vol.41:「コールセンター・AIへの期待」

2018年1月17日|カテゴリー「さつき先生 ,さつき先生アーカイブ
こんにちは、さつき先生です。

前回、「コールセンター白書2017」から各社のシステム導入予定の状況を見てきました。
そして、一番目を引いたのは、導入予定としての「AI関連ソリューション:24.5%」と「チャット対応システム:22.1%」の高さでした! 
このAIですが、昨今のAIブームは第三次AIブームと言われていています。
しかし、過去のAIブームと明らかにシステムの精度や生活に直結して活用されるなど実用性という観点では、過去2回のAIブームとは明らかに異なると専門家の方は言っています。

では、AI関連のシステムソリューションについての導入検討についてのヒアリング結果を見てみましょう。

コールセンターへの期待
  出典元:コールセンター白書2017


「情報を収集:54%」、「導入を検討中:25%」と業種関係無く多くのコールセンターでは、まだ情報を集めている段階のようです。
その他4%の中には、既に導入済の大手都市銀行や、大手生損保なども含まれますが、いずれも資本力が豊富で莫大なシステム投資が可能な、大手企業に限定されているのが実情のようです。
一声でIBMのAIシステム:ワトソンを導入して、人手(人件費)をかけてディープラーニングさせていったら、実用できる段階までは、軽く1億円を超える投資になるそうですので、大企業以外にはまだなかなか社内で稟議が承認されるのは難しいかもしれません。
しかし、年々様々なAIソリューションが開発されてきているので、そのコスト単価も下がってくると思います。

次に、AIソリューションで何を実現したいのか?という質問ですが、最も多いのは「FAQなどのナレッジ検索の精度向上:65.8%」でした。
次に「WEBサイトにおけるバーチャル・オペレーター」:49.1%、「VOCの分析・活用」:40.4%と続きます。
チャットに関しては、有人対応をベースに考えていて、チャットボットでの無人化までは、まだ想定していない様子です。

AIソリューションに期待したい機能
  出典元:コールセンター白書2017
現段階でのコールセンターのAI活用は、あくまでも「オペレーター支援」、「WEB上でのバーチャル・オペレーター」が中心で、掛かってきた電話にAIが無人対応するまでは想定していないようです
しかし、「VOCの分析・活用」への期待が40.4%と高いのは、テキストマイニングやボイスマイニングとの組み合わせを、新たな視点で品質管理・業務効率化・経営への報告に活用していきたいという想いも込められた数字のようです。
実際に、既にAIシステム導入企業の活用例を見ても、「オペレーター支援」、「WEB上のバーチャル・オペレーター」、「VOCの分析・活用」の3つに集約されています。

近未来映画のような、有人電話対応の全てがAIに置き換わる時代は、まだまだ先の未来のようです。


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