

「覚醒型セルフ・ブランディング」研修でスキルを磨く

職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
職場や仕事関係者との対人問題が起こる前に、予防としての基礎トレーニング方法を身に付けることで、人間関係に積極性が持てるようになります。
それと同時に成長意欲も高まりお互いを育み合える関係性を築くための研修です。
ビジネスパーソンのパフォーマンスを磨く「覚醒型セルフ・ブランディング」
ますます異世代間のコミュニケーションが試されるいま、覚醒される時代に合った新たな自分づくりとなるセルフ・ブランディング研修です。
また、自分の価値を認識し、職場や仕事関係者との対人関係に自信が持てる基礎トレーニング方法を身に付けることで、新しい役職への着任や転職などのターニングポイントにも意欲的にチャレンジできます。
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リモートでレクチャーとメイク完成図を使うレッスンを通して、コンプレックスの解消魅力的なパーツの引出し方を学びます。
JBMでは、上記以外の研修も柔軟に対応させていただきます。
ご質問やお見積りにつきまして、お気軽にお問い合わせくださいませ。

ゲストプロフィール

熊谷真実講師
熊谷真美(くまがいまみ)
株式会社マリアド 代表取締役

●日本プレゼンテーション協会認定講師
●日本メンター協会公認事業者 MOP ライセンス資格
●資生堂 SABFA メーキャップ特別コース修了

資生堂販売株式会社出身 16年勤務。
百貨店でのマネージャー経験と世界的なアーティスト養成機関であるSABFA特別コースにてトップクラスの美意識を学ぶ。
退職後、俳優や実演販売士のマネジメント会社へ転職しフリーとして活動。
全国SHISEIDOサロンにて50000人の女性へのビジュアルカウンセリング実績。
専門学校にて後進の育成、BNNY銀座・イギリス大使館などでプレスリリースのメイクショーなどを担当。
同社で俳優の演技術をビジネスに応用したプログラム開発をサポートし、一部上場企業を中心に口コミで広がる人気プログラムへ育てコンサルティング部立上げに参画。
15年以上の企業研修経験の中で、企業ブランディング・セールス・インストラクション・プレゼンテーションなどの表現力に特化した研修プログラムの開発と講師経験を経て2016年独立。
株式会社マリアドを設立し、「ブランド・スタイリング・プログラム」「印象革命」「コミュニケーション・フィットネス(R)」「スパイラル・リーダーシップ(商標登録出願中)」「覚醒型セルフ・ブランディング」を展開し、新人~中間管理職・経営層・自立型女性リーダーや起業家 育成に力を注いでいる。


■研修テーマ
新入社員研修後の戦力化ビジネススキル(基礎表現力)/中堅社員のモチベーションアップ研修/教育担当者のインストラクション(教え方)研修/コンペで通る プレゼンテーション研修/女性リーダーブランディング研修

お問い合わせ


※お電話の場合は「06-6356-8522」までお問い合わせください
2021年9月7日|カテゴリー「さまざまな分野
「管理職登用」~未来志向への変革~【HRMonday Report】
「過去」と「一律」にはオサラバ。
一部のタレントだけではなく、すべての従業員を対象に、一人ひとりの育成を考えてこそ、会社の未来がある。

今回は、楠田祐氏×松丘啓司氏で人事の最新トレンドをオンライントークライブでお届けする「HRMonday」※より、第20回に解説していた、タレントレビューについてをご紹介いたします。

※人事向けオンライン配信「HRMonday」は現在終了しています

タレントからピープルへ変化する育成

「タレント」という言葉が、人事の領域で使われるようになって20年以上が過ぎ、「タレントレビュー」という施策を人事制度として導入している企業も増えています。
しかし、その実態は企業によってまちまちで、必ずしも高い効果を出しているとはいい難いのが現状です。
そもそもタレントレビューとはどのような施策を指すのでしょうか?

サクセッションプランニング(特定のポジションに対する後継者育成計画のこと)が、次はこの人が適任である、またはそのポジションを担える人をどう育成するかという「ポジション」を起点として考えているのに対し、タレントレビューは「人」を起点として、その人をどのように育成するかという考え方です。
元々は、優秀な人材や経営幹部候補になり得る人材を選び、その人たちに将来会社で活躍してもらうために、どのように育てていくかという、限られた人材に対しての育成計画を立てることを目的としていました。
しかし、最近海外では、タレントレビューではなく、ピープルレビュー(People Review)やピープルディスカッション(People Discussion)という言葉が使われるようになってきました。
その理由は、一部の選ばれた「タレント」だけの育成を考えるのではなく、全従業員、つまり「People」を対象に一人ひとりをどう育てていくかを話し合うことが必要であるという考えに変化してきたからです。

その理由は、10年前くらいまでは、市場もビジネスモデルもさほど変化がなかったため、MBA的なビジネス知識があり、管理ができる人材を選んで、育て、組織の要所々々に配置して管理させておけば、ビジネスは問題なく回ってきました。ですが、今はそれでは太刀打ちできないほど、環境変化のスピードが速いため、個々人の強みや専門性を活かし、自律的に働いてもらえるように、より個人にフォーカスした育成を考えていく必要が出てきたからです。

日本では、昇進会議=タレントレビューとしている会社が未だ多くみられますが、それは従来、企業で働く従業員にとっては、管理職昇進がキャリア前半のゴールとして考えられていたため、誰を管理職に上げるかの判断がきわめて大きなイベントであったという背景があったからだと考えられます。
ですが、全従業員が対象となる「ピープルレビュー」となると、当然全員が管理職を目指したいわけではなく、一人ひとりのキャリア志望は異なることから、会社は管理職になること以外でもその人が活躍できるよう、多様なキャリアが実現できる仕組みを作っていく必要がでてきます。

過去よりも未来志向で話す

日本でもここ1~2年で、より「個」を見ていこうと、新たな取組を始める企業が増えてきました。
タレントレビュー、ピープルレビューという言葉ではなく、人材開発会議と称されることが多いのですが、評価会議のようにその人が過去やってきたことを議論・評価するのではなく、これからその人をどう育てていくかということにより重点を置き議論をする会議のことです。
人材開発会議は、過去に時間を使うよりも、未来を議論することがより効果的という、未来志向のポジティブな考えがベースになっている取組みとして、近年注目されています。中には、ジョブポスティング等、他の制度とセットで導入され、より育成を目的とした人の異動が行いやすい仕組みを導入する企業もあります。

企業の課題の1つに、短期的な業績で評価されるために優秀な人材を自部署で囲いこんでしまい、様々な部署で経験をさせることができないといった声をよく聞くことがあります。
優秀な人を囲い込んでいるのであれば、組織業績が上がるのは当たり前で、それは評価されることではありません。
そういったカルチャーを作ると同時に、囲い込みを崩すためにも、従業員一人ひとりをオープンな議論の場にあげ、全員でその育成、その未来を考えるという仕組みを作ることも重要なのではないでしょうか。

自社にとって効果的な人材開発会議とは?

人材開発会議を導入し、一人ひとりの将来を議論することは、高い効果を生み出すと同時に、多くの時間と労力もかかるのが現実です。
マネジャーの負荷を減らすためにも、日常的に1on1などの対話の機会を設け、フィードバックを行い、評価面での納得感を高め、期末の評価シートを大量に書くといった形式的な仕事を減らしていくことをセットで検討していくことも必要になります。
また、その人の成長を考える時には、会社の方針だけで決めるのではなく、本人の意志も尊重されることが大切です。
会社の期待と本人の意志を重ね合わせ、その人にとって最も良いと思われる育成プランを検討するためには、上長は自身の部下に関してプレゼンをし、議論ができるように準備しなければいけません。
上長は自分の部下がどのような強み・課題を持ち、どのような思いで仕事に臨んでいるのか、どのようなキャリア志向を持っているのか等、部下のことをしっかりと理解できていることが必要です。
年に3回、面談の際にだけ形式的に話すといった関係性では、とうてい人材開発会議で議論ができるまで部下を理解することは難しくなります。

弊社は、企業のピープルレビュー、人材開発会議の導入支援をしていますが、他の施策と同じく、単に会議だけを導入しても高い効果を発揮することは、まずありません。
また、現場の負荷検証を十分に行わず導入したことで、マネジャーの業務負荷が増え、結果として仕組みが形骸化してしまっているという状態になった企業もあります。

「過去」ではなく「未来」を考え、「一律」ではなく「個」を見る人材開発が重要であるのは、日本の全ての企業に共通するといって間違いありません。
ですが、その考えは共通であっても、どのような「未来」について、どのような「個」に育てていくのかは、自社のビジョンや戦略と結びついて考えられるべきことです。
会議でどのようなことを話すのか、議論をする人は誰がよいのか、開催頻度はどのくらいがよいか、会議の規模はどのようなものが相応しいのかといった、細かい設定についても正解はなく、自社において最も効果的な枠組みを検討する必要があります。
人事施策も、人材開発と同じく、一社一社の「未来」と「個」を考えた上で、検討が必要になってきていると言えるのではないでしょうか。

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株式会社アジャイルHRについて

株式会社アジャイルHRは日本企業のパフォーマンスマネジメントの変革をミッションに活動しています。クラウドサービス「1on1navi」を中心に、1on1やOKRの研修とコンサルティングサービスを併せてご提供しています。


◆株式会社アジャイルHR
松丘啓司
松丘啓司(まつおか・けいじ)
株式会社アジャイルHR 代表取締役社長

1986年 東京大学法学部卒業。アクセンチュア入社

1992年 人と組織の変革を支援するチェンジマネジメントサービスの立ち上げに参画。以後、一貫して人材・組織変革のコンサルティングに従事

1997年 同社パートナー昇進。以後、ヒューマンパフォーマンスサービスライン統括パートナー、エグゼクティブコミッティメンバーを歴任

2005年 企業の人材・組織変革を支援するエム・アイ・アソシエイツ株式会社を設立し、代表取締役に就任(現任)

2018年 パフォーマンスマネジメントを支援するスマートフォンアプリ「1on1navi」をリリース後、株式会社アジャイルHRを設立し代表取締役に就任し、日本企業のパフォーマンスマネジメント変革の支援をミッションとして活動中

著書は多数に上るが、「1on1マネジメント」(2018年)はピープルマネジメントの教科書として多くの企業で活用されている。「人事評価はもういらない」(2016年)は人事だけでなく一般の読者にも広く読まれるベストセラーとなった。

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2021年8月3日|カテゴリー「『ビジネスコミュニケーション』コラム
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センスが良い人・センスが悪い人とは、洋服のセンスだけを指すわけではなさそうです。
場の空気が読める、人付き合いがうまい、ビジネスセンスがあるなど、その人の感じ方や世界観、さらに生き方なども含む感覚的な要素が多分に影響しているのです。

「美意識」もセンスが大きな幹になります。実は、美意識ほど結果にコミットする概念はありません。
実際、私も高リピート率やたくさんのリファーラルを頂ける、持続可能な結果を出し続けています。

ではいったい、その感覚的な差はどこで身に付くのでしょう。

センスとは:「物事の微妙な感じや味わいを悟る心の動き。」「微妙さを感じる感覚」という意味。
感受性や繊細さなどがその正体です。相手の心情の機微や感情の流れなどに関心を持つ繊細さを、言葉がけや態度にできる感情的な教養が求められる時代です。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<センスの正体>

センスの正体

1)センスは先天的?後天的?

2)感受性の放棄

3)感受性のバランス感覚


1)センスは先天的?後天的?

遺伝子が体質や体調などの身体的健康状態に影響するのは40歳ぐらいまでと言われています。
それ以降の健康状態は自己管理次第ということですね。

では感覚的なものはどうでしょう?
生まれつき体調を崩しやすいなどの特性が、全く感受性に影響しないわけではありませんが、例えば社会性や人間関係などで培われる後天的な感受性は、生まれ育った環境に影響されることが多いようです。
生まれた地域や長く住んだ土地や環境・家族構成・受けた教育・幼い頃からの友人関係などが、個人の「感じ方」に大いに影響を与えています。

そもそも、自分が発する言葉もアクションも、接した物事や相手の言動や態度行動について「どう感じたか?」によって表現やアクションが決まります。
センス(感受性)「どのように感じるか?」が、発言や行動のおおもとの動機付けになっています。

いま自分が相手や物事に対して「どのような感情を持っているか?」と、冷静に俯瞰できる客観性が大切ですね。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<センスの正体>

2)感受性の放棄

弊社では顧客の9割が大手企業の社員の方々です。
日々の行動責任を数値で管理しながら結果にコミットする毎日に、セルフコントロール術に長けているプロフェッショナルが多いのですが、時に感情の鈍化を引き起こしている印象を受けます。
私はメンターとしての役割も担い、特に女性のリーダーの生態(失礼!)に着目していると、いま非常に気になる問題点が浮き彫りになっています。

それは、個人的な心情を表現することに戸惑う女性リーダーが以前よりかなり増えていることです。
感情を押し殺す習慣はもちろん、例えば目の前の上司が、どのような感じ方を求めているのか?周囲の空気を探ることを優先して自分の感受性を後回しにしてきた結果、個人の意見がまとまらない、または、どのように表現すればいいのか即答できない方が多く、ユーモアや楽しそうな様子は微塵もありません。

メンターはコーチと違い、メンターがメンティーに対してある程度のプライベートなどの自己開示をしながら良い関係性を築き、上下関係を越えて考え方や価値観の違いを認め合うことで、同調圧力を防ぎ働き難さを回避して、離職率を防ぐ狙いも併せ持ちます。

メンタリングのトレーニング中にこんなことがありました。
「最近プライベートで印象的だったトピックスは?」と、とてもシンプルなワークを行ったところ「自分のプライベートを話したことがないので、とても難しかったです。」と回答した女性リーダーがおりました。
勤務中はリーダーとしての役割を真摯に果たそうと生真面目な面が伝わりました。
しかし、そのような自分の言葉を持たないリーダーが発揮するリーダーシップでは、部下の仕事のやりがいや熱意ある職業観は育ちません。
結果にコミットするあまり個人の感受性を放棄してしまったリーダーの硬化した感受性では、仕事はうまく行きません。
リーダー個人としての職業観や仕事へのこだわり、熱意、失敗してもカッコ悪くても這い上がる姿を見せることができるリーダーに、部下は心が動かないわけがありません。

私が尊敬する「人たらし」と言わしめ、最強チームで結果を出し続けた上司の着任時の挨拶を覚えています。
「僕はこの部署での経験がありません。皆さん、私に色々なことを教えて下さい!私を皆さんの仕事がしやすいように大いに使ってください!」と、20歳も下の部下に向かって目線を併せそう言えるフランクさに、新鮮なやる気が湧き上がりました。
年月が経っても、コミュニケーションセンスも人としての魅力も豊かだと感じます。
今ではハラスメント問題も根深いですが、「美味しいお鮨が食べたいね。」と同僚と話していると、「おう!穴子が美味しい鮨屋を知ってるぞ。」と、グルメ情報にも精通し公私共に頼りになる上司でした。
仕事とプライベートのメリハリや、自分時間こそ感情を抑えずに遊びやスポーツなど豊かな経験をすることで感受性のバランスを取りたいものです。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<センスの正体>

3)感受性のバランス感覚

例えば、怒りや悲しみなどの湧き上がる感情を制御したりコントロールすることはできません。しかしインターバルを置きながらでも客観的に捉えることで、感情を好転させる習慣をつけることができます。
無理に変えようとせずに「いづれ感情は変わるものだ」と冷静に捉えて時間の経過を味方につける。
ネガティブな感情に支配されている時は、出来るだけ思考より行動を優先して気分の切り替えを行いましょう。

モーションはエモーションを変える。行動することで思考や感情は変化します。私も辛い時こそ外出する、人に会うことで自分の感受性を護る努力をしています。
自分の感情の揺らぎを上手く扱えるのは、自分だけだということを忘れずに、喜びも痛みも、感受性という生まれてきた意味や醍醐味を十分に感じる豊かさが人生だと納得しながら、この社会の荒波を乗り越えて参りましょう。

「覚醒型セルフ・ブランディング」研修でスキルを磨く

職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
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それと同時に成長意欲も高まりお互いを育み合える関係性を築くための研修です。
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ますます異世代間のコミュニケーションが試されるいま、覚醒される時代に合った新たな自分づくりとなるセルフ・ブランディング研修です。
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ゲストプロフィール

熊谷真実講師
熊谷真美(くまがいまみ)
株式会社マリアド 代表取締役

●日本プレゼンテーション協会認定講師
●日本メンター協会公認事業者 MOP ライセンス資格
●資生堂 SABFA メーキャップ特別コース修了

資生堂販売株式会社出身 16年勤務。
百貨店でのマネージャー経験と世界的なアーティスト養成機関であるSABFA特別コースにてトップクラスの美意識を学ぶ。
退職後、俳優や実演販売士のマネジメント会社へ転職しフリーとして活動。
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専門学校にて後進の育成、BNNY銀座・イギリス大使館などでプレスリリースのメイクショーなどを担当。
同社で俳優の演技術をビジネスに応用したプログラム開発をサポートし、一部上場企業を中心に口コミで広がる人気プログラムへ育てコンサルティング部立上げに参画。
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株式会社マリアドを設立し、「ブランド・スタイリング・プログラム」「印象革命」「コミュニケーション・フィットネス(R)」「スパイラル・リーダーシップ(商標登録出願中)」「覚醒型セルフ・ブランディング」を展開し、新人~中間管理職・経営層・自立型女性リーダーや起業家 育成に力を注いでいる。


■研修テーマ
新入社員研修後の戦力化ビジネススキル(基礎表現力)/中堅社員のモチベーションアップ研修/教育担当者のインストラクション(教え方)研修/コンペで通る プレゼンテーション研修/女性リーダーブランディング研修


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2021年7月27日|カテゴリー「『ビジネス思考力』コラム
現代社会はVUCAの時代

現代社会はVUCAの時代と言われていますが、Volatility(変動性・不安定さ)Uncertainty(不確実性・不確定さ)Complexity(複雑性)Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードの頭文字からなり、目まぐるしい変化と予測ができない現代の社会環境を言い表した言葉です。昨年来からのコロナの感染拡大から、幾度となく出される緊急事態宣言、ワクチン接種が進みはじめたものの、様々な変異種の発生により、感染拡大を繰り返す状況は、今なお続いています。VUCA時代まさにこの言葉の意味を強く気づかされる機会になっています。

さて皆さんの企業で、2021年、2021年度、外的環境、内的環境含めて予測がたてづらい状況下どのような目標設定がなされたのでしょうか?当然業種、業界においておかれている状況はさまざまかと思いますが、企業が事業継続していくために当然利益確保、そのために多くの企業でこれまでの実績ベースで、明確な数値目標をたて目標達成のための組織目標、個人目標へとブレイクダウンさせていく形をとっているかと考えます。

こういったやり方、組織や個人に目標達成のためにいかに取り組むか?どんなやり方や手段でもってそれを実現させられるかを考える「目標分析型スタイル」と言えるでしょう。一方状況に応じて持っているスキルノウハウで新たな価値を創造し新たに目標を創造していくやり方、数値目標も可変的な取組スタイルを価値創造型、目標創造型とすると、これらがエフェクチュエーション的な取組方であると言え、多くの企業で取る前者の目標分析型スタイルがコーゼーション型と言えます。


キャリア論の観点からエフェクチュエーションを語る

さて今回のブログでは、エフェクチュエーション理論をキャリア論の観点から少し語らせていただきます。

このブログをお読みいただいている方に「キャリアとは」を説くのもいかがとは思いますが、「キャリア」の語源になったのは、ラテン語「carrus」=轍(車輪の通った跡)「キャリアを積む」のように使われるが仕事の経歴だけを意味するわけではない。「キャリア」とは人生を通じて歩んでいく経歴そのものと捉えられます。エフェクチュエーションは、その理論形成にいたった研究そのものが、起業家のキャリア分析に近いところにあります。ここではその研究方法いついて詳しくは記載しませんが、研究対象となった熟達した起業家に対してそれまでの経験上における意思決定の質問をされています。意思決定はまさにキャリアを考えていく上で重要な要素であります。

前回のブログでもマーケティングにおける教科書的モデル(コーゼーション)とエフェクチュエーションの比較図を提示しましたが、ブログ著者の仮説としてキャリア形成においてもコーゼーション的アプローチとエフェクチュアルなアプローチの比較図を以下に作成してみました。


コーゼーションとエフェクチュエーションモデル仮説
【現在主流となっているマーケティングの教科書的モデル(コーゼーション)とエフェクチュエーションの比較】
「エフェクチュエーション 市場創造の実効理論」著:サラス・サラスバシー 監訳:加護野忠男 訳:高瀬進 吉田満梨 図2-1をもとに当ブログ著者が作成

コーゼーションとエフェクチュエーションモデル仮説

【マーケティングにおけるコーゼーションとエフェクチュエーションの比較を元にブログ著者がキャリア形成におけるコーゼーションとエフェクチュエーションモデル仮説として作図】


日本の就職活動を例にとると分かりやすいかと思いますが、労働市場、新卒一括採用市場というものを前提に、働きたい会社、業種、職種といった就活目標、キャリア目標をたてそのためのスキル分析、自己分析をしていくといった現状の就職活動の流れがコーゼーション的とアプローチとすると、労働市場、新卒採用市場がない、または予測確実性が低い場合に、自らの持っている手段または手段づくりから初めて、パートナー形成、環境変化への適応を経て、熟達領域を増やしていくというのがエフェクチュアルなキャリアアプローチとしています。
1990年代中頃から後半にかけた就職氷河期の世代の多くは、新卒当時エフェクチュアルなキャリアアプローチを余儀なくされた方が多かったかもしれませんが、その一方で起業家人財も多くいるのも確かかと思います。
そしてここで言いたいのはそれぞれのアプローチが良い悪いではなく、両面のアプローチを知っておくことなのではないか、特に人生100年時代、長期に渡って働くことが必要な時代が来ています。時にコーゼーション的にキャリアを考える、時にエフェクチュアルにキャリアを考える、社会の変化、技術の進化が急激な時代だからこそキャリアの考え方にも流動性があった方がよいのではないかと感じています。そしてすでに世に出ているキャリア理論にもエフェクチュエーションと親和性の高いものがありましたので今回のブログではその3つのキャリア理論を簡単にご紹介しておきます。

 一つ目は、ハリー B.ジェラット( Gelatt B.Harry )積極的不確実性「Positive Uncertainty Decision Making Theory」。
この理論を簡単にまとめると「未来や自分の将来は、未知であり不確実なものだ。不確実なものだからといって、諦めたり流れにまかせるのではなく、自ら積極的にその不確実なものに取り組んでいく(意思決定)べきだ。」という意思決定理論です。実は理論形成初期は、「予測(予期)システム」→「価値(評価)システム」→「基準(決定)システム」というコーゼーション的アプローチを推奨していたが、その後研究を進めていく中で、情報は限られており、変化し、主観的に認知されたものである。そして意思決定は、目標に近づくと同時に、目標を創造する過程でもあるし、
キャリアデザインは、不確実なことに積極的にかかわっていくプロセス的意思決定論を打ち出した。これはある意味エフェクチュアルなキャリアアプローチに近いものと言えます。ジェラットは、前期理論を完全に否定したのではなく、コーゼーション的アプローチ、エフェクチュアルアプローチの両面の必要性を説いていると考えます。

 2つ目は、ダグラス.T.ホール(Douglas T. Hall)プロティアンキャリア 「Protean Career」。
この理論は、関係性アプローチと言われ「キャリアは、他者との関係の中で互いに学びあうことで形成されていく。変化の激しい現代においては、依存的ではなく、独立的でもない、相互依存的な人間関係の中で学び続けることによって「変幻自在なキャリア(Protean Career)」を築いていくことができるとするもので、これはエフェクチュエーションにおける手中の鳥の法則「whom I know」クレイジーキルトの法則やまさにコ・クリエーションを通して目標/キャリアを変えていくことと近いものではないかと考えます。

最後に、比較的日本の社会人でも知っている人が多いかもしれませんが、ジョン・D・クランボルツ(John D. Krumboltz)計画された偶然理論 「Happenstance Learning Theory」。
「偶然の出来事は人のキャリアに大きな影響を及ぼす。その予期できぬ出来事をキャリアの機会ととらえることができた時、その人に望ましいものとなる」とする理論で『キャリアの80%以上は予期していなかった偶然の出来事によって形成されている』ことを突き止めるとともに、成功したビジネスパーソンたちは何もせずに偶然の幸運や良い出会いが湧いてきたわけではなく、『自分を良い方向に導いてくれる偶然が起こりやすい5つの考え方や価値観・実際の行動力』(好奇心[Curiosity]、持続性[Persistence]、柔軟性[Flexibility]楽観性[Optimism]、冒険心[Risk Taking]』を持っているとしています。これらはエフェクチュエーション理論の『許容可能な損失の法則(アフォータブルロス)』『やレモネートの法則』といったところと非常に親和性が高いのではないか?そんなことも思います。

予測の不確実性と複雑性の高い現代社会を生き抜く

エフェクチュエーション理論が世に出た以降、心理学的特性に関しての研究やキャリア理論との相関研究等、論文のあるなしに関しては今一度検証が必要かとは思いますが、すでにあるキャリア理論を通してエフェクチュエーション理論を読み直して見ると、この理論が単に起業家を世に生み出すための理論だけではなく現代社会を生きる人間、働く人々にとっても知っておいて損でない理論なのでないか?また世にエフェクチュアルアプローチを知り、様々な局面でコーゼーション的アプローチとエフェクチュエーション的なアプローチをうまく使い分けられるようになることが、予測の不確実性と複雑性の高い現代社会を生き抜く上では必要なのでは、そんな風に感じる今日この頃であります。


大島直彰 氏
大島 直彰(おおしま なおあき)講師

【経歴】
神戸大学経営学部卒 1993年関西テレビ放送(株)入社、2020年9月に関連会社である(株)関西テレビハッズに出向、新規事業推進室長(カンテレHRアカデミー長兼講師)

(多摩大学経営情報学研究科 経営情報学専攻修士課程MBAコース2012年修了 経営情報学修士 組織学会会員)



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2021年7月20日|カテゴリー「さまざまな分野
「管理職登用」~未来志向への変革~【HRMonday Report】
9時~5時でしっかり働き、後はプライベートを充実させる!そんなワークライフバランスはもう古い。
森林浴をしながら新しいビジネスのアイデアを考える。
そんな日常がすぐそこまで来ています。

今回は、楠田祐氏×松丘啓司氏で人事の最新トレンドをオンライントークライブでお届けする「HRMonday」※より、第20回に解説していた、「ワーケーション」についてをご紹介いたします。

※人事向けオンライン配信「HRMonday」は現在終了しています

従来のワークライフバランスの考え方は終わる

最近ちらほら聞くようになった「ワーケーション」という言葉。ワーケーションは、「ワーク」(労働)と「バケーション」(休暇)を組み合わせた言葉で、観光地やリゾート地で、テレワークをしながら休暇を取る過ごし方のことです。

欧米では長期休暇が取りやすいという背景もあり、当たり前になりつつあるワーケーションですが、休暇を取りにくく、海外旅行で10日間仕事を休むことは夏休みやゴールデンウィーク以外ではなかなか難しい日本で、ワーケーションの考え方は受け入れられるようになるのでしょうか?

かつては、「やるときはやる、休む時は休む」といった、仕事とプライベートのオンとオフをはっきりと分けることが良いと考えられてきました。
ですが、コロナの影響でテレワークが当たり前となり、オンとオフというよりも、オンライン会議の最中に宅急便がきたり、企画検討中に子供が帰宅したりと、自分の意志ではコントロールしきれない形で、生活の中に仕事が入ってくるようになりました。

つまり、9時~5時まで働き、その後はプライベートを充実させるという、従来の「ワークライフバランス」の考え方のように、オンとオフを完全に切り替えることが難しい環境になってきたのです。

時間で管理しても生産性は高まらない

そういった環境変化の中で、時間の使い方や、オンオフの切り替えについては、従業員本人が自律的にコントロールした方がトータルとして効率的なのではないかと考えられるようになってきました。
つまり「時間で労働を管理する」のではなく、アウトプットや成果に目を向け、時間をどう使うかは本人の自律性に任せるという考え方です。

その背景には、オンオフの切り替えが物理的に難しいテレワークが常となったことに加え、育児や介護などにも対応しながら、より効率的、効果的に仕事をするためには、「9時~5時は仕事、プライベートはそれ以外」とオンオフを明確に分けてしまうと、仕事も思うようにできず、プライベートも維持できないという人たちが増えてきたということもあります。

その流れの中で、オンとオフが自分で切り替え可能になるのであれば、オフの時は、自宅にいるというだけでなく、バケーションで避暑地や観光地にいてもよいのではないか?という考えが、ワーケーションにつながってきたのです。

最近では日本でもワーケーションを試験的に導入したり、積極的に進めたりする企業も少しずつですが、出きました。
そういった企業では、休暇を取ったら会社に迷惑かけるという気遣いを減らし休暇を取りやすくする、自然の中やリラックスした環境で仕事をすることによってストレスを軽減させ、自分自身を振り返る時間を取ったり、新しいアイデアが湧きやすくしたりするといったような、プラスの効果を指摘する声もあります。

長時間労働でありながらも、生産性の低さが課題となっている日本に比べ、長期休暇の取得が進み、ワーケーションを実施している企業が多い国の方が生産性は高いことからも、新しい「ワーケーション」という働き方へチャレンジしてみようと検討を進める企業も少なくありません。

チャレンジするには心のゆとりが必要

弊社は先週、10年オフィスを構えた赤坂見附から、表参道のヴィンテージマンションへ引っ越しを行いました。
コロナで完全テレワークとなり、オフィスで仕事をすることがほとんどなくなったことで、オフィスの在り方そのものを従業員全員で再検討し、「テレワークで疲れたら安らぎに来られる場所」として、あえてオフィスビルではなくマンションに新しいオフィスを構えたという経緯です。

昔から、日本では働くということに必要以上にストレスをかけすぎているように感じます。
テクノロジーも進化し、インターネットで簡単に必要な情報を得ることができたり、移動時間もなくお客様とオンラインで打ち合わせができたりと、仕事の生産性が格段にあがってきました。

昔のイメージの時間の使い方ではなくても、効率的な時間の使い方で、昔以上のアウトプットを出すことが可能な世の中になってきているのです。
働かなくてもよいということではありませんが、意識の持ち方ひとつで、もっと生産性の高い働き方ができるのではないかと感じます。

また、何かを新しく生み出すような仕事や、チャレンジが必要な仕事の場合、自分自身のコンディションを良好に保ち、前向きなマインドで仕事に向き合えることがとても重要になってきます。
コンディションが悪いと仕事に集中できない、イライラして対人関係がうまくいかない、困難なことにチャレンジするのを後回しにしたり、避けてしまったりするといったことが起こりやすくなります。

従業員がそのような状況にならず、良好なコンディションで仕事に向き合えるようにすることが、企業の価値を生み出していく上でとても重要になってくると考えます。
オンタイムだけれどもリラックスできるといった、心のゆとりを持ちながら仕事をできる環境を作っていくことが、ますます重要になってくるのではないでしょうか。

できない理由をあげていては何も変わらない

いざワーケーションを導入するとなっても、様々な壁があるでしょう。ワーケーションするためには、リモートで仕事ができるというのが前提になりますが、仕事だけではなく、家庭の事情でワーケーションスタイルを取りやすい人、取りにくい人も出てきます。
特に家庭に介護が必要な人がいる、子供が学校に通っている等の場合は、気軽にワーケーションを行うことが難しいでしょう。

また、海外で時差があるからオンラインで仕事すると深夜残業になるのではないか?ワーケーション先での事故などはどうするのか?職種によって取れない人もいるので不公平感がある、といった心配の声も挙がってきています。

ですが、つい1年前までは、在宅勤務も理由を添えて、申請書を出して、上長の許可をとって、報告をして、という一連の流れを踏まないと認められない企業も多くありました。
必要に迫られたとはいえ、この半年であっという間に在宅勤務が当たり前にできる世の中になりました。

できない理由を挙げて進まないよりも、やってみて何がよかったか、どんな課題があるか、一つひとつ学習し、自社なりの「ワーケーション」の在り方を模索していくことが重要なのではでないしょうか。
もっとバケーションを楽しむビジネスパーソンになることで、仕事の生産性も確実に上がることは間違いないでしょう。

