vol.13 :アーランという言葉はよく目にするが、正直意味がわからない?という方必見

2017年6月14日|カテゴリー「さつき先生 ,さつき先生アーカイブ
こんにちは!
「さつき先生」です。
アーランC式
最近、コールセンター系の公開研修をしたのですが、毎回思うことの一つに、「アーラン」というコールセンターで使う専門言葉について、なんか聞いたことがある・目にした事があるという方は沢山いるのですが、その意味を聞くと説明できる方がいないという現状です。

コールセンターでコール予測から要員配置計算を行う際には必要な計算式であり、WFM(ワークフォースマネージメント システム)のロジック計算式もアーラン式を基礎としています。
そんな「アーラン」という言葉ですが、実は難しくしているのはネットの情報だったり、業界のコンサルタントが小難しく教えるので、皆さん「自分には難しい・・」、「わからない・・」と引いてしまうのが要因の一つだと思っています。

ウィキペディアで「アーランCとは?」と検索すると出てくる説明が下記になりますが、これは読まなくて結構です。
大学の数学科を卒業した私でもこのΣ計算式が何を意味しているかわかりません。
こういう配慮を欠いた説明が、皆さんの理解を遠ざけていると思います。

アーランC式(ウィキペディアより)
「アーラン」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(2015年10月17日 (土) 02:29 UTC)
URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3


【アーラン式のポイント:これだけ押さえておいて下さい】

アーランには「アーランB式:必要回線数算出式」と「アーランC式:必要要員算出式」の2種類があります。
現場で使う事が多いのが「アーランC」の必要要員算出式になります。
下記図にありますように、必要要員を算出するのに必要なKPIは3つです。

① AHT(会話+後処理)
② 30分/1時間あたりのコール数
③ サービスレベル目標値(20秒以内に80%のコールに対応する基準が一般的)

この情報さえ頭に入れていけば、後はアーランCの専用サイトを使って要員計算を行います。
「ホライゾンのアーランC計算シート」が有名ですので、そのサイトを下記に張っておきます。
今回のサンプルデータ(①:360秒 ②:200コール(1時間)、③:20秒)を入力すると、必要要員数が「25人」の時に最適人数になる事がわかると思います。

是非、一度下記のサイトにアクセスして計算してみて下さい。


ただし、コールセンターの要員配置はアーランC式で簡単に算出できるものではありません。
瞬時の参考人数には使えますが、年間、月間、日間の必要要員数からシフト配置を考える必要がります。
オペレーターも機械では無いので、有給や欠勤なども発生します。
これらの要素を総合的に情報を整理して、最終的な要員配置を決めますので、今回紹介した「アーランの説明は、あくまでも基礎知識と捉えて下さい。


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