vol.43:「転送のすすめ 〈その2〉」

2018年2月7日|カテゴリー「さつき先生 ,さつき先生アーカイブ


こんにちは、さつき先生です。

前回、「転送のすすめ」として、無理やりFCR(First call  Resolution):一次解決率を高める事で、現場へのひずみをもたらすよりも、「転送」を効果的に行う事で、詰め込み型によるオペレーターの負荷軽減に繋がる効果も無視できないという事について書きました。
ただし、何でもかんでも「転送」を前提に業務フローを組む事を推奨するものではありません。
前回の投稿から、何人かの方に質問をもらいました。
内容は、「確かに、現在の風潮が何でも一次完結しろという流れで、研修も長期化・複雑化しているので、質問内容によって転送する事はそうしたい・・・ただ、一度、そういう姿勢を一度見せると、安易な転送が増えるのでは?」と心配する声でした。

そこで、今回は「いい転送」についての5つの条件と題して補足で書きたいと思います。
下記の図は、昨年のコールセンター白書2017セミナーでリックテレコム社の発表プレゼンの抜粋です。ここに、「いい転送」の5つの条件がまとめられているので、引用して説明します。

「いい転送」のための5つの条件
出典元:コールセンター白書2017

確かに、転送の方針を緩和させるとなし崩しに安易な転送が行われるリスクもありますので、「ITによる業務支援」と、「スキル教育支援」の両面からサポートする必要があります。

ITによる業務支援では、今まで一次対応者が開いて確認していた顧客情報画面、履歴情報画面なども電話の転送と一緒に、画面転送できると親切です。
お客様が一から同じ内容を説明する事が省けますので、この画面転送機能は備えておきたい機能の一つです。
また、転送する相手先のステイタス(対応の可否やスキル)を一次対応者が把握できる機能なども必要です。
既に多くのコールセンターシステムでは、転送する際のグループ転送においても優先順位設定などもできるので、より適切なグループに転送できる仕組みは整っています。
そして、通常の着信呼と、転送呼を個別に紐付けしてインシデント管理できるレポーティング機能もあれば、より詳しく転送状況を分析する事ができます。

スキル教育支援では、コールセンターのコールリーズン分析を行って、何をミニマムスキルとするのかの設定が重要になってきます。
以前、クレジットカード会社の経験では、「住所変更」、「カード解約」というのが最も問い合わせ率の多い電話でしたので、これが最低限のミニマムスキルとなります。
まずはこれらのミニマムスキルをマスターし対応をした上で、次のアドバンススキルへと対応の幅を広げるとこになります。
最後に、特に重要な項目ですが、一次対応オペレーターが、きちんと応対内容をまとめる「要約力」は重要になってきます。
一次対応から、他の案件に質問が派生したとして、次の二次対応者への転送の際に、きちんと齟齬無く内容を伝えられるかが重要です。
要約力が不十分であると、二次対応者へ転送した後にトラブルになる可能性もありますので、「要約力」については、しっかりと座学研修&OJTで学ぶべきポイントと思います。
これらの、「ITによる業務支援」、「スキル教育による支援」がきちんと対応された上で、転送を効果的に活用するのは、悪い選択肢では無いと思います。

皆さんのコールセンターでも「転送」の効果的運用について、議論を深める時期に来ているかもしれませんね。


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