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株式会社アジャイルHRについて

株式会社アジャイルHRは日本企業のパフォーマンスマネジメントの変革をミッションに活動しています。クラウドサービス「1on1navi」を中心に、1on1やOKRの研修とコンサルティングサービスを併せてご提供しています。


◆株式会社アジャイルHR
松丘啓司
松丘啓司(まつおか・けいじ)
株式会社アジャイルHR 代表取締役社長

1986年 東京大学法学部卒業。アクセンチュア入社

1992年 人と組織の変革を支援するチェンジマネジメントサービスの立ち上げに参画。以後、一貫して人材・組織変革のコンサルティングに従事

1997年 同社パートナー昇進。以後、ヒューマンパフォーマンスサービスライン統括パートナー、エグゼクティブコミッティメンバーを歴任

2005年 企業の人材・組織変革を支援するエム・アイ・アソシエイツ株式会社を設立し、代表取締役に就任(現任)

2018年 パフォーマンスマネジメントを支援するスマートフォンアプリ「1on1navi」をリリース後、株式会社アジャイルHRを設立し代表取締役に就任し、日本企業のパフォーマンスマネジメント変革の支援をミッションとして活動中

著書は多数に上るが、「1on1マネジメント」(2018年)はピープルマネジメントの教科書として多くの企業で活用されている。「人事評価はもういらない」(2016年)は人事だけでなく一般の読者にも広く読まれるベストセラーとなった。

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2021年7月12日|カテゴリー「『ビジネスコミュニケーション』コラム
■前回の記事を読む

弊社は、学歴や生まれ育った環境に関わらず、自分の才能や能力や努力によって仕事をやり抜く力を、対人関係や働き方を好意的に捉える「美意識スタンス」で実現します。

5年前、国連から持続可能な開発目標(SDG's)が広報されましたので、リンクさせるとこの教育事業は、SDG's17の目標の1つである、5「ジェンダー平等を実現しよう」に対応しています。

今回は、美意識とGrit(やり抜く力)の関係について。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<美意識とGritの関係>
美意識はすごくパワフルなエネルギーを持っているので、自分自身が魅力的になりたいとか、こんな素敵な生活スタイルで日常を送りたいという意欲的な行為につながることはもちろん、雑踏や虚構の中から本質を見抜きだす審美眼を持つと、その魅力を夢中で形に創り上げるエネルギー「やり抜く力」が湧き上がります。
なぜならば、その心地よさやワクワクする感覚は思考も感情も前向きにし、人は、そのような感覚を得るためには心もお財布も開くからです。 

仕事や働き方、社会もそうですね。
その本質がブレてさえいなければ、その過程を万策変えながら結果まで導く「やり抜く」エネルギーなくして変革を実現することは難しい。いまコロナ禍のほぼ強制的な大改革期に、その変化を受け入れる姿勢が大切だと痛感しています。

 『ロジカル思考×デザイン思考』のハイブリッド型が次世代の思考型と言われていますが、ロジカルは過去データ・デザインは未来イメージ。 

 コロナ前は、業界問わず圧倒的なロジカル思考で「失敗のない安定型」を求める社会が、そのコモディティ化でVUCA時代に対応できなくなっている。 これからは、生涯「安定」するための大きな設計図ではなく、「安定」するために「変化」し続ける小さい設計図を組み立てるデザイン思考がより強く求められています。

さらに、「ロジカル思考」×「デザイン思考」「美意識」というGrit「やり抜く力」のエネルギーの源となる3要素が揃えば、あなたも最強の「イノベーター」になれるかも。

やり抜く力

1)芸術アート作品・モノづくり創造のエネルギー

2)万策と結果へのコミット

3)澄み渡る冴えた景色

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<美意識とGritの関係>
一見、会社経営や担当部署のマネジメント、プロジェクトの運営、ましてや人間関係と、芸術アート作品やモノづくりの創造力が関係しているとは考えにくいかも知れませんが、その会社やチームを創り上げる過程は似ています。

⓪コア・コンピタンス(圧倒的な差別化要素・個性)を探る
①テーマ(企業理念)を決める
②テーマに合う素材を集める
③その素材が活きる形(仕組み)をイメージする(チーム編成も人財の特性が重要ですね)
④その作品が完成するための段取りを組む
⑤作品が心を動かすことを共有する

ここまでのクリエイティブな過程を、芸術家やアーティストはひとりで行います。
組織となるとそこにチームや従業員が介在しますので、それを共有するためにロジカル思考で言語化する、仕組み化する、マーケティングする、ということが行われます。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<美意識とGritの関係>
その作品を完成させるために、芸術家は命を懸ける。

人の願いや希望、心を動かす何かを「カタチ化」するエネルギーはパワフルで、それを生み出すために命を懸けてもいいと思うほどです。
強く「生きたい」と思うからこそ強い負荷をかけるアントレプレナーや経営者もそれに近い感覚で社会にチャレンジするのです。

才能や能力や努力以上の「何か」が無いと、時代を動かすような作品を世に出すことは容易ではありませんが、小さくてもその熱意を持つ人たちのアクションは「バタフライ効果」でわずかでも周囲に影響します。
大きな成功を狙うことよりも、社会に誠実な姿勢を示す大切な行為だと考えます。

作品を創造する過程で信じられるのは自分の感覚です。
「安心する・心地よい・スッキリする・快適・ワクワクする・心が躍る・整う」などの感性を、誰かにゆがめられていないか、バイアスがかかっていないか、比較による惑わしではないかなど、自分のセンス(感性)を手放さない習慣が大切で、「どう感じるか」を他人に委ねないことです。
これさえあれば、方法論は万策に広がります。自分の感性を信じることが、あなたが欲しい結果につながります。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<美意識とGritの関係>
ひとり一人臨む景色は違いますので、どんな景色が見たいのかも自由です。
誰かが行って良かった景色に共感するのもいいし、たまたま通った景色が最高でも良いのです。
世界遺産などお勧めの景色を見て満足した気分にもなりますが、少しハードルが高いかも知れないけれど、夢に出てくるほど自分が求めた景色を探して、見つけて、調べて、計画して・・・そこに行けた時の喜びも格別ですね。

弊社で取り組む、故郷支援のプロジェクトは、スペインの『伝説のレストラン』で名を馳せ、現在世界各国に食文化を創造する財団をターゲットにしています。
食を通した「人の創造力を生み出すエネルギー」を研究している機関です。
生き抜く力は創造力にあることに間違いありません。

「覚醒型セルフ・ブランディング」研修でスキルを磨く

職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
職場や仕事関係者との対人問題が起こる前に、予防としての基礎トレーニング方法を身に付けることで、人間関係に積極性が持てるようになります。
それと同時に成長意欲も高まりお互いを育み合える関係性を築くための研修です。
ビジネスパーソンのパフォーマンスを磨く「覚醒型セルフ・ブランディング」
ますます異世代間のコミュニケーションが試されるいま、覚醒される時代に合った新たな自分づくりとなるセルフ・ブランディング研修です。
また、自分の価値を認識し、職場や仕事関係者との対人関係に自信が持てる基礎トレーニング方法を身に付けることで、新しい役職への着任や転職などのターニングポイントにも意欲的にチャレンジできます。
企業で活躍する女性を応援する!「印象革命ベストポジションメーキャップ」
自立志向の女性をビジュアル面から応援する「印象革命 ベストポジションメーキャップ」は、自分が現在のポジションをイキイキと過ごすために背中を押す、革命的な印象を変えるビジュアル研修です。

リモートでレクチャーとメイク完成図を使うレッスンを通して、コンプレックスの解消魅力的なパーツの引出し方を学びます。
JBMでは、上記以外の研修も柔軟に対応させていただきます。
ご質問やお見積りにつきまして、お気軽にお問い合わせくださいませ。

ゲストプロフィール

熊谷真実講師
熊谷真美(くまがいまみ)
株式会社マリアド 代表取締役

●日本プレゼンテーション協会認定講師
●日本メンター協会公認事業者 MOP ライセンス資格
●資生堂 SABFA メーキャップ特別コース修了

資生堂販売株式会社出身 16年勤務。
百貨店でのマネージャー経験と世界的なアーティスト養成機関であるSABFA特別コースにてトップクラスの美意識を学ぶ。
退職後、俳優や実演販売士のマネジメント会社へ転職しフリーとして活動。
全国SHISEIDOサロンにて50000人の女性へのビジュアルカウンセリング実績。
専門学校にて後進の育成、BNNY銀座・イギリス大使館などでプレスリリースのメイクショーなどを担当。
同社で俳優の演技術をビジネスに応用したプログラム開発をサポートし、一部上場企業を中心に口コミで広がる人気プログラムへ育てコンサルティング部立上げに参画。
15年以上の企業研修経験の中で、企業ブランディング・セールス・インストラクション・プレゼンテーションなどの表現力に特化した研修プログラムの開発と講師経験を経て2016年独立。
株式会社マリアドを設立し、「ブランド・スタイリング・プログラム」「印象革命」「コミュニケーション・フィットネス(R)」「スパイラル・リーダーシップ(商標登録出願中)」「覚醒型セルフ・ブランディング」を展開し、新人~中間管理職・経営層・自立型女性リーダーや起業家 育成に力を注いでいる。


■研修テーマ
新入社員研修後の戦力化ビジネススキル(基礎表現力)/中堅社員のモチベーションアップ研修/教育担当者のインストラクション(教え方)研修/コンペで通る プレゼンテーション研修/女性リーダーブランディング研修


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2021年7月6日|カテゴリー「『ビジネスコミュニケーション』コラム
■前回の記事を読む

コロナ禍に於いて、在宅勤務で部下の仕事ぶりが把握できなくなったマネージャーが一番不安に思うのは、一人ひとりの部下の心情的な変化や日々の進度が掴みにくいことです。
信頼して任せたいけれど、全員で常に一つの方向を目指している実感が持てない、孤立しているメンバーを救いあげることができるのだろうか、果たしてこの体制で目標に寄せることができるのかと疑心暗鬼になりがちです。

このような社会が大混乱に陥っても、部下と強くつながる関係性を持ち続ける企業は、企業ロイヤリティやエンゲージメントにつながる、理念教育が浸透している企業だと感じます。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<理念を数値化する感性>
弊社では、「美意識」という抽象的な概念や、「付加価値」という企業ブランディングに直結する目に見えない価値や、「企業理念」などの理想とする状態を、社員一人ひとりの具体的な成果につながる行動変容とKPIに変換する、クリエイティブな感性を持っています。

理念を数値化する

1)擬人化する

2)象徴的な行動に置き換える

3)関心と愛情



そもそも、誰もが知る企業でも、「経営理念」を整えていない会社も少なくありません。
たった数文字・数行で、その企業が持つ使命感や沿革・過去実績をピタッと表わす言葉を導き出すのも、クリエイティブな感性と語彙力が必要です。
以前、企業理念を創造し設計するところから関わった企業では、「〇〇性」というその業界に特化したワードを絞り込むだけで、幹部社員の気持ちが一つにまとまるという貴重な経験をしました。
理念という企業の理想とする姿や形がなぜ必要かというと、寄り道せず歩みを止めず前に進む為。『△△業界1位』などの競合他社との競争することを目指す体制の社員を、数字だけで詰めすぎると、人はだいたい辛くなって誤魔化しやルール違反をしがちです。
気持ちよく前に進むためのエネルギーを掻き立てる「企業理念」は、このように不安定な時代、会社の規模感に関係なく必要です。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<理念を数値化する感性>
よく行動管理にコンピテンシーを活用する企業もいまだ多いと思いますが、企業の差別化に於いても、人財の魅力化にも逆効果です。
ただ管理することが目的のツールで、理念という理想を持たずに行動管理されている社員は、どんどん仕事のやりがいを失います。

将来どうなりたいのか手探りな状況で、マナーやルールだけ守りなさいと延々と言われ続けたら、感受性が豊かで成長意欲の高い社員ほど疲弊します。
この点は非常にデリケートですが、ここで必要なのは、全員の合意が取れる目的(理念)と、それを代弁できる社員を擬人化するクリエイティブな感性です。*擬人化の具体的な過程は企業秘密。。。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<理念を数値化する感性>
擬人化して社員の全体像をイメージできたら、象徴的な行動に変換します。
この場合、「誠実・信頼・変革」などの思想を、社員に植え付けようと朝礼でいくらそれを唱えても、いつまでも実現はできません。

その思想を象徴する行動に置き換えることで、はじめて理念が見える化します。
例えば、「誠実さ」という印象を行動に置き換える場合は、「名前を呼ばれたら必ず相手の目を見て返事をする。」という誠実な行動に置き換えることでも良いでしょう。
社員の小さな行動変容の積み重ねが、その会社の誠実さを物語り、お客様に伝わり評価されます。

企業理念を具体的な行動に落とし込み、行動責任を定量的に仕組み化することで、社員の動きが加速するでしょう。
行動の積み重ねは企業で教育体制の内製化にもつながりますし、このKPIは人事評価制度に活かせます。

理念は定量化することで実現します。予算や達成率だけの管理ではなく、企業理念を代弁する社員としての行動変容ができるからこそ数字が付いてくるのです。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<理念を数値化する感性>
上司が部下に、リーダーがメンバーに関心を持つ愛があるかが、離れていても信頼し合える関係づくりに大きく影響します。
日テレで大好評だった「Nizi Project」のプロデューサー”J.Y.Park"さんの、少女たちが大きく成長を加速させる言葉は、「関心と愛情」に溢れていました。

一人ひとりの「その存在を大切に感じている」からこそのアドバイスや、苦手な歌やダンスを克服した時の、驚きと喜びをプロデューサーの表情が物語っていました。

離れていても部下の心をつかむ上司は、成長変化の喜びを表現し続けるリーダーですね。

「覚醒型セルフ・ブランディング」研修でスキルを磨く

職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
職場や仕事関係者との対人問題が起こる前に、予防としての基礎トレーニング方法を身に付けることで、人間関係に積極性が持てるようになります。
それと同時に成長意欲も高まりお互いを育み合える関係性を築くための研修です。
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ますます異世代間のコミュニケーションが試されるいま、覚醒される時代に合った新たな自分づくりとなるセルフ・ブランディング研修です。
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熊谷真美(くまがいまみ)
株式会社マリアド 代表取締役

●日本プレゼンテーション協会認定講師
●日本メンター協会公認事業者 MOP ライセンス資格
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資生堂販売株式会社出身 16年勤務。
百貨店でのマネージャー経験と世界的なアーティスト養成機関であるSABFA特別コースにてトップクラスの美意識を学ぶ。
退職後、俳優や実演販売士のマネジメント会社へ転職しフリーとして活動。
全国SHISEIDOサロンにて50000人の女性へのビジュアルカウンセリング実績。
専門学校にて後進の育成、BNNY銀座・イギリス大使館などでプレスリリースのメイクショーなどを担当。
同社で俳優の演技術をビジネスに応用したプログラム開発をサポートし、一部上場企業を中心に口コミで広がる人気プログラムへ育てコンサルティング部立上げに参画。
15年以上の企業研修経験の中で、企業ブランディング・セールス・インストラクション・プレゼンテーションなどの表現力に特化した研修プログラムの開発と講師経験を経て2016年独立。
株式会社マリアドを設立し、「ブランド・スタイリング・プログラム」「印象革命」「コミュニケーション・フィットネス(R)」「スパイラル・リーダーシップ(商標登録出願中)」「覚醒型セルフ・ブランディング」を展開し、新人~中間管理職・経営層・自立型女性リーダーや起業家 育成に力を注いでいる。


■研修テーマ
新入社員研修後の戦力化ビジネススキル(基礎表現力)/中堅社員のモチベーションアップ研修/教育担当者のインストラクション(教え方)研修/コンペで通る プレゼンテーション研修/女性リーダーブランディング研修


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「管理職登用」~未来志向への変革~【HRMonday Report】
副業でデリバリーのバイトをする!は大きな間違い。
企業にも、従業員本人にとっても、意味のある副業・兼業のデザインはできているでしょうか?

今回は、楠田祐氏×松丘啓司氏で人事の最新トレンドをオンライントークライブでお届けする「HRMonday」※より、第20回に解説していた、「副業・兼業」についてをご紹介いたします。

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副業・兼業解禁は人事変革の象徴的な動き

副業・兼業の解禁は、中小企業庁が中小企業で働く人の視野や経験を広げるために推奨したことが始まりといわれています。
その後、働き方改革の後押しもあり、定年後の準備手段、好きなことへのチャレンジ、スキルアップ等、様々な目的で従業員の副業・兼業を支援する企業が増えていきました。
企業が従業員の副業・兼業を認めるようになってきたことは、従来型のメンバーシップ型人事を変えていく、ある意味では象徴的な動きともいえるのではないでしょうか。

最近、多くの企業が従業員の自律の必要性を、大きな課題の1つと上げることがよく見られます。
ですが、従業員が自律していない、できない大きな原因の1つに、そもそもとして会社が組織・会社に従属させようとしているという背景がありました。

副業の禁止から始まり、本人のキャリア志向が考慮されない配属、定期的な異動による転勤や単身赴任、家庭を犠牲にしても長時間働かないと評価が上がらない等、近年の働き方改革でかなり緩和されてきたものの、未だ多くの企業は会社に従業員を従属させている状態にあります。
ですが、その手綱を緩めない限り、従業員が自律的に自身のキャリアを考えることは難しく、会社に頼ることでしか生きていけなくなります。

つまり、副業・兼業を認める企業が増えてきたということは、会社に従っていれば定年までは面倒を見ますよ、という「メンバーシップ型人事」の考え方が崩れてきており、企業が従業員へ本気で「自律」を求め始めた象徴的な動きではないとかと考えられます。

戦略的視点でのデザインの必要性

2018年に解禁されたものの、今までは積極的に副業・兼業を考える人は決して多くはありませんでしたが、今後、個人が自律的にキャリアを考えることが当たり前になっていくと、より副業・兼業をする人が増えていくと思われます。

ですが、いざ副業・兼業が認められたものの、多くの人はすぐに「これをやろう」と仕事を見つけることは難しいでしょう。
また、副業・兼業を認めるといっても、働き方改革で早く帰宅できたから、もう少し今月の収入を上げるために稼ぎのいいデリバリーのアルバイトをしよう!となっては、企業にとってはメリットがありません。
また、本人にとっても、収入が上がるというメリットはあっても、将来の選択肢につながらない副業に時間を費やすのでは、会社が本来目指していた「自律」とは違ってきてしまいます。

企業の中には、自分の可能性にチャレンジし、新しいことを吸収してほしいという観点から幅広く副業を認める企業がある一方で、自律をさせると従業員が退職をしてしまうといった考えから、副業を禁止する企業もあります。
また社内の他部署での兼業を認める、企業のグループ会社での副業を認める、他社からの人材を副業として迎え入れる、といった新しい取り組みを始める企業も出てきました。

会社と個人の今までの「従属させる」「従属する」という関係性の中に、どういったバランスで「自律」を交えていくのか、企業は戦略的な視点を交えて、自社のデザインを確立する必要があります。

人手が足りないからの視点では意味がない

副業として人材を外に出すにしても、自社に受け入れるにしても、「人手が足りないから」ではなく、新しいスキルや考えを身に付けてほしい、自社にはないスキルが欲しいといった、会社の発展に結びつけた考え方が大切になってきます。
またそうなると、副業をする人たちは「自社以外でも通用するスキル」を持っていることが前提になってくるでしょう。

松丘が同じく代表を務めるエム・アイ・アソシエイツでは、長年企業に対してシニアを対象としたキャリア研修を提供しています。
その中に「今後のキャリアの選択肢を考える」という内容がありますが、長い間1つの会社や、限られた部署の中で過ごしてきたシニアの中には、いざ「考える」といっても選択肢が思う様に浮かばない事が多くみられます。

前回のHRMonday「役職定年」の中でも話がでましたが、役職を降りても働き続ける、60歳以上のシニアがこれからますます企業に増えてくるでしょう。
もちろん、同じ会社で貢献し続けるキャリアはあってもよいのですが、人数が増えることにより、全員がそういった道を選ぶことは難しくなってきます。
そのためにも、自社以外でも通用するスキルを身に付け、何かしらのキャリアとしての選択肢を本人が持っていることは重要です。

また、そういった「自社以外で通用するスキル」は、一朝一夕で身に付くものではありません。
副業・兼業という形にこだわらずとも、若いうちから本業以外でも、生きていける何らかの道を模索し続けることが、ビジネスパーソン全員に必要不可欠な時代になってきているといえるでしょう。

今後はますますオンラインでのビジネスも進み、柔軟な働き方が受け入れられるようになっていきます。
週末だけ、週に2回だけ、地方での仕事、海外の仕事といった、様々な選択肢が増える中、企業も個人も、一歩踏み出して「やってみる」、「このチャンスに乗る」そういった行動ができることが何より大切なのではないでしょうか。

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松丘啓司
松丘啓司(まつおか・けいじ)
株式会社アジャイルHR 代表取締役社長

1986年 東京大学法学部卒業。アクセンチュア入社

1992年 人と組織の変革を支援するチェンジマネジメントサービスの立ち上げに参画。以後、一貫して人材・組織変革のコンサルティングに従事

1997年 同社パートナー昇進。以後、ヒューマンパフォーマンスサービスライン統括パートナー、エグゼクティブコミッティメンバーを歴任

2005年 企業の人材・組織変革を支援するエム・アイ・アソシエイツ株式会社を設立し、代表取締役に就任(現任)

2018年 パフォーマンスマネジメントを支援するスマートフォンアプリ「1on1navi」をリリース後、株式会社アジャイルHRを設立し代表取締役に就任し、日本企業のパフォーマンスマネジメント変革の支援をミッションとして活動中

著書は多数に上るが、「1on1マネジメント」(2018年)はピープルマネジメントの教科書として多くの企業で活用されている。「人事評価はもういらない」(2016年)は人事だけでなく一般の読者にも広く読まれるベストセラーとなった。

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2021年6月3日|カテゴリー「『ビジネス思考力』コラム
閃き

中長期から短期予測をもとに当面の企業目的、目標を設計し、その目標を実現するために組織目標が掲げられ、所属組織目標、個々の目標の順におとし込まれる。いわゆる目標のブレイクダウンがなされその達成度合いやその成果に応じて評価が決まる目標管理制度(MBO)をとっている企業が多いと思います。まさにこちらがコーゼーション的アプローチ、一方、前回のブログにも記載しましたが、エフェクチュエーションに基づくアプローチとは、予測をもとにしない戦略を用いて、所与の手段から新しい目的を創りだそうとする取組となります。未来予測の文脈で考えると、コーゼーションの論理の前提が「未来を予測できる範囲において、我々は未来をコントロール(制御)することができる」とすることであり、エフェクチュエーションの論理の前提は、「未来をコントロール(制御)できる範囲において、我々はそれを必要がない」という考え方となります。


どちらが良い悪いというものではなく、未来が予測できるなら、コーゼーション、未来が予測できないならエフェクチュエーション、未来予測の確実性度合に応じて使い分けるのが良いのでは?個人的にはこういった仮説出しをしているところです。ただ多くの日本企業、特に大企業ではコーゼーション的アプローチがかなり習慣づけられていて、エフェクチュエーション的なアプローチに抵抗感があるかもしれませんし、そもそもエフェクチュエーションの考え方自体がまだまだ浸透していないのが実情かとおもいます。


 自分がエフェクチュエーション理論に知って間もないころに、エフェクチュエーションが今の日本に必要なのではないか?と感じたのは、このエフェクチュエーション理論を導き出したサラス・サラスバシー氏が来日した際のある対談についての投稿記事を読んだ時です。


コトラーの時代の理論では、狩猟採集民モデル(Hunter-Gatherer Model)と表現され、市場というものはあらかじめ存在していて、その発掘・発見をするのだ、という考え方が主流でした。つまり狩人のように茂みに分け入って、どこに市場があるのかと探していくわけです。獲物を探す、あるいは土地を獲得しに行く。その見返りとして市場・リーダーシップを得るという考え方です。一方、エフェクチュエーションは、「農耕」に近く、畑を耕し、水をやり、市場を生み出し成長させるという考え方。≫


サラス・サラスバシー氏博報堂 安藤元博 エフェクチュエーションは「コトラーのマーケティング」を超えるか(前編)から引用

 

マーケティング理論も含め経営学理論のほとんどが西欧からもたらされたもの、1990年代以降、日本企業の多くがそれまでのいわゆる日本的経営に、西欧発の経営戦略論や組織開発理論を適用、適応、適合させてきた30年が続いています。農耕民族と狩猟民族、社会の発展においての思想的背景や、そもそも人類が環境適応していく中で築かれてきた民族の風土背景を考えたとき、日本人はそもそも農耕民族、エフェクチュエーションが農耕民族的思考パターンであると考えたとき、まさに日本になじむのではないかと直観的に感じたからなのです。

分岐

さて現在マーケティング理論の主流といえるのが、まずは市場が定義され、つぎにセグメンテーション→ターゲティング→ポジショニングを考えていく、いわゆるSTP分析手法をとるのに対してエフェクチュエーションのマーケティングモデルは下図に表されるように正反対、意思決定者は、あらかじめ決められた結果、求められる結果、その前提となる市場からスタートしない。彼らは所与手段(意思決定者が誰なのか、何者なのか、どういう人間で、何を知っているか、誰をしっているか)からスタートする。偶然性や偶発性を伴いながらも継続的に新しい機会をつむぎ出し、かつそれを有利に活用しようとする。サラス・サラスバシーは著書でエフェクチュエーションが、本質的に「経路依存的」であり、とりわけ、「関与者依存的」であるとしています。図をみてもらうとアプローチの違いがわかりやすいかと思います。

エフェクチュエーション

【現在主流となっているマーケティングの教科書的モデル(コーゼーション)とエフェクチュエーションの比較】 

「エフェクチュエーション 市場創造の実効理論」著:サラス・サラスバシー 監訳:加護野忠男 訳:高瀬進 吉田満梨 図2-1をもとに当ブログ著者が作成

再び本の翻訳者まえがきより“市場は「発見される」ものではなく「つむぎだされる」ものである、と考えるエフェクチュエーションは、「市場というものが存在する」という前提に立つフィリップ・コトラー流の伝統的なマーケティング・マネジメントに対するアンチテーゼの側面もある。特定のニーズを持つ消費者は「交換の前提」ではなく、交換を通じて構築されるものであるという同様の指摘は、石井淳蔵教授(流通科学大学学長)による『マーケティングの神話』以降、日本マーケティング協会でもなされてきた議論とも共通するものであり、アントレプレナーシップ研究で生み出された概念がマーケティング研究に接続される可能性がある。<中略>本書はアントレプレナーシップの優れた理論書であるが、その貢献は、学問領域としての起業家研究にとどまらず、経済的機会の創出を行いたいと考えるあらゆる人々にとって、起業家的手法を理解するための、実践的な含意に溢れた優れた書物である。”

「エフェクチュエーション 市場創造の実効理論」著:サラス・サラスバシー 監訳:加護野忠男 訳:高瀬進 吉田満梨 

 

 すでに日本マーケティング協会エフェクチュエーション研究会にて、エフェクチュエーションの実践例や研究例も少しずつではありますが世に出され始めております。またここでいう「経済的機会の創出」を幅広く捉えたとき、エフェクチュエーション理論は、マーケティングやアントレプラナーシップ研究領域だけでなく、さまざまな分野で理解し、取り入れていくべき実践的思考法、考え方なのではないか?と自分は考えています。


とりわけ、変異ウイルスの感染拡大、進まないワクチン接種、収束が見えないコロナ禍日本、ニューノーマルの時代、時代の転換期に、自国でのワクチン開発はなかなか進ます、地方自治体も含めてIT化、DX化遅れが改めて露呈する状況、GDP数値を含めて世界から遅れをとっていることに気づかされる今、まさにエフェクチュエーション的なものの考え方や、エフェクチュアルな生き方、そして共想、共創する人間関係づくり、場づくりをしていく必要性を強く感じる今日この頃であります。

大島直彰 氏
大島 直彰(おおしま なおあき)講師

【経歴】
神戸大学経営学部卒 1993年関西テレビ放送(株)入社、2020年9月に関連会社である(株)関西テレビハッズに出向、新規事業推進室長(カンテレHRアカデミー長兼講師)

(多摩大学経営情報学研究科 経営情報学専攻修士課程MBAコース2012年修了 経営情報学修士 組織学会会員)



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2021年6月3日|カテゴリー「『ビジネストレンド』コラム
ワークライフバランス

こちらのブログでは、「人生100年時代のキャリアを考える」をテーマに、「現状のキャリア構築のどこに問題があるのか、この先どうキャリア設計していくことが必要か」という問いに対して、全5回の連載で順を追って解説しています。



今回はその中の1回目『なぜ今、スモールビジネスなのか』についてお届けします。


 

「ライフ・シフト 100年時代の人生戦略」という本をご存じでしょうか?著者であるリンダ・グラットンはその中で「長寿化による人生のリスク」を指摘しています。これまでの私たちは、20歳前後まで義務教育を受け、60歳まで企業内で熱心に働き定年を迎え、65歳までの継続雇用中に老後の準備をする。その後は引退して余生を楽しむ――そう想定して、人生におけるキャリアを会社に預けて生活できました。そう、終身雇用制度に守られて。

 

しかし、会社の給与や退職金に国の年金もあてにならない今、65歳までの働きでその後の長い人生を賄うほど貯蓄をするのは難しくなっていきます。2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されている人生100年時代、65歳で引退すると残りの余生は35年。これを年金だけで過ごせるとは、もはや誰も思ってないでしょう。ですので、20代から60代という時期を、仕事一辺倒、同一会社に仕えて会社内キャリアアップ一筋で過ごすには危険なこと、という認識を持っている方も多いと思います。

 

「ただ長い」だけの人生ほどつまらない、そしてツライものはありません。そういった人生を過ごした方が最期に思うことのNo1「思い通りに生きればよかった」No2「こんなに働かなくても良かった」です(「死ぬ瞬間の5つの後悔」より)

 

だったらせめて自由に使えるお金があれば、と感じますが、日本は大半の国民が老後資金に不足すると想定しています。寿命が延び、退職金が減少し、年金支給額が減少すると推測されているからです。いわゆる老後資金2,000万円不足問題です。また健康寿命も延び、すでに100歳以上の方は8万人を突破しています。その中で65歳以降も知力・体力はもちろん、気力・能力・活力ともに高いまま、定年を迎えてやることがなくなって100歳まで生きてしまうのはつまらなく、またツライことでしょう。

 

いや、やることがなくなるだけならまだよし。やることがなくなったうえで、さらに日々の暮らしを守れるお金がなくなるのが一番の問題です。となれば、できるかぎり健康に過ごし、より長く働くことを考えてしまいがちですが、会社の定年はそうそう延びません。それに会社にも寿命というものもあり、一部の歴史ある企業を除けばその平均寿命は30年です。私たちの社会人生活よりもその寿命が短いので、定年まで必ず1回は転職しなければならないとデータは教えてくれています。そうすると退職金は確実に減ります。

 

さらに超一流企業のトヨタ自動車の社長でさえ20195月に「なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と話すなど、ずっと1社で長く勤め、退職金と年金で優雅な老後を過ごすことは、もはや幻想となりつつあります。年金支給額は年々減り続けていますし、支給年齢も徐々に引き上げられています。長生きすること自体が私たちの人生におけるリスクとなっているのです。人生100年時代はリスクの時代とも言えるでしょう。


歩く女性

ショッキングな事実ばかり並べてしまいましたが、そこでスモールビジネス』の出番です。

 


今は働き方改革による副業解禁の流れに乗れますから、自分で事業を作って副業や起業をすれば、定年とは無縁となり、その気になれば人生100年まで世の中に価値を提供して、稼ぎ続けることもできます。組織に雇われているだけで老後の経済的な不安に苛まれるくらいなら、年金や資産運用で悩むくらいなら、長く小さく働くことを考える方がリスクなくて良いと思いませんか?

