作者である早乙女貢氏が30年におよぶ歳月をかけて、氏のライフワークともいえるこの大作全二十一巻。
戸惑い・怒り・悲しみ・涙・・・
書かれた理由について、氏はNHK教育テレビで語られていた。
「・・・前、中略・・・
歴史の真実は一つである。
私はその真実を明るみに出すため、百年に及ぶ虚偽の歴史のヴェールを引き剥がすために、先ごろ歴史小説『会津士魂』正続21巻を上梓したのだが、一たん、頭に植えつけられた観念は容易に払拭し難い。
だが、真実を一つ一つ積み重ねることで、濃霧が溶けていくように、判然してくると信じている。
真実を知ることは、ある意味では恐ろしいかもしれないがそれをおそれていては、生きてはゆけない。
歴史を知らぬ者に明日はないのである。」
'02.10~'02.12 NHK教育TV放送 早乙女貢氏
歴史は、勝った側の論理で作られ後世に語り継がれるのは致し方ないことではあるが、その一方で歴史に埋もれてしまった真実の姿やその想いを知ることも大切なことと感じた作品でもあります。
それにしても、どうやら私は“義”や“人生意気に感ず”が好きなようです。
おまけに“判官贔屓”なところもありますね(笑)
他にも大好きな作品に『赤穂浪士』などがあり、まさに最たるものですね。
最近、映画『関ヶ原』を見たので、このお盆休み期間中に「石田光成」「島左近」「大谷吉継」をふたたび読みたくなりました。