第57回【LGBTと日本のこれから】BY「波多羅 戒三」

2017年10月11日|カテゴリー「スタッフブログ過去ログ
皆さんお疲れ様です。
波多羅 戒三 です。

感じ方は色々だと思いますが、ダイバーシティ・インクルージョンの問題は深くて難しいテーマですね。

中でも、東京オリンピックを迎えスポットライトがあたるようになったLGBT。
日本では歴史が浅く、理解と受容にはハードルを感じる方が多いのではないでしょうか。


先日、TVをつけたら、人気バラエティー番組の30周年記念スペシャルをやっていました。


とんねるずの石橋さんが演じる青白い青髭のホモキャラクター「保毛尾田保毛男」。
懐かしいなぁ!と家内と一緒に盛り上がり、見入ってしまいました。

共演したビートたけしさん「小学校のとき、こういう格好の親父が公園で待ってたよ。みんなで逃げたよ」
共演した木梨さん「あんた、ホモなんでしょう?」
石橋さん「ホモでなくて、あくまでも噂なの」
と答える場面が放送されました。


この放送に対しては、Twitterで“ゲイの男性へのステレオタイプを笑いのネタにしている”と批判が殺到したようです。

例えば、「ゲイを笑い者にして、それが本当に面白いのか」「当時の自分はこれでゲラゲラ笑っていたけど、時代は変わった」「このキャラクターの話題になるたび、顔では笑いながら心の中ではホモであることが周りにバレたらどうしようと震えていた。」との声が寄せられたようです。

これを受けて、LGBT(性的マイノリティー)の人たちで作る団体などは、「差別や偏見を助長する」としてフジテレビに抗議文を送ったようです。

この問題に詳しい宝塚大学の日高庸晴教授のコメントもネットに出ていました。
 (NHK NEWS WEB)

「『ホモ』という言葉自体が蔑称であると言われている今、なぜ放送するのか。当事者の子どもたちに恐怖心を植え付けるだけでなく、社会に同性愛を笑いにしていいと認識させ、いじめのきっかけ作りにテレビが加担することになる」

抗議を受けたフジテレビの宮内社長は、29日に開かれた記者会見で、「何らかの不快な面をお持ちだという部分があれば、テレビ局としては大変遺憾で謝罪したい」と述べ、陳謝しました。

フジテレビとしては、今年5月の「東京レインボーウィーク2017」で、お台場にある本社を虹色にライトアップするなど、LGBTへのサポートを表明しているし今回だって、LGBT当事者を揶揄する意図、差別する意図で制作をしたのではなかったでしょう。“単に、視聴率が欲しくて、大流行した人気キャラクターを再登場させた”だけだったのでしょう。


少子高齢化による労働人口の減少に年々さいなまれる日本。
先進国の中でも、生産性が低いと言われている日本。
解散選挙の大義に安倍首相は、“人づくり革命”と称し生産性向上をテーマに掲げました。


生産性の定義があいまいで、やれITだ、分母と分子のにらみ合いだといった議論もありますがイノベーションが発動しやすい組織づくり、という議論も近時注目されています。
そこでは、「異質なものを受け容れる風土」「少数派・少数意見を消し去ってしまわない寛容な組織」の必要性が訴求されているのを目にします。
おもえば、人類を成長させてきたのは、初めは嘲笑されるような“思いつき”の数々だったのではないかと思われるわけです。

LGBTを単なる差別の問題として捉えるのではなく、少子高齢化が加速度的に進む日本のこれからと関連付けて、考えてみたいものです。