 

もちろん、お金を稼ぐのはそれを欲しいモノと交換できるからであり、お金だけを人生の目的にするわけではないです。働き甲斐や楽しみ、人生における生き甲斐も含めて、経済的に不自由しない人生を送るうえで価値があるからです。

 

人生の選択肢を増やせるのがスモールビジネスです今の時代は、かつては副業できなかったものができるようになった、起業に必要なオフィスや設備や人件費などの費用もなくなった、会社を辞めなくてもビジネスを始めることができるようになった、とスモールビジネスを立ち上げやすい環境となっています。費用をかけ過ぎてキャッシュがなくなるリスクを最小限にしてビジネスを始めるためには、業種は自由で構いませんが、業態を選ぶ必要があります。

 

オフィスを構える、設備投資する、人を雇う、これ全てリスクです。さらに言えば、在庫を持つ、広告に頼る、店を出すというのもリスクでしかなく、そのようなビジネスモデルだとスモールではなくなります。副業から始めるのなら、なるべくリスクのない、それでいて成功しやすい方法でやりたいと思いませんか?


次回からはその方法をより詳細に解説したいと思います。





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森田昇講師
森田 昇(もりた のぼる)

【経歴】
1975年埼玉県生まれ。
長年IT業界で幅広い業界のプロジェクトをプロジェクトリーダー、マネジャーとして牽引する。業界での部下指導の経験を通じて、人が変容していく瞬間に携われることにやりがいと楽しさを覚え、研修講師の道を目指す。9回に及ぶ転職の中でもその想いは消えず、経営者、経営幹部向けの研修も行えるよう、中小企業診断士の資格を取得。その後独立し、個人事業主としてあさみコンサルティングを設立。研修講師の他に経営コンサルタントや資格予備校講師としても活躍中。
受講生を飽きさせない、笑いと温かみのある講義を特徴とし、受講生の思考や感情に刺さる「言葉」の価値を提供する。東京都中小企業活力向上事業の支援担当員など、経営コンサルタントとしての実績もあり。
2021年5月25日|カテゴリー「さまざまな分野
「管理職登用」~未来志向への変革~【HRMonday Report】
役職定年は余生のための準備期間なのか?
60歳、70歳になっても生き生きと働き、組織に貢献できる人材となるためには何が必要か?

今回は、楠田祐氏×松丘啓司氏で人事の最新トレンドをオンライントークライブでお届けする「HRMonday」※より、第19回に解説していた、「役職定年」についてをご紹介いたします。

※人事向けオンライン配信「HRMonday」は現在終了しています

役職定年制度の今

人生100年時代といわれ、昔のように60歳になったら老後をエンジョイするといった考え方は過去のものとなりました。
高齢化による労働力の不足もあり、多くの企業がシニアの活用について検討を進めています。
組織が高齢化しているのだから、そもそもとして定年も役職定年も引き上げてしまえばよいか?というと、そう簡単にはいきません。
楠田氏と松丘はここ最近の企業の取り組みについて、以下のようにポイントをあげました。

●役職定年を廃止する方向で検討している企業が急増
●中年次主義の原因になり得るという理由を挙げる企業が多い
●一方で、ポストの空きを作る必要性が生じることから、大半の企業は廃止を見送っている
●定年そのものを65歳とし、60歳を役職定年に引き上げる企業もある

「何歳になったので終わり」と、年齢で区切る考えである役職定年制度は、年次主義を固定化させる原因になりがちです。その一方で、役職定年を廃止すると、役職をやめてもらう理由やタイミングが難しくなるという側面もあります。

企業によっては、組織の年齢構成を見ながら、55歳役職定年を56歳、57歳と流動的に変更するなどの取り組みをしているところもあります。
しかし、ポスト数や人件費等、定量的な概念だけを軸に「~歳で終わり」と決めることは、果たして得策なのでしょうか?

役職定年のモデルそのものが破綻している

65歳を定年とし、役職定年を60歳に引き上げた場合、定年が延長になってもポストが増えるわけではないので、当然、管理職に昇進する年齢も同時にスライドして上がっていかざるを得ません。
そうなると、40歳で管理職についていたのが、45歳でようやく管理職というように、今まで以上に下がつかえてしまう現象が起きます。

役職定年制度の概念は、労働基準法の管理監督者の考え方がベースにあります。
前回の「管理職登用」の際にも話題に挙がりましたが、これまでの管理職は経営側の立場で従業員を管理することが役割です。

今までは、いずれ「あなたも管理職になれますよ」ということを動機づけにし、仕事を頑張った人、会社に貢献をした人へ高い評価を与え、ご褒美として管理職への登用をすることが一般的でした。
とはいえ、ポストの数は決まっていて、管理職の人数を増やせるわけではないので、一定数を定期的に入れ替えないと下がつかえてしまいます。
高度成長期のように、人口がピラミッドで増えていき、経済も右肩上がりで拡大している時代ではなくなった今、このモデル自体が破綻しているといえるでしょう。

ですが多くの企業は、役職定年を引き上げる、子会社に出向してもらう、アドバイザー的なポジションを用意する、といったように、破綻しかけたモデルの上で、つじつま合わせのように施策を打ち続けてきました。
しかし会社に長期間依存させることは、逆に言えば、従業員自身も会社に依存せざるを得ない状態を作り上げているといえるのではないでしょうか。

年齢の区切りは意味がない

昨年、トヨタの社長が、「自社には偉くなりたい人は沢山いるが、何をやりたいかを持っている人は少ない。次の人事改革では、やりたいことのある人が実現できるように変える」といった旨の発言をしました。

これからは、「~歳になったからそろそろ管理職にさせよう」「~歳になったから役職をおりてもらわなくては」といった型にはまったキャリアではなく、年齢や役職に関わらず、内発的に「自分はこれを実現したい」という思いを持ち、それを実現するために組織に属するという考え方が主流となってくると考えられます。

先述した通り、今までは評価の高い人、会社に貢献をした人を管理職に就けることが一般的でした。
これは、戦国時代に戦(いくさ)で活躍したから領地を増やすといった「ご褒美」に近い感覚といえます。
そのため、貢献や功績をしっかり把握し、不平不満が起きないように評価することに時間を費やしてきました。
ですがここ最近、日本でも少しずつ「次はこういうチャレンジをさせてみてはどうか?」「こんな風に育てていくのはどうか?」といった、人材開発の議論、いわゆるタレントレビューに時間を使おうという傾向が見られるようになってきました。

人材開発会議では、「この人をこんな風に育てたい」というように一人ひとりのキャリアを議論するのですが、その際には会社側の「こうなってほしい」という期待だけではなく、本人のキャリア志向として何をしたいのか、何を成し遂げたいのかをセットで考えることが必要です。
そしてここでいう「キャリア」とは出世する、偉くなるということではなく、「自分はこの組織でこれを実現したい」という内発的な思いのことを指すことを忘れてはいけません。

十数年前から、シニアのキャリア研修を提供していますが、研修の対象者である40代後半から50歳くらいの方たちは、多くが重要なポストにいて一番忙しい時期でもあります。
そのため、今を考えることに精いっぱいで、自分で自分の人生の「これから」を考えていない、また、考えている暇がないといった状況が多くみられます。

役職定年廃止=会社に依存してよいという意味ではなく、組織に残る以上は、自分がどう貢献したいのか、どう関わっていくのかを自分で考えることは、これからますます重要となってくるでしょう。
また、これは決してシニアだけの話ではありません。
「会社の期待」と「自分の思い」を重ね、会社という組織はそれを実現するためのステージである、という考え方を若いうちから訓練しておくことが、60歳、70歳、80歳になっても会社で活躍するために必要となってくるのではないでしょうか。

役職定年を延長する、子会社に出向させる、リストラする。
それらの施策は一時的には効果があるかもしれませんが、人事の戦術でしかありません。
シニアが年齢に関係なく、働きがいをもって組織に貢献できるようには何が必要なのか?人事の視点も変えていく必要があると考えられます。

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2021年5月18日|カテゴリー「さまざまな分野
「管理職登用」~未来志向への変革~【HRMonday Report】
ここ最近、多くの企業が取り組み始めている「心理的安全」のある組織作り。
心理的安全があれば、組織にイノベーションが生まれ、パフォーマンスは本当に高まるのか?

今回は、楠田祐氏×松丘啓司氏で人事の最新トレンドをオンライントークライブでお届けする「HRMonday」※より、第18回に解説していた、ここ数年で急激に広まった「心理的安全性」=サイコロジカル・セーフティについてをご紹介いたします。

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心理的安全性は1960年代からあった概念

「心理的安全(サイコロジカル・セーフティ)」とは、「自分の思ったことを気兼ねなく発言できる組織の雰囲気」(出典:松丘啓司著「1on1マネジメント」)のことで、学術的には半世紀ほど前から研究が続けられている概念です。
1965年にマサチューセッツ工科大学教授の、リーダーシップの巨匠ともいわれる、エドガー・シャイン教授とウォレン・ベニス教授が提唱したことが始まりとされています。

研究の歴史そのものは古いのですが、「心理的安全性」という概念が、ここまで日本でも知られ、多くの企業が「心理的安全性」のある組織作りに取り組み始めたのは、Google社が2015年に発表した、高いパフォーマンスを出すチームが持つ共通点を導き出す「プロジェクト・アリストテレス」の報告がきっかけでした。
このプロジェクトは、チームのパフォーマンスと関係性が高い要素を分析・検証するという取り組みなのですが、その結果、「高い成果を出すチーム=心理的安全性が高い」という結論が導きだされたのです。
次々にイノベーションを生み出しているGoogle社の発表ということもあり、その発表以降、ビジネスの世界でも組織における「心理的安全性」が重視されるようになりました。

日本の会社組織には「心理的安全」はあるか?

それでは、今の日本の会社組織は心理的安全性が高いといえるのでしょうか?
楠田氏と松丘が、お客様からよく聞く、「心理的安全」のない組織のエピソードとして、以下のような例をあげました。

●新たな挑戦をしようと思っても、MBOを優先するように言われる
●会議の場で、立場が上の人が話さないと誰も話をしない
●上長が、部下の発言の真意や背景を理解できず、発言を否定しがち
●上司の考えや発言を本当は理解していなくても、評価がさがる、叱られるのが怖く「理解したふり」をする
●本人の働きがいや、仕事・異動の目的など、キャリアに関わることについて、上司と部下の間で話がされない
●家庭からアクセスするオンラインミーティングでもマナーや体裁を求める

ニューノーマル時代、テレワークが当たり前となり、仕事と私生活の境目がなくなってきた今、「家庭を優先してもいいよ」「無理しないで大丈夫だよ」と、個々の事情を理解し、優先することを受け入れる環境も、今後は重要視されてくると考えられています。

心理的安全性が高ければ、イノベーションは起こるのか?

Google社の目覚ましい発展もあり、「心理的安全が高い=イノベーションが起こりやすい」と捉えている方も少なくありません。
それでは、本当に心理的安全が高ければ、イノベーションは自然と起こるものなのでしょうか?

まず、イノベーションが起こる・起こらない以前に、心理的安全がないと、情報が隠蔽されることにより、大きな失敗をするリスクが高まる可能性があります。
心理的安全のある組織では、立場やバックグラウンドに関係なく、言いたいことを言い合えるだけでなく、

●「小さな失敗はどんどんやっていい」という失敗を許容する
●違った価値観、意見を否定することなく、耳を傾ける

といった、多様性の尊重失敗を許容する文化があります。

言いたいことを言い合えるだけではなく、言ったことを尊重すること、また、言ったことを実行して失敗してもそれが許される文化があってこそ、従業員は新たなチャレンジができ、結果としてイノベーションが生まれていると考えられます。

また、「うちの組織はイノベーションが起きない」という声がよく聞かれますが、変革ではなく改善的な小さなイノベーションは日常でも頻繁にあり、「こうやったらどうか?」と日々の仕事を工夫する行動は多くの従業員がしています。
そういった小さな工夫が積み重なった時、たとえ一つひとつは小さくても、結果として大きなイノベーションとなることを、上長は理解しておくことが必要です。

また、そういった改革・改善のアイデアや思いを、上長が拾い上げ、認めることで、「もっと頑張りたい」「もっと挑戦してみよう」という、気持ちが生まれ、結果として組織へのエンゲージメントも深まります。

心理的安全のある組織になるには、部品だけを取り換えても意味がない

これさえやれば心理的安全が担保される、という取り組みはありません。
来年度に向けて、様々な企業様と取り組みを始めていますが、最初は多くの方たちが、評価制度、報酬制度、等級制度、といった「制度」単位で改革を進める発想をしていました。

制度の改革はもちろん大切ではありますが、それぞれは1つの部品でしかないということを忘れてはいけません。
制度の1つや2つを切り取って変更をしても、目標設定、1on1、キャリア開発支援といったパフォーマンスマネジメントのやり方全体を変えていかなければ、組織文化は変わっていきません。

まずは経営トップが「こういう会社にしたい」「こういう組織を作っていきたい」という思いを描くことが必要です。
それを人事的にどういうデザインにするのかを、経営のトップと一緒に考えていくということが人事の役割なのではないでしょうか?
GAFAに始まり、高い市場価値を生み出している企業は、人事施策にとても力をいれています。
ニューノーマル時代、人事の役割、あり方も新しくなってきているのではないでしょうか?

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「管理職登用」~未来志向への変革~【HRMonday Report】
登用試験はもう不要?
管理職に求められる役割そのものが変化してきた今、制度改革という小さな枠ではなく、人材マネジメント全体の見直しの1つとして、管理職登用を再検討する企業が増えてきました。

今回は、楠田祐氏×松丘啓司氏で人事の最新トレンドをオンライントークライブでお届けする「HRMonday」※より、第17回に解説していた「管理職登用」についてご紹介いたします。

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管理職登用の現状

コロナで劇的に変わったビジネスを取り巻く環境。
多くの企業が、この先の見えない新たな環境を乗り越えるだけでなく、それをどうチャンスに変えて高い成果を出すのか、会社全体で改革に乗り出しています。

人事における改革についても、その変化は顕著に表れてきており、従来のように「人事における変革=人事制度の改定」という考え方ではなく、ビジネスや経営の視点を交えた、制度の改革だけにとどまらない、より抜本的な改革を検討し始める企業が増えてきました。
その中で、過去の評価と試験が主流だった「管理職登用」についても、制度を変更するという限定的なものではなく、管理職の在り方そのものを考え直す所から改革を始めている様子が伺えます。
楠田氏と松丘からは、近年大企業でもよく見られる「管理職登用」に関する変化について、以下のような点があげられました。

●そもそもとして、管理職に求める要素が変化してきた
●過去の評価ではなく、管理職としての資質も重要な要素
●登用のための試験を廃止する企業が増えてきた
●各社様々で、登用方法が多様化している
●ビジネスの形態、業界によっても改革のスピードに差がある
 

管理職からピープルマネジャーへ

今まで管理職はその名のとおり、労働基準法でいう管理監督者にあたり、経営側の立場として従業員を管理するという役割を担ってきました。
管理職に就く人材は業界や業務についてよく知っていて、「これはこうなるだろう」「だから次はこれやろう」と、先を見越しながら、部下に指示を与え、チームをまとめて、成果を出すことを求められてきました。
そのため、過去に高い成果を出した人材、チームを管理し統率できる人材が重用され、優先的に登用されてきました。

ですが、デジタルの時代となり、環境が目まぐるしく変化し、予想外のことが次々起こる現在のような環境では、今までのように「こうなるから、この手を打とう」と予測してビジネスを進めることが難しくなってきました。
管理職がメンバー一人ひとりに報告をさせ、こうしろ、ああしろと指示をしている間に、あっという間に環境は変化していきます。
それでは、必要な時に必要なアクションがとれず、ビジネスに勝つことはとうてい不可能です。

つまり、メンバーが、自分で情報を集め、分析し、考え、判断し、アクションするということを、自律的に行えるようにならない限り、成果を出すことは難しい環境になってきているのです。
そのため、管理職も、今までのような業務の進捗管理や業績を管理する能力だけではなく、メンバーが自律的に働けるように、一人ひとりを理解し、成長を支援したり、働きがいを感じて頑張ってもらえたりするように支援する、いわゆる「ピープルマネジャー」としての能力が求められるようになってきたといえるでしょう。

過去の評価から、未来志向へ

先述のように、従来のような管理職の役割を担うためには、業界や業務に知識があり、業績をあげた評価が高い人材が登用されることが一般的でした。
また管理職にならないと給与が上がらないこともあり、昇進する=「キャリア」と考えられ、管理職に就くには高い評価をもらい、試験を受けて会社に選んでもらう、というステップを踏むことが必要でした。
そのため、上長の求める行動をして評価を上げよう、管理職になれなければ定年までそこそこやっておけばいいか、といった意識が生まれ、会社の成長の弊害となっていました。

最近日本でも、管理職は希望者のみを検討の対象としたり、評価会議ではなく、どうやってその人を育てようかと考える人材開発会議に時間をかけたり、ピープルマネジメントができるマネジャーとしての資質を備えているかを重視する等、管理職登用の検討方法が多様化してきました。
 その中で共通していることは、その人材が過去に行ってきたこと、いわゆる評価や試験結果だけを見て管理職になるかどうかを判断するのではなく、「この人材をどう育てたいか」「この人にはこんな素質があるから挑戦させてみよう」といった、個々の未来の成長を踏まえた検討に変わってきていることといえます。

ピープルマネジメントのスキルがあれば、どこに行っても通用する

一方、「環境が変わってきたから、ピープルマネジメントができる管理職になりなさい」といわれても、自分自身も上意下達のマネジメントをされてきたゆえに、多くのマネジャーはピープルマネジメントが何かを理解することからスタートし、試行錯誤をしながら、そのスキルを身につけていく必要があります。 
また、若い世代が「こういうことができればマネジャーになれる」「管理職っていいな」と思うためには、仕事や1on1を通じて対話するマネジャーがロールモデルになることも求められるでしょう。 

それは、決してたやすいことではありませんが、メンバーとの対話を通じて一人ひとりを理解し、成長支援をするには何をしたらいいか、マネジャー自身も訓練を重ね成長することで、ピープルマネジメントのスキルは磨かれていきます。
特別なスキルはその職でなければ身につけることはできませんが、管理職の仕事はどこでもあります。
裏を返せば、ピープルマネジメントスキルがあれば、どこの組織へ行っても通用する人材になれるということでもあります。


グローバル企業はすでにスタートダッシュを切っています。
日本の企業はその流れに追いつき、追い越すことはできるでしょうか?
歴史があるから変えられない、うちは上意下達のカルチャーだから、は通用しない環境となってきました。 
小手先の制度改革ではなく、人材マネジメント全貌を変革する取り組みを、今すぐ始める必要があると考えられます。

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株式会社アジャイルHRについて

株式会社アジャイルHRは日本企業のパフォーマンスマネジメントの変革をミッションに活動しています。クラウドサービス「1on1navi」を中心に、1on1やOKRの研修とコンサルティングサービスを併せてご提供しています。


◆株式会社アジャイルHR
松丘啓司
松丘啓司(まつおか・けいじ)
株式会社アジャイルHR 代表取締役社長

1986年 東京大学法学部卒業。アクセンチュア入社

1992年 人と組織の変革を支援するチェンジマネジメントサービスの立ち上げに参画。以後、一貫して人材・組織変革のコンサルティングに従事

1997年 同社パートナー昇進。以後、ヒューマンパフォーマンスサービスライン統括パートナー、エグゼクティブコミッティメンバーを歴任

2005年 企業の人材・組織変革を支援するエム・アイ・アソシエイツ株式会社を設立し、代表取締役に就任(現任)

2018年 パフォーマンスマネジメントを支援するスマートフォンアプリ「1on1navi」をリリース後、株式会社アジャイルHRを設立し代表取締役に就任し、日本企業のパフォーマンスマネジメント変革の支援をミッションとして活動中

著書は多数に上るが、「1on1マネジメント」(2018年)はピープルマネジメントの教科書として多くの企業で活用されている。「人事評価はもういらない」(2016年)は人事だけでなく一般の読者にも広く読まれるベストセラーとなった。

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2021年5月11日|カテゴリー「『ビジネス思考力』コラム
『予測の不確実性と複雑性への対処法』理論から学ぶ「エフェクチュエーション」
熟達した起業家の意思決定理論である「エフェクチュエーション」理論ついてのブログ投稿第2回目は、1回目の投稿の最後に記載した4つの原則と1つの世界観の説明からスタートさせていただきます。

まずは、本からそのまま引用
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
●「手中の鳥」の原則
この原則は、「目的主導(goal-driven)」ではなく「手段主導(means-driven)」の行為原則である。
ここで強調されるのは所与の目的を達成するために、新しい方法を発見することでなく、既存の手段で、何か新しいものをつくることである。 

●「許容可能な損失」の原則
この原則は、プロジェクトからの期待利益を計算して投資するのではなく、どこまで損失を許容する気があるか、あらかじめコミットすることである。

●「クレイジーキルト」の原則
この原則は機会コストを気にかけたり、精緻な競合分析を行ったりすることなしに、(コミットする意思を持つ)全ての関与者と交渉していくことにかかわる。さらに経営に参画するメンバーが、企業の目的を決めるのであり、その逆ではない。

●「レモネード」の原則
この原則は、不確実な状況を避け、克服し、適応するのではなく、むしろ予期せぬ事態を梃子として活用することで、不確実な状況を認め、適切に対応していくことを示している。

● 「飛行機の中のパイロット」の原則
この原則は、技術トランジェクトリーや社会経済学トレンドのような外的要因を活用することを起業家の努力を限定するのではなく、エージェンシーとして人間に働きかけることを、事業機会創造の主たる原動力とすることを示している。

「エフェクチュエーション 市場創造の実効理論」著:サラス・サラスバシー 監訳:加護野忠男 訳:高瀬進/吉田満梨
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

『予測の不確実性と複雑性への対処法』理論から学ぶ「エフェクチュエーション」
一つずつ簡単に補足すると
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
◆【原則①「手中の鳥(Bird in Hand)」の原則】
(Who I am)(What I know)(Whom I know)既存の手段とは個々人のもつ人間性から、これまでに身に着けた能力、専門性、また人間関係や人脈、頼れる人といったものを活用していくこと。

ちなみに英語のことわざで
“A bird in the hand is worth two in the bush.” 
手の中にある1羽の鳥は繁みの中の2羽の価値がある。

個人的にこの意味合いも含まれていると考えています。

◆【原則②「許容可能な損失(Affordable Loss)」の原則】
ひと・もの・カネ・情報といった経営資源の投資をどのタイミングならどこまで許容できるかをあらかじめコミットすること、期待利益や目標売上といったものより損失をどこまで許容できるかに重きをおくこと

◆【原則③「クレイジーキルト(Crazy-Quilt)」の原則】
パズルではなくクレイジーキルトであることの意味があって関与するメンバーに大小、強弱は関係なく、一方で相互依存的であり共働、共創の必要性があること。
参画するメンバーが目的を共有していくことも重要であるということ

◆【原則④「レモネード(Lemonade)」の原則】
こちらは有名な英語のことわざ“When life gives you lemons, make lemonade.”

「人生が君に欠陥品(すっぱいレモン)を与えたら、レモネードを作れ!」

ビジネスにも通用するとされていて「苦難の中でも、できるだけのことをしなさい」
「良くない事態が起きても、それをうまく使える事がある」「逆境をうまく利用しろ」ということ

◆【世界観「飛行機の中のパイロット(Pilot-in-the-plane)」の原則】
「飛行機の中のパイロット」の原則、本で書かれている意味あいが少しわかりにくいので、原則でありながらすべての原則に通ずる世界観とし以下のようにまとめ直してみました。

日々の変化対応を心がけること
「これまで述べた4つの原則を貫く世界観が、『飛行機の中のパイロット』の原則です。
パイロットには、常に数値を確認し、状況に応じて臨機応変に迅速に対応する能力が求められます。

パイロットのように、不確実な状況においても、その時々の状況に応じて調整していくことが肝要。

世の中、社会には「制御できるもの」と「制御できないもの」があって、「制御できるもの」(ひと・組織の能力や手段)で「制御できないものを」を制御していこうとすること、またその取り組みがこのパイロットの原則に集約されていると考えています。
・・・ここ少しわかりくいかもしれませんが、実はブログのテーマである『予測の不確実性と複雑性への対処法』すべてがここにつながっていきますので、次回以降のブログでも詳しくお伝えさせていただきます。
-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-


さてここで再度、本から
上記の5つの原則は、「非予測的コントロール(non-predictive control)」のテクニックを具現化したものである。
つまり、不確実な状況をコントロールするにあたり、「予測をもとにした戦略(predictive strategy)」の使用を減らすことを志向する。これらの原則は総体として、「エフェクチュエーション」と呼ばれる行為の論理を示している。
「エフェクチュエーション 市場創造の実効理論」著:サラス・サラスバシー 監訳:加護野忠男 訳:高瀬進/吉田満梨

「エフェクチュエーション」は日本語に訳すると実践、実効論であり反意語は「コーゼーション」は、因果論となります。
このコーゼーション的アプローチが、多くの企業がとる、中長期から短期予測をもとに目的、目標を設計し、そのための取り組むべき手段の選択や、新しい手段の発見を目指すもの。それに対してエフェクチュエーションに基づくアプローチとは、予測をもとにしない戦略を用いて、所与の手段から新しい目的を創りだそうとする取組となります。
コーゼーションの論理の前提が「未来を予測できる範囲において、我々は未来をコントロール(制御)することができる」とする一方、エフェクチュエーションの論理の前提は、「未来をコントロール(制御)できる範囲において、我々はそれを必要がない」という考え方となります。
著者であるサラスバシーはエフェクチュエーションとコーゼーション、2分法的な形にはしてはいるものの、どっちが良い、悪いではなく起業家は双方のアプローチを、さまざまな組み合わせで用いている。
それは起業家の熟達の度合いや、企業がそのライフサイクルのどこにいるかによっても変わってくるとしている。
ただエフェクチュエーション理論がこれまでの起業家的行動に関する広く認められた理論からすると特殊に感じてられてしまうが、他に類を見ない効用をもっているという点を唯一主張する点であり著著を通して成し遂げようとしていることとしている。
エフェクチュエーション理論は、改めてまとめてみると、予測の不確実性や複雑性が増す社会の中で、「不確実な環境の中に、比較的安定した予測可能な世界を局地的に作ろうとする取組」ということばで第二回のブログを〆させていいただきます。

次回以降は、どういった研究を通してこの理論形成にいたったか?またマーケティング観点からのエフェクチュエーション理論の活用などお伝えさせていただきます。

大島直彰 氏
大島 直彰(大島 なおあき)講師

【経歴】
神戸大学経営学部卒 1993年関西テレビ放送(株)入社、2020年9月に関連会社である(株)関西テレビハッズに出向、新規事業推進室長(カンテレHRアカデミー長兼講師)

(多摩大学経営情報学研究科 経営情報学専攻修士課程MBAコース2012年修了 経営情報学修士 組織学会会員)



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2021年4月27日|カテゴリー「『ビジネスコミュニケーション』コラム
■前回の記事を読む

どうしても目で追ってしまう気になって足が止まる気が付くと注視している、なぜなのか気持ちが持っていかれるという、ひときわ印象的に記憶に残るモノやヒトへの正体は、無意識の「憧れ」という成長意欲が関わっていると感じます。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<構図という魅力> Author:熊谷 真美
<突き抜けた強烈な個性>

ノイシュバンシュタイン城の魅力は、城を造ったルートヴィヒ2世の"強烈な個性"に依るところが大きいのではないでしょうか。
生涯独身で謎の最期を遂げた『ミステリアス』な部分や、芸術に情熱を注ぎ、『絵本のようなメルヘンの世界』を作り出した一人の国王の世界観が、みなさんを夢の世界に誘うのだと思います。
日本でも有名テーマパークのお城のモデルになってますよね!
城の建造によって国の財政は傾き当時の国民からは不評でしたが、現在では立派な観光の目玉としてバイエルンの皆さんに大きな恩恵を分け与えることができています。
出典:Wikipedia

1)突き抜ける

2)ブレない軸

3)表向きの嘘


「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<構図という魅力> Author:熊谷 真美
相手にいつ何を要求を示されても、自分の感受性を手放すことなく我を通す(ワガママ?)マイぺースさを守るのは、現代社会では中々難しいことです。
しかし大きな志や目的を持つ人にとっては、そう在りたいと願うのが本音でしょう。
その迎合しないスタンスを持たずして生きているうちに行きたい領域へはとうてい到達しないことを感じているからです。
相手の顔色や評価などは一ミリも気にしない、自分の感受性を護ることについて突き抜けた判断が下せる人に、周囲は困ったなと思う反面、憧れや、自分が真似できない行動力への憧れを持つのでしょう。

どうしても気になる相手を考え続けている時間が長いほど、相手の特性がどこかに取り込まれる。
その人は自分を成長させてくれる要素を持つ相手だから。

私にも自分を成長させてくれる憧れの上司や友人がいます。その存在は、私の成長を促すエッセンスなのです。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<構図という魅力> Author:熊谷 真美
自分のことが実は一番よくわかってないのだと、感じることがあります。
考えも変わる、判断にも迷う、自分軸がないのかな?

しかし、十分に満足するまで自分に向き合ったら、どこかの時点で「もうここまで理解すれば十分だ。」と納得する潔さが必要です。

それも時代や年齢と共に、その様子は変わっていくと柔軟に捉えることで「軸」がつくられるのだと感じます。
「軸」とは、これだ!と決めることではなく、変化することを経験した人に備わるものだからです。
「軸」が無ければ変われないのですから、大きく変わろうとすることで強い軸が備わるのでしょう。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<構図という魅力> Author:熊谷 真美

人は一日に6万回思考すると言われています。

思考は「言葉」です。その多すぎる思考という言語から、たった一つの言葉を生み出して相手に伝えなければならない。口から出るたった一行の言葉の裏に、口にできなかった圧倒的に多くの言葉の存在があります。

多くを感じ考え過ぎてちゃんと言葉にできなかった経験が皆さんにもあるでしょう?

