TAMA先生

TAMA先生のワンポイントレッスン!
2017年10月10日|カテゴリー「TAMA先生
みなさん、こんにちは。
「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」第19講目を始めます。
<第19講目>相手を大事に、自分も大事に「主張」しよう!
今回のテーマは、


相手を大事に、自分も大事に
『主張』しよう!


です。
◎○ 「アサーション」とは ○◎

「アサーション」という言葉が最近よく聞かれるようになりました。

みなさまの中にも「アサーション」に関する書籍を読んだり、
研修やセミナーを受けたりされた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

ところでこの「アサーション」とは、いったいどういうものなのでしょうか。

「アサーション」は1950年代、公民権運動が盛んに行われていたアメリカで、
心理療法の一環として開発されたものです。

「人は誰しも、主張を自由に表明しうる権利を有している」
という人権尊重の考え方がその基礎にあるとされています。
アサーション(assertion)の日本語訳も「主張」です。

しかし、当時のアメリカと違い、人権尊重がいわば「当たり前」である現代は、
ただ言いたいことを「主張」することだけが許されるわけではありません。
自分の言いたいことを自由に「主張」した結果、他人の心に傷をつけ、
場合によってはその人権を犯してしまいかねない場合があるからです。

「相手の立場を十分に尊重しながら、自分の感情や意見をその場にあった表現方法で素直に伝えること」が
現代における「アサーション」の正しい理解といえるでしょう。

私たちは、この「アサーション」の考え方に基づく「アサーティブコミュニケーション」のトレーニングを
さまざまな研修で取り入れています。

今回は、その「アサーティブコミュニケーション」について、もう少し見ていくことにします。


◎○ アサーティブコミュ二ケ―ション ○◎

「アサーション 技法」で検索すると色々な定義が出てきます。

・自分の言いたいことを主張する方法
・断りにくいことを断る方法
・言いにくいことを上手く伝える技法
・人間関係を良好に保つ方法

などです。

これらはどれも間違いではありませんが、私たちは、
「アサーションを使って話し相手から納得(YES)を引き出す手法」のことを
「アサーティブコミュニケーション」として研修でお伝えし、トレーニングを行っていただいています。


◎○ DESC法 ○◎

有名なアサーティブコミュニケーションの技法が「DESC法」です。

 Describe (事実の描写)
 Express (自分の気持ちを伝える)
 Specify (提案をする)
 Choose (代替案を提示する)

の頭文字を取って「DESC法」とされている技法で、
D⇒E⇒S⇒Cの流れで話すことで、自分の要望を相手に伝えやすく、そして相手に伝わりやすくするものとされてます。

例えば、「急に必要になった報告書作成をAさんに一緒に手伝ってもらいたいとき」を例にすると、

D:「急に報告書作成が必要になっちゃって」:事実の描写
E:「Aさんに手伝ってもらいたいことがあるんだ」:自分の気持ち
S:「本当に申し訳ないんだけど、今からデータの確認作業をしてもらえないかな?」:提案
C:「もし時間がないようなら、この部分の読み合わせだけでも一緒にできないかな?」:代替案

のようになります。


◎○ アサーティブコミュニケーションを行う上での注意点 ○◎

ここで注意しなければならないのは、いくらDESC法のような話法を使っても、
自分の「主張」が明確でなければ、結局他人には伝わらないということです。
他人に伝わらなければ、その納得(YES)を引き出すことも難しいでしょう。

客観的な事実、自分の気持ち、そのことに対する提案と代替案。
これらの「主張」を自身で、時には瞬時に明確化することが大事です。

研修では、交渉の場や日々の業務などで「アサーション」の技法やそれを活用するための
「主張」の明確化トレーニングを行っていただいています。


それでは、「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」
第19講目を終了いたします。


◎○ 次回もお楽しみに! ○◎
2017年9月26日|カテゴリー「TAMA先生
みなさん、こんにちは。
「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」第18講目を始めます。
<第18講目>自分に合った『ストレス対処法』 を見つけよう!
今回のテーマは、


自分に合った『ストレス対処法』
を見つけよう!


