HRM(Human Resource Management)
人的資源管理。
組織のビジョンや経営目標の達成に向けて、「ヒト・モノ・カネ」といった資源のうち、「ヒト」に注目し、
人を有効活用するための仕組みを体系的に構築・運用しようとする活動。

オペレーター等の採用は人事部主導であることが多く、離職を視野にいれた大量採用をおこなうことがある。
大量採用の結果、スキルのバラツキ、育成課題といった事態が生じる。
その結果、離職率が高まり採用コストが高騰する等、負のスパイラルに陥ることがある。
改善としては、採用・育成プロセスを見直し、それぞれの人員を有効活用するための仕組みを体系的に構築・運用することが必要である。

構築・運用のために必要なこと

(1) 必要なスキルの明確化

センター業務において必要となるスキル(ミニマムスキル・アドバンススキル)を明確にする。
具体的なスキル内容は、顧客戦略やコンタクトセンタ戦略、コンタクトセンターの運営組織デザインによって異なるため、 自センターの最適なスキル基準を検討し、定義する必要がある。

ミニマム・アドバンストスキル


(2)採用プロセスの適正化

採用から業務までのプロセスを理解し、進捗管理やフォローを行い、適正化を図る

採用計画立案ポイント


(3)育成・教育

必要なスキルを定着させるために必要な教育体系の構築及び運用する。
- ミニマムスキルを習得するための効果的な研修カリキュラムを構築する
- アドバンスドスキルを習得するモチベーションの高い人材に育成する
- 育成コストについて配慮する

※育成コスト・・・研修費、研修教材費、研修中の顧客応対機会の損失等

必要とされるスキル要素を明確化したうえで、トレーニングを行うべき詳細な知識・スキルを洗い出し、トレーニングのカリキュラムに盛り込むとともに、テスト(筆記・ロールプレイング等)で検証する。
  
- IT操作スキル ・・・・・・・・・・・・電話システム・PCを正確に操作することができる
- 顧客応対スキル・・・・・・・・・・・・基本的な電話応対スキルが身に付いている
- 取扱い商品・サービスに関する知識・・・自社の商品・サービスについて正確な知識が身に付いている
- 業務プロセス・手続きに関する知識・・・決められた業務フロー通りに実践できる
- 役割・責任に関する知識・・・・・・・・自身に求められている役割と責任は何かを理解している


(4) 定着支援

メンバーの定着を図るために必要となる施策を行う。
就業環境を整え、適切なマネジメントを行い、継続的に環境を行える職場づくりをめざすことで、定着が期待できる。
コンタクトセンターの管理者層は、スキルを身に付けたメンバーが「長く自センタで働きたいと思える職場」にするために、必要な施策を考え、実践する必要がある。

- 教育プログラムやキャリアパス、賃金制度の改善
 ・研修の導入や賃金制度の改善
 ・インセンティブ制度の導入 
 ・表彰制度の策定 など

- モチベーションマネジメント
 ・タイムリーな指導やフィードバック・承認
 ・社内報などを活用したセンタ全体からのフィードバック 等

- 就業環境の改善
 ・施設デザイン(配置)の改善
 ・柔軟な勤務スケジュールの考慮 等

- メンバーからセンター(管理者層)へフィードバックする機会の創出
 ・ES(従業員満足度調査)の実施
 ・センタ全体に関する事項への参画 等

- 復職者・休職者の復帰支援
 ・OJTによる現場復帰サポート
 ・復帰支援制度の策定 等

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