伝えたい言葉が見つからず、一応伝えてみたけれどちょっとニュアンスが違って、表向きで嘘っぽくなってしまう。
思考回路が一定のフォーマットで定着しているビジネスマンなどは、使う単語がパターン化して語彙力が不足していることもあるようです。
すると、相手の属性が違う場合、とたんに伝わり難さを感じるはず。
饒舌でなく下手でも自分の言語で伝わる語彙力を高めることで、表向きで他人の言葉のような嘘っぽさは回避できますね。

これは、言葉を受け取る側がクリエイティブな感性で、言葉にできなかった数多くの思考をくみ取る感性も大切です。

際立つ人とは、たくさんの経験から自分の思考と言葉で伝わる世界観を持つ人かも知れません。


「覚醒型セルフ・ブランディング」研修でスキルを磨く

職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
職場や仕事関係者との対人問題が起こる前に、予防としての基礎トレーニング方法を身に付けることで、人間関係に積極性が持てるようになります。
それと同時に成長意欲も高まりお互いを育み合える関係性を築くための研修です。
ビジネスパーソンのパフォーマンスを磨く「覚醒型セルフ・ブランディング」
ますます異世代間のコミュニケーションが試されるいま、覚醒される時代に合った新たな自分づくりとなるセルフ・ブランディング研修です。
また、自分の価値を認識し、職場や仕事関係者との対人関係に自信が持てる基礎トレーニング方法を身に付けることで、新しい役職への着任や転職などのターニングポイントにも意欲的にチャレンジできます。
企業で活躍する女性を応援する!「印象革命ベストポジションメーキャップ」
自立志向の女性をビジュアル面から応援する「印象革命 ベストポジションメーキャップ」は、自分が現在のポジションをイキイキと過ごすために背中を押す、革命的な印象を変えるビジュアル研修です。

リモートでレクチャーとメイク完成図を使うレッスンを通して、コンプレックスの解消魅力的なパーツの引出し方を学びます。
JBMでは、上記以外の研修も柔軟に対応させていただきます。
ご質問やお見積りにつきまして、お気軽にお問い合わせくださいませ。

ゲストプロフィール

熊谷真実講師
熊谷真美(くまがいまみ)
株式会社マリアド 代表取締役

●日本プレゼンテーション協会認定講師
●日本メンター協会公認事業者 MOP ライセンス資格
●資生堂 SABFA メーキャップ特別コース修了

資生堂販売株式会社出身 16年勤務。
百貨店でのマネージャー経験と世界的なアーティスト養成機関であるSABFA特別コースにてトップクラスの美意識を学ぶ。
退職後、俳優や実演販売士のマネジメント会社へ転職しフリーとして活動。
全国SHISEIDOサロンにて50000人の女性へのビジュアルカウンセリング実績。
専門学校にて後進の育成、BNNY銀座・イギリス大使館などでプレスリリースのメイクショーなどを担当。
同社で俳優の演技術をビジネスに応用したプログラム開発をサポートし、一部上場企業を中心に口コミで広がる人気プログラムへ育てコンサルティング部立上げに参画。
15年以上の企業研修経験の中で、企業ブランディング・セールス・インストラクション・プレゼンテーションなどの表現力に特化した研修プログラムの開発と講師経験を経て2016年独立。
株式会社マリアドを設立し、「ブランド・スタイリング・プログラム」「印象革命」「コミュニケーション・フィットネス(R)」「スパイラル・リーダーシップ(商標登録出願中)」「覚醒型セルフ・ブランディング」を展開し、新人~中間管理職・経営層・自立型女性リーダーや起業家 育成に力を注いでいる。


■研修テーマ
新入社員研修後の戦力化ビジネススキル(基礎表現力)/中堅社員のモチベーションアップ研修/教育担当者のインストラクション(教え方)研修/コンペで通る プレゼンテーション研修/女性リーダーブランディング研修


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2021年4月20日|カテゴリー「『ビジネスコミュニケーション』コラム
「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<残酷な「美」の語源>
■前回の記事を読む

今回は、「構図」についてです。

身近だと写真や絵やイラスト、建築やデザイン分野の専門用語で、フレームワークとも言われる「外観・枠個」や「要素(個)の配置」のことですね。
構図を考えるためには、全体の大きさ「フレーム(全体像)」を決めなければなりません。
全体を囲む(包む)大きさや形が決まらないと、その中に配置する個の持つ魅力や特性のバランスも美しい配置もデザインすることができません。

この構図という全体像をイメージする習慣は、仕事にもとても重要です。

1)正統派の構図

2)アンバランスな構図

3)予測不能な構図

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<構図という魅力>
私は東京タワーが大好きなのですが、堂々たる姿を目の前にすると、やはり中央に全身を写してあげないと、何となくタワーに失礼な気持ちになりますよね。
青空も足元に集まる建物も、すべてがタワーを引き立てる脇役としてバランスよくキレイに配置。
10人中8人はこのような写真撮影をするのではないでしょうか。
しかし誰が撮ったがわからない。
圧倒的多数に埋もれるパターンかも知れません。

最終的に出来上がる形が定番で可もなく不可もなく。
今までの私たちの仕事はこんな感じ。
誰もがイメージできるスタイルを目指す。
決して悪いと言っているわけではありません。
ただ、もう予測がつくとワクワクしなくなりますね。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<構図という魅力>
これはアンバランスでかなり寄った構図です。
この構図も珍しいわけではありませんが、正統派と比較すると、東京タワーのパーソナリティーがより強く、身近で頼れる擬人的な要素が濃くなります。
父性というか母性というか守られている共感覚が湧いてきます。
青空のグラデーションの濃淡もそれを引き立てて神々しさが増しますね。

これからの未来に求められる感性は、こっちだなと感じます。
感情が動く。
「自然は人を感動させようなどと少しもしていないのに、人は大自然を見て感動の涙を流す。それが人なんです。」とAIの権威の方がおっしゃっていました。
心が動くかどうか。その点は最終的に人しかできないことですね。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<構図という魅力>

これ、東京タワーかな?・・・と不安。
たぶんテッペン部分だと思います。・・・っていうことですよね。
これは考えさせる。もはや東京タワーではありません。
でも、こんな私たちが知らないグロテスクなタワーも東京タワーの一面。
好き嫌いは別として、撮り方によって全く違う顔になるという発見をさせるとなおよろしいのではないでしょうか。

ただ、これもやみくもに撮れば良いわけではありません。

夜空で輪郭をぼかして、下からは誰の目にも届かないテッペンが、泣いているような表情。
そこを感じとる、そこからどれだけ豊かなイマジネーションを引き出せるかでより素敵な感性が育ちますね。

人も仕事もそうです。

同じひとりの人間でも、撮り方(見かた)によって様々に色が変わります。
きっと自分でも気づかない別人が潜んでいる。
仕事の全体像も、予測できないワクワクする全体像を予感させたり、その展開も参加したくなるような仕事を生み出せたら素晴らしいですね。

若かりしころの母が、デザインの授業で先生に、「5つの四角☐いBOXを、バランス良く配置しなさい。」と問われたそうで、大勢のお友だちは四隅に4つ、中央に1つを配置したのだと。
でも母は、左下に4つを集め、一つは右上に飛ばしたと。それを褒められてとても嬉しかったそうです。

人と違う感性を、誰かに褒められた嬉しさは一生モノなのだと教わりました。
私も誰かとの違いを見つけられる感性を持ち続けようと思います。

「覚醒型セルフ・ブランディング」研修でスキルを磨く

職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
職場や仕事関係者との対人問題が起こる前に、予防としての基礎トレーニング方法を身に付けることで、人間関係に積極性が持てるようになります。
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ますます異世代間のコミュニケーションが試されるいま、覚醒される時代に合った新たな自分づくりとなるセルフ・ブランディング研修です。
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リモートでレクチャーとメイク完成図を使うレッスンを通して、コンプレックスの解消魅力的なパーツの引出し方を学びます。
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ゲストプロフィール

熊谷真実講師
熊谷真美(くまがいまみ)
株式会社マリアド 代表取締役

●日本プレゼンテーション協会認定講師
●日本メンター協会公認事業者 MOP ライセンス資格
●資生堂 SABFA メーキャップ特別コース修了

資生堂販売株式会社出身 16年勤務。
百貨店でのマネージャー経験と世界的なアーティスト養成機関であるSABFA特別コースにてトップクラスの美意識を学ぶ。
退職後、俳優や実演販売士のマネジメント会社へ転職しフリーとして活動。
全国SHISEIDOサロンにて50000人の女性へのビジュアルカウンセリング実績。
専門学校にて後進の育成、BNNY銀座・イギリス大使館などでプレスリリースのメイクショーなどを担当。
同社で俳優の演技術をビジネスに応用したプログラム開発をサポートし、一部上場企業を中心に口コミで広がる人気プログラムへ育てコンサルティング部立上げに参画。
15年以上の企業研修経験の中で、企業ブランディング・セールス・インストラクション・プレゼンテーションなどの表現力に特化した研修プログラムの開発と講師経験を経て2016年独立。
株式会社マリアドを設立し、「ブランド・スタイリング・プログラム」「印象革命」「コミュニケーション・フィットネス(R)」「スパイラル・リーダーシップ(商標登録出願中)」「覚醒型セルフ・ブランディング」を展開し、新人~中間管理職・経営層・自立型女性リーダーや起業家 育成に力を注いでいる。


■研修テーマ
新入社員研修後の戦力化ビジネススキル(基礎表現力)/中堅社員のモチベーションアップ研修/教育担当者のインストラクション(教え方)研修/コンペで通る プレゼンテーション研修/女性リーダーブランディング研修


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2021年4月8日|カテゴリー「『オンライン・リモートワーク』コラム
オンライン環境で新人育成をすすめるために~4つのポイントをおさえる~
新年度が始まり、昨年同様にコロナ禍での入社式から始まりました。
令和3年度入社の新入社員の方々は昨年コロナ禍を経験し、オンライン面接やイベント、式典などをこなしたとはいえ、やはり実際に会えないと寂しいものです。
入社式に初めて同期の仲間に会って、笑顔が一挙にはじけたというシーンがニュースで報じられていました。
やはり同じ場所でお互いの声を聴いて話をするのがいいのかもしれません。

新型コロナウイルス感染症の拡大はなかなかストップせずに続いています。
4月に入って大阪や神戸などの関西の都市部を中心に再び感染者が拡大しているため、新入社員は入社後の研修期間中はオンラインや在宅での研修受講などを余儀なくされるでしょう。
研修期間が経過した後もテレワークや在宅勤務で、指導役の先輩社員と離れた場所で仕事をして、遠隔で様々な指導を受ける状況になるのが想像できます。

受け入れる側の先輩社員は、昨年からのコロナ禍を経験していても、どのようにして新入社員に接したらいいか迷いが出てきてしまい、十分に指導ができないままに時間が過ぎてしまうことにもなりかねません。
同じ空間で顔を見ながら指導できないとなると、言いたいことが伝わらないもどかしさも感じます。
加えて自身の業務にも悪影響が出てしまうのも懸念されます。

オンライン環境でどのようにして新入社員を育成するか?昨年度に引き続き今年度も悩ましい問題といえます。
今年度は、昨年のコロナ禍を経験しているため、昨年の経験を踏まえての精度をあげたかかわり方が必要になるでしょう。
「あの会社ができているのだから私たちもやろう」という声があがってきそうです。

そこで、本格的に新入社員の現場での育成が始まる前に、改めて、オンライン環境でどのような点に注意して新入社員の育成をすすめていけばいいのか?
今回は4つのポイントを確認していきます。

オンライン環境で新人育成をすすめるために~4つのポイントをおさえる~
まずはお互いに緊張している関係を、日々少しずつ柔らかなものにしていく必要があります。
そこで必要となるのは、お互いの存在を確認することです。
具体的には、朝、就業開始時間前に接続して「おはようございます」という具合に、必ず決まった時間にあいさつをかわすのを習慣にします。
オンラインではない対面での職場において、新入社員にあいさつすらしない先輩社員がいて問題になることもあります。
あいさつという存在を認めるための行動は、オンラインでは避けて通れないものですし、そもそもビジネスマナーの基本を学んだばかりの新入社員にあいさつをしないのは言語道断です。

また、あいさつとともに、毎朝お互いの健康状態を確認するためにも積極的に声がけをしましょう。
健康で元気な表情をお互いに見せなければ、指導もうまくいきません。
新入社員の表情から元気であることが伝わってくれば、より具体的な業務指導をすすめやすくなります。
そのためにも先輩社員側から声をかけてください。「どう調子は?」「昨日はよく眠れましたか?」といった具合に話しかけて、新入社員が社会人として慣れるためのかかわりを実践してください。

オンライン環境で新人育成をすすめるために~4つのポイントをおさえる~
毎日、何時に接続を開始するのかを決めて健康状態を確認した後に、仕事を進めていくための段取りをします。
配属されたばかりのころは、新入社員は何をしていいのか戸惑います。
最初は業務内容を教えたうえで、実際にやってもらう業務の指示をする必要がありますが、その際に、漫然とやり方だけを機械的に伝えるのではなく、新入社員が主体的に取り組めるための工夫を織り交ぜてください。

主体的に取り組むための工夫として必要になるのは、新入社員が業務遂行の目標を毎日設定することです。
目標の内容の質も当然問われますが、目標を設定するという行動を習慣化するのが一番のねらいです。
目標を決めずに業務をすすめてしまうと、漫然と時間が過ぎてしまい、「今日一日は何をしていたのか」と疑問を抱いて終わってしまいます。

たとえば、「○○を一日の中で終える」「○○の業務手順を覚える」「取引先向けの文書を作成する」など、育成計画に応じて目標を設定させてください。
目標を設定したら、それに対してどのような行動をしたかを必ず振り返ります。
一日の最後に振り返る前には、業務時間中に中間報告の機会を確保します。
最低でもこれで1日3回は新入社員と話をする時間が確保できます。

忙しくて3回も時間を確保するのは難しい、という声も出てきそうですが、長時間の面談が必須ではありません。
短い時間でもいいので接点をもつのが大切なのです。
オンライン環境での指導で大切なのは、一日のどこかで複数回、新入社員と接点をもつことです。
コミュニケーションの手段を確保して、新入社員が成長できる環境を整えてください。

オンライン環境で新人育成をすすめるために~4つのポイントをおさえる~
近年の新入社員は、入社して早期の段階で重要な業務を任させる傾向があると感じます。
たとえば、あるベンチャー企業では人事部門の責任者になった社員がいます。
また、ある老舗の中小企業では、SNSを用いた広報業務などを担い、公式インスタグラムやLINEなどを使って商品にかかわる情報を発信する責任を担っている新入社員もいます。
最近では、ソフトウエア開発や販売を主力事業としているサイボウズ株式会社が、新卒1年目の社員を取締役候補としたことが話題になりました。
社内公募とはいえ、新卒1年目社員が取締役に名を連ねるというのは異例です。
それだけ新入社員が重要な業務を任される機会が増えているといえます。

オンライン環境であっても、同じように新入社員に重要な業務を任せられるかというと、同じ空間で業務をしているわけではないので難しいように感じます。
ただ、重要な業務を早期から新入社員が担っているのは、どのような環境で仕事をしていてもできることです。
先述のサイボウズ株式会社は自社のグループウェアを使用したリモートワークなどで非常に有名な会社です。
どのような環境でも新入社員には早期のうちに重要な業務を担ってもらうのが期待されるのです。

そのためにも、まずは上司や先輩が担う重要業務の補助を早いうちからやってもらうようにしましょう。
上司や先輩が参加するプロジェクトミーティングなどに参加し、議事録作成やミーティング準備など、オンライン環境でもできる業務を担ってもらうようにします。
会議の時間の予約、資料の画面共有のための準備、必要であれば事前配布などをテキパキとできるようにするのです。
簡単なように見える業務であっても抜かりなくやれるようになるためには、何度も失敗して習得するのが一般的ですから、育成にある程度の時間がかかる可能性はあります。
それでも期待を寄せるのであれば、たとえオンライン環境であっても、どんどん業務を覚えてもらうことが必要です。

オンライン環境で新人育成をすすめるために~4つのポイントをおさえる~
部署内のミーティングの場面等では、新入社員には早めに存在感を示せるように指導してください。
存在感とは、「新入社員が同じ部署で働いている」という実感を他の社員にももってもらうということです。
最初は名前を覚えてもらい、どのような人なのかを知ってもらう。そして、徐々に朝礼やミーティングの進行役を担ってもらいます。
また、部署内でオンライン飲み会などのイベントをやるときには、オンライン環境で楽しめる企画などを考えて実施してもらってもいいかもしれません。
オンラインツールやITに強い人材であればそつなくこなせるのではないでしょうか。

コミュニケーションの起点とは、まさにオンライン環境の場づくりを担ってもらうことです。
オンライン環境でどうしてもコミュニケーションがとりにくいと思ってしまうと業務が円滑にすすまなくなってしまいます。
社員同士がコミュニケーション不足にならないように、コミュニケーションがとりやすい関係を新入社員が中心になってつくってみてはどうでしょうか?
場づくりのための簡単なワークなど、お互いに笑いあえるような取り組みを中心になって進行してもらうのです。
上司や先輩も積極的に参加してコミュニケーションをとってもらうのです。
新入社員が中心になって場づくりができれば、まさに彼らがコミュニケーションの起点になります。
「ムードメーカー」的な位置づけとも言えますが、単に彼らだけが盛り上げるのではなく、上司や先輩とコミュニケーションをとれるきっかけをつくる役割を担ってもらいましょう。
指導役の先輩社員が新入社員のサポート役を買って出てくださいね。

シンプルな線
以上、オンライン環境で新入社員育成をすすめるための4つのポイントをまとめました。
新入社員が部署に配属されてすぐにやってもらうことから、一定期間を経てからの取り組みまで含まれています。
ただ、一定期間といっても、そんなに長い先のことではありません。
もっとも早ければ、配属になって数日間ぐらい経ってからできるものもありますね。

コロナ禍の厳しい状況で面接などを経験してきた新入社員はとても優秀です。
その優秀さを職場環境のせいで潰してしまっては意味がありません。
新入社員は大変な思いをするかもしれませんが、同じ組織で厳しい環境を乗り越えるには、年齢もキャリアも関係ありません。
一緒になって業務に取り組み、新入社員の孤立を防ぐためにもどんどん業務を任せてみてください。
任せるといっても、意味もなく負荷をかけるのではなく、目標を設定して取り組んでもらうようにするのです。
オンライン環境であってもコミュニケーションを大切にしながら、早期に新入社員が戦力になって活躍してもらえるように取り組んでみてください。

オンライン指導力強化研修

オンライン指導力強化研修
オンラインでの指導場面に必要な知識やスキル、現場でのオンライン指導に活かせるポイントを確認し、実際にオンラインでのOJTやマネジメントにいかすための研修です。

オンライン商談研修(コミュニケーション力強化・営業力強化)

オンライン商談研修(コミュニケーション力強化・営業力強化)
オンライン指導力強化研修(7時間)
オンラインでの指導場面に必要な知識やスキル、現場でのオンライン指導に活かせるポイントを確認し、実際にオンラインでのOJTやマネジメントにいかすための研修です。

オンラインでのプレゼンテーション力で大切な要素となるデリバリースキルやコンテンツについて学び、相手に伝わる伝え方のポイントを簡単なワークを通して身に付けます。

オンラインで営業商談を行う際に必要な顧客とのコミュニケーションのポイントを学びます。商談の実習を通して、自身のスキルアップポイントを確認し、今後の営業商談に活かせるようにします。


オンラインツールを使った商談時の営業の基礎知識を身につけます。商談の実習を通して、自身のスキルアップポイントを確認し、今後の営業商談に活かせるようにします。


コミュニケーションにおいて、特に言葉以外の要素で相手が受ける影響について理解し、安心安全の場をつくる方法を学びます。また、リモートでの話の聴き方について確認し、お互いに心を開いてコミュニケーションを行えるようになるコツをつかみます。

オンラインファシリテーション研修(基本編・応用編)

オンラインファシリテーション研修(基本編・応用編)
オンライン会議の場のつくり方や参加者とのかかわり方について、様々な実習を通して理解し、実践できるようにします。

オンライン会議などの準備や段取りのポイントについて確認し、自部署のオンライン会議の運営に活かします。オンライン会議実習でロールプレイや他者の観察を通してスキルのレベルアップを図り、実践できるようにします。


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ゲストプロフィール

増田 和芳講師
増田 和芳(ますだ かずよし)講師

<経歴>
三菱UFJニコス株式会社,株式会社日本マンパワー,ソフトブレーン・サービス株式会社
合同会社富士みらいクリエイション代表

<資格>
国家資格キャリアコンサルタント
(公財)21世紀職業財団認定ハラスメント防止コンサルタント
(一社)日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー
(一財)生涯学習開発財団ワークショップデザイナー

1976静岡県富士市生まれ。大学卒業後、大手信販会社で営業及び債権管理業務を経験。28歳の時に大手教育研修サービス会社へ転職し、約10年間法人営業職として勤務。キャリアデザイン研修やヒューマンアセスメント研修等の企画、営業に携わり、トップセールスとして表彰も受けた経験あり。33歳で営業課長に昇格。通算部下6名の育成に携わる。営業現場の業務改善や営業人材育成に取り組み、営業マニュアル作成や全社教育体系作成プロジェクトでは中心的な存在を担った。また、全社員対象ハラスメント防止研修等の社内研修講師としても活躍。一時は自律神経失調症で苦しむ経験をしたが克服し、2015年3月に営業コンサルティング会社へ転職。ソリューション営業スキル向上、マネジメント、組織内コミュニケーション向上等をテーマに、コンサルタントとして活動し約420回研修講師として登壇。オンライン型及び対面型どちらでもワーク主体の研修を中心に実施し、それぞれの特徴を活かして学びや気づきを促進する研修手法は、受講者から「わかりやすい内容で、現場ですぐに使えることが多い」と評判。

2021年4月5日|カテゴリー「『ビジネス思考力』コラム
エフェクチュエーション
「エフェクチュエーション」とは
「熟達した起業家の意思決定理論」ノーベル経済学賞を受賞したハーバード・サイモン教授の最晩年の弟子であるサラス・サラスバシー教授がアントレプレナーシップ研究において提唱した理論です。


まだまだ日本では聞きなれない言葉かもしれません。

というのもこの言葉が、日本に入ってきてまだ間もないこと、エフェクチュエーションはそもそも訳語ではなく、原著の言葉をそのまま片仮名で活用していることもその一因かもしれません。
原著『EFFECTUATION:Elements of Entrepreneurial Expertise』(Saras D.Sarasvathy 2008)の日本語版「エフェクチュエーション 市場創造の実効理論」著:サラス・サラスバシー 監訳:加護野忠男 訳:高瀬進/吉田満梨が出版されたのが2015年、日本の経営学史の中では、まだまだ新参者の扱いなんでしょう。

翻訳本の監訳者である加護野忠男先生のメッセージ

経営学者の間には、企業家は発掘されるべきもので育成されるものではないという常識がある。
企業家精神は生まれつきの性格や能力に依存することが多いと考えられてきたからであろう。
本書はこの常識に挑戦している。
企業家の行動原則は、熟達によって獲得されるものだという本書は、企業家育成のための教育にも示唆を与える。
エフェクチュエーションの論理を基にした教育プログラムがすでにいくつかの大学で開発されている。
このような教育を通じてエフェクチュエーションの理論はさらに改良されていくことになるだろう。
本書の読者の中から、企業家研究を深めていこうと考える人々が出てくることを期待したい。

と記している。

学生時代経営学部に所属し、社会人大学院(MBA)などを経て自分なりに理論を、歴史的経緯(経営学史)から俯瞰してみるようにしているが、アントプレナーシップ理論はある意味、リーダーシップ理論における特性論時代の域を出ていなかったということ。
自分なりの域を出ていませんが、エフェクチュエーション理論は、アントレプレナーはこれまでは学べるものではないという認識を覆し、学習し熟達していくものであるとした理論と解釈するに至っている。

エフェクチュエーション

一方経営学史におけるアントレプレナーシップ研究を見ていくと、Gartnerが「エレファント・テーゼ」(2001) で強調したようにアントレプレナーシップの学際性の「森」のなかで、その多様性を捉える「調和のとれた全体(congruous whole)」はいまだ構築されていない、つまりアントレプレナー研究の学術的な多様性、多層性を包括的に捉える方法論が構築されていないとされている。
(ちょっと表現そのものが難解ではありますが・・・)

それは現代に至っても、アントレプレナーシップ研究は、ときにアントレプレナーシップ・サファリ(Rocha and Birkinshaw, 2007)やジャングル(Audretsch, Kuratko, and Link, 2015)と形容されるほどアントレプレナーの研究は、世界的にも多岐にかつ多様、多層に分かれてしまってきたことも想定されるのである。

これらの学術的な見解はさておき、「エフェクチュエーション」は、世界各国においても常識への挑戦であり、「エフェクチュエーション」が実践教育の中で発展していくことが求められていると自分は捉えている。
しかし、まだまだ日本国内では、日本マーケティング協会エフェクチュエーション研究会等での学術的研究活動や一部のコンサルティング系会社での理解、活用に留まっているのが現状。
このままでは学術的にも、アントレプレナー教育や実践においても、日本という社会の常識の中で埋もれてしまう危険性を感じてしまうわけなのである。

さて自分も、実のところこのエフェクチュエーション理論を知ったのは、まだまだ最近と言わざるを得ない。
エフェクチュエーション
ただこの「エフェクチュエーション」理論を知ったとき、自分が10年ほど前に社会人大学院で取り組んだテレビのプロデューサー研究、その研究におけるプロデューサー人財の行動や意思決定が、まさにエフェクチュエーション理論と非常に近く、かつ親和性の高いものであると直観的に感じたことが、今自分がエフェクチュエーション理論を広く広め普及さえていく取組につながっている。

今後「プロデューサーのキャリア連帯」(著:山下勝 山田仁一郎 2010年 白桃書房)コンテンツ・プロデューサー機能の基盤強化に関する研究」(経済産業省)等との実証研究をしてみたいとも考えている。

ここまではエフェクチュエーション理論とアントレプレーナー研究、また関連領域の話をしてきましたが、まずどういった理論なのか?
それを第一回目のブログ投稿の最後ご紹介しておこうと思います。

それは熟達した起業家がいかに起業機会を発見し意思決定をすることができたか?4つ行動原則と世界観で表されています。

【原則①「手中の鳥(Bird in Hand)」の原則】
【原則②「許容可能な損失(Affordable Loss)」の原則】
【原則③「クレイジーキルト(Crazy-Quilt)」の原則】
【原則④「レモネード(Lemonade)」の原則】
【世界観「飛行機の中のパイロット(Pilot-in-the-plane)」の原則】

ブログのタイトルが「予測の不確実性と複雑性への対処法」そしてこれは今後投稿予定のブログのテーマでもあります。
4つの原則と世界観がなぜに予測の不確実性と複雑性への対処につながるのか一番大事なところですが次回以降のブログにてご説明させていただきます。

最後になりましたが大学学部時代の恩師が元神戸大学経営学部教授金井壽宏(現立命館大学食マネジメント学部教授)先生から自分に送られた言葉が「学問も仕事もワイドレシーバー!」(当時アメリカンフット―ボール部のポジションがWR)。

そして卒業以降も同窓会(金壽会)で伝え続けていただいている教えは、心理学の巨匠クルト・レヴィン(Kurt Lewin)
「よい理論ほど実践的なものはない(Nothing is no practical as good as theory)」これらの言葉を大切にブログ連載させていただきます。

どうぞよろしくお願いいたします。

大島直彰 氏
大島 直彰(大島 なおあき)講師

【経歴】
神戸大学経営学部卒 1993年関西テレビ放送(株)入社、2020年9月に関連会社である(株)関西テレビハッズに出向、新規事業推進室長(カンテレHRアカデミー長兼講師)

(多摩大学経営情報学研究科 経営情報学専攻修士課程MBAコース2012年修了 経営情報学修士 組織学会会員)



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2021年3月22日|カテゴリー「『ビジネスコミュニケーション』コラム
「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<残酷な「美」の語源>
「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~をテーマに掲げて連載がスタートいたします。
1回目の今回は、「残酷な「美」の語源」についてです。

未来は「感性の時代」と言われておりますが、特に「芸術家」や「アーティスト」が未来に残る職業というわけではありません。
同時にAIやIoT化も急速に進み、ビジネスマンの中にも「クリエイティブ」な人もいますし、芸術家の中にも「ロジカル」な人もいます。

ただここに、コロナ禍による急速なIT化という流れと、汎用性がありリバースできる仕事についてはAIが台頭することを考えると、「クリエイティブ」×「ロジカル」で、いかに新奇性が高く魅力的な着想や発想を創出できるかが、働く未来を牽引することになりそうですね。

誰もが予想できる常識的で正しい答えから、いかに抜け出し「その手があったか!」「信じられない!」と膝を叩くような工夫やアイディア。

「美しさ」には「正しさ」より懐の広い、豊かで心地良い概念を感じます。

「美意識スタンス」によって、美しさの感性を日常に取り込むことで、より自分らしいオリジナリティ溢れる驚きや喜びを広げ、思考より先に感情を動かして様々なシーンで創造力を育みます。
それが、企画提案書や、対人関係や、働き方や、人生にも活かすことができる。
正しさを前提としてそこに「美意識」を機能させると、よりワクワクするアイディアに溢れた日常を創造することができる。
コロナ明けに迎える未来が楽しみです。

タイトルに悩みましたが、「迷ったらまず辞書を引け!」と教えられましたので「言葉の意味」からイメージします。

『美』の語源について。
1)「美」の語源

2)残酷な「美」の解釈

3)驚愕の「幸」との関係性

『美』という字は、「羊(ひつじ)」「大(おおきい)」の二つの言葉で構成されています。
「羊」「大」がなぜ「美」につながるのか?

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<残酷な「美」の語源>
大きな羊は献物として大きいほど価値が高いとされ、さらに神に供えられる羊は純粋無垢で完全であることを求められたことから「羊」「大」『美』が生まれたようです。

人に置き換えると、純粋無垢という心の状態は、邪念のない清らかで翠光な心の持ちようとでも言いましょうか。
禅でいう「無の境地」でしょうか。
人として到達する「美しさ」の最高峰ということでしょうか。頭では理解できても実際の雑念だらけの思考回路では、まだまだ修行が足りません。

まったく話が違いますが、純粋無垢な子羊のラム肉(大人はマトン)は神聖な食べ物なのかと、ジンギスカン(モンゴル帝国のチンギス・カン)を調べてみましたが、関係は謎。

旧約聖書では生贄(いけにえ)として神に捧げられる「羊」
人が持つもので一番美しく大切な物である羊を神に差し出す行為が「美しさ」の象徴だとしたら、ちょっと残酷な気がします。日本では江戸時代にも生贄や即身仏があったようですが。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<残酷な「美」の語源>
ただ、自分が持っている中で一番大切な物を差出す心情を考えると、それは「願い」とか「希望」を叶えるための手段として、至極当然なのかもしれません。

現代は、一部の宗教などを除き、生贄などの残酷な行為は無くなりましたが、その代わりに「奉仕の精神」として、自分の中にある純粋な思いを社会に奉げるという行為が残ったように思います。
また、「男の美学」とか、自分を曲げずこだわりを貫く生き方に対して、美しいと表現することも多々あります。
このようにストイックな生き様にも何か強い信念があり、「美しさ」には、無垢な境地に辿り着くために、何かを削ぎ落してでも叶えたい強い願いが込められているようです。

先日、友人が主催するリモートセミナーに、「幸福学」の権威である前野隆司教授が参加しておられ、グルーㇷ゚セッションで「美意識」について会話できる機会を頂きました。
『「美意識」と「幸福」はとても密接に関係していますね。』とコメントをくださいまして、さらに未来を確信しました。

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<残酷な「美」の語源>
感覚優位な私は、「美」「幸」の文字数や形状から関係性を考え始めるという、型にはまらない一種独特な単純思考でクリエイティブ思考に挑戦!