です。


◎○ 私たちにとって「ストレス」とは ○◎

今から50年以上前、生理学者のハンス・セリエ教授が提唱したものとされている「ストレス」。
現代に生きる私たちにとって、この「ストレス」とはどのようなものでしょうか。

「ストレス」は、一般的には「日々の仕事や生活上で受けるプレッシャー」と
言いかえることができます。

私たち講師は、ストレスについて研修でお伝えする際に、
個人にとって負担となる刺激である「ストレッサ―」が心に負担(プレッシャー)を与え、
そこから「ストレス反応」が引き起こされる、という説明をしています。

ある事柄との関係性や受け取り方によって、「ストレス」を受ける程度は様々です。
ほとんど影響を受けない人もいれば、大きな負担(プレッシャー)を感じて抱え込んでしまう人もいます。
また、負担(プレッシャー)を「負」に感じず、むしろ楽しんでいる人もいます。
トップアスリートの方などは、その代表に当たるのではないでしょうか。

このように、ストレスの感じ方は人によって様々です。
そのため、ストレスの対処法も、自分で自分に合ったものを選び、
実践していくことが基本になります。
これが「心身を悪化させないためのセルフケア」の考え方といえます。

そこで今回は、ストレスの対処法である「ストレスコーピング」を
いくつかご紹介したいと思います。


◎○ ストレスコーピングとは ○◎

「ストレスコーピング」の代表的なものは、
「ストレス反応をストレス反応だと思わないようにすること」です。

これだけでは少し分かりづらいと思いますので、具体的な例を示します。

・完璧主義を修正する
物事を100%完璧にしようとすると、完璧でない箇所に大きなストレスを感じたり、
完璧にならないことで自信を無くしたり、マイナス思考に陥ってしまうことがあります。
「完璧にならなくて当たり前」「ここまでできれば上等」のように考え方を変えることが大事です。

・周囲や物事に過度な期待を抱かない 
環境や他人の言動、行動に期待をし過ぎてしまうと、その期待に沿う出来事が起こらなかった場合、
その環境や他人に対して大きなストレスを感じてしまうことがあります。
環境や他人は、自身ではコントロールできないことを鑑み、過度に期待を抱かないことが大事です。
 
・ストレッサ―から一時的に退避する
ストレッサーからいったん逃げて、どのくらいのストレッサーが発生しているのかを客観視することで、
過剰なストレス反応の発生を防ぎます。
最近、有名になった「逃げるは恥だが役に立つ(恥ずかしい逃げ方でも、生き抜くことが大切)」
ではないですが、時にはストレッサ―から「逃げる」ことも、ストレスコーピングの方法の一つです。


◎○ 物理的なストレスコーピング ○◎

ここまでは、「考え方を変える心理的ストレスコーピング」の一部をご紹介してきました。
しかし、考え方を変えようとしても、これまで培ってきた自身の心や考え方を変えるのは
容易なことではありません。

その場合は、頭ではなく体を動かす「物理的なストレスコーピング」が効果的です。

・リラクセーション法を行う(呼吸法、アロマテラピーなど)
・有酸素運動を行う(ウオーキング、サイクリング)
・絵を描いたり音楽活動をするなど、自身の趣味に没頭する
・休日に何もせずに一人でゆっくり過ごす

などがあげられます。

頭であれこれ考えるよりも身体を動かしたり、意図的に動かさなかったりする方が、
効果的なストレスコーピングになる場合もあるでしょう。


◎○ 自身のストレスを見極める ○◎

もちろん、一人でできるストレス対処には限界があります。
自身では対処しきれないストレスを感じていると分かったら、
できるだけ早めに上長や専門医などに相談することが大切です。

大きなストレスは不快感情を引き起こし、やがてストレス疾患をもたらす危険性があります。
しかし一方で、適度なストレスは、人間の目標や努力が生じ、やる気が養われる効果があります。

自身のストレスの感じ方やストレッサ―の大きさを理解し、
自分で対処できるところは自分で、対処できないところは支援を仰ぐことが大事です。

私たちは、メンタルヘルスに関する「セルフケア研修」「管理者のラインケア研修」などで、
ストレスへの接し方や対処法について説明を行っているほか、
「ストレスチェック」サービスをご用意するなどして、職場のストレスケアのサポートを行っています。



それでは、「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」
第18講目を終了いたします。


◎○ 次回もお楽しみに! ○◎
2017年9月13日|カテゴリー「TAMA先生
みなさん、こんにちは。
「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」第17講目を始めます。

今回のテーマは、「納得感を高める『チームビルディング』を進めよう!」です。
<第17講目>納得感を高める『チームビルディング』を進めよう!

