vol.32 :「コールセンター白書2017から見えるコールセンターの今!」〈その2〉

2017年11月1日|カテゴリー「さつき先生
こんにちは! さつき先生です。

先週に続き10月12日には東京で実施された「コールセンター白書発刊セミナー」を振り返り、データから見るコールセンターの課題、
対策、今!について書きます。
前回、アンケート統計以来初めて「オペレーター・SVの採用・育成」が運営上の課題のトップになったと書きましたが、結局その背景にあるのは
「離職していくオペレーター・SVの次の新規採用・育成が難しくなった」という現状と密接に関係しています。
そこで今回は、コールセンターの離職と離職予防対策について「コールセンター白書2017」からのデータを基にコメントしていきます。

下記の円グラフが今年204社からの「直近年度の離職率の増減」です。
前年よりも減ったとい割合が12%ありますが、前年よりも悪くなったが21%で前年並みが55%と、離職率改善の傾向は相変わらず見えてきません。
今後の見通しとしても、明るい見通しと考える方はほぼいなく、更に悪化するのではという懸念の声の方が多いのが実態ではないでしょうか。
一方で「2018年問題」における有期雇用社員から無期雇用社員への転換の促進も制度として図られてくるので、今後のこの制度に対する
対応次第ではコールセンターの明暗の二極化が更に激しくなりそうな気がします。

直近年度の離職rつの増減について
          出典元 : コールセンター白書2017



次に下記の棒グラフを見て下さい。
離職予防策として各社が実施している様々な施策のアンケート結果が見て取れます。

離職予防対策
          出典元 : コールセンター白書2017


時給を上げた・インセンティブ制度を設けたという、直接賃金に関わる対策が減少してきています。
これは、もはや今のコールセンターの離職・定着率問題に対して、少しばかりの賃金のUPが功を奏しない状況まで来ているという背景も見て取れます。
一方で最も割合が多かったのが「表彰制度の設置」、次に「業務に対する評価とフィードバックを強化した」、「研修など人材育成プログラムの充実」が続いた。
金銭的な報酬よりも、褒賞・職場環境・人材育成という非金銭的報酬に対策の流れが移り変わっているようにも見えます。
時給UPやインセンティブ制度などは一時的な効果で持続性には懐疑的と考える管理職もいるのも事実。持続的な効果という点では、
今年度取組事例が増えたように、非金銭的な取組の中で、オペレーター・SVとの信頼関係構築・人材育成に力を入れる流れは間違っていないと思う。

長きに渡ってコールセンター運営をしてきたが、最終的には「辞めない文化作り」という考えに行き着いた。
職務の性質上、一定の離職者は発生する業務であるが、中には5年、10年と長期化に渡りセンターに貢献してくれるオペレーター・SVも多い。
彼ら・彼女らに共通しているのは、賃金が高いか安いかというよりも、そのコールセンターで働く事での価値観、会社の方向性に共感できるかどうかかもしれない。

次回は、コールセンター白書セミナーのパネルディスカッションのテーマとなった「人が辞めないコールセンター」創りについて、ヤマトコンタクトサービス、RAKUTEN DIRECT2社と私の経験からコメントを書きたいと思う。

コールセンター白書2017



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