美は9画、幸は8画。
形も似ているけれどどうなのかな、一度分解してみようと、それぞれの字をパズルのように解したり合体させたりして遊んでいたところ、「美」の「大」部分を抜き出して右側の曲線をひとつ外し、残った左側の曲線を真っ直ぐに整えて、組み直したところ「幸」という字になることを発見!(*クイズです、チャレンジしてみてくださいね。)

「覚醒型セルフ・ブランディング」~マナーを超える基礎表現力~<残酷な「美」の語源>
一般公開するには、無理やり感は否めませんが。

思考を自由に遊ばせる。これもクリエイティブな感性を磨く一つの方法。

これから「美意識スタンス」がつくる豊かな感性を育てることで、人間関係や働き方の未来が明るくなるようなアプローチに取り組みたい。

さて、noteには最適と言われる2000文字以内。

ここまでお読み頂きましてありがとうございます。

「覚醒型セルフ・ブランディング」研修でスキルを磨く

職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
職場環境改善の対人関係トレーニング「コミュニケーション・フィットネス(R)」
職場や仕事関係者との対人問題が起こる前に、予防としての基礎トレーニング方法を身に付けることで、人間関係に積極性が持てるようになります。
それと同時に成長意欲も高まりお互いを育み合える関係性を築くための研修です。
ビジネスパーソンのパフォーマンスを磨く「覚醒型セルフ・ブランディング」
ますます異世代間のコミュニケーションが試されるいま、覚醒される時代に合った新たな自分づくりとなるセルフ・ブランディング研修です。
また、自分の価値を認識し、職場や仕事関係者との対人関係に自信が持てる基礎トレーニング方法を身に付けることで、新しい役職への着任や転職などのターニングポイントにも意欲的にチャレンジできます。
企業で活躍する女性を応援する!「印象革命ベストポジションメーキャップ」
自立志向の女性をビジュアル面から応援する「印象革命 ベストポジションメーキャップ」は、自分が現在のポジションをイキイキと過ごすために背中を押す、革命的な印象を変えるビジュアル研修です。

リモートでレクチャーとメイク完成図を使うレッスンを通して、コンプレックスの解消魅力的なパーツの引出し方を学びます。
JBMでは、上記以外の研修も柔軟に対応させていただきます。
ご質問やお見積りにつきまして、お気軽にお問い合わせくださいませ。

ゲストプロフィール

熊谷真実講師
熊谷真美(くまがいまみ)
株式会社マリアド 代表取締役

●日本プレゼンテーション協会認定講師
●日本メンター協会公認事業者 MOP ライセンス資格
●資生堂 SABFA メーキャップ特別コース修了

資生堂販売株式会社出身 16年勤務。
百貨店でのマネージャー経験と世界的なアーティスト養成機関であるSABFA特別コースにてトップクラスの美意識を学ぶ。
退職後、俳優や実演販売士のマネジメント会社へ転職しフリーとして活動。
全国SHISEIDOサロンにて50000人の女性へのビジュアルカウンセリング実績。
専門学校にて後進の育成、BNNY銀座・イギリス大使館などでプレスリリースのメイクショーなどを担当。
同社で俳優の演技術をビジネスに応用したプログラム開発をサポートし、一部上場企業を中心に口コミで広がる人気プログラムへ育てコンサルティング部立上げに参画。
15年以上の企業研修経験の中で、企業ブランディング・セールス・インストラクション・プレゼンテーションなどの表現力に特化した研修プログラムの開発と講師経験を経て2016年独立。
株式会社マリアドを設立し、「ブランド・スタイリング・プログラム」「印象革命」「コミュニケーション・フィットネス(R)」「スパイラル・リーダーシップ(商標登録出願中)」「覚醒型セルフ・ブランディング」を展開し、新人~中間管理職・経営層・自立型女性リーダーや起業家 育成に力を注いでいる。


■研修テーマ
新入社員研修後の戦力化ビジネススキル(基礎表現力)/中堅社員のモチベーションアップ研修/教育担当者のインストラクション(教え方)研修/コンペで通る プレゼンテーション研修/女性リーダーブランディング研修


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2021年2月22日|カテゴリー「さまざまな分野
「アジャイル流」人事制度構築メソッド
これからの人事制度に求められるキーワードを2つあげるなら、それは「自律性」「エンゲージメント」といえるでしょう。

新型コロナウィルス問題を契機としたニューノーマルの進展は、会社優先の価値観を相対的に低下させるとともに、在宅勤務の環境では時間のコントロールを本人に委ねざるを得ないため、自律的に成果を出せる人材がより求められるようになります。

また、ニューノーマルの進展はあらゆる業界においてデジタル化を加速させていきます。
デジタルの領域で成果をあげている企業を観察すると、例外なく社員が自律的に仕事に取り組んでいます
デジタル人材をこれまでの管理方法で活かすことは困難です。
実際に多様な人材を採用しても、組織風土に馴染めずに辞めていく事例が散見されます。

一方で社員による自律を促せば促すほど、会社に対する帰属意識の低下は避けられません。
会社が社員を組織に依存させようとしたままでは、社員の自律意識が高まらないからです。
しかし、従前のような帰属意識が低下しても、組織に対する貢献が不可欠であることは論を待ちません。
そこで、社員を強制的に帰属させるのではなく、自ら組織に貢献したいと感じさせる「エンゲージメント」を引き出すマネジメントが求められます

社員を統制し厳格に管理しなければ成果はあがらないという固定観念は払拭されなければなりません
そのためには、固定観念を強化している組織システムの変革が不可欠であり、その代表が人事制度といえます。

「自律性」と「エンゲージメント」を高める5つのマインド

「アジャイル流」人事制度構築メソッド
実際のところ、既に多くの研究によって強制的・圧力的な動機付けが人と組織のパフォーマンス向上に寄与しないことがわかっています。ニューノーマル時代にそれを続けていては、なおさら事態を悪化させてしまいます。

「自律性」と「エンゲージメント」を高めるために、これからの人事制度には以下の5つの要素(マインド)を強化・向上するものであることが必要とされます。

①やればできる:Growth Mindset

人が成長するためには、「自分は努力すれば成長できる」と思える「グロースマインドセット」が不可欠であるという研究結果があります※1。
そのため、人事制度は社員が自分の可能性を信じる自己肯定感を高めることを促進する必要があります。
逆に言うと、自分には能力が足りないと思わせるような圧力的な評価制度は見直されなければなりません。

②やりたい:Discretionary Effort

「やらなければならない」と外発的に感じさせる目標よりも、「やりたい」と内発的に願える目標の方が、自主的な努力を引き出し、より高いパフォーマンスを実現することがわかっています※2。
そのため、目標設定においては上からの強制ではなく、「チャレンジしたい」「より大きな貢献をしたい」という主体的な意志を高めることが重要になります。

③楽しい:Play

パフォーマンスの高い組織では社員が③~⑤の3つの動機を強く感じているという研究結果があります※3。
その1つ目は仕事が楽しいことです。
楽しいとは、いわば実験と検証を繰り返しながら成長実感や達成感を得ていく感覚を表しています。
そのためには、失敗を回避しようとするのではなく、試行錯誤へのトライを促す動機付けが必要です。

④意義がある:Purpose

自分の仕事の成果がお客様や社会に役立っているという実感が持てている組織のパフォーマンスは高いという結果が出ています。
そのため、組織マネジメントにおいては社員が何に貢献しようとしているかという目的感が強化され、結果に対するフィードバックがしっかりと得られることが重要です。

⑤可能性がある:Potential

今の仕事を続けることによって、自分の将来に向けた可能性が広がっていると感じられることがパフォーマンスを高めます。
そのためには、社員1人ひとりによって異なる将来のキャリアや働き方がイメージでき、実現できると感じられることが必要です。


※1:キャロル・S・ドゥエック
※2:オーブリー・C・ダニエルズ
※3:レンジー・マクレガー&ニール・ドシ

人事制度変革のトレンド

「アジャイル流」人事制度構築メソッド
人事制度は経営者が目指す組織の状態を創造するための仕組みです。そのため、唯一の正解があるわけではなく、企業ごとに経営の思いを具現化するアイデアを検討することが求められます。

しかし、当社における最近の支援事例では、いくつかの共通の改革案が採用されています。
これらの企業はどこも、これまで他の企業と同様の典型的な人事制度を用いていました。
その課題を解決しようと検討した結果、改革案には以下のような共通の要素が見られています。

①1on1が軸

社員の自律性やエンゲージメントを引き出す上で、現場におけるマネジメントの役割がもっとも大きいことから、人事制度自体を精緻に設計するよりも現場のマネジメント力の向上に力が注がれる傾向があります。
そのため、制度としては1on1(ワンオンワン:上司と部下の頻繁な対話)を定義した上で、導入研修や支援ツールの活用に力点が置かれています。

②人材開発会議の導入

評価会議が社員の過去の結果を対象とするのに対して、人材開発会議(海外ではタレントレビューやピープルレビューと呼ばれる)では1人ひとりの社員を今後、どのように育てていくかを中心に議論がなされます。
人を育てるためには、過去の評価に多大な時間を使うよりも、これから先の育て方に時間を使った方が効果的であると考える企業が増えています。

③360度アセスメント

人事評価を厳格にやらせようとすると評価自体が形骸化してしまう傾向にあります。
その中で、1次評価・2次評価・(場合によっては3次評価)を行う従来の評価制度が、本当に人の貢献や能力を正しく測定しているのかといった疑問が持たれることが少なくありません。
ならば、1次評価者にすべてを委ねるのではなく、日々の仕事を見ている周囲による評価を用いた方が、適正な評価ができるのではないかという考え方も取り入れられつつあります。

④OKRによる目標設定

テレワークが普及するに伴って、1人ひとりのミッションや貢献目標をより明確にする必要性が高まっています。
しかし、上から目標を配分する従来のMBOでは自律性を高められないことから、各人が主体的に目標設定を行うOKR(Objectives and Key Results)の手法が採用されるケースが増えています。
OKRは人事制度に止まらず経営管理制度にも関連するため、導入のためには経営トップによるリードが不可欠です。

⑤雇用・等級制度はまちまち

昨今、「ジョブ型」を採用する企業のニュースが増えていますが、実際のところ雇用・等級制度は企業によってまちまちです。
勤務地限定・職種限定雇用によって社員の働き方の多様化に応えようとする会社もあれば、限定雇用は社員の活躍の幅に制限をかけることから逆に廃止しようとする会社もあります。
また、ジョブに報酬を紐づけたところで、ほしい人材は市場価値でしか獲得できないといった業界もあります。
雇用・等級制度については流行に左右されずに、企業にとってベストな形を考えることが必要です。

アジャイル流人事制度構築メソッド

「アジャイル流」人事制度構築メソッド
従来、人事制度の見直しには2~3年の年月を要しましたが、当社ではより短期間(通常は従来の半分以下の期間)で新しい制度を構築して浸透させるサービスを提供しています。
短期間での導入が可能になる理由としては、以下が挙げられます。

ワークショップ形式でのコンセプト策定

新しい人事制度のコンセプトをクライアントの代表メンバーとのワークショップ形式で策定します。
ワークショップの場で意見を吸い上げて論点をクリアにするため、手戻りや説明・確認の時間を大幅に短縮できます(論点には等級・キャリアコース・評価・昇進/昇格・1on1・目標設定などを含む)。
最初に基本コンセプトの経営合意を得ることで、以降の詳細設計作業が円滑に実施可能になります。

クラウドサービスの活用

新人事制度の運用はクラウドサービスの活用を前提とします。
それによって、システム対応の期間が大幅に短縮されます。従来とは異なる新制度のコンセプトも、クラウドサービスの画面を用いて具体的な業務レベルで示すことができるため、組織への浸透が図りやすくなります。

研修コンテンツの有効活用

当社が有している1on1やOKRの研修コンテンツを有効活用できるため、研修の準備に時間がかかりません。
また、対象者数が多数に上る組織では、研修内製化サービスを活用して社内講師育成やオンラインコンテンツの整備を行うことで、コストを抑えて手厚い研修を実施することが可能になります。

新人事制度のコンセプト策定後に、社員からの意見を把握することが重要です。
なぜなら、新制度は社員の成長や働きがいの向上を目的とした社員のための制度でなければならないからです。
また、パルスサーベイ(少数質問で多頻度のサーベイ)を実施することによって、社員のエンゲージメント等の変化を測定することも必要です。

「アジャイル流」人事制度構築メソッド

組織が環境変化に機敏に(アジャイルに)適応するためには、人事制度も機敏に環境適応することが必要です。ニューノーマルを契機に制度変更の必要性を感じておられる方は、お気軽に当社までお問合せください。

⑫育成議論の不足

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株式会社アジャイルHRについて

株式会社アジャイルHRは日本企業のパフォーマンスマネジメントの変革をミッションに活動しています。クラウドサービス「1on1navi」を中心に、1on1やOKRの研修とコンサルティングサービスを併せてご提供しています。


◆株式会社アジャイルHR
松丘啓司
松丘啓司(まつおか・けいじ)
株式会社アジャイルHR 代表取締役社長

1986年 東京大学法学部卒業。アクセンチュア入社

1992年 人と組織の変革を支援するチェンジマネジメントサービスの立ち上げに参画。以後、一貫して人材・組織変革のコンサルティングに従事

1997年 同社パートナー昇進。以後、ヒューマンパフォーマンスサービスライン統括パートナー、エグゼクティブコミッティメンバーを歴任

2005年 企業の人材・組織変革を支援するエム・アイ・アソシエイツ株式会社を設立し、代表取締役に就任(現任)

2018年 パフォーマンスマネジメントを支援するスマートフォンアプリ「1on1navi」をリリース後、株式会社アジャイルHRを設立し代表取締役に就任し、日本企業のパフォーマンスマネジメント変革の支援をミッションとして活動中

著書は多数に上るが、「1on1マネジメント」(2018年)はピープルマネジメントの教科書として多くの企業で活用されている。「人事評価はもういらない」(2016年)は人事だけでなく一般の読者にも広く読まれるベストセラーとなった。

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2021年2月8日|カテゴリー「『オンライン・リモートワーク』コラム
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新型コロナウイルス感染症の拡大によって、2月7日までの期限付きで緊急事態宣言が発出されました。
この宣言は、3月7日まで延長されました。
新型コロナウイルスの拡大はなかなか収束する気配がないため、仕事の進め方に対しても様々な面で不便を強いられて、心理的にストレスがかかっているという社員も増えていることと思います。

一方で、こうした状況を組織変革の好機と捉えて、テレワークやリモートに関する環境整備に積極的に取り組んでいる企業も多くみられます。
政府から、テレワークの導入率7割という目標があるなかで、一度は事務所へ出社して仕事をするように取り組み始めた企業も、再びテレワークや在宅勤務が中心になっているようです。
特に営業職や事務職などを中心に、現場勤務でない業種や職種の方々がテレワークをしているため、私の自宅周辺でも、事務所に出社していないと思われる方々が再び見られるようになりました。

しかし、事務所内の業務だけですべてが完結するものばかりではありません。
対取引先、顧客、ビジネスパートナー、あるいは新規開拓先など、社外の様々な関係者とともに進める業務もあります。
特に営業部門の場合には、組織外部の方々との商談が必要になります。
顔を見せずに、たとえば電話やメールなどを用いた営業だけで新たな顧客を開拓することが中心であれば、今まで通りの仕事の進め方で問題ないかもしれません。

ただ、顧客と対面商談をする場合には、テレワークや在宅勤務であっても、オンライン商談で、今までと同じように進めることが求められます。
相手がテレワークや在宅勤務である場合には、当然のことながら、オンライン商談を進めることになります。
オンライン商談を阻む7つの壁を乗り越えよう!
新型コロナウイルス感染症の拡大がニュースになって1年。

様々な業種の営業場面でオンライン商談をする人たちも増えてきており、「オンライン商談はできません」などと言っている場合ではなくなってきています

仮に、「できない」と顧客に伝えてしまうと、顧客との取引を打ち切られてしまうことも十分に考えられます。

では、オンライン商談をどうやって進めればいいのでしょうか?
今までオンライン商談をやったことがない人は、対面商談と同じようにやれば問題ないのでしょうか?

今回は、オンライン商談を進めるにあたって、様々な場面で立ちはだかる壁について確認します。
そして、その壁を乗り越えていくための考え方をまとめます。

オンライン商談を阻む7つの壁を乗り越えよう!
オンライン商談に限らず、オンライン環境で最もストレスを感じるのは、音声にかかわることではないでしょうか?
もちろん音声がクリアに聞こえるようにしなければいけませんが、その前に、まずは通信環境に問題がないか確認しましょう。
オンライン商談をする場所がないとよく言われるのは、自宅で商談をしようとすると、家族が乱入してきて集中できないなどの問題があります。

できるだけ、人の出入りが激しい場所は避けて、静かな環境で接続して商談に臨みましょう。
できれば、周囲の人の声があまり入らないのがベストです。
最近では、事務所の外であっても、静かにテレワークやオンライン商談ができるような場所も用意されてきています。
こうした静かな場所で行うといいでしょう。

なかには、事務所で商談に臨む人がいますが、事務所の執務スペースにいると周りの社員の声が入ってしまいますし、画面に周りの社員が入り込んでくることも考えられます。
また、隣で他の商談をしている社員もいると、隣の社員の声が入ってきて、商談相手の声が全く聞こえないということも想定されます。
相手もその騒々しさに対して不快感を示すこともありえます。
せっかくつかんだ商談の機会を、周囲の騒々しさが原因で失ってしまうのでは残念です。
できるだけ静かな環境でお互いの声が聞こえる状況をつくるように心がけてください。

また、雑音が入ってしまうと相手に不快感を与えてしまうことも想定されます。
たとえば、使用するマイクの性能を良くする、あるいは、周囲の雑音をシャットアウトするマイクを使用するなど、マイクに工夫をもたせてもいいでしょう。
静かな環境をつくりだすためにマイクのチェックも忘れずにやっておきましょう!

オンライン商談を阻む7つの壁を乗り越えよう!
オンライン商談を開始すると、真っ先に目に飛び込んでくるのは、相手が商談をする場所の様子、そして相手の表情です。
まず、画面に映るものがどんなものになるか、相手が感じる印象についてよく考えるようにしましょう。
たとえば、もし相手が商談をする場所に、芸能人などのポスターが貼られていたらどのように感じますか?これは商談をする場所にあるものとしては、不適切ではないかと考えます。
商談をする場として相応しくないものが映ることのないように準備する必要があります。

また、周りに物が散らかっていないようにすることも必要です。
そもそも、対面での商談の際に、顧客先で案内された場所で、書類が散乱しているということはないと思います。
散乱していますと、相手に対してルーズな人だという印象を与えてしまいます。
散乱しているものがあれば片付けて、商談をするのに相応しい空間にしましょう。

商談をする場所としては、背景に何も映っていないところがおすすめです。
背景が壁や扉などになっているといいですね。
窓でも構いませんが、その場合には、日の光が差し込む位置によっては逆光になってしまい、相手に表情が見えないこともありますので注意しましょう。

オンライン商談を阻む7つの壁を乗り越えよう!
オンライン商談のときには表情にも気をつけましょう。
画面に映る自分自身の表情を見るのが嫌で、オンライン商談をやりたくないという気持ちになってしまうかもしれません。
私も、オンラインで研修をおこなった当初は、自分の表情を見るのが嫌で画面を見ることをできるだけ避けていました。
険しくて直視できない表情だったから、見たくなかったのです。
笑顔を心がけるようになってからは、嫌だという気持ちは全くなくなりました。

接続できた瞬間に自身の険しい表情が映りますと相手を驚かせてしまいます。
笑顔でなければ安心感を与えることもできません。
接続前から穏やかな表情や笑顔でいれば、画面を見るのが嫌ということもなくなります。
うまく接続できないからということでイライラした表情でいると、それだけで相手に不快感を与えかねません。
自分の表情を見るのが嫌だという気持ちにならないためにも、穏やかな笑顔を心がけましょう。

オンライン商談を阻む7つの壁を乗り越えよう!
テレワーク中は、服装が事務所に出勤するときとは異なることがあります。
事務所とは異なり、私服でやっているという方も多いでしょう。
なかには、暑い時期になると短パンで仕事をしていた方もいたそうですし、昨年春の緊急事態宣言直後は、寝間着のまま仕事をしていた方がいた、という話もききました。

テレワークや在宅勤務の場合には、リラックスできる服装で仕事をすること自体を特に否定はしません。
ただ、相手によっては、オンライン商談のときの服装には十分に注意しなければいけません。
私服でリラックスして仕事をしたいからオンライン商談をしない。
それが果たして相手にとって許容できるかどうかです。

対面時の商談と同じように、ビジネスマナーを守って商談に臨む必要があると考えてください。
それは、ビジネスシーンにふさわしい服装でオンライン商談に臨むということです。
服装を整えるのが嫌だからオンライン商談はやりたくないと思うのであれば、社会人としての意識を今一度見直した方がいいかもしれません。
相手がどう思うかをよく考えて対応する必要があります。
相手に不快な気持ちを与えないようにする服装で、オンライン商談に臨むのを心がけてください。
相手が気楽な服装でオンラインでの商談をしようというのであれば、度が過ぎない程度のリラックスできる服装でいいと思いますが・・・

オンライン商談を阻む7つの壁を乗り越えよう!
オンライン商談では、資料をその場ですぐに提供するのが困難になります。
視覚と聴覚以外の感覚での反応を必要とするものを扱う営業の場合には、事前に必要な準備をしておかなければ、商談自体が成り立たなくなることもありえます。

パワーポイントなどで作成した資料であれば、会議ツール内のチャット機能やメールを使い、添付ファイルにして送ったうえで見てもらえばいいでしょう。
事前に資料を見てもらった状態で商談をすすめなければ、お互いにイメージにズレが生じますので、面倒だと思わずに事前に送るなどして準備しましょう。
相手によっては手元で印刷して拝見したいという方もいますので、お互いの認識を共通にするためにも事前に共有する必要があると考えてください。

商談開始前に資料を共有し、ある程度お互いに理解を深めた状態で参加してもらえれば、商談時間の短縮にもなります。
相手によっては、オンライン商談は対面商談よりも集中が途切れやすくなります。
画面上では視線を送っていても、手元でスマートフォンを操作するなど、違う事をやることだって容易にできてしまいます。
短い時間で伝えたいことが伝わるようにするには、資料の事前共有は必要と考えましょう。

事前の細かな準備なしで、出たとこ勝負で商談することに醍醐味を感じた営業パーソンにとっては、オンライン商談に対しては抵抗感を持ってしまうかもしれません。
ただ、段取りが8割から9割といわれるように、事前に準備を抜かりなくできるのも、営業パーソンには必要な姿勢です。
相手のことをよく考えたうえでの行動を心がけるという視点も忘れないようにしましょう。

オンライン商談を阻む7つの壁を乗り越えよう!
オンライン商談を行う上で大きく立ちはだかることの一つに、ITリテラシーの低さが影響していることは十分に考えられます。
パソコンに組み込まれるシステムなどに苦手意識をもっているので、オンラインでの商談をやろうという気持ちは起こらず、避けようとします。
「オンラインだと伝わりにくい、直接会った方がいい」と主張して、できるだけオンライン商談をやらないようにする人もいます。

顧客がオンラインでの商談を望んだ場合には、それに対応する必要も出てきます。
そこで「苦手なのでできません」などとは言えないのではないでしょうか?
もし苦手だと自覚しているのであれば、まず、商談で使用するシステムやツールの最低限の機能を詳しい人に教えてもらいましょう。
周りの同僚やシステム担当者などに確認して、理解するところから始めてください。

また、新たにシステムを導入した場合には、システム担当者などが勉強会などを開催するなどして、組織として対応することも必要です。
ITリテラシーが低い社員がいるのであれば、そういう社員であってもオンライン商談ができるように組織全体でカバーするようにしましょう。

オンライン商談を阻む7つの壁を乗り越えよう!
オンラインの商談では、対面で商談をする場合と比較して、コミュニケーションがとりにくいと感じてしまうことがあります。
対面で商談するときよりも声が聞こえない、あるいは、言葉以外の雰囲気で感じる部分がわかりにくいなどの声を聴きます。
通信環境の改善で解決できることならともかく、そうでないのならば、自身のコミュニケーションのとり方を見直してみるといいでしょう。

そもそも、言葉以外の雰囲気で感じるものとは、どのようなものなのでしょうか?
言葉以外の雰囲気、を言語化できれば、何をどのように改善すればいいかわかります。
ただ、言葉以外の雰囲気、ではよくわかりません。オンライン商談をまだやっていない段階で、このように、先入観で言葉以外の雰囲気という言葉を持ち出す方がいます。
結局は、オンライン商談をやりたくないための言い訳にすぎないのかもしれません。

言い訳をしないで、まずはやってみることです。
そうすると、いろいろと気づくことがあります。
たとえば、相手が理解できそうな言葉を用いていますか?
伝える内容を今一度よく見直してみてください。
相手が理解できそうな言葉で伝えることができていれば、対面ではなくオンラインであっても伝わるはずです。

それから、明確な伝え方を心がけていますか?
もし明確な伝え方をしてこなかったのであれば、オンラインでは同じ空間に相手がいないため、多少明確でなくても伝わっていたものが伝わらなくなります。
はっきりと語尾も含めて伝えることや、ゆっくりと話すなど、伝え方の基本となる内容を見直してみるといいでしょう。
明確に伝えるためにも、伝え方の基本に立ち返ってみてください。
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今回は、オンライン商談を阻んでいる壁として考えられることについてまとめました。
これらの壁をどう超えていくかについても、ヒントとなるようなことをお伝えしたつもりです。
オンライン商談のような新たな取り組みについては、コロナ以前の今までの業務のやり方で成果をあげていた社員にとっては、強く抵抗したくなるかもしれません。

しかし、商談は顧客などの相手があるから成り立つものです。
顧客から要望されればオンラインでもやらざるをえません。新型コロナウイルス感染症から身を守るためにも、オンラインでの商談を進めていくことになります。
やったことがない、できないと、自分一人で抱えて悩む必要はありません。
周りの人たちの協力を仰ぎながら、まずは一回、オンライン商談、やってみましょう!

今回の壁は、挑戦しようと思って一歩行動すれば乗り越えられるものです。
頑丈で跳ね返されてしまうような壁ではありません。まずはオンライン会議ツールを立ち上げて、それから印象を・・・という具合に、一つ一つやってみませんか?

オンライン指導力強化研修

オンライン指導力強化研修
オンラインでの指導場面に必要な知識やスキル、現場でのオンライン指導に活かせるポイントを確認し、実際にオンラインでのOJTやマネジメントにいかすための研修です。

オンライン商談研修(コミュニケーション力強化・営業力強化)

オンライン商談研修(コミュニケーション力強化・営業力強化)
オンライン指導力強化研修(7時間)
オンラインでの指導場面に必要な知識やスキル、現場でのオンライン指導に活かせるポイントを確認し、実際にオンラインでのOJTやマネジメントにいかすための研修です。

オンラインでのプレゼンテーション力で大切な要素となるデリバリースキルやコンテンツについて学び、相手に伝わる伝え方のポイントを簡単なワークを通して身に付けます。

オンラインで営業商談を行う際に必要な顧客とのコミュニケーションのポイントを学びます。商談の実習を通して、自身のスキルアップポイントを確認し、今後の営業商談に活かせるようにします。


オンラインツールを使った商談時の営業の基礎知識を身につけます。商談の実習を通して、自身のスキルアップポイントを確認し、今後の営業商談に活かせるようにします。


コミュニケーションにおいて、特に言葉以外の要素で相手が受ける影響について理解し、安心安全の場をつくる方法を学びます。また、リモートでの話の聴き方について確認し、お互いに心を開いてコミュニケーションを行えるようになるコツをつかみます。

オンラインファシリテーション研修(基本編・応用編)

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ゲストプロフィール

増田 和芳講師
増田 和芳(ますだ かずよし)講師

<経歴>
三菱UFJニコス株式会社,株式会社日本マンパワー,ソフトブレーン・サービス株式会社
合同会社富士みらいクリエイション代表

<資格>
国家資格キャリアコンサルタント
(公財)21世紀職業財団認定ハラスメント防止コンサルタント
(一社)日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー
(一財)生涯学習開発財団ワークショップデザイナー

1976静岡県富士市生まれ。大学卒業後、大手信販会社で営業及び債権管理業務を経験。28歳の時に大手教育研修サービス会社へ転職し、約10年間法人営業職として勤務。キャリアデザイン研修やヒューマンアセスメント研修等の企画、営業に携わり、トップセールスとして表彰も受けた経験あり。33歳で営業課長に昇格。通算部下6名の育成に携わる。営業現場の業務改善や営業人材育成に取り組み、営業マニュアル作成や全社教育体系作成プロジェクトでは中心的な存在を担った。また、全社員対象ハラスメント防止研修等の社内研修講師としても活躍。一時は自律神経失調症で苦しむ経験をしたが克服し、2015年3月に営業コンサルティング会社へ転職。ソリューション営業スキル向上、マネジメント、組織内コミュニケーション向上等をテーマに、コンサルタントとして活動し約420回研修講師として登壇。オンライン型及び対面型どちらでもワーク主体の研修を中心に実施し、それぞれの特徴を活かして学びや気づきを促進する研修手法は、受講者から「わかりやすい内容で、現場ですぐに使えることが多い」と評判。

2021年1月8日|カテゴリー「さまざまな分野
オペレータの意識改革
ある会社で、朝9時からプレゼンをしなければならず、少し早めに着いた私は、約束時間まで来客スペースで仕事をさせて頂いていました。

そこの会社の来客スペースは、いつ来ても綺麗な所です。川のせせらぎや鳥の声なども聞こえ、朝からリラックスできます。
一人で黙々と仕事をしていると、そこにその会社の社員さんがいらっしゃいました。そして、何やら、ゴソゴソと掃除をし始めたのです。

ビルの清掃業者も入っているのになぜ?と思いましたが、社員の皆さんが掃除を始めました。
10分後、「あー綺麗になりましたね!お疲れ様でしたー!」と言って、掃除は終了しました。
 
おぉーこれは、すごいぞ!と思いながら、一つのことを思い出したのです。
 
以前、センターのマネージャーをやっていた時に職場環境、特にオペレータさんの机の上にあるマニュアルや資料、ヘッドセットなどが整理されていなかったことがあります。
また、PC周りや机の上の埃が目につく、劣悪とまでは言えませんが、あんまり良い状態ではない職場環境でした。
 
そんな時、私は、職場環境整備の重要性をSVやオペレータさんに根付かせないといけないと思ったのです。
 
もし、あなたが、オペレータさんに綺麗な職場環境が重要だという意識を根付かせようとした場合、どのようにアプローチしていきますか?