「チームビルディング」が上手くいかない原因

リーダーが、メンバーを一つにまとめ、最大限の成果を創出するチームを作り上げていくためには、「チームビルディング」が不可欠であるといわれています。

しかし、「チームビルディング」の大切さは認識できていても、いざ行動に移してみると「チームが一つにまとまらない」、「成果が出ない」、さらには「メンバー同士のコミュニケーションが上手くいっていない」など、様々な局面に出くわすことは、決して少なくないのではないでしょうか。

その場合、リーダーはついメンバーの性格や行動、スキルなどに原因を求めてしまいがちになります。
確かにそのことも、大きな原因になる場合がないとはいえません。

しかし、「チームビルディング」が上手くいかないもう一つの原因として、リーダー自身がチームの現況に合わせた行動を取っていないことがあげられます。

チームが今、どのような局面におり、そこでリーダー自身が何をしなければならないかを知らない(していない)ことが、チーム全体の成長を阻害している可能性もあるのです。

そこで今回は、研修などでよく紹介される「タックマンモデル」を引用しながら、リーダーがチームビルディングを行っていく方法についてご紹介したいと思います。

タックマンモデル

タックマンモデル」は、アメリカの心理学者であるB.W.タックマンが考案した、組織の進化過程を5つに分けたモデルです。

タックマンモデル:1.形成期⇒2.混乱期⇒3.統一期⇒4.機能期⇒5.解散期

このうち、5.解散期を除く各4つの期において、リーダーが行うべき行動を確認していきましょう。

形成期(Forming)

チームが結成されたばかりで、まだメンバー同士、メンバーとリーダー同士がお互いのことを何も知らないという段階です。

ここでリーダーが行うべきことは2つです。

1つ目は、「お互いのことを知る機会を作ること」です。
素性が分からない人と仕事をしたり、意見を交わしたりするのは、リーダーにとっても、メンバーにとっても、あまり気が進むものとはいえません。
そのため、自ら進んでメンバーとコミュニケーションを取りにいったり、お互いのことを知ってもらう機会を設けることが大切です。

2つ目は、「目的と方向性(ゴール)を明確にし、共有すること」です。
メンバーが何のために集まったのか、どの方向性をめざすのか、最終的に到達したい姿を明確にし、メンバーに共有します。
これは口にするだけでなく、掲示するなどいつでも目に見える状態にしておくことがポイントです。

チームが立ち上がった段階ですぐに成果が出ることは稀です。
成果をすぐに求めず、まずはチームとしての土台を固めていきましょう。

ポイントとなる「混乱期」(Storming)

混乱期(Storming)は、メンバーが思い思いに意見を主張するようになったり、異なる考えが対立したりする段階です。

ここでリーダーが行うべきことは2つです。
1つ目は、「できるだけ発散させることを心がける」ことです。
混乱期には、他のメンバーだけでなく、リーダーの仕事の進め方に対しても批判的な意見が出ることがあります。
その際、無理にリーダー自身の意見を押し付けたり、発言の機会を奪ったりすると、
メンバーのモチベーションを下げてしまいかねません。
できるだけ意見を発散させ、自身の意見も伝えることで、考え方の違いを明確にすることに徹した方が良いでしょう。

2つ目は、「すべての意見を平等に扱う」ということです。
不平等感を感じると、チームやリーダーに対する愛着心が失われます。
そうなってしまったメンバーは、チームのために機能しなくなります。
ミーティングの場などで、全員が意見を発散できる機会を設けるとよいでしょう。
考え方が違う人たちが集まっている以上、意見の相違は必ず起こりますが、リーダーはその対立を恐れないことがポイントです。

統一期(Norming)

統一期(Norming)は、他メンバーの活動をお互い許容し、自分たちなりの仕事の進め方が固まる段階です。
チームの成果も徐々に出始めます。

リーダーが統一期において行うべきことは、統一された意見を役割定義やチームのルールとして明確化することです。
ここで、混乱期の段階においてしっかりと意見の発散を図れたかがポイントになります。
意見を十分に発散させた上でその意見を収束し、統一するという過程を踏むことで、メンバーの中に納得感が生まれ、チームとして機能し始めます。
逆にその過程を踏んでいないと、一定のメンバーの中に心のしこりが残り、次の機能期に上手くつながっていきません。
そのため、「形成期で土台を作れたか」「発散期において、十分な意見の発散をさせたか」が、統一期のポイントとも言えます。

機能期(Performing)

機能期(Performing)は、チームが機能し始める段階で、これまでの過程が上手くいっていれば、成果が最大限に期待できる段階です。
ここまでくれば、リーダーは、チームが機能しているかを定期的にチェックするとともに、イレギュラーな事象に備えるといった行動ができていれば十分であるといえるでしょう。

納得感が高まるチーム作りのために

ここまででわかる通り、「チームビルディングのポイント」は、メンバー全員の納得感を高めていくことといえます。
「土台をつくり、発散させる」という、チームビルディングの初期段階におけるリーダーの努力や創意工夫が、チームを機能させ、最大限の成果を生むチームの完成につながるといえるでしょう。

研修では、タックマンモデルなどを引用しながら「チームビルディング」の解説を行ったり、チームビルディングのケーススタディやゲームなどを行ったりしながら、良いチームを作りあげるためのポイントを掴んでいただいています。

体感できる「チームビルディング」研修

それでは、「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」第17講目を終了いたします。

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