目標とは上から与えるものという考え方を維持したままで、さらなるパフォーマンス向上は期待できないため、これからのパフォーマンスマネジメントでは目標設定の考え方が見直される必要があります。
その際にヒントとなるのが、OKR(Objectives andKey Results)のコンセプトです。
OKR は古くからインテルで活用され、グーグルで初期の頃から採用されている目標設定のフレームワークとして有名です。
OKR そのものを用いるかどうかは別として、OKR のコンセプトはこれからの目標設定の参考になるでしょう。
OKR にはいくつかの特徴がありますが、その一つが「ボトムアップ」です。
会社という組織に属している以上、個人の目標はチームや会社全体の目標に貢献するものでなければならないことは言うまでもありません。
けれども、そのためには目標を上から下に渡さなければならないわけではありません。
一人ひとりが、「チームの目標達成に貢献するために、自分ならばこれをゴールにしたい」と、下から上の目標に突き刺すようなアプローチを取ることによって主体性が維持されるのです。
ボトムアップの目標設定は、自分が「これをやりたい」という主体的な意志から出発します。
さらにその目標が安全志向ではなく、「アンビシャス(野心的)」なものであれば、上から目標を与えるよりもはるかに大きな成果が期待されます。
個人に目標を設定させたら、簡単に達成できそうな目標しか立てないのではないか、という懸念を抱く方も少なくないに違いありません。
そのようなことを回避するために、OKR には以下の3つの要件が含まれています。