・SVがオペレータに朝礼やミーティングで清掃の大切さについて話をする
・面談で一人一人に清掃に関して話をしてみる
 
こんなことをするSVやマネージャーが多いと思います。
しかし、現実は、そんなにうまくいきません。心から浸透させようと思うから失敗するのです。

私は、職場環境の整備は、オペレータさんの定着率に影響すると考えていたので、「クリーンデー」という制度を企画しました。
 
内容としては・・・・
毎週月曜日の朝礼後、コールセンタースタートまでの約5分間にOAクリーナーなどを使って、机の身の回りやヘッドセットなどの清掃をするものです。

どうせやるならということで、机にそれぞれ備え付けていたペンや付箋などの備品のチェックを行い、足りないものは補充したり、壊れかけているものは、交換したりするような施策を企画したのです。
 
オペレータの意識改革
すると・・・
SVやオペレータさんからは、掃除については、特に反対意見が多く、

「寺下さん、ビル清掃も入っているわけだから、わざわざ掃除する必要ありますか?」

「朝から掃除って、他にやることありません?」

「掃除の時間って、時給出ますか?」
 
とか色々な人が言うのです。
 
はい、はい、やりますよ!ま、いいからやってみましょうよと言って、半ば強引にクリーンデーという制度を導入しました。
当然ながら、最初は皆さん、イヤイヤながらやっています。

私になんとなく聞こえるように言ってくる声の一部をご紹介しますと・・・
「面倒だなぁ。」
「やる意味が分らない」
「なんで家の片付けも出来ていないのに、会社で掃除?」
「掃除は業務?」
「昨日、時間かけてネイルしたのに」
「手が汚れるし」
 
ほー、みんな言うねぇと思いましたが、それを3ヶ月ほど毎週のように続けました。
 そして、3ヶ月経過。
 
全体朝礼で、私は、次のように言いました。
「皆さんのご協力もあり、職場も綺麗になってきました。有り難うございました。そろそろ今月末にでもクリーンデーを終了しようと思います。」
 
すると・・・朝礼終了後に
 
オペレータの意識改革
「結構、気持ち良く仕事出来るから続けてもいいんですけどね。」
「こういうのって、大事ですね!」
「止めないでもっと続けましょう!」

と言い出すオペレータさんやSVが多数出てきたのです。

結局、3ヶ月のつもりが、1年近くやりました。


意識改革は、心から変えてやろうと思わず、実際に取り組みを始めてみると意外とうまくいくのかもしれませんね。

コンタクトセンター『運営診断』
コールセンターの「応答率」「生産性」「応対品質」など各種KPI指標は、担当部署から提出されるレポートだけでは必ずしも判断が出来ません。

当社ではコールセンター専門家人材育成のプロである寺下薫の診断により、弱点や課題を「見える化」し、問題を洗い出すと共に改善のきっかけを作ります。


寺下 薫(てらした かおる)講師
寺下 薫(てらした  かおる)

【経歴】
アデコ株式会社
ヤフー株式会社
クリエイトキャリア 代表

【資格】
キャリアコンサルタント(国家資格)
第1種安全衛生管理者
COPC®VMO規格登録コーディネータ
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外資系会社では、コンタクトセンターの立ち上げ、立て直しに数多く従事。200名を超える大型センターの責任者も務める。
ヤフー株式会社では、北九州センターの立ち上げをはじめ、トラブル時に1.5日で200席のレスキューセンターを立ち上げなどを経験。ヤフー人事では、管理職1,500名、新卒530名の育成に従事。2013年から問題解決養成塾「SV研究会」を開催し、70社221名のSVを輩出。現在は、クリエイトキャリア で研修や講演、執筆、コンサルティングなどを行っている。企業からの依頼で、問題解決やSV研修など数多くの研修を実施している。スケジュールは、1年先まで決まっている人気講師である。ワークショップを中心とした受講生に気付きを多く与える研修で、リピーターが多い。また、オンラインでの研修も経験豊富である。IT協会カスタマー表彰制度審査委員。著書は、「世界一速い問題解決」「実は、仕事で困ったことがありまして」


※お電話の場合は「06-6356-8522」までお問い合わせください
2020年12月21日|カテゴリー「『オンライン・リモートワーク』コラム
テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
新型コロナウイルス感染症拡大の話題が中心となった2020年もあと少しですね。
一時は収まりかけた新型コロナウイルスの拡大が、再び起こり始めています。
テレワークや在宅勤務をいったんはやめた企業も多くあったと思います。
ただ、こうした状況のなかで再びテレワークや在宅勤務を進める企業も出始めており、今後の状況次第では再び続く、あるいはこのまま定着するという可能性も高いでしょう。

テレワークや在宅勤務という働き方に慣れたとはいっても、やはりなにかやり辛いところがある。そう考えている方も多いのではないでしょうか。
特にマネジメントにかかわるマネージャーの方々にとっては、こうした働き方のもとでのマネジメントに苦労しているという状況もあるのではないでしょうか。
マネジメントの都合もあって、マネージャーの社員は出社して、一方で部下たちはテレワークや在宅勤務、というところもあると聞きます。
マネージャーがなすべきことは、このコロナ禍で増えたというだけでなく、業務上の負担が大きくなったといえるかもしれません。
その原因が、コロナ禍での新しい働き方によるマネジメントの難しさにあるといえます。

ただでさえ、プレイングマネージャーとして業務を推進しているマネージャーにしてみれば、マネジメントに不慣れであればそれだけでも負担が大きいのに、コロナ禍によって、さらに負担だと感じてしまうでしょう
また、コロナ禍によって業績が伸びないために、今後さらに売上や利益を伸ばして取り返していかなければならないとなると、より負担が重くのしかかるということも考えられます。
実際にその負担によって、精神的にダメージを受けるマネージャーも多いと聞きます。

コロナ禍によってビジネスパーソンの働き方が変化する今だからこそ、マネジメントのやり方を見直していく必要があります。
今回は、テレワークや在宅勤務時において見直してほしいマネジメント上のポイントを、7つの観点で確認していきます。
これまで既に取り組んできたやり方の検証をする意味でも、確認していきましょう。

テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
そもそもマネジメント以前のことかもしれませんが、通信状態が不安定な状況では十分に部下とコミュニケーションをとることができません。
あるテレビのコマーシャルでも出ていたことですが、マネージャーが部下に向けて話している途中で通信が途切れてしまっては業務が円滑に進みません。
接続の場所、通信速度、接続する機器、接続が良好な時間など、通信環境にかかわることは十分に注意を払って確認しておきましょう。

これはマネージャーだけでなく部下も同様です。
各メンバーの通信状況についても確認して、良好な状態かどうか報告してもらうといいでしょう。
その内容によって、部下とのコミュニケーションのとり方や部下との会議の時間などを決めるようにしましょう。

オンラインでつないで直接話すだけでなく、スラックやチャットワーク等のコミュニケーションツールの活用もあわせて検討してみるといいでしょう。

テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
目標と実績の進捗や、売上、利益、経費などのいわゆる結果を表すような数字の推移に関しては、オンラインでつないで話して確認することが必須ではありません。
そもそも結果を表す数値データであれば見ればわかるものです。
部下から見方がわからないと言われたら対応は必要ですが、そうでなければ特に直接話すことはないでしょう。

なかには直接部下に数字を毎日伝えようとするマネージャーがいますが、彼らはたいてい感情を爆発させて部下を叱責します。
叱責まではいかなくても、部下に直接話すことでハッパをかけようとするわけです。
ただ、テレワークや在宅勤務のもとでは、それは時間を浪費するだけで非効率なことです。

もし数値を確認するとしたら、結果数字につながる別の指標を確認するといいでしょう。
何かの結果を示す数字は閲覧で十分です。
その数字だけのために時間をつかって部下を叱責するのは、リモートハラスメントを誘発しかねないので避けましょう。

テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
そもそも部下がどんな業務を担っているのか。 正確に把握できていないマネージャーも多いですね。 
それは部下が報連相しないからだ、というマネージャーがいますが、それだけが原因ではないでしょう。

 原因の一つとして考えられるのは、上司と部下が報連相できるような関係性があるかどうかです。
ただ、それだけではありません。

そもそもチームとして業務を遂行する以上、誰がどのような業務を担っているのかをマネージャーが把握していなければならないでしょう。
その把握ができていないことが、もう一つの原因ともいえます。

もし、部下の業務を正確に把握できていないのであれば、部下にリストアップしてもらい、マネージャーと部下だけでなく、他のチームメンバーも把握できるようにして、チーム全体で共有できるようにしましょう。

誰がどのような業務を担っているか把握できなければ、マネジメント対象業務がわからない状態になるので、早急にやるべきです。 

また、担当業務の変更があるときも、同じように把握してメンバーに共有しましょう。
これらをおこなったうえで、社内で使用しているコミュニケーションツールやシステムなどに落とし込み、マネジメントに活かしてください。
テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
業務のリストアップと同様にマネージャーが部下に指示する必要があるのは、業務内容の優先順位をつけることです。 
いつまでにどのような業務をおこなうのか、その点がわからなければ、適切なマネジメントがおこわれなくなる可能性があります。

部下が自身の業務すべてをリストアップした後に、マトリックス図などを用いて、業務の重要度と緊急度の振り分けをやってもらうようにしましょう。
重要度と緊急度で4つにわけた象限にそれぞれ業務を割り当てて、部下の業務全体を俯瞰できるようにします。

マネージャーはそこまでやってもらって静観するのではなく、その内容を確認しながら、チーム全体の目標や優先順位、時期などに基づいて、4つの象限への割り当てを修正することも検討しましょう。

部下とオンライン会議でそれぞれの業務の内容を確認しつつ、優先順位付けとともに重要度と緊急度の再確認も一緒にやっていくといいでしょう。
特に「緊急度は高くないけど重要度の高い業務」に関しては、いつまでにどのくらいまで業務を進めるかなど、さらに具体的なスケジュールに落とし込んで進捗管理をおこなうようにしましょう。

こうしてチーム全体の業務の状況を見ながらマネジメントをおこなえば、テレワークや在宅勤務の下でもマネジメントにかかる負担が減ってくるのではないでしょうか。
テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
結果の数字に関しては、コミュニケーションツールなどの情報共有で十分と述べましたが、その結果にかかわる様々な行動面での指標は設定しておく必要があります。 

たとえば、営業部門でいえば売り上げにつながるための顧客訪問数、また、人事部門でいえば、採用活動に至るための大学リストアップ数などです。

このようにカウントができる指標については、目標を決めたうえでその目標に到達するように取り組んでみましょう。
ただ、そのなかでも数値化できないものもあります。 その場合には、期限を決めたうえで、いつまでにその業務にかかわる行動を終わらせるかなど、期限という数値化できる指標を同じように用いるといいでしょう。

件数のカウントだけでなく、期限など数値化できるものは必ずあります。
パーセンテージなどで示させるものがあればそれでも大丈夫です。

このように、行動に関係する指標についても、数値化できるものは数値化してマネジメントをおこなっていけば、マネージャーと部下がお互いに共通認識をもって業務にあたることができるでしょう。
テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
行動指標だけではわからないような、業務内容の確認をおこなう場合には、部下とオンライン会議をおこなって確認する必要があるでしょう。
表面的な指標だけでどうしてもわからないことは、直接部下と話をすることで明確になるでしょう。

たとえば、個別案件の進捗や、優先順位付けした重要度の高い業務の進捗、また、抱えている業務に課題を発見した場合の相談事項などは、直接部下から聴くのが必要です。
そのときに、マネージャーの気分によって会議をいきなりやろうとするのは避けるべきです。
お互いにいつ、どのタイミングでオンライン会議をおこなうのか決めておかなければ、部下も苦痛に感じてしまいます。

マネージャー自身の都合で急に部下と会議を設定したがるというケースも時々見られますが、緊急性のある場合にはともかく、そうでない場合には、マネージャーと部下が、いつどの時間帯で会議をするのか決めておくようにしましょう。
「●曜日の●時から30分」などと、決まった時間でやるからこそメリハリがつくのです。
そして、どのようなことを確認するのかを予め部下に伝えておくことで、会議の時間の短縮を図ることができます。

チームの業務効率化やマネジメント業務の円滑化のためにも、できるだけ時間をかけずに会議は終えるようにしましょう。

テレワークや在宅勤務時に見直したいマネジメント7つのポイント
マネージャーの役割としては、当然チームを一つにまとめていくことが求められますが、その際に、業務上のルールはお互いに守るのは当然です。 

特に服務規程や情報セキュリティ規定などに反するようなことはやってはいけません。
会議の場所にかかわるルールや、勤務時間の申告、個人用パソコンでの業務遂行禁止など、守ってもらわなければならないことは多くあります。
コロナ禍になって慣れていないために、知らず知らずのうちに、企業に情報漏洩などの様々なリスクを顕在化させるような行動は慎むように、部下に指導しなければなりません。 

業務内容の進捗確認とともに、部下が守るべきルールを守っているかも合わせて確認するようにしましょう。
ルールが守られていなければ部下を厳しく指導するのもマネージャーの役割です。

以上、ここまでテレワークや在宅勤務での働き方におけるマネジメントをおこなう際に、改めて見直してもらいたいポイントを挙げてきました。
テレワークや在宅勤務でなくても、マネジメントを進めていくうえで大事なポイントも含まれています。
テレワークや在宅勤務だからこそ気をつけなければならない、独自の視点に該当するものもあれば、改めて見直してみてほしいという視点もあります。
働き方を見直すとともに、チームでのマネジメントのやり方も見直す良い契機です。

また、年末年始にさしかかり、もう一度気持ちをリセットして一年を迎えるという方もいらっしゃるでしょう。
コロナ禍でまだまだ穏やかな気持ちになれないかもしれませんが、今一度、仕事のやり方とともにマネジメントのやり方も見直すことで、穏やかな気持ちで来年がスタートできるようにしてみてはどうでしょうか?

コロナ禍のまま年をまたぐことになりそうですが、業務の見直しから改善につなげ、コロナ禍でも事業を継続、発展できる組織にしていきましょう。
来年も引き続きよろしくお願いいたします!

オンラインでのコミュニケーション力・営業力強化

オンラインで留意すべきコミュニケーションスキル強化を通して、生産性の向上や成果創出につなげるための研修はこちらです。

【テーマ】:プレゼン力強化
【対象者】:若手社員~中堅社員
【主な内容】:非言語コミュニケーションのポイント、オンラインでの言葉の伝え方


【テーマ】:傾聴力強化
【対象者】:若手社員~管理職
【主な内容】:非言語コミュニケーションのポイント、オンライン上の傾聴の方法 


【テーマ】:ファシリテーション
【対象者】:中堅社員~管理職
【主な内容】:非言語コミュニケーションのポイント、オンラインで必要なファシリテーションスキル


【テーマ】:1on1ミーティング
【対象者】:中堅社員~管理職
【主な内容】:コミュニケーション上のポイント、オンラインでの1on1ミーティングのポイント・実習


【テーマ】:営業力強化 ~ヒアリング力強化~
【対象者】:営業担当者
【主な内容】:相手とのコミュニケーション上のポイント、オンライン商談の留意事項・実習

ゲストプロフィール

増田 和芳講師
増田 和芳(ますだ かずよし)講師

<経歴>
三菱UFJニコス株式会社,株式会社日本マンパワー,ソフトブレーン・サービス株式会社
合同会社富士みらいクリエイション代表

<資格>
国家資格キャリアコンサルタント
(公財)21世紀職業財団認定ハラスメント防止コンサルタント
(一社)日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー
(一財)生涯学習開発財団ワークショップデザイナー

1976静岡県富士市生まれ。大学卒業後、大手信販会社で営業及び債権管理業務を経験。28歳の時に大手教育研修サービス会社へ転職し、約10年間法人営業職として勤務。キャリアデザイン研修やヒューマンアセスメント研修等の企画、営業に携わり、トップセールスとして表彰も受けた経験あり。33歳で営業課長に昇格。通算部下6名の育成に携わる。営業現場の業務改善や営業人材育成に取り組み、営業マニュアル作成や全社教育体系作成プロジェクトでは中心的な存在を担った。また、全社員対象ハラスメント防止研修等の社内研修講師としても活躍。一時は自律神経失調症で苦しむ経験をしたが克服し、2015年3月に営業コンサルティング会社へ転職。ソリューション営業スキル向上、マネジメント、組織内コミュニケーション向上等をテーマに、コンサルタントとして活動し約420回研修講師として登壇。オンライン型及び対面型どちらでもワーク主体の研修を中心に実施し、それぞれの特徴を活かして学びや気づきを促進する研修手法は、受講者から「わかりやすい内容で、現場ですぐに使えることが多い」と評判。

2020年12月4日|カテゴリー「さまざまな分野
こちらのブログでは、「成果主義人事の限界」をテーマに、「現状の成果主義人事のどこが、なぜ問題なのか、どのように変えていくことが必要か」という問いに対して、全6回の連載で順を追って解説しています。
今回は最終回アジャイルな人事変革の必要性についてお届けします。

★前回の記事を読む
成果主義人事の限界『(その6)アジャイルな人事変革の必要性』
企業におけるこれまでの人事のスタンスは、「アジャイル(機敏、俊敏)とは真逆でした。
例えば、評価制度の刷新を行おうとすると、設計段階で1年を要し、その後の社内調整に1年をかけ、やっと3年目に導入するといったスピード感が普通でした。
評価制度の導入にはそれほど時間と手間がかかるので、いったん導入したら数年間は手直しをせず、10年以上使い続けている企業も少なくないと思われます。

その結果、企業の人事にはスピードを犠牲にしてでも公平性の担保やリスク回避を重視しようとする価値観が根強く残っています。
6~7割程度の完成度で導入して運用しながら改良していくという発想は乏しく、抜け漏れがないことを慎重に確認してから本番導入するという仕事の進め方が固定化しています。
これはまさに、「ウォーターフォール型」そのものです。

しかし、ビジネス自体がアジャイル化していく状況において、従来のスタンスを維持したままでは、人事がビジネスの変化に対するストッパーになってしまう恐れがあります。
従業員の意識や行動が変わらなければ、ビジネスは変わることができないからであり、人事のスタンスが従業員の意識や行動に大きな影響を及ぼすからです。

そのため、これからの時代においては、人事こそアジャイルな仕事の進め方を率先すべき立場にあります。
「人事が具体的に決めてくれないから現場は動けない」といった言い訳が通用する間は、ビジネス自体も変わることができません。
現場の主体性や自律性を高めるために、最初に人事から変わる必要があるのです。

制度の番人からビジネスの支援者へ

成果主義人事の限界『(その6)アジャイルな人事変革の必要性』
成果主義人事は中央集権による業績管理を徹底させるための制度でした。
全社目標の達成を最重要課題として組織を動かすために、個人に目標をブレークダウンして、人事評価の面から外発的に動機付ける制度が成果主義人事であったといえます。
そのため、制度は法律のように精緻でなければならず、その運用は厳格なものでなければなりませんでした。人事はあたかも「制度の番人」のように、管理・統制を行う役割を担っていたのです。

しかし、管理・統制からはイノベーションは生まれません。
ビジネスがVUCAの環境に適応し、イノベーションを起こしていくためには、現場におけるトライアンドエラーが求められます。
そのためには、現場の主体性・自律性が必要とされるため、これからのパフォーマンスマネジメントは、事業部門の裁量の幅を広げるものでなければなりません。

これまでは上から下りてきた目標や評価基準に忠実に従って実行していればよかったものが、これからは自分たちで考えて運営していかなければならなくなります。
目標をどのように設定するか、賞与をどのように配分するか、等級決定をどうするかといったことに、事業部門は責任を持って対応しなければなりません。

また、個々人がチャレンジマインドを持って行動できるようになるために、一人ひとりを内発的に動機付けるマネジメントが必要とされるようになります。
目標管理一辺倒だった従来のマネジメントをピープルマネジメントに変えていくために、それぞれの事業部門は1 on 1の定着化などに対して、積極的に取り組まなければなりません。

これらの取り組みを推進するためのノウハウをビジネス側が持ちあわせていないことが通常であるため、人事によるサポートが必要になります。
あくまでも主体はそれぞれの部門ですが、人事にはビジネス側の変革を可能にするための「支援者」の役割を担うことが求められるのです。

小さく産んで大きく育てる

成果主義人事の限界『(その6)アジャイルな人事変革の必要性』
しかし、問題は人事側においても、これからのパフォーマンスマネジメントを支援するための十分なノウハウを持ちあわせていないところにあります。
そのため、人事部門におけるノウハウの蓄積が急がれますが、時間をかけて勉強すればよいわけではなく、ここでもアジャイルなアプローチが重要になります。
実際に経験しなければ、効果的な学習ができないからです。

今後の人事部門の役割として、HRビジネスパートナー(HRBP)の考え方を導入する企業が増えています。
このモデルにおいては、人事の役割は大きく以下の3つに集約されます。
・HRBP:ビジネス部門を人事の面から戦略的に支援する役割

・COE(センターオブエクセレンス):HRに関連する専門性を提供する役割

・HRシェアドサービス:人事関連の業務処理を効率的に行う役割


HRBPCOEがこれまでには明確に定義されてこなかった機能ですが、これらの役割を定めたからといって、すぐに成果が現れるわけではありません。
具体的な施策を伴っていなければ、役割はできたもののやっていることはこれまでと同じ、といった状況に陥ってしまいます。

しかし大きな企業では、全社的に変革を起こそうとしても変革に対する抵抗が強く、人事側も十分にノウハウを伴っていないため、うまくいかないリスクが少なくありません。
そのような場合は、変革に対して前向きな部門をパイロットに選定して、小さく始めることが効果的です。
パイロット部門での取り組みにおいて具体的なノウハウを蓄積したうえで、全社的にHRビジネスパートナーモデルを導入した方が、スムーズに移行できる可能性が高まります。

パイロット部門において評価制度の見直しなどを行う場合は、「特区」のような取り扱いが必要になります。
人事制度は全社一律でなければならないという考え方が強い会社では抵抗があるかもしれませんが、「人事が変わった」という象徴的なインパクトが示せる効果もあります。
まず、人事が変わった姿を見せることによって、事業部門の変革を促すことができるのです。

人事のキャリア開発機会を自ら広げる

成果主義人事の限界『(その6)アジャイルな人事変革の必要性』
人事の方の中には、自らの役割を変えることへの抵抗がある人がいるかもしれません。
しかし、この変革は人事を抑圧するものではなく、これまでよりもはるかに活躍の幅を広げることを意味しています。

HRBPが機能すれば、「従来の制度の番人」の立ち位置では感じられなかった、ビジネスへの貢献実感を得られることでしょう。
それによって人事の仕事における働きがいは大いに高まるはずです。

また、既存制度の知識だけではなく、人材開発、組織開発、HRテクノロジーなどの新たな専門性を獲得することによって、人事プロフェッショナルとしての成長の幅も広がります。

「成果主義人事の限界」と題した6回の連載も、今回が最終回となります。

「人事が変わらなければ会社は変わらない」というのは言い古された言葉ですが、今ほど、この言葉が当てはまる時代はないと思います。
人事が率先して変革に取り組むことによって、会社が変わるだけでなく、人事に従事する方々のキャリア開発機会も拡大するのです。
人事という仕事をビジネスにおける素晴らしいキャリアにできるかどうかは、自ら行動するかどうかにかかっているといえるでしょう。

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株式会社アジャイルHRについて

株式会社アジャイルHRは日本企業のパフォーマンスマネジメントの変革をミッションに活動しています。クラウドサービス「1on1navi」を中心に、1on1やOKRの研修とコンサルティングサービスを併せてご提供しています。


◆株式会社アジャイルHR

ゲストプロフィール

松丘啓司
松丘啓司(まつおか・けいじ)
株式会社アジャイルHR 代表取締役社長

1986年 東京大学法学部卒業。アクセンチュア入社

1992年 人と組織の変革を支援するチェンジマネジメントサービスの立ち上げに参画。以後、一貫して人材・組織変革のコンサルティングに従事

1997年 同社パートナー昇進。以後、ヒューマンパフォーマンスサービスライン統括パートナー、エグゼクティブコミッティメンバーを歴任

2005年 企業の人材・組織変革を支援するエム・アイ・アソシエイツ株式会社を設立し、代表取締役に就任(現任)

2018年 パフォーマンスマネジメントを支援するスマートフォンアプリ「1on1navi」をリリース後、株式会社アジャイルHRを設立し代表取締役に就任し、日本企業のパフォーマンスマネジメント変革の支援をミッションとして活動中

著書は多数に上るが、「1on1マネジメント」(2018年)はピープルマネジメントの教科書として多くの企業で活用されている。「人事評価はもういらない」(2016年)は人事だけでなく一般の読者にも広く読まれるベストセラーとなった。

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2020年11月26日|カテゴリー「さまざまな分野
こちらのブログでは、「成果主義人事の限界」をテーマに、「現状の成果主義人事のどこが、なぜ問題なのか、どのように変えていくことが必要か」という問いに対して、全6回の連載で順を追って解説しています。
今回はその中の5回目『マネジメントの空洞化の解決が急務についてお届けします。

★前回の記事を読む
成果主義人事の限界『(その5)マネジメントの空洞化の解決が急務』
成果主義人事がもたらした最大の問題はマネジメントの空洞化にあるといっても過言ではないでしょう。
その昔、バブル経済が崩壊した1990年代前半以前は、日本企業における経営の特徴は「ミドルアップダウン」にあるといわれていました。
特に大企業では、ミドル層が戦略や重要施策に関する企画を立て、それを上層部に諮って会社の方針として下すといったように、実質的な意思決定はミドルが行っていた企業が少なくありませんでした。
予算も含めてミドルが持つ裁量権は大きく、ミドルがチームを束ねて企画から実行までをリードしていたのです。

しかし、バブル崩壊から成果主義人事導入に至る過程において、ミドルの裁量権は上層部へと吸い上げられていきました。
日本企業もアメリカ企業のようにトップダウンで即断即決の意思決定をすべきである、といった当時の論調もそれを手伝いました。
いずれにせよ、国内の経済成長が止まり、グローバリゼーションが加速するなかで、トップダウンで構造改革を進めなければ立ち行かない状況になっていたのは事実です。
その結果、ミドルは文字通り「中間管理職」として、上から下りてくる目標が達成されるように管理する役割を担わされることになったのです。

成果主義人事の期間が20年ほど続いたことによって、企業のなかには管理は得意だがマネジメントの経験が欠如しているマネジャーが大半を占めるようになっています。
今後、ますますイノベーションが求められる経営の転換期にある今日、現場におけるマネジメント力強化は喫緊の課題です。
ミドルが変わらなければ、メンバーのマインドや行動は変わらないからです。
その際、過去のよき時代のミドルに戻ればよいわけではありません。これからの時代に適した「ピープルマネジメント」の開発が求められているのです。

管理者から支援者へ

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目標管理型のマネジメントの特徴は、動機付けの方法が極めて外発的であるところにあります。
部下に高い目標を設定させて目標の達成度で評価するという方法は、難しい問題を出して点数が高ければよい成績を付けるという試験勉強の動機付けと似ています。
「高い点数を取ったらご褒美をあげるのでがんばれ」と動機付けるわけですが、がんばりの部分は本人に委ねられています。

厳格な目標管理の手綱を緩めると業績が下がってしまうことを恐れるマネジャーも少なくありませんが、もともとマネジャーが行っているのは入口(目標設定)と出口(達成度による評価)を管理しているだけです。
肝心の途中のプロセスでパフォーマンスを高めていく部分は本人任せになっています。

成果主義人事によって、このような「採点官マインド」がまん延しています。
「目標は上から下すものだ」と公言するマネジャーがいますが、試験を教師が出す(=目標を上から下す)ことは採点官マインドからすると当然の発想です。
また、「モチベーションは自分で上げるものだ」と主張するマネジャーもいます。
これも、採点官が試験中に生徒を励ますことがないのと同様です。

もしかすると、マネジャーが途中のプロセスを支援したら本人の実力が分からなくなることを危惧している人がいるかもしれませんし、あるいは、部下の誰かだけを支援したら不公平になることを心配している人もいる可能性があります。
しかし、それらは全く無意味な心配です。
マネジャーの役割は、そもそも部下の実力を採点することではなく、部下のパフォーマンスを高めることによってチーム全体のパフォーマンスを高めることにあるからです。

目標管理型のマネジメントは、管理しているだけでパフォーマンスの向上を支援していません。
しかし、これからのマネジメントはむしろ一人ひとりのパフォーマンスの向上を支援するものでなければなりません。
マネジャーには「管理者」から「支援者」に役割を変えることが求められているのです。
このことはマネジメントの対象が、これまでの目標管理では扱われてこなかった領域に移っていくことを意味しています。

1on1はマネジャーにとっての経験学習の場

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個々人に応じた成長とパフォーマンス向上を支援するためのマネジメントのことを「ピープルマネジメント」と呼びます。
一部のリーダー候補だけを育てるのではなく、すべてのメンバーの成長を対象とするため、「ピープル」という表現が用いられるのです。
「ピープル」と複数形になっていますが、内容は一人ひとりに応じて異なる支援を行うことです。

人が何に対してモチベーションを高めるかという内的動機はもともとすべて異なるため、一人ひとりに応じたパフォーマンス向上を支援するためには、部下を内発的に動機付けることが必要です。
また、部下のポテンシャルを理解して、一人ひとり違った成長の手助けを行うことが必要とされます。
これまでのような外発的で画一的なやり方から、内発的で多様なアプローチへの180度の転換が求められるのです。

そのようなピープルマネジメントスキルを高めるためには、経験学習が不可欠です。
ピープルマネジメントスキルは、部下とのコミュニケーションを実践し、その経験を振り返って気づきを得て、それを踏まえてさらに実践するというサイクルを繰り返しながら学習を重ねることなしに向上しないからです。
そのため、職場においてマネジャーがピープルマネジメントを実践できる場が必要とされます。

成果主義人事の限界『(その5)マネジメントの空洞化の解決が急務』
従来の目標管理制度では、上司と部下の面談機会は期初、中間、期末の年に3回くらいしかありませんでした。
それではアジャイルなマネジメントが難しいことから、上司と部下がもっと頻繁に対話を行う、1 on 1(ワンオンワン)を導入する企業が増えています。
1on1はメンバーの成長とパフォーマンス向上を第1目的として設定されますが、それは同時にマネジャーにとっての学習の場でもあるといえます。

「うちのマネジャーはマネジメントスキルが低いから1on1はまだ導入できない」と話す人事の方もいます。
けれども、そうしてちゅうちょしていると、いつまでたってもピープルマネジメントスキルは高まりません。
マネジメントスキルの向上とメンバーの成長は車の両輪のようなものなので、片方だけでは成り立たず、同時に取り組んでいくことが必要なのです。

マネジャー自身のマインドと行動の変革が課題

1on1を導入してピープルマネジメントスキルを高めようとする際、マネジャーは具体的に何をすればよいかが問題になるでしょう。
コーチングなどの研修を導入して、型を作ろうとする企業も少なくありません。
もちろん、コーチングスキルはピープルマネジメントを行ううえで有益ですが、それは全体の一部であるため、まず、ピープルマネジメントの全体像を描くことが必要です。

1on1におけるピープルマネジメントには以下のような要素が含まれます。

対話による部下理解

成果主義人事の限界『(その5)マネジメントの空洞化の解決が急務』
一人ひとりに応じたマネジメントを行うためには、部下がどういう人であるかを理解しなければなりません。
それはつまり、その人がどのような内的動機を持ち、何を大切にする価値観を有しているかを知ることです。
内的動機や価値観が、その人ならではの強みの源泉となり、成長のためのポテンシャルになるからです。
その際に求められるコミュニケーションスタイルが「対話」です。

問題解決のための議論とは異なり、「この人はそういう価値観を持っているから、そこにこだわるのか」という相手の内面に気づくことから始めるコミュニケーションが対話です。
ただ傾聴するだけではなく、相手を理解しようとする姿勢が必要です。

目標管理型のマネジメントでは部下の内面を理解する必要がなかったため、マネジャーは部下に対してどのようにコミュニケーションをすればよいか、実感として分からないかもしれません。
そのため、部下理解のスキルを高めるためにマネジャーが最初に行うべきことは、自分自身の内的動機や価値観を理解することです。
それによって、目に見えづらい内面を理解するための感度を磨くことができるのです。

リフレクション(振り返り)支援

成果主義人事の限界『(その5)マネジメントの空洞化の解決が急務』
部下が自分の経験を振り返り、気づきを得て、次のアクションにつなげる学習のプロセスを上司は支援する必要があります。
本人の気づきを促す際には、部下に対して質問を投げかけながら、自分自身で考えさせるコーチングスキルが有益です。

同時に、上司には部下に対するフィードバックスキルが求められます。
特に、部下の望ましい行動に対するポジティブフィードバックが重要です。
パフォーマンス向上のためには、本人の強みを発揮した行動が強化される必要があるからです。

目標管理型のマネジメントにおいては、目標と実績のギャップがマネジャーの関心事となり、できていない課題に対して一方的に指摘しがちでした。
しかしここでも、マネジャーは自分自身の過去を振り返ってみることが有益です。
自分がモチベーション高く成果を挙げていた体験を振り返ってみると、そこでは自分らしい強みが発揮されていたことが分かるはずです。

目標設定支援

成果主義人事の限界『(その5)マネジメントの空洞化の解決が急務』
目標を設定し、それに向けてアクションを行い、その結果を振り返って、さらに次の目標やアクションにつなげるサイクルを、部下が自律的に行うことができるようになるのが目指す姿です。
そのためには、目標を上から与えられるのではなく、自分でゴール設定できる力を養う必要があります。

部下の目標は当然ながらチーム全体の目標の達成に貢献するものでなければなりません。
しかし、同時に自分自身が達成したいという意欲を駆り立てられるものであることも必要です。
目標設定は組織のニーズと個人のニーズをつなぎ合わせる機能を果たします。

目標管理型のマネジメントでは目標は上から与えられたため、自分でゴールを設定する力が組織全体で劣化してしまっています。
上司が部下の目標設定を支援する際に、まず上司自身の目標が戦略的に考えられ、かつ自分の思いがこもった目標になっていなければなりません。
上司自身の目標が上から与えられている状態では、部下の自律的な目標設定を支援することは不可能です。

キャリア開発支援

成果主義人事の限界『(その5)マネジメントの空洞化の解決が急務』
マネジャーは自分のチームのパフォーマンス向上だけでなく、メンバーの成長を支援する役割を担っています。
それはつまり、メンバーのキャリア開発を支援することと同義です。
そのため1on1の場では、目の前の目標やアクションばかりではなく、時には将来的なキャリアビジョンについても語り合うことが必要です。

上司が部下から「マネジャーは将来、どうなりたいのか?」とキャリアビジョンを尋ねられた時、上司が自分の思いを語ることができなければ、部下のキャリア開発を支援することは難しいでしょう。
自分のキャリアビジョンを持たない人から、キャリア開発を支援してもらいたいとは思わないからです。
そのため、上司自身がしっかりと自分の将来イメージを描けていることが不可欠です。

以上に述べてきたように、ピープルマネジメントを行うためには、部下にしてほしいことを上司ができていることが前提となります。
つまり、ピープルマネジメントスキルを高めるためには、マネジャー自身のマインドと行動を変えることが必要とされるのです。
マネジャーに対して、単に部下育成のスキルを身に付けさせようとするのではなく、マネジャー自身のさらなる成長を促すことが求められています。

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ゲストプロフィール

松丘啓司
松丘啓司(まつおか・けいじ)
株式会社アジャイルHR 代表取締役社長

1986年 東京大学法学部卒業。アクセンチュア入社

1992年 人と組織の変革を支援するチェンジマネジメントサービスの立ち上げに参画。以後、一貫して人材・組織変革のコンサルティングに従事

1997年 同社パートナー昇進。以後、ヒューマンパフォーマンスサービスライン統括パートナー、エグゼクティブコミッティメンバーを歴任

2005年 企業の人材・組織変革を支援するエム・アイ・アソシエイツ株式会社を設立し、代表取締役に就任(現任)

2018年 パフォーマンスマネジメントを支援するスマートフォンアプリ「1on1navi」をリリース後、株式会社アジャイルHRを設立し代表取締役に就任し、日本企業のパフォーマンスマネジメント変革の支援をミッションとして活動中

著書は多数に上るが、「1on1マネジメント」(2018年)はピープルマネジメントの教科書として多くの企業で活用されている。「人事評価はもういらない」(2016年)は人事だけでなく一般の読者にも広く読まれるベストセラーとなった。

