vol.24 :コールセンターのKPI 応答率の管理について 〈その3〉

2017年9月6日|カテゴリー「さつき先生
こんにちは さつき先生です。
コールセンターのKPIシリーズ、応答率のサービス管理について、最終回です。

応答率の定義が「かかってきたコールの何%に対応したか?」という受電率を示し、コールセンターのKPIとして広く使われているのは
ご存じの通りですが、一歩踏み込んで応答率のサービス管理の限界も知る必要があります。


困っているカンジ
相変わらず、コールセンター文化に啓蒙の深い外資系企業やテレマ-ティング専業会社の
経営陣の方以外では、コールセンターの事は

  「運営コストが高いコストセンター」 とか、
  「お客様のよろず相談窓口」ぐらいにしか考えていない経営陣の方も少なくありません。
過去に色々な会社の経営層の方にお会いしましたが、コールセンターに対する期待・意識も様々でした。
ある健康食品の社長は、お客様第一主義を会社方針に掲げているので、
   「うちでは、1本の電話も落とさず対応する事をモットーにしている!」と声高らかにおっしゃる社長がいれば、
購入後相談窓口のパソコンサポートセンターの経営陣の方は、
   「アフターフォローのセンターで収益を産まないので、応答率は70%もあれば十分。3分、5分お待ち頂く事は仕方が無い!」とおっしゃる社長さんもいます。

下記の図を見て下さい!
応答率のサービス管理
        左のグラフは設定時間(例:60秒)の応答時間内に対応した分布を示しています。
        ほとんど90%以上のコールは60秒以内に対応している事がわかります。
        これ以上応答率を高めようと思うと、突発的に発生する数分待ちのコールの発生率に対しても60秒以内に対応する事に
        なりますので、予備要員としては相当数のオペレータを抱える必要があります。
 
        同じように右のグラフでは基準内応答率(例:20秒)の適正値が85%~90%の時のコストを超えると、
        Jカーブで急激にコストが上昇するのがわかると思います。

        これも、必要以上に応答率の目標を高めるには膨大なコスト・投資が必要になる事を示しています。
        そうすると、顧客第一主義を掲げたある会社で、コールを1本も落とさないという事が現実的に不可能という事がわかると思います。

応答率にしてもサービスレベルにしても、その目標値の設定と運営管理手法にはその会社の文化・思想が表れると思います。
高い目標を掲げる会社にはその会社ならではの運営手法で効率的に応答率を維持管理する努力をしていますし、応答率の目標管理もせずに
放置運営しているセンターは、現場の社員管理も疎かになっている可能性があります。

応答率は電話の繋がりやすさを図るKPIとして最も重要視されるKPIですので、その意義・会社の方向性をしっかり議論し、
自社に合った目標設定をしてもらいたいと思います。

しっかりと目標をたてよう