『LGBT未対応のリスクと、発展性』 Author:吉美

2018年7月23日|カテゴリー「人事制度コラム
初めまして。日本セクシュアルマイノリティ協会の吉美と申します。

「LGBT?めんどくさいの来たな…。正直あなた(吉美)にお会いする前はそう思っていました。」時々言われる言葉です。
もしかしたら、これをお読みくださっている方の中にも“面倒だ”と感じられる人はいらっしゃるかも知れません。

そこをチョット我慢して、3分程お付き合いいただけたら、もしかしたら、お仕事に生かせる何かがあるかも知れません。

また、今回タイトルにさせていただいた「LGBT未対応のリスク」という表現も、LGBT当事者からすれば、「かなり失礼な表現をしている」と思うことでしょう。
多くの人に伝わりやすく表現しているため、ご理解ください。お願い申し上げます。
LGBTという表現が、全ての性的マイノリティを表しているわけではないことも留意してお読みいただければと思います。



さて、本題の「LGBT」をキーワードとした時の「リスク」と「発展性」を考えたことはございますか?
真剣に取り組んでいただくと、企業にとってリスクヘッジになるだけでなく、強いチームを作ったり、職場環境の改善に繋がったり、従業員満足度が向上したりして、新たな企業文化を醸成する可能性を秘めています。

しかしLGBTという比較的新しい人権に関わる問題は、根幹にある考え方やマナーを知らないと、企業として訴訟のリスクが出て来たり、優秀な人材(人財)の流出につながったりする可能性が有るのです。
少なくとも、今現在の日本において、人材流出の可能性は少なからず有ります。
LGBT



例えばある企業において重要なポジションにいるにも関わらず、“LGBTに関する取り組みが、満足いく内容でなかった為“に転職をした、”会社に不満はなかったけれど、より理解努力をしている企業“に転職したという話は最近よく耳にします。
実際私たちがお会いする方の中には年収800万円以上、1,000万円以上という方たちも多くいらっしゃいます。
そういった方の多くは、一部の人だけにLGBTということを伝えている状態か、もしくは誰にも言っていないという状態で会社に勤めています。
「LGBT?ウチは一応やっているよ。」「いやあ、うちは関係ないよ。」というスタンスでいると「人材の流出」は、実際に起きているので、もしかしたらもったいないことをしているかも知れません。

LGBTの課題や対応に関してマナーを大切に取り組むと、人材流出の一つのストッパーになることが期待できると共に、企業価値として新たな人材採用として活用することも可能になると考えております。
また、その取り組みが「安心」できるものであれば、社内にいる目には見えていないLGBT当事者は「心理的安全性」を感じ、さまざまな意見や発言がなされることと思います。
これこそ、近年しきりに言われるダイバーシティインクルージョンの一端を担い、性的マイノリティ(LGBT)だけでなく、性的マジョリティ(いわゆる一般的な男女)にも良い効果を生みだすものと考えます。

話しやすい、伝えやすいって
コミュニケーションを取る為の、需要な要素ですよね。

多様な人が安心してなんでも話せる環境が調うと、企業の発展に繋がるかも知れません。


【お知らせ】
『企業における人材多様性推進のすすめ』としてを無料セミナー開催いたします。
講師に一般社団法人日本セクシュアルマイノリティ協会(JLGA)/代表理事/吉美氏、同理事/須黒弘孝氏を迎え、貴重なお話を語っていただきます。

【概要】
テーマ : 企業における人材多様性推進のすすめ ~働き方改革からダイバーシティインクルージョンへ~
日 程 : 2018年7月27日(金) 14:30~17:00 (14:15~受付開始)
金 額 : 無料

セミナー終了後には、無料相談の場も設けております。




プローフィール写真
一般社団法人日本セクシュアルマイノリティ協会(JLGA)
代表理事:吉美 氏

・大学時代の親友(当事者)からカミングアウトを受ける。
「世の中では、仲間・理解者が居ないLGBTの人が沢山いる」と気づき、人生をかけてLGBTの問題と向き合おうと思った。
・その後2005年7月より、LGBTの“ノーマライゼーション化”を掲げ、日本で初めてすべての性に安心なトータルライフサポートをめざす団体として発足する。
当時日本にはまだ何のサポートも無く、5年経た2010年でも、「(LGBT当事者の)ライフサポート」「全ての性を」とうたっているホームページは一つも無かった。しかし、環境が無いことを嘆いて後悔するような生き方はしたくなかったことから、諦めることなくLGBTのテーマにて奔走する。
・2011年1月、一般社団法人  日本同性愛者協会として、法人化。  
・2017年7月、一般社団法人 日本セクシュアルマイノリティ協会に法人名を変更。当事者のみならず、企業の方、あらゆる方面からの要望を受け、「LGBT検定」も開始。所在地は東京都千代田区永田町。
・現在もなお、LGBTひいてはすべての性の住み良い環境を整える為に、協会の代表理事として日々奮闘している。
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