専門職制度とは<労1>|人材育成用語集
専門的知識やスキルを有するスペシャリスト人材を、従来の管理職(ライン)とは別に処遇する人事制度。
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「専門職制度」は、「複線型人事制度」で活用されます。
この「複線型人事制度」とは、企業内に複数のキャリアコースが存在している人事制度です。
かつての高度成長時代の日本企業では、「係長⇒課長⇒部長」のように、ライン管理者として昇格していくことを前提とした「ライン制度」のみが存在する、「単線型人事制度」が主流となっていました。
しかし、近年では低成長時代の到来、人事ポストの枯渇、少子高齢化、そして、労働に対する人々の価値観の変化など様々な社会事情に対応するために、従来の「ライン制度」とは別に、昇格を必ずしも前提としない「専門職制度」を導入する企業が増えてきています。
「専門職制度」には様々な問題もありますが、エキスパート人材の意欲や技術の向上、ポスト不足問題の解消、複数のキャリア提示によるリテンション(退職防止)効果などのメリットもあると考えられています。