vol.40:「今年はどんなシステムトレンドが来るのか?」

2018年1月10日|カテゴリー「さつき先生 ,さつき先生アーカイブ
新年の挨拶


明けましておめでとうございます。
さつき先生です。

今年も、「コールセンターを愛しています!」をキャッチフレーズにしていますので、
愛情を込めてコールセンターで働く皆さんへ有益な情報を届け ていきたいと思います。

昨年末には、Voice to Textを使った処理時間短縮を実現するシステムや「LINEと電話連携コミュニケーション」のシステムツールを紹介しましたが、今年はどんなシステムの流行・トレンドが来るのでしょうか? 
引き続き「コールセンター白書2017」から今回は、各社のシステム導入予定の状況を見ていきます。

昨年のCRMデモ&カンファレンスin東京の各社の紹介ブースも、引き続き、キーワードは「AI」、「チャットボット」、「LINE連携」、「音声認識」に関するシステム紹介が目立ちました。
FAQシステムでも「AI型FAQシステム」とかIVR/スキルルーティングも「AI型ソリューション」として紹介されていて、なんでも「AI」の枕詞がついている感じも否めません。

では、各社の「導入済」、「導入予定」のシステムに関してコールセンター白書の下記データを見てみましょう。

主な導入/導入予定ソリューショングラフ
出典元:コールセンター白書2017


やはり、一番目を引くのは、導入予定としての「AI関連ソリューション:24.5%」と「チャット対応システム:22.1%」の高さですね! 
逆に一時期ブームであった「メール対応専用システム」などはある程度企業内での導入が完了した事もあり、今後の導入予定は低いようです。
またWFMシステム(過去・未来のコールトレンド分析から最適人員配置するシステム)は日本では中々根付かないシステムのようです。

「コールセンター白書2017」の考察でずっとコメントをしてきた、採用難・離職増加を背景として人手不足が深刻化していますので、将来に向けてコールセンターの生産性向上と有人オペレーターからの脱却というのは、どこの企業でも至上命題とされている事がうかがい知れる結果です。
それに加えて、顧客が利用するコミュニケーション手段も従来の電話・メールだけに留まらず、チャット、LINEが日常のコミュニケーションツールとして活用されてきており、多様化もどんどん進んでいる事が伺える結果です。
「AI」と「チャット」を組み合わせたようなシステム「チャットボット」は、今最もITベンダーが力を入れて広告・宣伝していると聞いていますが、時代のニーズ・背景を考えると、来年あたりはコールセンター業界において「チャットボット」のブレイクの予感を感じさせます。

昨今は電話で話をしたくない層というのも年々増加しているそうです。
現代人のトレンドはまず、わからない事があれば、インターネットでの検索やその会社のHPのFAQで調べる。
それでも分からなければ、急ぎの案件で無ければメールで問い合わせをする。
どうしても、わらかない、急を要する場合に電話という手段取る層が若者を中心に増えてきていると思います。
有人チャットにしてもチャットボットにしても、電話で会話する事無く、コミュニケーションが進行するチャネルは今後の時代のトレンドにもマッチするかもしれません。

最後にシステム導入の際に、「AIシステム」を導入したい、「チャットボット」を導入したいと、想いばかり先行しがちですが、最も重要な点は「業務設計力」です。
しっかりと、自社の課題と将来像を見据えて、どのシステムをどのようなタイミングでどう設計していくか、「業務設計力」が問われる事を忘れないでもらいたいです。



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