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2020年11月20日|カテゴリー「さまざまな分野
こちらのブログでは、「成果主義人事の限界」をテーマに、「現状の成果主義人事のどこが、なぜ問題なのか、どのように変えていくことが必要か」という問いに対して、全6回の連載で順を追って解説しています。
今回はその中の4回目『等級と報酬の決定にレーティングはいらないについてお届けします。

★前回の記事を読む
成果主義人事の限界『(その3)成果主義人事の12の問題点』
大半の日本企業では年次や半期での目標の達成度に基づいて、個人の成績のレーティング(A・B・Cなどといったランク付け)を行っています。
そのレーティングの結果を用いて、等級や報酬額が決定される制度を構築している企業も少なくありません。
各人の処遇がレーティングという共通的な尺度によって決められるため、公平な仕組みのように感じられるかもしれませんが、レーティングと処遇を密接にリンクさせることによる弊害についてはあまり議論されることがないように思います。

レーティング自体の問題点については、前回の「成果主義人事の12の問題点」で述べたとおりです。


個々の問題点に関しては日本企業の人事の方々もかなり認識されていると感じます。
しかし、レーティングに応じて処遇を決める制度を長年にわたって運用してきたためか、その仕組み全体が当然のことのように組織に浸透しています。

多くのアメリカ企業がこの数年間で、年次や半期単位でのレーティングを廃止していますが、その話題になった時に人事の方々からいつも必ず尋ねられることがあります。
それは「レーティングなしに等級や報酬をどうやって決めるのか」という疑問です。

そもそも等級や報酬は何によって決定されるべきかを丁寧に考えていくと、レーティングはあまり必要でないことが分かります。
今回は、等級や報酬の本来の決定方法を再確認しながら、レーティングを軸とした現行の成果主義人事制度の問題点を整理したいと思います。

業績重視の等級決定の問題点

成果主義人事の限界『(その3)成果主義人事の12の問題点』
レーティングは年次や半期単位での短期業績に基づいて行われます。
会社によっては、行動や能力の要素を組み込んでレーティングを決める制度を採用しているところもありますが、過去1年や半年といった期間における業績評価は必ず含まれ、中心的なウェイトを占めています。

一方で等級の決定は本来、短期業績に基づいて行われるべきものではありません。
「その等級に求められる役割や職務を果たすための行動ができるか」といった、能力やリーダーシップによって判断されるべきものです。

どこの会社にも等級制度はあります。最近は役割等級制度を採用している会社が多いと思われますが、その制度では各等級の役割要件が定義されています。
そこでは、等級の決定はその等級に求められる能力や行動面の要件が満たされるかどうかで判断されることになっています。
しかし、等級の決定にレーティングが用いられることによって、短期業績に重きが置かれてしまいます。

短期的に業績を上げたから昇級させるというのは、いわば「ご褒美」のようなものです。実際、過去にご褒美昇格を乱発した結果、今になってたくさんの問題を抱えてしまっている会社もあります。

特にマネジャーへの昇進に関して、マネジャーになってからマネジメントの経験を積ませればよいと考えて業績重視で昇進させる会社もあります。しかし、そのような会社ほどマネジメントの教育機会が提供されないため、マネジメントできないマネジャーが大量に生まれるといった悲劇も生じてしまいがちです。

業績と能力を総合的に評価するというのはもっともらしい考え方のように聞こえますが、異なる尺度をごちゃまぜにしてしまうため、そのレーティングが表している意味が分かりにくくなります。その結果、評価エラーの温床にもなってしまうのです。したがって、能力・行動面での評価と短期業績の評価は明確に分けて考えられるべきです。

タレントレビューのプロセスが重要

成果主義人事の限界『(その3)成果主義人事の12の問題点』
昇格や昇進の決定に当たって、アメリカ企業ではタレントレビューというプロセスを、全従業員を対象として導入する企業が増えています。
これはそれぞれの部門におけるマネジャーたちが集まって、自分のメンバー1人ひとりの強みや課題、今後の開発方針などについて説明し、議論しながら昇格・昇進を判断するプロセスです。

この議論においては、能力や行動面だけではなくエビデンスとしての実績も考慮されますが、それはレーティングである必要はありません。
上の等級に求められる能力があるか、行動ができるかということを判断するために、どのような強みを発揮して何を成し遂げてきたかという内容が議論の対象になります。

タレントレビューで重要なのは、単に昇格・昇進の可否を判断するということだけではなく、上の役割を果たせるようになるために、今後、どのような経験や学習が必要かを検討するという「未来指向」の議論が行われることです。

例えば、マネジャーへの昇進に当たって、業績は上げているが等級要件で求められる能力発揮が十分でないといった場合には、昇進は1年待ってその間にメンバーをスーパーバイズする経験を積ませようといった判断が行われます。
あるいは逆に、能力発揮は十分だが業績を伴っていないといった場合には、役割や環境を変えて成果を出させる方法が検討されます。
過去の査定ではなく、将来の人材開発が重視されるのです。
このように、議論するというプロセス自体に意味があります。等級要件はどうしても抽象度の高い表現でしか記述できません。
逆に非常に細かな要件を定義している会社も見かけますが、あまり細か過ぎると今度は現実的に運用が困難になってしまいます。
そのため、等級要件自体は幅広い解釈ができるようなものであっても、それをもとに議論しながら現場で肉付けしていくプロセスが重要になるのです。
それによって各等級に求められる役割や行動の内容がマネジャーたちの間で次第に共有されるようになっていきます。

かつての人事制度の考え方は、人事部が精緻な制度を作ってそれを現場に下すというものでした。
しかし、人事部が決めてくれないから動けないといった受け身の姿勢では、現場におけるアジャイルなマネジメントはできません。
人事部はコンセプトをしっかりと示すけれども、実際にその内容を具体化していくのは現場で行われる必要があります。
人事部は、現場での運用がうまくできるように、例えばタレントレビューのためのワークショップを開催するなど、学習の機会を提供していく役割が求められるようになってきています。

報酬決定にもレーティングはいらない

成果主義人事の限界『(その3)成果主義人事の12の問題点』
以上のように、等級の決定にレーティングは必要ありません。
むしろ、レーティングを用いない方がよいといえます。
同様に報酬の決定に際しても、レーティングは必要ないことを解説します。

昨今の多くの企業は報酬を基本給と賞与に分けています。
アメリカ企業でもその傾向は同様です。
基本給と賞与はそれぞれの意味合いが異なります。
基本給はその人の役割や職務に応じて支払われるものです。つまり、等級に対応しています。
そのため、(細かな技術的な議論はここでは割愛しますが)基本的には等級が決まれば基本給も決めることができます。
したがって、基本給の決定にレーティングは必要ありません。

そうなると残るは賞与のみですが、賞与を決めるためだけの目的で、わざわざレーティングを行う必要もありません。
賞与の本来の位置付けは会社の利益の還元です。つまり、その期に儲かったから従業員に報いるというのが賞与本来の意味であるため、従業員の短期業績に応じて支払うのが合理的です。

全従業員を母集団としてレーティングを行い、それに基づいて賞与を決めている会社も少なくありません。
すべての従業員に共通の尺度が適用されるため、一見、公平な制度のようですが、この方法にはもともと無理があります。
部門や職種が違えば成果(業績)の内容が異なるため、そもそも相対比較できないものを強引にランク付けしているからです。

レーティングを廃止したアメリカ企業が行っている一般的なやり方は、賞与原資を部門に配分して、それぞれの部門において賞与配分を決定するという方法です。
現場に配分を決めさせるのは乱暴なように感じられるかもしれませんが、実は非常に合理的で効果的な方法といえます。

まず、賞与原資を部門に配分する段階で部門業績を織り込むことが可能です。
それによって、個人業績だけではなく部門全体の業績を向上しようとするインセンティブを高めることができます。
さらに、賞与原資を個人に配分する段階では、部門業績に対する貢献度を判断すればよいため、全社一律で行うよりも具体的な検討ができます。

部門業績に対する貢献度を判断するためには、何が自部門にとって評価されるべき成果かが明確になっていなければなりません。
そのためには、目標設定が重要になります。目標設定段階において、自部門の戦略は何か、何が今期のプライオリティかが十分に話し合われていなければ、賞与決定の段階での尺度が曖昧になってしまうため、しっかりとした目標設定の検討が促されます。

部門の原資を個人に配分する段階でレーティングを用いるという考え方もあるかもしれませんが、相対評価によって正規分布させる方法は望ましくありません。
なぜなら、個人のパフォーマンスはもともと正規分布しないため、無理に正規分布させることは現実を歪めてしまうからです。
それよりも、貢献度の高かった人に多くを配分し、それ以外はあまり細かな差を付けないといったやり方の方が、動機付けとしても効果的でしょう。


以上のように、等級と報酬の決定に当たってレーティングは必要がありません。
皆さんの会社でも従来の方法に縛られず、本来の目的に立ち返って望ましい方法を検討されることをお薦めします。

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ゲストプロフィール

松丘啓司
松丘啓司(まつおか・けいじ)
株式会社アジャイルHR 代表取締役社長

1986年 東京大学法学部卒業。アクセンチュア入社

1992年 人と組織の変革を支援するチェンジマネジメントサービスの立ち上げに参画。以後、一貫して人材・組織変革のコンサルティングに従事

1997年 同社パートナー昇進。以後、ヒューマンパフォーマンスサービスライン統括パートナー、エグゼクティブコミッティメンバーを歴任

2005年 企業の人材・組織変革を支援するエム・アイ・アソシエイツ株式会社を設立し、代表取締役に就任(現任)

2018年 パフォーマンスマネジメントを支援するスマートフォンアプリ「1on1navi」をリリース後、株式会社アジャイルHRを設立し代表取締役に就任し、日本企業のパフォーマンスマネジメント変革の支援をミッションとして活動中

著書は多数に上るが、「1on1マネジメント」(2018年)はピープルマネジメントの教科書として多くの企業で活用されている。「人事評価はもういらない」(2016年)は人事だけでなく一般の読者にも広く読まれるベストセラーとなった。

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2020年11月16日|カテゴリー「さまざまな分野
こちらのブログでは、「成果主義人事の限界」をテーマに、「現状の成果主義人事のどこが、なぜ問題なのか、どのように変えていくことが必要か」という問いに対して、全6回の連載で順を追って解説しています。
今回はその中の3回目『成果主義人事の12の問題点についてお届けします。

★前回の記事を読む
成果主義人事の限界『成果主義人事の12の問題点』
本連載ではこれまで、成果主義人事はビジネスモデルが確立したレガシービジネスにおいて、目標達成を外発的に動機付けるためのシステムであり、VUCA環境で新しい価値を創造するスタートアップビジネスには適さないことを述べました。
国内人口の減少に伴って市場規模が縮小する状況において成果主義人事を維持し続けることは、企業にとって大きなリスクであるといえます。
組織がますます疲弊するだけでなく、今後の成長領域の芽が育たないからです。

さらに当のレガシービジネス自体にも、今後、デジタル社会の波は押し寄せてきます。
ビジネスモデルが確立しているということは、AIやロボットで置き換えたり、インターネット上にビジネスそのものを移したりできる余地が大きいからです。
そうなると、人を外発的な目標管理で動機付ける必要性そのものがなくなります。
それは、さほど遠い未来の話ではないでしょう。

今回は成果主義人事の問題点をより具体的に述べたいと思います。
繰り返しますが、ここで成果主義人事と呼んでいるのは、期初に目標を立て、期末にその達成度を測定し、その結果によってレーティング(A・B・Cなどの格付け)を行い、レーティングに基づいて昇格や賞与を決めるシステムのことを指しています。

以下に成果主義人事の12の問題点を掲げます。チェックリストとして用いて、皆さんの会社で何項目が該当するかをぜひ確認してみてください。

サイクルの固定化/リードタイムの長さ

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①環境とのかい離の拡大

多くの企業において目標は年次や半期で固定化されていますが、実際のビジネスの環境は企業の会計年度で変化するわけでないことはいうまでもありません。
短サイクルの環境変化のなかで成功確率を高めるためには、変化に合わせて機敏に軌道修正を行っていくことが必要です。

ところが、環境が変わろうとも当初立てた目標をやり抜くことが優先されてしまうと、企業活動は市場の変化からかい離してしまいます。
そのかい離が大きくなるほど、組織にひずみが生じます。売り上げの架空計上やデータの改ざんといった不祥事が、目標管理によって誘発された例も少なくありません。

②期中の支援の不足

大半の企業では、上司と部下による目標管理の面談を期初、中間、期末のタイミングで実施することをルールにしています(その面談すら形骸化していることも少なくありません)。
目標管理を行うことの目的は個人のパフォーマンスを向上することであるはずですが、個人のパフォーマンスは期初や期末ではなく、期の途中の日常的な仕事を通じて向上するものです。

つまり、現状の目標管理制度では入口と出口の面談だけで、肝心の期中における1対1の面談によるパフォーマンス向上支援が欠けていることになります。
その結果、目標管理が個人のパフォーマンス向上にあまり役立っておらず、そのことが面談の形骸化を招く原因にもなっています。

③経験学習効果の不足

個人のパフォーマンス向上は成長によって可能になります。
そして、その成長の大部分は仕事の経験を通じてなされます。
いわゆる「経験学習」です。
目標を立て、やってみて、その結果を振り返って何かに気付き、その学びを次の目標設定やアクションに生かすというサイクルを繰り返すことによって、成長が促されます。
環境変化が短サイクル化している今日、経験学習のサイクルもそれに合わせて短い期間で回していくことが必要です。

しかし、目標管理制度上のサイクルは年次や半期に固定されていて、現実の経験学習サイクルと合っていません。
その結果、目標管理制度が人材開発にあまり役立たなくなってしまっているのです。

上意下達の代わり映えしない目標

成果主義人事の前提となっているウォーターフォール型の目標管理では、全社の売り上げや利益目標を達成することが大命題となっています。
そこでは毎年、前期比3パーセント増といった目標を上から下にブレークダウンしていく目標設定が行われていますが、そのことが引き起こしている悪影響は小さくありません。

成果主義人事の限界『成果主義人事の12の問題点』

④ビジョンへの関心の希薄化

毎年、代わり映えしない目標が降りてくることによって、全社の目標に対する関心が薄れてしまいます。
たとえ素晴らしい企業ビジョンを掲げていても、従業員には毎年の目標を達成した延長線上にビジョンがあるようには感じられず、どこか白けた雰囲気が強化されてしまいます。

その結果、全社目標の達成にぜひとも貢献したいという意欲がかき立てられず、自分の目標だけを追っていればよいという個人主義的な意識が強化されてしまいます。
その意識は他者とのコラボレーションの妨げにもなります。

⑤ゴール設定力の弱体化

目標が常に上から降りてくることによって、従業員は受け身の姿勢となり、仕事は与えられるものという意識が強化されてしまいます。
中間管理職も上位目標の中継役となってしまって、自分のチームの目標を自ら設定する経験が不足するため、ゴール設定力が鍛えられません。
既にビジネスモデルが確立したレガシービジネスならともかく、スタートアップビジネスにおいては自分でゴールを設定しなければ誰も決めてはくれません。

また、組織のゴールを示してかじ取りを行う経営者人材が育たず、将来的な経営力の低下を招いてしまうリスクが高まってしまいます。

達成度による評価

部門や職種が違えば成果の内容も異なるため、人の成果を一律的に比較することができません。
それでは全社的な相対評価が困難であることから、大半の企業においては目標の達成度が成果測定の共通指標として設定されています。
この達成度による評価が重大な問題を引き起こしています。

成果主義人事の限界『成果主義人事の12の問題点』

⑥安全志向(失敗の回避)

ウォーターフォール型の目標管理においては、与えられた目標の達成が最優先されます。
目標を達成するためには、大きなリスクは取らずに失敗を回避することが得策と考えられるため、安全志向の判断や行動が強化されることになります。
例えば、期の途中において大きなビジネスチャンスが現れても、やってみなければ成果が分からないようなことはやらないといった判断がなされる恐れがあります。

また、これから成功の方程式を模索するスタートアップビジネスでは、最初からうまくいくことはほとんどあり得ず、実験と検証を繰り返しながら失敗から学ぶことが重要です。
しかし、ここに達成度評価が持ち込まれると、新たな実験自体が回避され、新規事業の可能性が狭められる危険性があります。

⑦プロセス管理への偏重

ウォーターフォール型の目標管理の大命題は目標を達成することにあるため、そのマネジメントではまず達成度が管理されます。
例えば、売り上げ目標の達成度が管理される場合、売り上げという最終結果だけではきめ細かな管理ができないため、顧客の訪問件数や提案件数などのKPIの進捗状況も把握されます。
これらはすべてプロセスだけを見ていて、そこに携わる人が誰かを問いません。
もちろん、プロセス管理が不要というわけではありませんが、そこに偏重しすぎると一人ひとりを内発的に動機付ける視点が欠落してしまいます。
その結果、厳しく管理しても個人のパフォーマンスが高まらない状況に陥ってしまうのです。

相対評価によるレーティング

目標の達成度に基づいて相対評価でレーティングを行うのが成果主義人事の特徴ですが、個人の成績をランク付けするレーティング自体の問題点が、アメリカでの研究によって、いくつも指摘されています。

成果主義人事の限界『成果主義人事の12の問題点』

⑧グロースマインドセットの毀損

人が成長するためには「努力すれば成長できる」というマインドセット(グロースマインドセット)の状態にあることが必要であるという、スタンフォード大学のキャロル・ドウェック教授によるマインドセットの有名な研究があります。
ところが、ここ数年のアメリカでの脳科学研究によると、数値によるレーティングはこのグロースマインドセットを毀損してしまうことが分かってきています。
従業員の大多数を占める中間層に対して、B評価やC評価をフィードバックすることは、大勢の人々の成長可能性を阻害する結果につながっているのです。

⑨中庸意識の強化

同じくアメリカでの研究結果によると、そもそも人のパフォーマンスは正規分布しないことが検証されていますが、それを相対評価によって無理に正規分布させることで様々なひずみが生じます。
特に、正規分布では平均点周辺の人数が最も多くなりますが、そのことは「ほかの人と同じくらいの平均的な成果を出していれば安泰」という中庸意識を強化してしまいます。
ものすごくがんばらなくても中庸でよいという意識を持った人が過半数を占めるような組織では、現状の大きな変革や大幅な生産性の向上が起こりにくくなってしまいます。

⑩心理的安全の阻害

チームパフォーマンスを向上するためには、自分の思ったことを気兼ねなく発言できる雰囲気(心理的安全)が不可欠であるという、ハーバードビジネススクールのエイミー・エドモンドソン教授の有名な研究結果があります。
ところがレーティングは、従業員間に競争のメカニズムを持ち込むものであるために、組織の心理的安全を阻害してしまいます。
特にスタートアップビジネスにおいては、多様な人材によるコラボレーションが重要になるため、チーム内に心理的安全が存在することが、チームパフォーマンス向上のための不可欠な前提といえます。

短期業績 > 能力・行動

レーティングはその期の業績に応じた短期評価です。期末の評価会議などにおいて、レーティングを決定するために多大な時間が費やされていますが、その労力が有益に用いられているとはいいにくいのが実情です。

成果主義人事の限界『成果主義人事の12の問題点』

⑪評価エラーの多発

昇格の判断は短期業績によって行われるべきものではありません。例えば、マネジャーへの昇格は、本人にマネジメントの能力やチームを率いるリーダーシップがあるかどうかで判断されるべきものです。
しかし、年次評価のレーティングをもとに3年連続A評価以上であれば昇格といったようなルールを定めている企業も少なくありません。

その結果、本来はマネジャーの要件を満たしていないにもかかわらず短期業績がよかったために昇格したり、その逆に昇格すべき人が昇格できなかったりする、「評価エラー」が多発してしまうことになります。
明確なルールに従って昇格を決めているため、一見、公平のように感じられますが、組織にもたらす悪影響は少なくありません。

⑫育成議論の不足

評価会議における議論は過去を見ています。
その人が今期、何をしてどのような業績を残したかという過ぎたことをもとに採点するのです。
人材開発のためには本来、この先、本人にどのような経験を積ませ、何を学ばせたいかという未来指向の議論が必要です。
しかし、AかBかというレーティングを決めるための過去の議論にばかり終始し、人材開発の議論がほとんどなされていない企業が少なくありません。
その結果、組織のなかに人材開発カルチャーが育まれず、無機的な目標管理・評価制度が延々と維持されることになってしまいます。


さて、読者の皆さんの会社では12の問題点のうち、いくつが該当したでしょうか?
くの問題点が当てはまるのであれば、それをそのまま放置するのではなく、新たな発想でパフォーマンスマネジメント改革の検討を始めることが必要です。


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1992年 人と組織の変革を支援するチェンジマネジメントサービスの立ち上げに参画。以後、一貫して人材・組織変革のコンサルティングに従事

1997年 同社パートナー昇進。以後、ヒューマンパフォーマンスサービスライン統括パートナー、エグゼクティブコミッティメンバーを歴任

2005年 企業の人材・組織変革を支援するエム・アイ・アソシエイツ株式会社を設立し、代表取締役に就任(現任)

2018年 パフォーマンスマネジメントを支援するスマートフォンアプリ「1on1navi」をリリース後、株式会社アジャイルHRを設立し代表取締役に就任し、日本企業のパフォーマンスマネジメント変革の支援をミッションとして活動中

著書は多数に上るが、「1on1マネジメント」(2018年)はピープルマネジメントの教科書として多くの企業で活用されている。「人事評価はもういらない」(2016年)は人事だけでなく一般の読者にも広く読まれるベストセラーとなった。

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2020年11月9日|カテゴリー「さまざまな分野
こちらのブログでは、「成果主義人事の限界」をテーマに、「現状の成果主義人事のどこが、なぜ問題なのか、どのように変えていくことが必要か」という問いに対して、全6回の連載で順を追って解説しています。
今回はその中の2回目『ウォーターフォール型からアジャイル型マネジメントへについてお届けします。

★前回の記事を読む
成果主義人事の限界『ウォーターフォール型からアジャイル型マネジメントへ』
期初に目標を設定して、期末にその達成度に基づいてレーティングを行うという従来の成果主義人事の方法は、レガシービジネスにおけるマネジメントモデルを前提としています。
ここでいうレガシービジネスとは、既にビジネスモデルが確立されたコア事業のことを指しています。
レガシービジネスにおいては顧客市場も、ビジネスの成功の方程式(成功要因、戦い方)も確立されているので、将来がある程度は予見可能であり、従来の目標管理・評価の方法が成り立ちうるのです。

過去における正しいビジネスの進め方とは、まず中長期の経営計画を作成し、それに基づいて年度の事業計画を立て、事業計画に定められた全社の目標を部門、チーム、個人へと滝(=ウォーターフォール)のようにブレークダウンして、各個人に実行させることでした。
その実行を徹底させるために、目標の達成度によって評価するという手法が採用されたのです。
その前提は、経営計画を着実に実行すれば業績が向上するという図式が成り立つことであり、さらに前提として、そもそも将来の経営環境が予見可能という条件がありました。

VUCAの進展とともに、こうしたウォーターフォール型マネジメントは機能しづらくなっているのです。

ウォーターフォール型マネジメントは企業の成長を阻害する

成果主義人事の限界『ウォーターフォール型からアジャイル型マネジメントへ』
しかし、日本の大企業の多くは、現在でも国内市場におけるレガシービジネスに依存しています。
海外売上比率はかなり高まっていますが、まだまだ国内市場からの売り上げ、利益のウエイトが大きく、何よりも日本人従業員の大多数が国内のレガシービジネスに従事している状態にあります。
国内市場は既に飽和しており、人口減少とともに今後、徐々に縮小していくことは周知の事実ですが、その縮小のスピードが緩やかであるため、なかなか変革への危機感が高まりません。

その一方で、新たなイノベーションが必要とされるスタートアップビジネスにおいては、従来の目標管理のやり方でマネジメントを行うことが困難です。
ここでいうスタートアップビジネスとは、ビジネスの成功の方程式自体をこれから作っていくことが求められる事業を指しています。
それらは今後の成長が可能な領域ですが、ビジネスモデルが確立されていないため、将来を予見することは困難です。

VUCAの環境においては、期初に目標を立てて期末にその達成度で評価を行おうとしても、目標の前提条件自体の変動が激しく、不確実性が高いために、従来のような半期や年次で区切った目標管理が意味をなさなくなってしまいます。
そのため、成果主義人事に基づく従来のマネジメント方法を続けていても、スタートアップビジネスはうまく立ち上がらず、いつまでたってもレガシー依存の状態から抜け出せません。
その結果、企業は次第に衰退していく危険性を抱えてしまうことになるのです。

ウォーターフォール型とアジャイル型の違い

成果主義人事の限界『ウォーターフォール型からアジャイル型マネジメントへ』
VUCAの環境において、スタートアップビジネスを伸ばすために求められるのは、アジャイルな(機敏な)マネジメントです。
どうすればうまくいくのかが不明瞭であるため、仮説を立てて、やってみて、その結果を踏まえて、次のアクションを考えるといった、実験と検証を繰り返すマネジメント方法が必要とされます。
上から「こうすればうまくいく」と正解を伝えることはできないので、現場で一人ひとりが考えながら行動しなければならないのです。
ウォーターフォール型とアジャイル型マネジメント方法には、以下のような基本的考え方の違いがあります。

アウトプットの量ではなくアイデアの質を重視する

成果主義人事の限界『ウォーターフォール型からアジャイル型マネジメントへ』
ウォーターフォール型のマネジメントが行われている企業で非常によく目にするのが、「対前年比、売上3%増」といった目標設定です。
市場の規模が拡大していないなかで3~5%増であってもストレッチ目標ですが、3%成長程度の目標では根本的な発想の転換はなかなか起こりません。
多くの場合、3%分インプットを増やしてアウトプットを増やそうとする行動が強化されます。
その証拠に、成果主義人事が導入されてからの過去20年間、日本人の平日1日当たりの労働時間は少しずつ延び続けています。

スタートアップビジネスにおいては、いうまでもなくインプットを増やしたからアウトプットが拡大するという関係は成り立ちません。
量の問題ではなく、アイデアの質が重要だからです。同じ行動をたくさん行うことよりも、「次はこうしてみよう」「別のアプローチもあるのではないか」と、視点や角度を変えながら様々なアイデアを試す姿勢が必要です。
また、その前提として、一人ひとりが自分の意見を自由に発言できる環境が不可欠となります。
「こんなことを言ったら批判されるのではないか」とリスクを感じるような環境では、自分のアイデアを安心して話すことはできません。

ウォーターフォール型マネジメントにおいては、皆が同じように考え、同じように行動することが奨励されるため、異なるアイデアは排除されがちです。
一方、アジャイル型マネジメントにおいては、イノベーションを起こすために、多様な視点や価値観が尊重されるカルチャーが構築される必要があるのです。

失敗を回避するのではなく失敗から学ぶ

成果主義人事の限界『ウォーターフォール型からアジャイル型マネジメントへ』
ウォーターフォール型マネジメントにおいては、所与の目標を確実に達成することが最大の命題となるため、目標達成を妨げる「失敗」を回避する行動が促されます。
そのため、成功確率がよく分からないビジネスチャンスは無視され、リスクを取らない安全志向のカルチャーが強化されます。
ウォーターフォール型マネジメントの浸透した組織で、部下が何かに「チャレンジしたい」と言った時、「責任を取れるのか」と上司に諭されるような場面がよく見られるのはその一例です。

実験と検証を繰り返すスタートアップビジネスにおいては、何かをやってみた際に、うまくいくことよりもうまくいかないことの方が多いのが当たり前です。
「うまくいかないかもしれないから何もやらない」という姿勢からは成果が生まれません。
そのため、失敗を回避するのではなく、いかに素早く効果的に失敗から学ぶかが重要となります。

アジャイル型マネジメントでは、本人がアクションの結果を振り返り、何がよくて何が課題かに気付くための「リフレクション(内省)」を促すことが求められます。
仮説を立てて、実行し、その結果から学ぶプロセスが経験学習です。
変化が短サイクル化している環境において、経験学習のプロセスも短サイクル化しています。
そのため上司には、頻繁なフィードバックを通じて、部下の経験学習を支援する役割が求められるのです。

目標を与えられるのではなく自律的に目標を設定する

成果主義人事の限界『ウォーターフォール型からアジャイル型マネジメントへ』
ウォーターフォール型マネジメントは、外発的な動機付けを基本としています。
目標を達成すれば高い評価を与えるので、それに向けてがんばれと動機付けるのです。
しかし、スタートアップビジネスでは、共通の目標を上から与えることができません。
そこで、現場において一人ひとりが自律的に目標を設定して、行動することを促す必要があります。
そのため、個々人に応じた内発的な動機付けが求められるのです。

ウォーターフォール型マネジメントの大命題は目標を達成することにあるため、マネジメントの基本は達成度を管理することにあります。
売り上げや利益といった結果指標だけでなく、それに至る中間指標をKPIとして設定して進捗状況を管理します。
それらは、結果に至るプロセスを管理するものであり、個々人の内面的な違いには目が向けられません。

一方、アジャイル型マネジメントにおいては、個々人に応じたマネジメントが不可欠となります。
何に対して意欲を高めるかといった内的動機は、それぞれ異なります。また、モチベーション向上とともに発揮される強みも一人ひとり違います。
そのため、個々人のパフォーマンスを最大限に引き出すためには、個々人ごとの内的動機や強みを十分に発揮させるマネジメント(=ピープルマネジメント)が必要とされるのです。
つまり、個に着目したマネジメントが強く求められるようになります。


以上、ウォーターフォール型マネジメントとアジャイル型マネジメントを対比させて述べてきましたが、ウォーターフォール型マネジメントにアジャイルな要素が全く必要でないという訳ではありません。
レガシービジネスにおいても、変化のサイクルは短縮化し、顧客のニーズは多様化し、技術の進化による影響も小さくありません。
したがって、ウォーターフォール型マネジメントにアジャイル型マネジメントの要素を組み込む工夫が必要とされます。
そのためには、後の回で述べる上司と部下の1on1の対話のデザインが重要となるのです。


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今回はその中の1回目『VUCAの時代と成果主義人事のミスマッチ』についてお届けします。
成果主義人事の限界『第1回 VUCAの時代と成果主義人事のミスマッチ』
昨年、『人事評価はもういらない』という本を出版して以来、数百社におよぶ企業の人事の方々に対して、このテーマでお話しをしてきました。
多くの企業の実情を伺い、考えれば考えるほど、日本企業の成果主義人事は既に限界に達しているという確信が強まっています。
実際に人事向けセミナーなどで成果主義人事の問題点をチェックしてもらうと、「すべて当社に当てはまります」と発言される参加者は少なくありません。

ところが、それほど問題を抱えているのにもかかわらず、根本的な変革に踏み切る企業はあまり多くありません。
その理由として、成果主義人事があまりにも組織に浸透してしまったため、組織の上から下まで染み込んだ固定観念からなかなか脱却できないことが挙げられます。

一方で、人事部門では問題を認識しながらも、成果主義のなかでこれまで昇進してきた経営層を説得する自信がないという担当者も見られます。
人事制度を企業に指導するコンサルタントの側が、従来の発想から脱却できていないという要因も見過ごすことはできないでしょう。

大前提としてお断りすると、私は成果に基づく評価を否定しているわけではありません。
多くの企業が採用している成果主義人事の方法論を問題視しているのです。

その方法論とは、簡単に述べると、①年度または半期ごとに組織目標を個人目標に落とし込み②その達成度を評価して点数化(レーティング)し、③レーティングの結果をもとに報酬や等級を決める、というやり方を指しています。

本連載では、現状の成果主義人事のどこが、なぜ問題なのか、どのように変えていくことが必要か、という問いに対して、順を追って解説していきたいと思います。

成果主義人事は歴史的使命を終えた

その昔、戦後の高度成長時代の日本企業には、確たる評価制度はありませんでした。
右肩上がりの経済成長のもと、年功序列・終身雇用の制度によって毎年、社員の処遇が上がっていくため、わざわざ評価で差を付ける必要がなかったからです。
経済成長が鈍化した70年代に入ってやっと、社員の能力開発への動機付けを高めるために、多くの企業が職能資格制度による評価を導入しました。
しかし、経験を積めば能力が高まるという年功主義的な考え方がベースにあったため、評価の個人差はそれほどありませんでした。

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現在の成果主義が導入され始めたのは、90年代になってバブル経済が崩壊して以後です。
日本経済は極めて低成長の時代に入りました。
時を同じくして、グローバル経済が進展し始めました。
資本が国境を越えて自由に移動するようになると、年功主義に基づいた日本企業の高固定費構造が大きな足かせとなりました。

そこで導入されたのが成果主義人事です。その目的は以下の2つに集約されます。

(1)年功主義に起因する固定費構造を解消すること
(2)低成長経済のなかでも売り上げを維持・伸長させるために強い動機付けを働かせること

それらの目的を実現するために、目標管理制度と成果主義による評価制度が導入されました。
つまり成果主義人事制度は、企業の業績管理システムを補完する位置づけにあったといえます。

90年代の半ば以降に日本企業の多くが類似の成果主義人事を導入してから、およそ20年が経過しようとしています。
その間に極端な成果主義の弊害を是正するための改良が加えられてきましたが、根本的な思想は大きく変わっていません。
これまでの成果主義人事の成果を総括するなら、(1)の高固定費構造の見直しについては、一定の成果をあげたといえるのではないかと考えられます。
デフレ経済下で所得が伸びない状況を作ってしまったことがよかったかどうかはともかくとして、人件費構造はこの20年で随分と変わりました。

(2)に関して、日本企業の国内売り上げは全体として伸びていません。この間、総人口は減少に転じ、需要自体が拡大していないので当然のことといえますが、このまま同じやり方を続けても一層の成長は期待できないでしょう。

それに加えて、企業を取り巻く環境は急速に、大きく変化してきています。やや大げさな言い方をすると、成果主義人事は20年を経て、一定の歴史的使命を終えたといえるのではないかと考えています。

VUCA時代におけるマネジメントの変化

成果主義人事は、組織マネジメントの方法論と捉えることができます。
ところが、その根本にあるマネジメントのあり方自体が環境変化とともに大きく変化しています。

多くのアメリカ企業が年次評価(レーティング)を廃止して、新しい目標管理のプロセス(英語ではパフォーマンスマネジメントといいます)を導入していますが、その背景には企業を取り巻く大きな環境変化があるのです。
その環境変化はアメリカ固有の問題ではなく、グローバルで共通したものです。
その環境変化を表すキーワードが、いわゆる「VUCA」です。

VUCAの時代において、企業がパフォーマンスを向上させるためには、これまでとは異なるマネジメントスタイルが求められます。以下では、VUCAが求める、4つのマネジメント変革のポイントを解説しましょう。

成果主義人事の限界『第1回 VUCAの時代と成果主義人事のミスマッチ』
V(Volatility:変動の激しさ)は、変化の短サイクル化、スピードの加速を意味します。

AIなどの技術進歩が典型例ですが、技術の進歩がさらなる技術進歩を生む状況が生まれています。
昔から、企業が生き残るためには生物と同様に環境変化に適応することが不可欠であるといわれてきましたが、それがいよいよ待ったなしの状況になってきたといえます。

グローバル人事の専門家に、欧米人のリーダーと日本人のリーダーの最大の違いは何かと尋ねると、意思決定のスピードが真っ先に挙げられます。
日本企業では意思決定までに様々な関係者に配慮したり忖度したりするために、時間がかかってしまうことが少なくありません。

しかし、VUCAの時代においては、環境変化と意思決定の乖離は命取りになりかねないのです。

U(Uncertainty:不確かさ)は、想定できない結果が頻繁に起こることを意味します。

代表例としてしばしば挙げられるのが、昨年のイギリスのEU離脱やトランプ大統領の誕生です。ビジネスの世界においても、想定外の結果が現実のものとなった事例は枚挙にいとまがありません。

想定外の結果が生じるのは、裏を返せば事前の想定が強すぎることを物語っています。
過去の成功体験やこれまでの社内における常識が強固であればあるほど、それ以外の可能性を想定できなくなってしまいます。
従来のビジネス(レガシービジネス)における成功の方程式に安住するのではなく、新たな環境における新たな方程式を常に模索していなければ、想定外の結果は必ず起こってしまうのです。

成果主義人事の限界『第1回 VUCAの時代と成果主義人事のミスマッチ』
C(Complexity:複雑さ)は、文字通り企業経営において勘案すべき変数が、過去よりもはるかに複雑になっていることを意味します。

グローバル化、技術の進歩、政治情勢の変化、新たな競合の出現、顧客ニーズの多様化など、企業経営において考慮すべき要素は多数に上り、それらが相互に関連し合いながら、しかも短サイクルで変化しています。

シンプル・イズ・ベストという言葉がありますが、極めて複雑化した今日の企業を単純な方法論で経営するのは大変危険です。
最適解を見いだすためには、多様な視点や多様な専門性が不可欠であるばかりでなく、それらの多様な人々が自分の意見を臆することなく発言できる環境が必要とされるのです。

A(Ambiguity:曖昧さ)とは、物事の意味合いやトレンドが不明瞭であることを意味します。

つまり、因果関係を明確に説明することが難しくなっているのです。
例えば、SNSツールのLINEは空前のヒットとなり、その要因としてスタンプがうけたとか、グループ機能がよかったとか説明されますが、それらはどれも後付けの理由です。
LINEのずっと前から電子メールは存在したし、リアルタイムのチャットツールもたくさんありました。
論理的に考えると、既に競合サービスがたくさんあるから勝算が少ないと判断されてしまったでしょう。

論理的な分析ばかりではなく、こんなサービスがあったら便利そうだとか、こんなサービスが欲しいとかいった、どちらかというと感覚的な理由からでも、小さく始めてみて、ユーザーの反応を機敏に取り入れながら育てていくことが、逆にビジネスを成功させるための方法論になりつつあります。
また、そのようなアプローチを可能にするためには、現場においてトライアンドエラーが奨励される環境が必要とされるのです。


これまでの成果主義人事をベースとした硬直的なマネジメントのままで、VUCAの時代に立ち向かうのは困難です。
次回からはその理由をより詳細に解説したいと思います。

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株式会社アジャイルHRについて

株式会社アジャイルHRは日本企業のパフォーマンスマネジメントの変革をミッションに活動しています。クラウドサービス「1on1navi」を中心に、1on1やOKRの研修とコンサルティングサービスを併せてご提供しています。


◆株式会社アジャイルHR

ゲストプロフィール

松丘啓司
松丘啓司(まつおか・けいじ)
株式会社アジャイルHR 代表取締役社長

1986年 東京大学法学部卒業。アクセンチュア入社

1992年 人と組織の変革を支援するチェンジマネジメントサービスの立ち上げに参画。以後、一貫して人材・組織変革のコンサルティングに従事

1997年 同社パートナー昇進。以後、ヒューマンパフォーマンスサービスライン統括パートナー、エグゼクティブコミッティメンバーを歴任

2005年 企業の人材・組織変革を支援するエム・アイ・アソシエイツ株式会社を設立し、代表取締役に就任(現任)

2018年 パフォーマンスマネジメントを支援するスマートフォンアプリ「1on1navi」をリリース後、株式会社アジャイルHRを設立し代表取締役に就任し、日本企業のパフォーマンスマネジメント変革の支援をミッションとして活動中

著書は多数に上るが、「1on1マネジメント」(2018年)はピープルマネジメントの教科書として多くの企業で活用されている。「人事評価はもういらない」(2016年)は人事だけでなく一般の読者にも広く読まれるベストセラーとなった。

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2020年10月27日|カテゴリー「『オンライン・リモートワーク』コラム
ニューノーマル時代には欠かせない!オンライン商談時のコミュニケーション5つのポイント
新型コロナウイルスの感染の脅威は、これから気温が低くなるにつれて再び高まってくることが想定されます。
こうした脅威があるなかであっても、経済をまわしていかなければならないですね。

ニューノーマルと呼ばれる新たな社会の流れが出てきているなかで、営業の現場においても様々な変化に対応していく必要が出てきています。
コロナ禍において、各企業が未来を見据えて営業戦略を考えていくうえでは、大きな方針転換を迫られる場合もあるでしょう。
その方針転換によって、各営業部門においては、営業パーソンの業務の進め方にも影響が出始めてきております。
その一つが、商談スタイルの変化です。これまで当たり前であった対面での商談ができなくなり、オンラインによる商談をおこなう必要が出てきています。
コロナ禍においてオンライン商談を当然のように求めてくる顧客が出てくると、これまでは対面での商談をおこなっていたとしても、対応できなければ取引自体を失ってしまうリスクも出てきます。
もちろん、すべての商談がオンライン化するわけではありませんが、企業の方針によっては、商談のオンライン化が当然のようにおこなわれているのも事実です。

オンライン商談というのは、慣れるまではとても抵抗を感じると話す営業パーソンが多くいるのは事実です。
ただ、一度その抵抗を払しょくできると、オンライン商談であっても、対面での商談と同じようにスムーズに進められるものです。
インサイドセールスをスタンダードなものとして確立できている企業では、オンラインによる商談であっても十分に対応できています。

ニューノーマルの時代には欠かせなくなってきているオンラインによる商談。
前回のブログでは、主にオンライン商談の準備のポイントについてとりあげました。
今回は、実際にオンライン商談に臨むときに、特にオンラインだからこそおさえておくべき、コミュニケーションにかかわる5つのポイントについて整理します。

<前回の記事>

ニューノーマル時代には欠かせない!オンライン商談時のコミュニケーション5つのポイント
まず、最初に商談相手とオンラインでつながったときがとても重要です。

心理学者のアルバート・メラビアン氏が提唱した「メラビアンの法則」では、感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかについて紹介されております。
それによると、視覚による情報で55%影響を及ぼすといわれています。
他にも聴覚情報や言葉そのものも影響を及ぼすポイントとして挙げられていますが、視覚の情報が最も大きいのです。
つまり、視覚から入ってくる良い印象も悪い印象も同じように人の行動に影響を及ぼすことになります。

オンラインの商談でいえば、画面に映った瞬間に相手が感じる最初の印象がとても重要になってきます。
したがって、服装や身だしなみなど、ビジネスマナーでもよくいわれる注意すべきことは、対面商談でもオンライン商談でも同じです。
相手に対して不快な印象を抱かせないような服装や身だしなみを整えるようにしましょう。

特に注意する必要があるのは、画面に映らない部分の服装です。
以前、テレビのコマーシャルで、画面に映らない部分の服装が私服であるのをアピールする営業部長のことがとりあげられていました。
これと同じことを実際のオンライン商談の場面でやるのはNGです。
画面に映らない部分についても、商談にふさわしい服装で臨むようにしましょう。
座って商談をしていても、ふと立ち上がったときに相手に自分の私服の姿が映ってしまうと、それだけで商談内容が台無しになることも十分にありえます。
見えないからといって油断しないようにしましょう。

また、画面に映る表情にも気をつける必要があります。笑顔でにこやかな表情を保つことはいうまでもありません。
表情で相手に好印象を与えるのを心がけましょう。
自分のパソコン画面に表情が大きく映りますので、商談が始まる前に、カメラの位置や設定を確認するとともに、画面を見ながら自分の表情も確認しておきましょう。

このように、見た目で判断される部分、すなわち相手が受け取る印象については、ぬかりなくチェックしてからオンラインの商談に臨むようにしましょう。
オンライン商談を前進させるための最初の一歩だと思ってくださいね。

ニューノーマル時代には欠かせない!オンライン商談時のコミュニケーション5つのポイント
さて、実際にオンライン商談で相手と話をするときに気をつけることですが、声の大きさやスピードには気を配りましょう。
商談に限らず、オンラインでのやりとりにおいて最もストレスとなるのは、相手の声が聞こえないことです。
マイクできちんと自分の声を拾えているかどうかを確認し、自分の声が届くようにしましょう。

また、対面の商談のときよりも、大きめの声で話をすることをお薦めします。
機械を通して相手に声が伝わるため、対面の商談のときよりも声を大きくして話をしましょう。
特に語尾が小さくなって聞こえなくなってしまわないように、語尾まで気を抜くことなく大きめの声でお話しましょう。

また、オンライン商談では、話すスピードはいつもよりもゆっくりであるように心がけましょう。
機械を通した声となりますと、聴こえづらくなることもありますので、いつもより少しゆっくり話すようにしましょう。
特に大事なポイントは、ゆっくり話すとともに、大きめの声で話すとより相手に伝わります。
声の大きさやスピードについても、相手への配慮を忘れないようにしましょう。
オンライン商談への抵抗感をいかに払しょくするか?そのためにも、相手に配慮している証として、声の大きさやスピードをうまく活用してください。

ニューノーマル時代には欠かせない!オンライン商談時のコミュニケーション5つのポイント
次に、商談相手と話をするときに心がけるのは、はっきりと反応することです。
対面の商談では同じ場所にいるので、あまり強く意識しないポイントかもしれません。
しかし、オンライン商談の場合には、同じ場所に一緒にいないため明確な相手の反応が欲しくなります。そのためにも、営業パーソン自身がはっきりとした反応をすることを心がけましょう。

具体的には、まず、相手から何か質問されたときの反応です。
最近では、オンライン上で資料を共有して、それを一緒に見ながら話をする場面を多く見かけるようになりました。
そのときに、最初に資料を投影した人が、「資料は見えますか?」と尋ねますよね。
尋ねられた側は、手で丸印をつくって合図をする場面をよく見かけます。
このように、商談相手からの問いかけに対しては、身体を使って反応するようにしましょう。
相手が理解できるように反応をはっきりと示すのがポイントです。

そして、話を聴くときのうなずきも、オンライン商談ではとても有効な反応です。
うなずいている様子が画面の向こう側から見えると、相手に話が伝わっていると実感できるのではないでしょうか。
大きくうなずく、ゆっくりうなずく、繰り返しうなずくなど、うなずきを活用しましょう。
話を聴くのが上手な人というのは、よくうなずいて聴いています。
うなずきがあれば、話をする側も安心して話せますね。うなずきは、相手が反応している様子がはっきりわかる最強の技法ですね。

そして、あいづちも同じように効果的に用いるといいでしょう。
オンラインで一方的に話をするときには、相手の声が聞こえない時間が長くなる不安になりがちです。
声に出して「ええ」「はい」「そうですね」など、あいづちをうつことによって、相手の反応を確認できると話がしやすくなります。
オンラインの商談を円滑に進めていくためには欠かせないものですね。
うなずきとセットにしてあいづちをうつようにしましょう。
うなずきもあいづちも、傾聴の基本スキルとしてよく紹介されるものです。
対面商談と同じように話を聴いていることを明確に示すことで、相手が安心してオンライン商談に臨めるようにしましょう。

ニューノーマル時代には欠かせない!オンライン商談時のコミュニケーション5つのポイント
コミュニケーションの基本となることですが、商談相手と双方向でコミュニケーションをとるようにしましょう。
会社の紹介や商品、サービスの紹介が中心の商談となりますと、ついつい営業側が一方的に長く話しがちです。
オンライン商談の場合には、対面の商談と比べて長く時間をかけるのは望ましくありません。
一人でパソコンなどに向かって話をしているため集中力が落ちてくるのです。
ですので、一方的に長く話しすぎないようにしましょう。
目安としては、長くても3分に1回は相手に声を出してもらうような商談の進め方を考えてください。

たとえば、ある程度まで話をしたところで商談相手に質問をしましょう。
「ここまでのところでなにかお感じになったことはありますか?」「ここまでいかがでしょうか?」「なにか気になるところはありますか?」など、質問によって相手に話してもらう時間をつくりましょう。
とにかく相手に何か声を発してもらうようにして、商談の場が間延びしてつまらないものだと相手に思われないようにすることです。

よく一方的に話をし続けている営業パーソンを見かけますが、オンライン商談では、一方的に話をし続けると、対面商談のとき以上に聴いている相手は飽きてしまいます
そのため、相手はオンライン商談を、できるだけ避けるようになってしまうかもしれません。
相手と双方向でコミュニケーションをとる工夫を採り入れながら商談を進めるようにしましょう。

ニューノーマル時代には欠かせない!オンライン商談時のコミュニケーション5つのポイント
オンライン商談を進めるときには、発言を開始するときと終了するときの合図を決めておきましょう。これは1対1での商談でもそうですが、複数人が複数の場所からつないでオンライン商談をおこなう場合には特に気をつける必要があります。

たとえば、発言を開始する前には、名前を名乗ってから発言をすると決めておくのがお薦めです。
「増田ですが、よろしいでしょうか?」のように、まず名前を名乗ります。複数の企業が商談に参加している場合には、企業名を名乗るのも忘れないようにしましょう。
もし決めていないと、複数の人の声が一斉に聞こえてきて、誰が話しているのかわからなくなることもあります。

そして、発言を終了するときには、なにか合図となる言葉を発するといいでしょう。
たとえば、「『以上です』と言う」などのように決めておきましょう。
「以上です」と言われれば、聴いている側は、発言が終わる合図だと認識できるので、次の発言に向けて心の準備ができます。
突然終わってしまって、場全体が黙ってしまわないように気をつけましょう。
発言開始と終了の合図を決めておけば、オンライン商談でも言葉が混線することなく、スムーズに商談が進むでしょう。
合図を決めるというのは、あまり慣れないことかもしれませんが、オンライン商談の回数を重ねて慣れていくといいでしょう。

ここまで5つのポイントを紹介いたしました。
オンライン商談を重ねていくと、商談相手とコミュニケーションをとるときに注意しなければならないことが、他にも出てくるかもしれません。
オンラインの商談を始めた当初は、きちんと商談全体を振り返るようにして、どのようなことに注意すればいいか確認しあうといいでしょう。
振り返ってみて、できていた部分と改善する部分を洗い出して共有しておけば、今後のオンライン商談がやりやすくなるのではないでしょうか。
振り返りをおこなって次のオンライン商談に活かすことができれば、オンラインの商談に対しての抵抗感も徐々に払しょくできそうですね。
オンラインの商談にいち早くなれることで、コロナ禍で生き残っていくきっかけにしていきましょう。
もしオンライン商談に慣れなければ、事前に商談の練習をおこなって慣れていくようにしましょう。
事前に練習をしておけば、二ューノーマルのもとで更なる営業力向上のきっかけとなるかもしれませんね。

最後に、オンライン商談の準備でもコミュニケーションでも、慣れないうちはとにかく丁寧におこなうことを心がけましょう。
丁寧におこなうことが、商談相手を安心させることにもなりますし、相手からコロナ禍で大きな信頼を獲得できるチャンスにもなるのです。
丁寧なコミュニケーションをとれる営業パーソンが、まさに、ニューノーマルの社会で市場から信頼されるビジネスパーソンとして成長できると思って、オンライン商談に前向きに取り組んでいきましょう。

オンライン商談対応営業力強化研修

オンラインで営業商談を行う際に必要なスキルを身につけ、今後に活かせるようにするための研修はこちらです。

【研修の目的】
・オンラインで営業商談を行う際に必要な基本スキルを確認する。
・準備とコミュニケーションの観点から、自身のスキルアップが必要なポイントを確認し、今後のオンライン商談に活かせるようにする。

【対象となる方】
・オンライン商談に苦手意識をもっている営業担当者
・若手営業パーソン


【研修の目的】
・オンラインで営業商談を行う際に必要なスキル(伝わる・聴く・質問する)を確認する。
・オンライン商談実習を通して自身の特徴を確認し、更なるスキルアップにつなげる。また、他の受講者の取り組みを確認し、どのような点を自身の営業に活かすポイントをおさえ、スキルアップにつなげる。

【対象となる方】
オンライン商談に苦手意識をもっている営業担当者、若手営業パーソン、基礎力強化編受講者

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増田 和芳講師
増田 和芳(ますだ かずよし)講師

<経歴>
三菱UFJニコス株式会社,株式会社日本マンパワー,ソフトブレーン・サービス株式会社
合同会社富士みらいクリエイション代表

<資格>
国家資格キャリアコンサルタント
(公財)21世紀職業財団認定ハラスメント防止コンサルタント
(一社)日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー
(一財)生涯学習開発財団ワークショップデザイナー

1976静岡県富士市生まれ。大学卒業後、大手信販会社で営業及び債権管理業務を経験。28歳の時に大手教育研修サービス会社へ転職し、約10年間法人営業職として勤務。キャリアデザイン研修やヒューマンアセスメント研修等の企画、営業に携わり、トップセールスとして表彰も受けた経験あり。33歳で営業課長に昇格。通算部下6名の育成に携わる。営業現場の業務改善や営業人材育成に取り組み、営業マニュアル作成や全社教育体系作成プロジェクトでは中心的な存在を担った。また、全社員対象ハラスメント防止研修等の社内研修講師としても活躍。一時は自律神経失調症で苦しむ経験をしたが克服し、2015年3月に営業コンサルティング会社へ転職。ソリューション営業スキル向上、マネジメント、組織内コミュニケーション向上等をテーマに、コンサルタントとして活動し約420回研修講師として登壇。オンライン型及び対面型どちらでもワーク主体の研修を中心に実施し、それぞれの特徴を活かして学びや気づきを促進する研修手法は、受講者から「わかりやすい内容で、現場ですぐに使えることが多い」と評判。

2020年10月19日|カテゴリー「『オンライン・リモートワーク』コラム
オンライン商談前準備・5つのポイント
新型コロナウイルス感染症拡大の影響は、まだまだ続きます。
これから冬に向かっていくにつれて更に拡大するのではないかという不安もあります。
そうなりますと、まだまだ近い距離で人と人とがコミュニケーションをとることに関しては、抵抗感を抱いてしまうのではないでしょうか。

また、地域や企業によっては、来訪者自体をまだまだ敬遠していて、仮に商談をするといっても、短い時間でないと受け付けないというところもあるようです。
フィルムカーテンやフェイスシールド、マスクなどで感染予防策を講じていても、まだまだ実際に同じ場所でコミュニケーションをとること自体は避けるということです。

とはいっても、営業活動などを通して経済を動かしていくことも必要になってきます。
企業側も、自社の商材を販売して売上を確保しなければなりません。
コロナ禍で、思うような営業活動ができなくなってしまったことで、売上がなくなってしまうのは非常に厳しいですね。
コロナ禍だからこそできることを考えて、いろいろな方法で自社の商材の営業活動を継続していかなければならないでしょう。今は、まさにニューノーマルでの営業のやり方が検討され始めています。

オンライン商談前準備・5つのポイント
最近では、実際に同じ場所で顧客と会うのではなく、お互いに離れた場所にいながら商談するケースも増えています。

たとえば、顧客に出たばかりの新商品のPRを行う場合や、顧客に様々なニーズをヒアリングする場合などは、まだ正式に契約をする局面ではないと判断し、実際に会わずに、オンラインでの商談を希望されている顧客も多いのではないでしょうか。
なんでもかんでも対面で同じ場所で商談するのは避けて、顧客にとって、まだ契約するかどうかわからない場合には、実際に会わずにオンラインで済ませようという気持ちもあるでしょう。

コロナ禍で社員の安全を守るためにも対面でのコミュニケーションはできるだけ避ける。
そうなると、商談の場合でも、必ずしも相手と目の前で会わなくてもいい、ということになります。

こうした顧客側の事情を踏まえて、営業側も商談の進め方について工夫する必要が出てきます。
そうなると、一つの方法として考えられるのが、インサイドセールスと呼ばれる方法です。
インサイドセールスというのは、お客様と同じ場所で対面しないスタイルでの営業手法です。
新型コロナウイルスの感染拡大前からこの手法をとっていた企業もありましたが、コロナ禍になって広く採り入れられるようになりました。

インサイドセールスといいますと、かつては電話での営業スタイルが中心でしたが、コロナ禍になって、オンライン商談用のシステムなどを使って、顧客の表情を見ておこなう営業スタイルが採り入れられるようになりました。

組織としてこれからインサイドセールスを進めていこうというときには、オンライン商談用のシステムのようなセールス用のシステムの導入が必要になります。

ただ、システムさえ導入すれば今までと同じように営業ができるかというと、必ずしもそう簡単にはいかないですね。
たとえば、自宅からオンラインの商談をおこなう場合には、通信を接続する環境などに注意しなければならないでしょう。
また、どのような通信機器を使用するのか、組織として取り決めをしておく必要があるでしょう。

今回は、インサイドセールスにおいて、実際にオンラインの商談を始める前に、どのような点に注意して商談の準備をする必要があるのか、5つのポイントを紹介いたします。

オンライン商談前準備・5つのポイント
これは、対面の商談でもインサイドセールスでも同じことです。どのように商談を進めるか、そのための準備が疎かにならないようにしましょう。

商談を進めるに当たって、結果として、どこまで商談が進めばOKなのかをイメージし、他のメンバーと共有しておきましょう。

たとえば、次のオンライン商談の約束を取り付けることを目指すのか、あるいは、企画書や商品サンプルなどを用いてのプレゼンテーションの許可をえることを目指すのか、などです。
どのように商談を進めるか、商談を始める前にシミュレーションしておくと、たとえば、同席する上司や部下、他の部署の関係者、協力会社の方たちにどのような役割を担ってもらうのかも変わってきます。

オンラインの商談では、商談をスムーズに進めるためにも事前の段取りは入念におこないましょう。

誰がどのような役割を担うのかを決めて、商談を円滑に進められるようにしておくくらいに、入念におこなうのがお薦めです。
1人の営業パーソンが話をしすぎてしまい、営業側で一緒に商談に臨んでいる人たちだけでなく、顧客側の方々を不快に思わせることのないようにしましょう。

オンライン商談前準備・5つのポイント
これも対面の商談では当然のことですが、特にオンライン商談では、相手の名前や肩書などを間違えて発言してしまうと、同じ場所にいない分、とても気まずい感じになります。
同じ場所にいないからこそ、こうした基本的なことで間違いを犯してしまうと、そのときの相手の表情をパソコンの画面上ではっきりと見えてしまうため、その場の雰囲気が非常に悪くなります。
ですので、商談の相手は誰なのか、相手の名前や部署、肩書、どのような役割を担っているのかなど確認しておきましょう。

また、商談時間にも十分に注意しましょう。
同じ場所にいないために、どうしてもお互いに集中力が落ちてしまいますし、しかもその様子が画面上にはっきりと見えてしまいます。
お互いに不慣れな環境で商談を進めていると考えて、商談時間も事前に確認しておくようにしましょう。
商談にかける時間を踏まえて、オンライン商談用のシステムに接続する時間帯を、スケジューラーに登録しておくといいですね。

特にふだんはオンラインに対応していない業種、企業が商談の相手方の場合には、十分にその点は配慮しましょう。
ただでさえ、オンラインであることがストレスになっている顧客もいます。
相手の様子もよく理解したうえで、商談時間を設定したうえで、事前に確認しましょう。

オンライン商談前準備・5つのポイント
オンラインの商談では、事前に商談相手と資料を共有し、目を通してもらうといいでしょう。
同じ場所で資料を見ながら商談を進める場合には、初めて資料を見てもらったとしても、その場ですぐに質問もしやすいですね。

ただ、オンラインの商談の場合には、画面越しに初めて見る資料のため、商談相手が自分でもう一度見たいところを見返して確認することができません。
ですので、予め資料を見て確認してもらい、実際のオンラインの商談のときに質問を受け付ければいいのです。
資料を見て確認してもらったうえで質問を受けるようにすれば、オンラインの商談の時間を有効に使うことができます。
商談相手の状況を見ながら、商談相手と事前に共有しても問題ない資料については、予め送付しておくようにしましょう。

また、五感のなかでも、嗅覚、触覚、味覚に訴える商材については、オンラインの商談では、自社の商材の魅力を適切に伝えることができないですね。
この3つの感覚に訴える必要がある商材を扱う場合には、事前に対応可能な範囲で構わないので、予め商談相手に送付しておきましょう。
オンラインの商談のときには、香り、手触り、味を楽しんでもらうようなものについては、相手のところに予め送付したものが届いている状態にして、実際に試してもらったうえで、相手方の反応をその場で確認しましょう。そして、その場で感想を伺える状態にしておきましょう。

このように円滑に商談を進めるためにも、オンラインでの商談の場合には、事前に送付できるものは送付しておきましょう。

オンライン商談前準備・5つのポイント
実際にオンラインで商談を開始する前には、商談開始時間よりも早めに接続して準備しておきましょう。

よく、商談開始時間ギリギリに接続する方がいますが、それは相手にも失礼ですし精神的にも良くないですね。
遅くても10分前には接続して待機しておくようにしましょう。

たとえば、一緒に画面を見てもらいながら商談を進めるときには、早めに接続して必要な資料を準備しておくなど、実際に商談のときに慌てることのないようにしましょう。

また、上司や部下、他の部署の方や関係会社の方などと一緒に商談をすすめる場合には、早めに接続してもらい、商談相手が接続する前に、どのように商談を進めるのか、簡単にすり合わせをしておきましょう。

このように、当日も気を抜かずに準備する時間を確保しておけば、商談中にも焦らずに済みますね。
自分自身の精神状態を平常に保てるようにするためにも、早めにシステムに接続して待機していましょう。

オンライン商談前準備・5つのポイント
そして、忘れてはいけないのがセキリュティに関する理解です。
接続先によっては、共有しようとした資料が取り出せないなどの問題が起こる可能性があります。
私用のWi-Fiを用いて接続するのではなく、会社で支給されているWi-Fiで接続するのが基本です。
商談をおこなう場所によっては、セキュリティ上、その場所が十分に守られているかも確認しなければならないでしょう。
社内の情報セキュリティにかかわる規程等を事前に確認し、どの通信機器を用いてどこに接続して商談を進めればいいのか、十分に注意しましょう。

また、商談をおこなう場合には、その場所にも注意です。
たとえば、オープンに接続できるアクセスポイントを利用するのは情報漏洩の危険があります
また、機密に係る事項を事務所の外で話すのは、情報漏洩の危険が高まります。
よく大きな声で、公共のカフェスペースなどで商談をおこなっている営業パーソンを見かけますが、こういった行為は、自社の服務規程や情報セキュリティにかかわる規程などに反する行為となる可能性が高いです
十分に注意しましょう。

そのためにも、情報セキュリティにかかわる規程のなかに、社員が遵守するべきことを盛り込んだうえで、事前に社内研修などを通して、周知徹底をおこなうことも重要です。


今回は、オンラインで商談を進める準備について5つのポイントを紹介いたしました。

オンラインに限ったことではありませんが、何事においても準備が肝心です。
特にセールスにおいては、準備で商談の結果の8割~9割が決まる、というくらいに大切なことが多く、最初はある程度準備に時間をかける必要があるでしょう。
商談相手が、オンラインの商談に抵抗感をもっている、あるいは、不慣れだから時間をかけたくないということであれば、営業側がしっかりとした準備をしておかなければ、二度と商談の機会をいただけないかもしれません。

準備については、人によってどのようなことをすればいいのか、いろいろと意見の分かれるところです。
オンラインでの商談を進めるための準備についてはどのようなことをすればいいのか?今回のようなポイントを踏まえてオンラインの商談準備の「台本」を用意するというと大げさかもしれませんが、事前に準備内容をチーム内で決めておくといいでしょう。
「台本」に基づいて、お互いにチーム内で声を掛け合い、あるいは、チャットなどを使ってお互いに確認しながら準備を進めましょう。

私は、オンラインでのセールスやコミュニケーションの研修やセミナーなどでよく伝えているのは、何事も、今までのセールスやコミュニケーションよりも丁寧に取り組むことを心がける必要がある、ということです。
ちょっと細かいと思うくらいに丁寧に準備しましょう。
丁寧な準備によって商談相手の不安感を取り除き、しっかりと商談相手の信頼をつかむくらいの気持ちで臨みましょう。

とにかく丁寧に!準備を丁寧におこなって、商談でのぞましい成果を出せるようにしましょう。

オンラインでのコミュニケーション力・営業力強化

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【テーマ】:プレゼン力強化
【対象者】:若手社員~中堅社員
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【主な内容】:非言語コミュニケーションのポイント、オンライン上の傾聴の方法 


【テーマ】:ファシリテーション
【対象者】:中堅社員~管理職
【主な内容】:非言語コミュニケーションのポイント、オンラインで必要なファシリテーションスキル


【テーマ】:1on1ミーティング
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【主な内容】:コミュニケーション上のポイント、オンラインでの1on1ミーティングのポイント・実習


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増田 和芳講師
増田 和芳(ますだ かずよし)講師

<経歴>
三菱UFJニコス株式会社,株式会社日本マンパワー,ソフトブレーン・サービス株式会社
合同会社富士みらいクリエイション代表

<資格>
国家資格キャリアコンサルタント